大悪司

登録日:2011/04/03(日) 16:38:38
更新日:2024/01/16 Tue 14:27:24
所要時間:約 9 分で読めます




大悪司はアリスソフトから発売された18禁地域制圧型SLG。
後に40万本売れる(割れ抜きで)ことになる『大○○シリーズ』の記念すべき第1作目。

声は入っていないものの、もうすぐ10年たつ今でも根強いファンがいる作品。
アリスソフトユーザーにはこの作品が歴代2位というユーザーも多い。(1位は鬼畜王ランスで鉄板の様子)


【プロローグ】(wikiより)
絶対男性上位国家ニホンが、新興の絶対女性上位国家ウィミィと太平洋戦争を戦い敗北したことから語られる。
そして、戦後復興中のオオサカの町に山本悪司が戦地から復員してきて物語は始まる。
悪司は実家の「わかめ組」に向かうが、組はかっての部下の女性陣に乗っ取られており、悪司は力ずくで追い出されてしまう。
腹の虫が収まらない悪司は弱小の地域管理組合をのっとり、シマの奪回とオオサカ制圧を決意するのであった。


【概要】
かなり絶妙なゲームバランスでなりたっているゲーム。
まともにプレイすれば詰むことはないが、頭からっぽでクリア出来るわけでもなく、それなりに頭を働かせる必要がある。
明確に制限ターンが○○ターンと決まっている訳ではないが、『あるイベントが起きてから○○ターン後』というようにイベントが発生していく。
そのため実質的には制限ターン数は存在する。(一応ないルートもある。)
しかも、これはこちらの状況云々にあまり関係がないため、あんまりのんびりしていると2勢力同時に相手にする、なんてことも起こりうる。
アリスソフトを初めてやる人には値段の面からもオススメ。
女性キャラをこまして仲間に引き込んだりすることも可能。
しかし、『売春宿』のように凌辱色が強いので苦手な者は注意した方がいい。

【システム】

組織運営

各エリアはそれぞれ管理組織によって支配され、プレイヤーは緑色のエリアを広げていくことになる。
キャラクターを任意のエリアに配置することでエリアの運営を行ったり、配備を解除することで体力を回復したりできる。また、特定キャラを特定の場所に配備することでイベントが発生する場合がある。
支配エリアとキャラクターには治安と収益が設定されており、配備されたエリア収益値を上限として配備されたキャラの収益値の合計分だけ毎ターン資金が獲得できる。
資金はエリアへの施設建築や各キャラの給料やボーナス、敵エリアへの侵攻、治安の回復、その他イベントコストで消費する。
治安は配備キャラの治安合計に応じて少しずつ減少していき、下がりすぎると野良エネミーが発生したり収益が減少してしまったりする。
治安がどれだけ高くても減少0までであり、回復はあくまで資金投入が必要なため、治安回復できないまでに貧困に陥ったらほぼゲームオーバーといえる。
ネームドキャラであれば性能が高いが、多くのエリアを運営するには確実に人手不足なため、適度にモブを雇う必要あり。
イベントなどでアイテムが手に入る場合があり、装備品ならキャラに1つだけ装備させることができる。

キャラクター

戦闘パラメータとして遠・中・近の射程、体力、気力、攻撃、命中、回避、運があり、内政パラメータとして上記の治安、収益がある。
また、キャラには信頼度が設定されており、忠誠タイプ「仁義」以外はターン経過で減少していき、下がりすぎると離脱されてしまう。
忠誠タイプは仁義以外は愛欲または物欲に設定されており、男性は全て物欲、女性はこまして仲間にするもしくは信頼回復にこますを使った場合に愛欲になる。
物欲はボーナスを、愛欲はこますことで信頼度を回復できる。
例外は『鬼門始』で、男性でありながら愛欲タイプで、戦闘訓練した時だけ信頼度が回復する。
仁義から別の忠誠タイプになるもしくは別の忠誠タイプから仁義になる場合もある。
毎ターン一人だけ選択し、信頼回復・戦闘訓練・経済訓練・解雇などを実行できる。
戦闘訓練はレベルアップに必要な経験値の半分を与えることもできるほか、初実行時に必殺技を習得させることができるため、かなり重要。

ネームドキャラは、一部特殊な雇用設定がされており、イベント時に出現するような重要なキャラは解雇するとゲームオーバーになり、特定の条件を満たすと永久離脱してしまう場合もある。
また、特定の条件を満たすと「キャラクリ」というものが付き、全てのキャラクリを達成したキャラは以降の周回でパラメータが割合アップする。当然素パラが高いとその分強力。

