天魔神(遊戯王OCG)

登録日:2012/05/15(火) 19:02:18
更新日:2024/01/03 Wed 08:48:45
所要時間:約 5 分で読めます




FORCE OF THE BREAKERで登場した3体のモンスターの総称。
全てスーパーレアでありレリーフ仕様が存在する。

3体全てが光属性・天使族のモンスターと闇属性・悪魔族のモンスターによって効果を得る。
カオス・ソーサラーの禁止(=カオス全滅)直後に登場しており、所謂「調整版カオス」として生み出されたと言う説が有力。


以下、各カードの詳細。




《天魔神 インヴィシル》
星6/地属性/天使族/攻2200/守1600
このカードは特殊召喚できない。
このカードのアドバンス召喚のためにリリースしたモンスターの種族と属性によって、このカードは以下の効果を得る。
●天使族・光属性:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、フィールド上の魔法カードの効果を無効にする。
●悪魔族・闇属性:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、フィールド上の罠カードの効果を無効にする。


魔法と罠どちらかを封じる強力な効果を持ち、現状天魔神の中では一番扱いやすい。
しかし、罠を封じるならサイコ・ショッカーや王宮のお触れ、魔法を封じるならマジック・キャンセラーの方がリリースに制限が無く、特殊召喚でも効果が活きる。
本格的に運用するなら、両方を臨機応変に使えるよう専用デッキを組むか、種族を活かして天使族に投入するのが無難か。
クリボーを呼ぶ笛が非常に使いやすい。
どっちにしろ攻撃力の低さがネックとなるため、うまくフォローしよう。


《天魔神 ノーレラス》
星8/闇属性/悪魔族/攻2400/守1500
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地から天使族・光属性モンスター1体と悪魔族・闇属性モンスター3体を
除外した場合のみ特殊召喚できる。
(1):1000LPを払って発動できる。
お互いの手札・フィールドのカードを全て墓地へ送り、
自分はデッキから1枚ドローする。


混沌帝龍-終焉の使者-の調整版。あちらが2枚なのに対し、こちらは4枚の墓地コストが必要になる。
場のカード全てと手札を墓地へ送る効果はそのままだが、ダメージ効果はなくなった(当たり前)。
またその代わり、除去効果発動後に自分だけカードを一枚ドロー出来る効果が備わった。
ゾンキャリなどでデッキトップを操作しておけば、その後の展開を非常に有利に進められる。
しかし召喚条件も光属性・天使族モンスター1体と闇属性・悪魔族モンスター3体と厳しい。
しかも自分の手札も破壊してしまうのが思った以上に痛く、厳しい召喚条件の割にそのままゲームエンドに持ち込めないのは割に合わない……と思われていたが、以下のコンボでその欠点は一気に解消された。



これで勝負を決めるワンキルデッキのことを俗に【ファンカスノーレ】と呼ぶ。
馬頭鬼が一時期制限になったりしたものの、墓地に送る事でアドを稼げるカードや墓地だけで蘇生出来るカードが増えて来たので、マイナーチェンジや亜種を増やしながら今も生き続けている。
他にもデッキの1番上のカードを調整できるカードとコンボが可能。
最近では墓地だけで大量展開できるインフェルノイド、墓地に送られても即アドを稼げる彼岸が相性がいい。
逆に言えばノーレラスぶっぱしても倒し切れない奴も増えて来たと言う事なので過信は禁物。具体的に言うとシャドールとか。

元となった混沌帝龍-終焉の使者-が復帰したが、エラッタでかなり使いにくくなったので、ファンカスでお手軽ぶっぱするにはこちらの方が使いやすい。
というか今の終焉は実質ファンカスコピーも墓地利用でワンキルも無理なために単純にステータスに優れたアタッカーとして使われ、役割が全然違うカードになった。

なので下記のカードと違って惨劇は起きていない。


《天魔神 エンライズ》
星8/光属性/天使族/攻2400/守1500
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地の光属性・天使族モンスター3体と闇属性・悪魔族モンスター1体をゲームから除外した場合のみ特殊召喚する事ができる。
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体をゲームから除外する事ができる。
この効果を発動する場合、このターンこのカードは攻撃する事ができない。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。


三体の天魔神の中で最もソスと名高いカード。
カオス・ソーサラーの調整版。
光属性、☆8でノーレラスが混沌帝龍の調整版と言った要素から、カオス・ソルジャー -開闢の使者-の調整版とも言える。

まず召喚条件が厳しい。墓地に光属性・天使族3体、闇属性・悪魔族を1体揃えなければならない。
シャインエンジェルや終末の騎士を使えば何とかなるが、正直手間である。
そして苦労して出てくるのは皿から攻撃力が100上がっただけのモンスター。はっきり言ってノーレラス以上に割に合わない。
またこのカードは自身の効果以外での特殊召喚が不可能。特殊召喚が売りの天使族でこれは痛すぎる。
当然ながら専用デッキが必要な為、登場当初から使用者は非常に少なかった。
それでも1ターンに一度の除外除去が弱い筈は無く、まだ「調整版カオス・ソーサラー」としての面目は保てていた。
☆8のため突然変異を使えば、攻撃宣言を行えないデメリットを事実上踏み倒しつつサイバー・ツイン・ドラゴンになることができるなどカオス・ソーサラーとの差別化も一応できなくなった。






