物質創造能力

登録日:2019/07/21 Sun 23:49:40
更新日:2024/03/22 Fri 23:31:14
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ここでは、全くの0から瞬く間に物質を生み出してしまう能力者を紹介する。
科学的には原子物理学、量子力学の領域であり、以下の創作でも能力の説明付けに使われている場合もある。
尚、物理学では完全な無は存在しない*1と結論付けられている。

因みに、通常の宇宙活動に於いて最も力のある恒星の核融合から生成されるのは鉄までで、周期表に記されている鉄から後の元素は超新星爆発あるいは中性子星どうしの衝突による偶然によって生み出されるしかない。
ニュースをたまに賑わす新元素も大掛かりな粒子加速機を利用して、用意した物質の原子核同士を高速でぶつけて無理矢理にくっ付けた物を崩壊前に観測しているという程度の話であり、現代技術では未だ錬金術的な原子、分子変換や操作による物質の生成は不可能である。

真空にエネルギーを与えると物質と反物質が生成する「対生成」という現象が起きる。
この時のエネルギーと質量の関係は相対性理論(物理)によればE(エネルギー)=m(質量)c(光速)2で、
陽電子を発生させる実験では陽子(α線)同士をぶつけて静止エネルギーを得る手法がとられている。

このように、「そこにない質量・元素を生み出す」というのは炎だの電撃だのとは比較にならない、核反応クラスの莫大なエネルギーが関わるのだが、その辺が意識されることは稀。

概要

虚空からどんなものでも取り出すことができるというチートクラスの能力。
スーパー戦隊シリーズなんかの強化服とか巨大ロボとかには意外と「エネルギーから実体化する」と言う設定のものが多く、いちいち挙げると切りがないので
ここでは、「特定の物質(スリケンガソリンなど)をいくらでも作り出して操れる」系の能力者は除き、ある程度自由に自分の望む物を生み出せる能力者を取り上げる。
なお、よく似たものに現実改変も存在する。

ただ、流石に何でもかんでも自由自在に作れる能力はごくごくわずかで、いくらかの制約があることが多い。
代表的な制約としては以下のようなものがある。

  • 作り出す対象の制限
特に「生物は作れない」という制約は多め。
「そもそも作れない」か「無生物=新鮮な死体としてなら作れないこともない」かは作品による。
逆に「ゴールド・エクスペリエンス」のように「生物しか作れない」というパターンも少ないながらある。

  • 作り出す物質の構造を把握していないと作れない
イメージだけではダメで、しっかりと構造まで把握していないと外面だけをコピーした粗悪品になってしまうことがある。
逆に「見た目は完璧だが機能まではコピーできない」のような制約がかかることも。

  • 材料が必要
全くの虚空から作り出せるわけではなく、何かしらの材料をその辺から集めないといけないパターン。
「創造」ではなく「変換」では?と言えばそうなのだが、真面目に考えていくと、空気やその辺の土には含まれない原子が多すぎるため、「核融合して原子転換」とかしないといけないと結構ハードルは高い。


「絵に描いたものをなんでも実物にする能力者」については「描いた絵を実物にする能力」を参照。
「願えば物質創造を含め何でもできる」系は「どんな願いでも叶えてやろう(テンプレ)」を参照。
「既存の物体を収容あるいは非物質化しておいて使うときに出す」系は「物体収容能力」を参照。


代表的な物質創造能力者たち

世界一のベストセラーこと『聖書』では、神の言葉により6日で世界が創造され、7日目は休んだとされる。
言葉により世界が創造される物語は更に古い古代宗教にも見られ、
『聖書』に記される言葉による無から有の創造はエジプト神話からインスパイアされた物だと予想されている。
全くの無やら原子の水から先ず神様が生まれて、それから世界を創造するパターンの創生神話も少なくない。

