ミスト・バレー(遊戯王OCG)

登録日:2010/06/12 Sat 11:25:41
更新日:2022/10/31 Mon 09:12:36
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DUEL TERMINALにて登場したカード群。
漢字では霞の谷。
ここでは主にストーリーに関して記す。

主体は『バウンス』。
風の力で吹き飛ばすイメージだろう。

属性は種族鳥獣が主。

ストーリー上ではX−セイバー氷結界フレムベルらとともにA・ O・Jの開発を行っていた原住種族の一つ。

姿は主に鳥やハーピィのような鳥人型のもので構成されている。


【RISE OF DESTINY】

(かすみ)(たに)の大怪鳥》
星6/風属性/鳥獣族/攻2400/守1400
このカードが手札から墓地に送られた時、このカードをデッキに加えてシャッフルする。
ミスト・バレーに生息している巨大怪鳥。幼怪鳥や見張り番のイラストに姿が確認できる。
ハンデス・手札コスト使用へ反応して、己を墓地からデッキに戻す効果自体は大変ミスト・バレーっぽいのだが、こいつがデッキに戻ってもそれをほとんど生かしようがないのがあまりに厳しい。
さらにDTでのミスト・バレーカテゴリ化以前の登場のため、名前が霞の谷(ミスト・バレー)ではなく(かすみ)(たに)となってしまっており、カテゴリサポートを受けられない点もかなりきつい。
《王神鳥シムルグ》でデッキから引っ張り出すこともできるのだが、特殊召喚の競合対象が《風帝ライザー》《トラファスフィア》《神禽王アレクトール》などと多すぎるので、使うなら《スワローズ・ネスト》のリクルート対象を絶やさないためのピンポイント起用でワンチャンといったところか。

以下DUEL TERMINALでの活動。

【第一弾】

《霞の谷の雷鳥》
星3/風属性/雷族/攻1100/守 700
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが手札に戻った時、
このカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したターン、このカードは攻撃できない。
フィールドからバウンスされると即座に特殊召喚し直される、という変わったモンスター。
この段階で悪用できような気配が漂うが、実際後述する巨神鳥との無限ループパーミッションコンボが非常に強力。

《霞の谷の祈祷師》
チューナー(効果モンスター)
星3/風属性/鳥獣族/攻1200/守1200
1ターンに1度、このカード以外の自分フィールド上のモンスター1体を手札に戻して発動できる。
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで500ポイントアップする。
自陣の1体バウンスを対価に攻撃力を上げる効果を持つ。
上げてようやく1700程度では流石に不安が残り、かつターンを跨ぐと打点が戻ってしまうので起動コストでバウンスできる部分に意義を見出したい。

《霞の谷の戦士》
チューナー(効果モンスター)
星4/風属性/鳥獣族/攻1700/守 300
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
このカードとの戦闘で破壊されなかった相手モンスターを
ダメージステップ終了時に持ち主の手札に戻す。
交戦時に相手が戦闘破壊されないままならバウンスできる。素の打点が1700とそこそこなのも大きい。

《ミスト・ウォーム》
シンクロ・効果モンスター
星9/風属性/雷族/攻2500/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
(1):このカードがS召喚に成功した場合、
相手フィールドのカードを3枚まで対象として発動する。その相手のカードを持ち主の手札に戻す。
ミスト・バレーの深い霧を徘徊する巨大怪生物。巨神鳥をも凌ぐ同地域内での最大兵威とされるが、しかしワーム・魔轟神との相次ぐ戦乱で大半が犠牲になったという。
古参シンクロモンスターの1体であり、効果は今でも通れば強力だが……いかんせん比較対象があまりにも悪すぎた。

《A・O・J クラウソラス》
通常モンスター
星6/闇属性/機械族/攻2300/守1200
霞の谷に生息するモンスター、クラウソラスをモチーフに開発された対外敵用戦闘兵器。
上空からの奇襲で敵を翻弄する。
A・O・Jのバニラ機械鳥。原型となった「クラウソラス」に関しては後述。

ストーリーは特になし。


【第二弾】

《霞の谷の見張り番》
通常モンスター
星4/風属性/魔法使い族/攻1500/守1900
霞の谷を代々見張り続ける、見張り番一族の末裔。
谷で起こる出来事は、どんな些細な事も見逃さない。
リクルーターラインかつ守備高めのバニラ。鳥獣族ではないことも相まって、どちらかといえばガスタあたりにいてもおかしくない感じのモンスター。というかガスタが地域としてミスト・バレーに含まれている。
レベル4・風属性・魔法使い族という組み合わせはこいつ以外存在しないのでその点では希少。

