FAZZ

登録日:2011/03/27(日) 04:43:32
更新日:2023/10/28 Sat 10:43:38
所要時間:約 5 分で読めます




FAZZ(ファッツ)とは、模型誌企画『ガンダム・センチネル』に登場する試作実験機体である。
デザインはカトキハジメ(頭部のみあさのまさひこ)。

型式番号:FA-010A
全高:22.11m
頭頂高:19.86m
本体重量:45.4t
全装重量:94.6t
パワージェネレーター:8.070kW
移動用ロケット推力:22.100kg×4 15.200kg×2
総推力:118.800kg(推力重量比1.26)
センサー有効半径:16.200m
姿勢制御バーニア:22基
外装装甲素材:ガンダリウム・コンポジット



【武装】

  • 60mmバルカン砲×2
ΖΖガンダムと同型のバルカン砲。ただし2門少ない。


  • ダブルビーム・ライフル
ΖΖガンダムの主兵装として使用されているが、FAZZは副砲としての機能を伴い、出力が押さえられている。
また手持ち運用は想定されず、右前腕にコネクターで接続・固定される方式をとっている。
これはハイパー・メガ・カノン射撃時に砲身を右腕で保持する為の措置である。


  • 背部ビーム・カノン(出力12MW)
Sガンダムと同じエネルギーCAPを用いたビーム兵器。
ΖΖガンダムの物とは違いビームサーベルの機能は持たないが、比較的コストパフォーマンスが高い。


  • 腕部ミサイルポッド
左腕に装備されているΖΖガンダムと同型のミサイルポッドで、ミサイルを8発搭載。実はコアファイターと同じミサイル(通称AMA-09Sミサイル)。


  • バック・パックミサイル
核熱ロケット・エンジン上層にあるミサイルポッド(通称AMA-13Sミサイル)。
ΖΖガンダムと違いハイパー・メガ・カノンを標準装備するFAZZは右側には無い。


  • スプレー・ミサイル・ランチャー
肩部正面に装備されたミサイル・ランチャー。ΖΖガンダムと同型で、6門の発射口からミサイルを垂直発射する。
上記と同じで右側には無い。


  • 胸部ミサイルポッド
胸部追加装甲内部に内蔵されたミサイル。腕部と同じミサイルを8発、バック・パックと同じミサイルを2発内蔵している。


  • ハイパー・メガ・カノン(出力79.8MW)
FAZZの主力兵装。
MS単機で使用出来る携行ビーム兵器としては最高出力を誇り、出力としてΖΖガンダムの頭部ハイメガキャノンの約6割増なだけでなく、数秒のインターバルで連射が可能。
ただしジェネレーター負荷が大きく発射可能数は多くは無いので、戦況次第では基部ごと排除する事もある。



【機体概要】
アナハイム・エレクトロニクスで開発されたΖΖガンダムは、『変形・合体』可能な第4世代MSのはしりであった。
しかし大出力・大火力を極めて強く指向しており、『変形・合体』を犠牲にして火力・装甲を増強した、俗に『フルアーマー』と呼ばれるシステムが考案されていた。
その試作段階でフルアーマー・システム及びΖΖガンダムのフルアーマー状態での性能を評価する為に試作されたのがFAZZである。
本機はΖΖガンダムを再現した汎用フレーム機に重火器支援システムを固定装備した機体である為、増加パーツの着脱や変形・合体機能、コア・ブロックは省略されている。

ΖΖガンダムと外見で判断する場合は頭部を見ると違いが判る。
また、増加パーツ装備前の機体はガンダムF91に似ている。

検証機故に設計の簡略化が随所に見られ、頭部及び腹部のハイメガ粒子カノンは機体バランスを検討する為のダミーであり発射は不可能。
しかし、実物より品質はやや劣るが外装装甲素材にはMSとしては高性能なガンダリウム合金を使用している(※一部資料ではIフィールドバリア発生装置を装備しているとの記述がある)。
コックピットは新開発のアームレイカーが搭載され、火器官制の簡略化が図られ機体性能も抑えられているので、比較的未熟練な要員でも操縦は可能である。
なお同機は16機建造され、3機が部品として解体、04・05・06号機の3機がα任務部隊に配備された。



【GUNDAM SENTINELでの活躍】
ニュー・ディサイズ決起の際に、その豊富な火力と装甲を活かした遠距離支援砲撃MSとして実用評価試験と共に戦力に用いられた。
3機がα任務部隊に配備され、04号機に隊長のシン・クリプト中尉、05号機にジョン・グリソム少尉が、06号機にロバート・オルドリン少尉が搭乗した。

ペズンの反乱では後方支援機として活躍していたが、月面都市エアーズ市における攻防の際にエイノー艦隊の支援として現れたブレイブ・コットのガンダムMk-Ⅴに対し3機によるミサイル一斉掃射を行うも、Mk-Ⅴのインコムを使用不能にするに留まり失敗、そのまま全機撃破されてしまう。