ひみつ道具の中にはここに挙げられている能力やアイテムがバカらしくなるものが含まれているが、
食べたい料理を自由に出すことが出来る「グルメテーブルかけ」や、壁に取り付けるだけで水を自由に出せる「どこでも蛇口」辺りは
明らかに“この類”のひみつ道具。
好き勝手に使用出来る印象のあるひみつ道具の中でも例外的に高い使用料がかかる等、技術的にも高度なことが予想される「イメージ実体機」は、
思い浮かべた欲しいものを分子から構成して生み出せると説明されているマシンである。
しかし、ひみつ道具の中には上位互換的な「手品ふろしき」(欲しい物の名前を言うだけで風呂敷から何でも出すことが出来る。
出せる物に制限は無く、その気になれば人間のような生物さえ出すことが出来る)等もあり、
こちらはイメージしたものを生み出すプロセスが簡略化されている。

「無から有を生み出す魔法」というのは、ハイファンタジー系作品だと高度で難易度の高い呪文とされていることが多い。
例えば『ゲド戦記』では、「魔法で食べ物を作ることはできるけど腹には一切溜まらないから意味ないよ」と明言されている。
しかし、「食事=生きる糧」であるファンタジーの世界ならともかく飽食の世界では魔法で出した食べ物はカロリー0というのはかなり魅力的ではないだろうか。
『ハリー・ポッター』においても、一見好き勝手やってるように見えて「物体を別の物質に変える」変身術は良く使われるが、「何もない空間から物体を生み出す」魔法は使われていない(一見そう見えているホグワーツの宴会も「地下で屋敷しもべ妖精が作った料理が転送されているだけ」というオチであった)。
しかし、昭和期の魔法少女ものでは魔法で何でもかんでもホイホイ生み出している。
魔法が未熟だと何か違うものが出てくるのがお約束。(例、『赤ずきんチャチャ』なら「バーナー」を出そうとして「バナナ」が出てくる。)
杖を一振りして「テクマクマヤコン」でも「マハリクマハリタ」でも好きな呪文を唱えれば一発で好きなものがいくらでも出てくるという超便利呪文。
ただ、魔法は万能でも「魔法使いのルール」として使用が制限されていることは割と多い。

平成期に入ると流石に魔法少女ものでもそこまで無法な魔法はあんまり登場しなくなっている。
有名どころではおジャ魔女どれみくらいか。

  • キューティーハニー(キューティーハニーシリーズ)
「空中元素固定装置」なる装置が体内に組み込まれており、どんなものでも空気から作り出せるアンドロイド。
ちなみに変身時に服が飛び散るのはコレで着替えるための必然。決して純真な青少年をドギマギさせるためではなく必然性があるのだよ
空気中に存在する酸素・水素・炭素辺りはともかく、鉄などの元素をどうやって集めているのかは謎。
空想科学読本では真面目に検証したらバイク一台作るために東アジアが滅びることが判明した。

デーモン一族の神にして、元は意思の力で宇宙を生み出した『神』の息子である大天使。
キリスト教世界に於けるルシファー=サタンであり、父と同じく意思の力のみで宇宙を創造する力を持つ。
尤も『デビルマン』本編でそうした描写があった訳ではなく、後に続編として繋がれた問題作に於いて、
意思の力で宇宙を生み出せるという能力の出鱈目さが描かれる形となった。

アラン・ムーア原作で1987年に描かれたリアル志向の異色のアメコミ作品『ウォッチメン』に於ける、世界で唯一の超人にして、神に近いと例えられる万能の存在。
元は原子物理学者であり、事故により自身が原子レベルで分解された後の霊的な段階からの意思の力により、
自身を再構成することによる復活と共に、原子と分子を自由自在に分解、再構成する能力を得た。
これを利用して意思の力のみであらゆる物質を生み出し、あらゆる物を分子レベルで分解し、自らをも巨大化させたり分身(同時存在)したり、火星にまでテレポートしたりすることも可能と、
出来ないことを探すのが難しい程である。(世界が原子と分子から成る以上、全能である。)
また、知覚段階に於いて量子力学のレベルから同時存在する平行世界をも認識していることから、漠然とした未来予知が可能で、
同時に自分自身を可能性が収束ししてしまった世界(現実世界)では過ぎ去ってしまっている筈の過去にも置いている。
尚、Dr.マンハッタンがキャラクターの設定にも関わり、特に有名なので挙げているだけで、アメコミでは会社に寄らず、
神様的な連中も使う能力=最高レベルの超能力として物質操作能力が位置付けられている。
神様クラスの能力者やインフィニティ・ストーンのようなアイテムだと、現実改変と呼ばれるレベルの変化を世界に作用させることも可能となる。
また、非常に近しいレベルの能力者として金属分子限定だが空間から必要な装備を生み出せるマグニートーや、
リングの力でエネルギーを物質化させて操るグリーン・ランタンなんかが居る。