そう、あの時までは…………









          みんな~       ただいま~

       ____         / ̄ ̄ ̄
       /___ \      /  ___ ヽ
    /  |´・ω・`|  \    /   |´・ω・`| \ 
   /     ̄ ̄ ̄   \  / _,    ̄⊂二二)
   |  i.     皿      ヽ、_ヽl |    開闢   .|
  └二二⊃         l ∪  |          |
     |   ,、___,    ノ    |    ,、   |
     ヽ_二コ/   /     ヽ  / \  /
   _____/__/´     __ヽノ____`´



2009年3月1日
カオス・ソーサラー制限復帰


2011年9月1日
カオス・ソルジャー -開闢の使者-制限復帰




――これにより、晴れてエンライズは彼等の劣化となった。
召喚条件は言わずもがな、種族的にも闇属性・魔法使い族のソーサラー、光属性・戦士族の開闢というこの上ない程に完璧すぎるステータスに勝てる要素はまず無い。
このカードにできて、このカオスの2体に出来ない事など無いと言っても過言ではないのだ。


一応、天使族なのでフレイヤで攻撃力がアップしたり宣告者のコストにはなるが……だから何なんだよorz
ごく稀だが通常召喚できない光属性・天使族・☆8という要素の全て活がされれば墓地コストとして採用される。

ついでに突然変異は禁止カードになっておりレベルも大して活かせない。
まあ活かせたとしても開闢も☆8でエンライズの完全上位の除去効果を持っている時点で差別化しようがない。


ねぇねぇ
俺達が帰って来て今どんな気持ち?
        ∩___∩                     ∩___∩
    ♪   | ノ ⌒  ⌒ヽハッ    __ _,, -ー ,,    ハッ   / ⌒  ⌒ 丶|
        /  (●)  (●)  ハッ   (/   "つ`..,:  ハッ (●)  (●) 丶     今、どんな気持ち?
       |     ( _●_) ミ    :/ エンライズ  i:   ミ  (_●_ )    |        ねぇ、どんな気持ち?
 ___ 彡     |∪| ミ    :i        ─::!,,    ミ、 |∪|    、彡____
 ヽ___       ヽノ、`\     ヽ.....:::::::::  ::::ij(_::●   / ヽノ     ___/
       /.   皿    /ヽ <   r "     .r ミノ~.    〉 /\ 開闢丶
      /      /    ̄   :|::|    ::::| :::i ゚。     ̄♪   \    丶
     /     /    ♪    :|::|    ::::| :::|:            \   丶
     (_ ⌒丶...        :` |    ::::| :::|_:           /⌒_)
      | /ヽ }.          :.,'    ::(  :::}            } ヘ /
        し  )).         ::i      `.-‐"             J´((
          ソ  トントン                             ソ  トントン


2012年9月の改訂でソーサラーが制限になったものの、
DUELIST EDITION1でインヴィシルだけ字レア再録でノーレラスとエンライズは再録されず絶版となり、本格的に壊滅した。
存在価値がほとんどないエンライズはともかく癖はあるものの使い道があるノーレラスが再録からハブられた理由は謎である。
(実はこの際インヴィシルは地味にエラッタが行われており、この為に再録した説が有力。)


追記・修正は新たな天魔神を求める方がお願いします。

































このように役割が終わったシリーズかと思われていたが、2021年に思わぬ出来事が訪れる。

《天魔神 シドヘルズ》
星6/地属性/悪魔族/攻2200/守1600
このカードは特殊召喚できない。
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した場合に発動できる。
このカードのアドバンス召喚のためにリリースしたモンスターの種族・属性によって、以下の効果を適用する。
●天使族・光属性:デッキから天使族・光属性または悪魔族・闇属性のモンスター1体を手札に加える。
●悪魔族・闇属性:デッキから天使族・光属性と悪魔族・闇属性のモンスターをそれぞれ1体まで墓地へ送る。

2021年最初のレギュラーパック「LIGHTNING OVERDRIVE」にて実に14年ぶりに新規天魔神が登場したのである。
別に天魔神のサポートをするわけではないのでエンライズが相変わらずかわいそうなのは内緒
これに併せてトーナメントパックにノーレラスが再録されており、久々に決闘者の前に天魔神が姿を見せることとなった。


ちなみに、このシドヘルズで登場でファンの中ではある疑惑が確信に変わった。
それは…


天魔神の元ネタがFINAL FANTASY Ⅲの飛空挺説


である。
FINAL FANTASY Ⅲというゲームには合わせて4つの飛空挺が登場している。以下がその一覧である。

  • インビンシブル
  • ノーチラス
  • エンタープライズ改
  • シドの飛空挺

ここでいうシドとは個人名であり、本名は「シド・ヘイズ」という。それを踏まえて天魔神と比べてると

  • インビンシブル→天魔神 インヴィシル
  • ノーチラス→天魔神 ノーレラス
  • エンタープライズ改→天魔神 エンライズ
  • シド・ヘイズ→天魔神 シドヘルズ

捩ってはいるものの、明らかに元ネタであることがよくわかるだろう。
「シド」自体はFINAL FANTASYによく登場する名前なのだが、「シド・ヘイズ」なのはFINAL FANTASY Ⅲだけなのもこの説を補強している。


追記・修正は光属性・天使族か闇属性・悪魔族をリリースした方がお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王
  • 遊戯王OCG
  • 特殊召喚モンスター
  • 調整版カオス
  • 劣化
  • シリーズカード
  • 光属性
  • 闇属性
  • 地属性
  • 天使族
  • 悪魔族
  • FF3

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年01月03日 08:48