戦闘

敵エリアへの侵攻又は敵からの侵攻で発生する。
体力が尽きた者は死亡するバイオレンスなものののため、戦闘を行うにはもみ消しのための裏金が必要となる。防衛戦用の資金がないなら、無防備に奪取されるしかない。
双方最大6人配置でき、先行・後攻を切り替えながら任意の攻撃キャラを選択して攻撃を行う。ただし、一度攻撃したキャラはその戦闘では行動不可。
いずれかの陣営の人員数がその戦闘の攻撃上限となる。当然多い方が参照される。
攻撃には気力を必要とし、通常攻撃は1、必殺技は既定の量を消費する。
気力は基本的に毎ターン1だけ回復するほか、戦闘中は一部の必殺技などでのみ回復できる。
遠・中・近の順番に攻撃が実行され、防御側の回避から攻撃側の命中を引いた値を回避率として判定し、ヒットした場合は体力が相手の攻撃(+必殺技などでの補正)だけ減少する。
射程が同じ場合は同時に被弾判定が発生し、違う場合は攻撃を受けたキャラは射程に応じた反撃判定が行われる。近距離タイプなら9割、中距離なら5割で反撃する。
必殺技や装備の特性により『先制攻撃』特性が付与される場合があり、この場合は先制攻撃側が攻撃完了してからの攻撃となる。

一部の敵を除き、体力が10以下のキャラは相手勢力による捕獲が発生する。捕獲率は100-(体力-1)×10%。体力1なら確定で捕獲となる。
捕獲したキャラは懐柔・こますで仲間に引き込んだり、拷問で何らかの秘密を引き出せたりする。秘密はへそくりだったりアイテムだったり個人的なものだったりと様々。用がなければ釈放・殺害で処分するのもあり。
女性の場合、調教の館が建造してあれば売春婦にすることも可能。

イベントフェイズで発生する戦闘の場合、どちらかが全滅するまで戦闘が継続する。
双方の気力が尽きた場合、全員の気力が1回復するため、完全に膠着することはない。

売春

調教の館・売春宿を建造することでできる本作のメイン稼ぎ。
まず、売春婦にしたキャラに調教を実行し、売春婦としての調教が済んだら売春させることが可能となる。売春宿1つにつき2人配備できる。
売春婦にはランクがあり、調教を重ねると娼婦→上級娼婦→穴奴隷となり、獲得できる資金が増加する。
ネームドキャラの場合、調教段階が一定以上または売春回数一定以上でイベントが発生する。
戦闘向けのキャラにも結構な数のイベントが用意されているが、流石に男性キャラだけで前線を回せるものではないので調子に乗って落とし過ぎないように。
あと、モブは獲得資金が少ないので注意。


【登場人物】

  • 山本悪司
物語の主人公。わかめ組組長・山本百発の息子。痛い名前の持ち主。祖父の命名であり、そのセンスが一般受けしない認識はある。
頭が切れ、強く、エッチのテクも最強と隙が殆どない。(作中センスでは)イケメンであり、見ほれられることも多数。
弱肉強食が信条のようで、かなり悪(わる)な性格。本人も自覚している。
相手がいかに仲が良くても、邪魔になるなら切り捨てる。必要なら女でも殴るし、メインヒロインだろうと売春宿に堕とす。
その極道らしい(?)容赦のなさや男らしさから、ファンからも人気が高い。
能力は近接の体力押しキャラ。必殺技は高い威力を持つ先制攻撃タイプの『大悪司』。ルートによってはラスボスとタイマンで戦わなくてはならないのでしっかり鍛えるように。主力キャラ。


(隠し)ヒロイン。
悪司の祖父・一発の娘で、悪司の叔母。痛い名前の持ち主。
重要人物で解雇したり死ぬとゲームオーバー。
甥の悪司に対して危害を加えるものに対しては殺害すら躊躇しない。一方で、それ以外の倫理観はまとも。いっそまともでなければよかったかもしれないが
13歳だが才能は悪司よりも上。ランス6でゲスト出演したときの才能限界はなんと(たしか)75。
能力は遠距離タイプの攻撃特化型。HPはかなり低いが、攻撃と命中を上げて一撃必殺型にすれば何の問題もない。
必殺技は『死ぬがよい』。攻撃力1.5倍の上に命中率が高いため、回避の高い相手にとても有効。
初期の必要経験値が10なのでレベルアップもかなり早い。(普通のキャラは60以上が普通)主力キャラ。
13歳だがヒロインルートでは18歳に設定が変わる。が、見かけは変わらない。何て斬新な設定。


