F・G・D(遊戯王OCG)

登録日:2010/11/27(日) 09:42:45
更新日:2024/04/14 Sun 19:50:53
所要時間:約 4 分で読めます





F・G・D(ファイブ・ゴッド・ドラゴン)
融合・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
ドラゴン族モンスター×5
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードは闇・地・水・炎・風属性モンスターとの戦闘では破壊されない。


「遊戯王デュエルモンスターズ7 決闘都市伝説」の予約特典として登場した最上級融合モンスター。
対となるのは同じソフトの特典カード《究極竜騎士(マスター・オブ・ドラゴンナイト)》及びその素材《青眼の究極竜(ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴン)》。
攻守共に5000にと言う最高峰のステータス*1に光、神属性以外には戦闘破壊されない能力を持つ。

融合には5体もドラゴンを素材とする上、融合召喚でしか召喚が許されず、種族指定なために代用素材モンスターも使えない。
登場当時は、ディスアドバンテージを抑えつつ出す場合は《スケープ・ゴート》などで増やしたトークンを《竜の血族》や《DNA改造手術》で素材に変える位しか無く、
デビル・フランケン》→《青眼の究極竜》+《巨大化》の1キルデッキの影に隠れていた。

そんな中、《F・G・D》が脚光を浴び初めたのはそれから約三年後、墓地のモンスターを融合素材にできる《龍の鏡》の登場である。

これにより《仮面竜》などのサポーターを使用後攻守5000+αのデカブツに変える事が可能となり、一気に使用率が増えた。
勿論、墓地を肥やせば早いスピードでの召喚も可能になるが、一年後の《未来融合-フューチャー・フュージョン》の登場がそれに更に拍車を掛ける。

これで《未来融合-フューチャー・フュージョン》→《龍の鏡》→一体目→二体目(2ターン後)と言う登場当時には夢にまで見た展開が可能となった。
単純に《未来融合-フューチャー・フュージョン》を《おろかな埋葬》×5として扱うこともできたというとんでもないカードでもあった。当然だがこんなカードが存在している以上、他のドラゴン族融合モンスターを使う意味なんてまずなかったのだ。???「俺に言わせりゃ《青眼の究極龍》なんて、実戦じゃ使えない単なる観賞用のカードだね」
苦渋の選択》がかわいく見えるが、実は当時のドラゴン族デッキは優秀なモンスター自体はそれなりにいたがそれを活かせる効果を持つ奴が殆どいなかったためこんなズルいギミックがあってようやくまともに戦えるようなデッキだったので……。

《龍の鏡》だけでなく《凡骨の意地》で手札をかき集めるタイプのデッキでも使える。【凡骨融合】である。
こちらは《メテオ・ブラック・ドラゴン》《ブラック・デーモンズ・ドラゴン》などの、もっと手軽に出せるモンスターが好まれたが、それでも融合デッキに1枚あれば便利なカードであることには変わりなかった。
また、《フュージョン・ゲート》と《チェーン・マテリアル》を組み合わせた【マテリアルゲート】というデッキで用いられたこともある。
《チェーン・マテリアル》の効果を用いて、デッキのモンスターを素材にドラゴン族の融合モンスターを任意の数召喚する。あとはマテリアルを用いずに手札のドラゴン族モンスターとフィールドの融合モンスターを素材にして《F・G・D》を融合召喚する。
これを2回繰り返すか、別の融合モンスターをマテリアルを使わずに出す、《次元融合》などでモンスターを展開することで1キルを決めるというデッキだった。どちらも融合素材の緩さゆえに重宝されたのである。

勿論普通に墓地肥やしやデッキ圧縮、墓地融合の有望株として《未来融合-フューチャー・フュージョン》禁止後&エラッタ後もドラゴン族デッキにおける影の支え役となっている。



アニメ、原作でのF・G・D

海馬コーポレーションの株の半分を所有する重役グループ「BIG5」が己の象徴として生み出したモンスター。
彼らが牙を向くのはアニメオリジナルエピソードな為、《F・G・D》もアニメのみの活躍である。

初登場はデュエルモンスターズクエスト編のラスボス。この時の効果は、
  • 1ターンに攻撃を5回行うことができる。
  • モンスターと戦闘を行った場合、同一ターンに2回同一モンスターに攻撃した場合のみ、ダメージ計算を適用する。
  • 1回のみの場合はダメージ計算を行わない。
と言うまあよくあることだから予想出来たチート効果。
しかし隠しモンスターである《究極竜騎士》によって倒される。