《霞の谷の風使い》
チューナー(効果モンスター)
星2/風属性/鳥獣族/攻 400/守 800
1ターンに1度、お互いの手札が5枚以上の場合に発動できる。
お互いのプレイヤーは手札が4枚になるように手札を墓地へ送る。
限定条件下で相互ハンデスを執行できるが、条件の「お互いに手札5枚以上」はどちからがメタポでも使わないと正直狙いにくい。
この効果を使って、かつ大怪鳥でもうまく捨てれば実に美しい流れではあるのだが……。

《ミスト・コンドル》
効果モンスター
星4/風属性/鳥獣族/攻1400/守 400
このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する
「ミスト・バレー」と名のついたモンスター1体を持ち主の手札に戻し、手札から特殊召喚できる。
この方法で特殊召喚したこのカードの攻撃力は1700になる。
ミスト・バレーに生息しているらしい野良コンドル。
競合相手が多く採用の旨味を見出しにくいポジションだが、雷鳥と組んで《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を無理なく出せる点はこいつならではの利点。

ワームが侵攻してきたため警備を強化した模様。
もしくは偵察・斥候が原住種族におけるミスト・バレーの役割か?


【第三弾】
《霞の谷の幼怪鳥》
チューナー・効果モンスター
星2/風属性/鳥獣族/攻 400/守 600
(1):このカードが手札から墓地へ送られた時に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
「大怪鳥」の雛。しかし効果は圧倒的にこちらの方が強い
一見面白そうな動きが可能っぽいが、実際に発動できるのが「手札から墓地へ送られた」なのでタイミングを逃がす危険があり、思ったより対応カードが少ない。

《霞の谷の執行者》
星5/風属性/雷族/攻2100/守1600
このカードが召喚に成功した時、
フィールド上に表側表示で存在する魔法・罠カードを全て持ち主の手札に戻す。
ミスト・バレー戦士団No.2。団長ことNo.1は雷神鬼さんの方であり、よく似たこいつとは別人らしい。
効果は全体魔法・罠バウンスとまあまあ強いが表側表示限定。どちらかと言えばセルフバウンス向けのカード。リビデでリリース確保してアドバンス召喚したりすると無駄がない。

タイトルが反撃のジャスティスとあるように原住種族は攻勢に出た模様。
ミスト・バレーも執行者と物々しいカードが登場。


【第四弾】
霞の谷のファルコン
星4/風属性/鳥獣族/攻2000/守1200
このカードは、このカード以外の自分フィールド上のカード1枚を
手札に戻さなければ攻撃宣言できない。
デメリットアタッカーの皮を被ったメリット効果を持つミスト・バレーの主力。個別項目参照。

《霞の谷の巨神鳥》
星7/風属性/鳥獣族/攻2700/守2000
このカードの効果は同一チェーン上では1度しか発動できない。
(1):魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、
自分フィールドの「ミスト・バレー」カード1枚を対象として発動できる。
その自分の「ミスト・バレー」カードを持ち主の手札に戻し、その発動を無効にし破壊する。
成長した雷鳥と思われる存在。ライダー同様のチェーン内発動制限こそあるが、極めて高い制圧力を有するミスト・バレーの切り札。
《ユニオン・キャリアー》が存命していた頃は、デッキから雷鳥を引っ張り出してこいつでバウンスする連携が猛威を振るっていたという……。

《霞の谷の雷神鬼》
シンクロ・効果モンスター
星7/風属性/雷族/攻2600/守2400
チューナー+チューナー以外の「ミスト・バレー」と名のついたモンスター1体以上
1ターンに1度、このカード以外の自分フィールド上のカード1枚を選択して発動できる。
選択した自分のカードを持ち主の手札に戻し、
このカードの攻撃力をエンドフェイズ時まで500ポイントアップする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
ミスト・バレー戦士団No.1。しかし穏健派であるが故の疑念を魔轟神レイヴンに突かれ、結果ミスト・バレー全体の離反へ繋がってしまったという。
疑念の根幹となるのはA・O・Jジェネクス運用に関してだが、そもそものジェネクス自体が謎の多い種族であり未だ不鮮明な点は多い。
バウンス能力は大変便利で破壊されそうなカードを退避させる、あるいは《安全地帯》《ビッグバン・シュート》などを相手を対象にした上で戻す変則除去にも使える。