  • 神原夕子
元わかめ組のメンバーで悪司の教育者(性的な意味で)。彼女がいなかったら今の悪司はいなかった。
異常な運の持ち主で、『なんとなく?』で行動し、結果必ずうまくいく。死ぬと何となく世界が滅ぶ。
わかめ組から悪司達のところに来たのもなんとなく(勿論悪司を気に入っているからというのもあるが)。
結果わかめ組は悪司達に潰されることになる。
能力は内政型なので戦闘は期待できない。また会話ターンで彼女とHをするとHテク*1が上がっていく。
Hテクの高さがトリガーになるイベントはないため、程々でOK。

  • 大杉剛
元わかめ組の幹部メンバーで、悪司の教育者。喧嘩の師匠でもある。
極道とは思えないほどに真面目で、礼儀正しい。目だけが少女漫画のように可愛い目をしている。だが極道だけあって甘くはない。
能力は悪司の師匠だけあって悪司に近い能力。体力・攻撃力は悪司より上だが命中・回避は低い。
悪司が必殺技を覚えるには彼と訓練をしなければならないため、彼が来たら即訓練する方がいい。必殺技は『土竜』。
通常、訓練では部下キャラの経験値のみ上昇するが、悪司の師匠である大杉の場合は悪司・大杉の両名が上昇する。
幼少時に川に流れていたところを悪司の祖父、山本一発に拾われた孤児であり、その出生は不明。
…なのだが、ロッコウのダンジョン「ツチノコの祠」にて大杉にそっくりな「地底人」がいることから、はぐれ地底人と思われる。(作中では言及されない)
地域配置によっては、立ち絵とイベントCGの差に定評のある山沢麻美が嫁になる。
実直な二人だが、嫁化後は回りが見えてないのか、人目をはばからずいちゃいちゃする。爆発しろ。

  • 白民華
ヒロイン(でも後述の事が理由で説明書の時点で捨てられる)。
戦前からの悪司の想い人。中華料理屋を切り盛りしている。
彼女も悪司が好きだが、極道関連には快く思っておらず、
彼女と結婚するには嫁以外とHが出来なくなったり売春宿が使えなくなったりと結構厳しい条件がつくため難易度があがる。
大悪司ではHして仲間にする敵も多いため、そういうキャラは根こそぎ仲間に出来なくなる。
代わりに貴重な捕獲スキル持ちの剣客が加入したり、低忠誠度キャラを説得して常に忠誠度MAXの「仁義」属性へ変更したり、
悪司の経験値を上昇させたり、宝くじで3億円当てたりと独自のスキル・イベントが多い。
…が、プラスマイナスで言うとマイナス面が目立つためメインヒロインなのに公式から「1周目は民華非推奨」とのコメントが出る始末。
なお民華の性格はシステム面だけでなくシナリオ面でも反映されており、通常なら悲惨な結末を迎える無実の家族が、民華ルートでは救済されたりする。
結婚を断ると旅に出るが、その船の同乗相手が変態ウィミィ人のヘンリー。
その後は語られないが、OVAでは調教されて登場する。恐らくゲームでも語られないだけで同じ結果だろう。
求婚時の悪司の選択次第では、悪司が足を洗って中華飯店を経営するバッドエンドへつながる。
この時の悪司の幸せそうな満面の笑顔を見て、これ極道ゲームだっけと我に返るプレイヤーも多い。

  • 加賀元子
ヒロイン。悪司の幼馴染み。悪司のことが好きなツンデレ。現わかめ組の幹部。
彼女との結婚も結構厄介。わかめ組との抗争が始まると一番に切り込んでくるので、大体の確率で捕まり売春宿に行くことになるかわいそうな子。
元子のルートに入るにはまず彼女が敵に陵辱されないと始まらないため鬱になる可能性も。
ちなみに、仲間にするには父親(いかついハゲ)が犯されないといけないというあらゆる方向に精神ダメージを発生させる謎地雷。
まあ、OVAではメインヒロインだったのでよしとすべきか。
ヒロイン勢の中では使える方。