そしてカードとして登場したのはその続編である乃亜編。

《邪龍復活の儀式》で5ターン以内に光以外の各属性モンスターを生贄にしなければ降臨出来ない儀式モンスター、《F・G・D-ファイブ・ゴッド・ドラゴン》となっていた。
しかしBIG5は各デッキマスターを生贄に1ターン召喚を実現。

しかも召喚した時攻撃の代わりに相手の全フィールドのカード破壊と言う効果も存在していた。
そして光属性の《幻影の騎士−ミラージュ・ナイト》の効果でステータスを吸収され今となってはフラグとも言える戦闘破壊をされ、
《デーモンとの駆け引き》で《バーサーク・デッド・ドラゴン》にバトンタッチした。
デッキマスターを素材にして受け継いだ《F・G・D》が倒れたのに決闘が続いたのは地味に謎。《F・G・D》を素材にして《バーサーク・デッド・ドラゴン》を出した扱いなのだろうか?

そしてKCG編のリック(バランスの悪いドラゴンデッキを持つ少年)の友人vsCPUの決闘にてようやくOCG仕様で登場。
CPUが上記の《DNA改造手術》でトークンを素材にする方法で使用。


遊戯王デュエルモンスターズGX

ヘルカイザーとなった丸藤亮のエクストラデッキに存在が確認されていた。
流石勝つためには何でもするヘルカイザー。

他にも十代達も所有しており、どうやらレアカードだが一般発売されていたようだ。BIG5涙目。

そして、十代vsミスターT(三戦目)でミスターTが使用。
ガチデュエルに次ぐガチデュエル展開、《未来融合-フューチャー・フュージョン》→《龍の鏡》で即刻降臨という当時の黄金パターンで先手1ターン目に登場した。
十代はこれまた《N・グラン・モール》で攻撃してバウンスしようとするが、《スキルドレイン》とこれまたガチ戦術で返り討ちに遭いかける。
アニメ版の初期ライフポイントは4000なので4100ダメージを受けて十代が即死という危機に陥りかける。

この時期の《N・グラン・モール》は頭ひとつとびぬけて強い除去性能を持つカードだったので「鬼畜モグラ」「クソモグラ」と呼ばれ蛇蝎のごとく嫌われており
主人公が敗北しかけたシーンにも関わらず「ざまぁwww」という声が上がるほどたいへん盛り上がった。純粋に十代が好きだった人ですら「モグラ使うなら仕方ないと思ってた」と言い放つほど。
遊戯王GX第四期OPにはネオスペーシアンが集合するところで何故かモグラだけハブられており、これは禁止カードになるのではないかという淡い期待を持たれていたことも併記しておく。

しかし、ここである因果が決め付けられてしまう。それは……

オネスト

そう、光属性モンスターを対象に強力な戦闘サポートをするオネスト》なら本当にピンポイントに彼を倒せるのだ。
《F・G・D》2体を繰り出したミスターT(1体は《サウザンド・パニッシャー》の生け贄として先に退場)に対し、十代は《オネスト》を《E・HERO ネオス》に使い撃破した。

しかも《オネスト》はOCG化の際に光属性モンスター全般に対応と格段な強化を得る。
そして【ライトロード】を初めとする数々のデッキにて活躍、
光属性のモンスター=オネスト環境になる。

F・G・D自体には対象は取らない為《竜魔人 キングドラグーン》等の耐性付与は無意味。融合召喚以外で出せないので《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》で蘇生もできない。

そしてこう妬む者が続出した、「どうして光属性だけ通したんだよ……」と。

元から攻守が5000もあれば戦闘破壊はあまり無いが、彼の登場であの能力は余計おまけな感が否めなくなった。
準制限から更に制限を喰らって使用者共々「ざまぁwww」と思っていた事であろう(まぁ当時のオネストの採用率の高さから被害者はF・G・Dの使用者に限った話でもなかったが。)
現在だと無制限だが、使用率自体はそんなに高くないので安心……ではあるが、除去手段もかなり増えているので降臨→即退場というのも少なくない。南無。