作中ではマニングスから「スペック上はあれはハリボテ」と厳しい評価をされているものの、後方支援で運用されていた際はその火力や射程は十分に機能していた。
反面、Mk-Ⅴを相手にした際は普通のパイロットなら抜けられないような弾幕を掻い潜られた途端に形勢を逆転されている。
装甲などの防御用装備が役に立った描写はなく、少なくともこれらについてはハリボテ呼ばわりもやむを得ない。
FAZZを担当したパイロットが未熟だったこともあり、支援機としては活躍したがそれ以上のものではなかった。


ガンプラ
旧キットはセンチネルシリーズの第一弾として発売された……が、その実態はアニメ版のフルアーマーΖΖガンダムにFAZZのビームキャノンをつけただけの代物であった。
内容も旧キットのΖΖガンダムにフルアーマーのパーツを追加したもの。

その後MG化(フルアーマーΖΖガンダムのキットを成形色変更+新規パーツ追加)された。
前述の通り本来は変形不可な機体だが、素体はΖΖなのでこのキットは変形可能。
……なのでパーツ数はあのEx-Sより多い。

2020年2月に、前年に発売されたMGのΖΖガンダムVer.kaを流用したMGが新発売。
プレバンで発売されていた強化型ΖΖも一部流用されているが、バックパック用パーツ等入っていない部分もあるので完全再現は不可能。
圧倒的なパーツ数はそのまま引き継がれているが、パッケージは以前のものよりかなり大きくなっている。

【ゲーム】
ガンダムバトルユニバース」で登場。
仇敵Mk-Ⅴが調整ミスとしか言えない程の弱機体になる中、ΖΖに通じる安定した性能を持つ。
このゲームには全ての機体に格闘攻撃が用意されているのだが、ビームサーベルなどを持たない本機の場合はキック
ハイパー・メガ・カノン持ってケンカキック
さすがアートディンク、発想が違う。
ていうかFAZZにこそスクリューパイルドライバーを採用するべきだろ……

Gジェネシリーズ」では本家ΖΖから逆行開発しないといけない場合が多く、性能の割に入手が面倒。

ギレンの野望シリーズではアクシズの脅威Vに登場したが、ZZを開発しないと開発フラグがたたないという遅めの登場時期に対し、運動性30というそこら辺の量産型に負ける運動性能、移動5という鈍足、補給無しで3回戦闘すればガス欠、耐久はともかく盾が無い、等々もはや産廃といってもいいレベル。改造すればフルアーマーZZになるがこれも微妙に使いづらいので、いっそのこと資源にしてしまったほうがいいかもしれない。

  • 機動戦士ガンダムバトルオペレーション2
600コスト支援機。同僚であるΖプラスC1とは同コスト同カテゴリとなり、ΖΖガンダムより50コスト低い。
武装構成は威力はあるがよろけ取り能力はイマイチの主兵装ビームライフル、格闘補正と交戦距離を考えるとお飾りに毛が生えたビームサーベル、
主兵装としても運用に耐えうる高性能なバルカン、回転率とDPSに優れる2種のミサイルポッド、所謂ロマン砲扱いのハイパー・メガ・カノンとなる。
ステータス面では衝撃吸収機構によるよろけ耐性が特徴的で少々の被弾は気にせず攻撃を続けることが出来る。
足回りが200コスト並とも言われるため自衛力は皆無。自力でよろけを取る事も難しい。
一方でロマン砲以外の武装はFFをほとんど気にせずばら撒ける。しかも600~650コスト帯はビーム耐性偏重構成が主流の為、実弾兵装中心の本機の武装は相性が良い。
味方との連携がうまく行った時には凄まじい勢いで敵機を溶かす事ができる。
言わば優勢な時は滅法強いが劣勢に陥ると殆ど足掻けないタイプの支援機で、ある意味自衛力の塊であるΖプラスC1とは対照的。


【余談】
  • FAZZの完成はΖΖガンダム完成の半年前である。

  • 文字上ではフルアーマーΖΖガンダムと混同される事が多い。
スパロボの隠し機体にフルアーマーΖΖガンダムが存在する時に、「隠し機体はFAZZ」と書かれたり等。
FAZZの事を知っている人は「FA-ZZ」と書き分けたりもしているのだが、FAZZの存在を知らないと書き分けるという意識自体がないので、単純に省略してFAZZと書かれやすい。
そのせいで「FAZZが出てると聞いたのにフルアーマーΖΖだった」という肩透かしを食らう事も。



追記・修正は、FAZZとフルアーマーZZの違いが分かる人にお願いします。

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最終更新:2023年10月28日 10:43