  • 乃木喜久子
ヒロイン。
元日本軍大将の孫娘。大和撫子で、正統派ヒロインのような性格。
結婚条件が比較的簡単なため、最初の嫁は喜久子だったというプレイヤーも多い。
無垢で一途な性格だが、祖父である乃木大将の性格を継いで、愛人や売春宿には寛容な性格。
芯が強く、普通の娼婦の状態で売春宿に送ると自殺する。
彼女を売春宿に送るには穴奴隷まで上げる必要がある。
OVAではかわいそうだが調教される。

  • アンリ=ペロリ
民華と結婚EDを見ると、次の周から民華の代わりに選べるヒロイン。
彼女か民華かを初めに選ぶが、アンリを選ぶと民華は跡形もなく消え、幼馴染や料理店経営といった設定が全てアンリに移る。
とあるマフィアの娘で、現在は寂れたイタリア料理店を経営している。
悪司の想い人で、アンリも悪司が好き。しかし実際は、薬で悪司に好きになるように仕向けていた*2
ある悪魔と契約しており、処女でなくなると契約が切れる。契約が切れると、契約して悪魔を縛り付けていたのと同じ期間、悪魔に自由を奪われてしまう。
結婚相手では最も強いヒロイン。
戦闘面でもそれなりに強い(体力が異常に低いこと以外は全てがハイスペック)上、
民華と同じ「忠誠度が低い仲間を仁義属性にする(アンリの場合は魔術で洗脳)」というスキル持ちでありながら、
嫁以外とのHがOK・調教レベルを2×2回アップする、などその他の面でもかなり使えるキャラ。
嫁にするためにはダンジョンのクリアが必須。
ちなみに、最初に彼女を選択した上で別のキャラと結婚すると、洗脳していたことに憤慨した殺によって店ごと爆破される

  • プリシラ=ヴァドル
イハビーラルートでのみ仲間になるヒロイン。金髪美人。
大戦時遭難し、同じく遭難していた悪司と出会う。2人で協力して(性的な意味でも)乗りきるが、敵対国同士なので別れた。
プリシラは悪司のことを忘れられなかったが、悪司は完全に忘れていた。顔を見ても全く気づかなかった。
プリシラカワイソス…
しかし、悪司が自分のことを覚えていないどころか他のウィミィ女性の名前を挙げまくったことで、元々貞操観念が強く処女を彼に捧げていたこともあって激しく敵意を抱く。
更に、そのことを知ったエデンの司令に悪司たちへの嫌がらせをする口実を与えてしまい、結果的にエデンごと叩き潰される羽目に。
悪司に出会ったためか、ウィミィ人にしては女尊男卑の考えではなく、お互いが対等の立場になるべきという考えの持ち主。
しかし基本的にほぼ全てのルートで輪姦された後に殺害される。
彼女のルートではプリシラが出会い頭に感極まって悪司に抱きつき、その際の胸の感触で悪司がプリシラのことを思い出しお互いに事なきを得る。
だがそれでいいんだろうか。
プリシラカワイソス…

  • タマネギ
後にランス6にも出る(外見は少し違うが)、どんな女性でも堕とせる最強の調教師。
タマネギがリーダーの全3人の調教団でやって来る。
どんな女性でも堕とせるという言葉に偽りはなく、そのテクニックは本物。悪司も認めている。
ニンジンという名前の兄がいて、調教団御用達の調教グッズ店を経営している。
顔・体格はタマネギそっくりだが、滅茶苦茶キモい格好をしていて、その姿を見た悪司のリアクションは『!!!!!!!』だった。

登場人物はまだまだいて、全部で60人以上はいるだろうか?その大体のキャラ(女キャラ)にHシーンがある。素晴らしい。

ルートは全部で大きく4つ。ノーマルルート・イハビーラルート・殺ルート・一発ルート。
(一発ルートはノーマルルートで条件を満たすとED後に始まるため、実質ノーマルルートだが)
このノーマルルートに4人のヒロインのルートがあり、開始時の選択によっては敵勢力そのものが変わったりと、何度でも楽しめるようになっている。


余談だが、イハビーラルート・殺ルートが18禁OVA化された。
更にスペインで殺ルートが地上波深夜に放送された。
これは勿論問題になり、保護団体から抗議が出たり、新聞にも載った。
さすがにこれはテレビ局が馬鹿だろう。



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最終更新:2024年01月16日 14:27

*1 キャラクターフェイズ時における、こますを実行した時の信頼度の回復量。

*2 時間経過で薄れてしまうため、戦地に赴く彼に追加の薬を渡していたが、戦闘のどさくさによって紛失したことで現時点ではかなり効果が薄れている。