余談だが、「F=粉砕!、G=玉砕!、D=大喝采!」でもある。社長!
ただし、公式から明言されたことはない。


元ネタ

5種類の色に分かれた首を持つドラゴンというデザインと、RPGを意識したデュエルモンスターズクエスト編が初出であることから、ダンジョンズ&ドラゴンズに登場する悪しき「クロマティック・ドラゴン(色彩竜)」の女王「ティアマト」が元ネタと思われる。
また、ティアマトは善なる「メタリック・ドラゴン(金属竜)」の王である「バハムート」と対になっており、デュエルクエスト編でF・G・Dを倒した《究極竜騎士》が元を辿れば白く輝く《青眼の白龍》であるのも、この事を意識したからかもしれない。


◆関連モンスター
バーサーク・デッド・ドラゴン
効果モンスター
星8/闇属性/アンデット族/攻3500/守 0
このカードは「デーモンとの駆け引き」の効果でのみ特殊召喚が可能。
相手フィールド上の全てのモンスターに1回ずつ攻撃が可能。
自分のターンのエンドフェイズ毎にこのカードの攻撃力は500ポイントダウンする。
乃亜編でBIG5が倒されたF・G・Dの後続として呼び出したモンスター。
高打点と全体攻撃能力と優秀な組み合わせを持つが、自分の☆8以上のモンスターが墓地に送られたターンにしか発動出来ない《デーモンとの駆け引き》の効果でしか出せないのが痛い。
地味にエンドフェイズ毎に長所である攻撃力が下がるので出したターンに決めたい所。
☆8以上を素材に要求する《究極幻神 アルティミトル・ビシバールキン》を出してトークンを押し付けたターンに《デーモンとの駆け引き》を使って出し、表示形式変更若しくは守備貫通効果辺りのカードと合わせて1ショットを狙うのが理想か。

余談だがZEXALにも登場していたりもする。結果は…お察しください。


L・G・D(リンク・ゴッド・ドラゴン)
リンク・効果モンスター
リンク5/闇属性/ドラゴン族/攻5000
【リンクマーカー:左/右/左下/下/右下】
モンスター5体
このカードはリンク召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードが、闇・地・水・炎・風属性の全てを素材としてリンク召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドのカードを全て破壊する。
(2):フィールドのこのカードは他のカードの効果を受けず、
闇・地・水・炎・風属性モンスターとの戦闘では破壊されない。
(3):相手エンドフェイズに発動する。
自分の墓地からカード5枚を選んで裏側表示で除外する。
5枚除外できない場合、このカードは墓地へ送られる。

「LINK VRAINS PACK 3」で登場した《F・G・D》のリメイクモンスター。
効果から推察するに乃亜編の《F・G・D-ファイブ・ゴッド・ドラゴン》が直接のリメイク元か。
名前も「F=フュージョン(融合)」と取れる事から「L=リンク」となったと思われ、奇しくもBIG5が《F・G・D》を出したのは電脳世界なのでリンクモンスター化しても違和感がない。
リンク召喚でしか特殊召喚できないが、「モンスター5体」と素材指定自体は比較的緩いので出すだけならトークンを出すカードなどである程度簡単に条件を満たせる。
本家と同じ微妙に致命的な穴のある戦闘破壊耐性に加え、他のカード効果を受けないと言う強固な耐性を手に入れた。
さらに、光と神属性以外の5属性全てをリンク素材に使う事で相手の場のカードを全て破壊する事が可能。リメイク前とは違いそのまま攻撃出来るので5000ものライフを削り取れる。
ダーク・ドリアード》でデッキトップ操作して《魔の試着部屋》で並べたり《トレジャー・パンダー》で残り4属性のバニラをリクルートすれば5属性が揃う。
リンクモンスターを経由すれば《超古深海王シーラカンス》でも揃えられる。
ちなみに《精霊術師 ドリアード》なら1体で4属性揃うので残り4体は全部闇属性でも可能。
ただし、相手エンドフェイズ毎に自分の墓地のカードを5枚裏側除外する必要があり、除外できなければ自壊する。
高い打点と強固な耐性と5つ全部自分の場に向いている優秀なマーカーを持つが、流石に維持コストが重すぎるので可能なら速攻でカタをつけたい。
維持するならばリンク召喚後に《発禁令》でこのカードを宣言してデメリットを永続的に踏み倒す様にしたい。




アニヲタ族モンスター×5
このカードは融合召喚でしか追記修正できない。


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最終更新:2024年04月14日 19:50

*1 2023年現在も元々の攻撃力が5001以上のモンスターは登場していない。効果で攻撃力が10000を超えるモンスターも存在するが、元々の攻撃力は0または?となっている。