魔轟神復活に対してなのか強力なカードが登場。
もしかしたら復活した魔轟神と最も近い所にいたのかもしれない。


【第五弾】

新規カードなし

今回以降ミスト・バレーはDTから姿を消す。
インフォメーションによると原住種族間で裏切りがあったらしい。
後にMG3にてミスト・バレーがA・O・Jの敵を捕らえ利用するやり方に異を唱え離反したと判明した。
精神汚染のイラストから、この裏切りには魔轟神が関与している可能性もある。

原住種族においての役割等については登場したカードもすくなく、復活もしていないのでよくわかっていない。
後に霞の谷のピンチに同じ霞の谷にあると言われる竜の渓谷よりドラグニティが現れる。


【STORM OF RAGNAROK】

《霞の谷の神風》
フィールド魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する風属性モンスターが手札に戻った場合、
自分のデッキからレベル4以下の風属性モンスター1体を特殊召喚する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
風属性のバウンスに反応して、下級風属性のリクルートを行うフィールド魔法。設定的には創星神の嘆きが戦乱に呼応して発生する現象らしい。
こいつ単体では便利ではあってもそこまでではなかったが、他力本願鰻ボム・フェネクスに悪用されたことで一時期規制を喰らう。


【ORDER OF CHAOS】

《霞の谷の祭壇》
フィールド魔法
風属性モンスターがカードの効果によって破壊され自分の墓地へ送られた時、
自分の手札・デッキから風属性・レベル3以下のモンスター1体を特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
第二のミスト・バレーと名がつくフィールド魔法。神風が暴れたせいからか効果そのものは控えめ。
イラストをよーく見るとウィンダが祈りを捧げているのが見える。
設定面ではDT世界の第二次最終決戦に関わる重要地点。トレミスウロボロスがここで死闘を演じ、そして創星神の角と宝玉がそこには見える。

【JUDGEMENT OF THE LIGHT】

《霞鳥クラウソラス》
シンクロ・効果モンスター
星3/風属性/鳥獣族/攻 0/守2300
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、相手フィールド上に表側表示で存在する
モンスター1体を選択して発動できる。
ターン終了時まで選択したモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
《A・O・J クラウソラス》の原型になったと思われる鳥。


【関連勢力】


ドラグニティ
ミスト・バレーモンスターに入れ替わりで霞の谷に現れた。
こちらも風属性で統一されている。
細マッチョや爽やか系の多かったミスト・バレーと比べるとずいぶん逞しい連中。

ガスタ
地続きのミストバレー湿地帯に古くから住む種族。
やはり風属性で統一されている。
ガスタの鳥と共に戦う戦闘術は、ミスト・バレーから受け継いだものであると公式で紹介されている。



  • 環境において
統一テーマとしての【ミスト・バレー】としての力はさほどではなく、個別の優良カードが他のデッキに出張するということのほうが多かった。
特に《霧の谷の戦士》はレベル4で扱いやすいチューナーが長い間登場しなかったので、出張要員として様々なデッキに投入されていた。
ほかは《霧の谷のファルコン》が【セルフ・バウンス】に投入されていたなどがある。
総じて、縁の下の力持ち的な役割に努めてきたのだが、ペンデュラム召喚の登場と扱いやすいスケール8Pカードの出現で一変することとなった。

《霧の谷の巨神鳥》
レベル7
ATK/2700 DEF/2000
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時に発動することができる。
自分フィールドに表側表示で存在する「ミスト・バレー」と名のついたカード1枚を手札に戻し、その発動を無効にし破壊する。

以前からも【忍者】に出張し活躍していたカードである。高い攻撃力と、自身も含む「ミスト・バレー」をバウンスしてあらゆるカード発動を無効化できる強力な効果を持っている。
ただし、最上級モンスターゆえに重く、【忍者】においても無効化は単発になりがちと、環境トップに食い込むほどのパワーはなかった。
しかしペンデュラム召喚と組み合わせれば、自身をバウンスしても簡単に展開しなおすことができ、しかも相手のフィールドに関わらずに、複数体をまとめて出すことさえ可能となった。
言い換えれば、《神の宣告》を内蔵したモンスターをノーコストで展開できるということである。これの強力さは語るまでもなく、単品価格は高騰を辿っている。
新マスタールール以降はペンデュラム召喚が下火になってしまったものの、《王神鳥シムルグ》や「ふわんだりぃず」このカードを出しやすいカードやテーマが増加し、環境常連の立場は揺らいでいない。
更に《ユニオン・キャリアー》が禁止になる前は、あちらの効果により《霞の谷の雷鳥》共々立たせて無限にカウンターすることが容易になっていた。

環境の変化でマイナーなカードが一躍トップレアに上り詰めることもあるという、OCGのおもしろさを語る一枚であると言えるだろう。


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最終更新:2022年10月31日 09:12