仮面ライダーが現代的視点でリアリティーを増して描かれるようになった平成1号ライダーで、ライダー中でも特にSF的要素を基に設定が練られている仮面ライダー。
能力の基本が分子レベルでの物質操作能力の応用として説明されており、本作では敵も味方も超古代に由来する存在については、
凡て物質操作能力の応用によって変身やら超能力が発揮されているという設定となっている。
クウガも、専用装備に付いては予め存在しているのではなく、別の物質をモーフィングパワーによって分解、再構成して生み出している。
当初は形が近い物という制約があったが後半にかけて縛りが無くなっていった。
上級の怪人も似たような力で武器を生成している。
ラスボスであるン・ダグバ・ゼバと、最終形態となったクウガの操る超自然発火能力も、
つまりは敵の肉体自体を分子レベルで分解してプラズマ化させる現象を差す。
また、小説版では量子揺らぎを利用してテレパシーを使う敵や、東京タワーを丸ごと電磁砲に変えるライダーも出現しており、
TV版での不可解な描写の幾つかに解答を与えている。

念能力「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)」で、左手で触った物体をどんなものでもコピーして複製できる。
ただし1日経つと解除される他、生物は「死体」としてしかコピーできない。
通常「強力な特性を持った特定の物体を具現化する」という具現化系念能力の原則から外れ、
「その辺にあるありきたりなものしか作り出せないがどんなものでも作り出せる」という汎用性に特化した念能力。
また具現化した物体に「円」の特性もあるのでレーダーとしても使えるなど意外と汎用性は高い。

「怪異の王」にして「鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼」と呼ばれる最強の吸血鬼
「異様な身体能力」「不死性」「瞬間移動」「肉体の最適化」などの能力に加えて「イメージしたものを何でも作り出せる」物質創造能力も持っている。
「その気になれば10日で世界を滅ぼせる」という言に偽りなしのチート吸血鬼。
ただし、作中ではほぼ全編通して弱体化状態の「忍野忍」で登場しているため、まともに使っている場面はほとんどない。

「未元物質(ダークマター)」の能力を持つ学園都市第二位。
当初は「この世の物理法則から外れた異世界の物質を操る」というだけの能力(それでも超強力)だったが、
復活に伴い「未元物質を使って体の臓器を始めどんなものでも作り出せる能力」に成長。 実質不死身 にまで進化してしまった。

異能「酢豚(パイナップル)」「創世(ワールドクリエイト)」で、どんなものでも作り出せる。
ギャグ系ライトノベルということもあるが、マジで制約らしい制約は一切なくイメージすればなんでも作れる
それこそ物体から食べ物、果ては空間まで自由自在。
しかも作った物は任意で消せる。
ただし、能力の制約ではなく約束として「命を持った物は作らない」と決めている。

「物質生成(ヘヴンズゲート)」という特殊能力で、現実から空想、果ては未来の物質までどんなものでも作れる。
ただし、リスクとして作った物体の価値に等しい金額が貯金から引かれるというあまり類を見ない代償がある。
しかも、明確に能力発動の意思を発しなくても「欲しい」と思った瞬間に能力が発動するため、欲望がコントロールできないと破滅一直線という珍しいタイプの能力。

投影魔術により、日用品やら武器やらを魔術の法則ガン無視で創造する異能。その異才故に誰も彼の魔術の本質を理解することはできなかった。ただ一人、謎のサーヴァントを除いて…
実際には使っていたのは固有結界「無限の剣製」。投影魔術と思われていたのは固有結界から漏れ出した余波でしかない。

個性は「創造」。あらゆる物質を自分の脂質から作り出して体表から生み出すことができる。生命は無理。
「自分の肌から取り出さねばならない」というのが難点だが、生命でなければ作れる物体に制限はなく本人の知力の高さもあって驚異的な汎用性を誇る能力となっている。
ただし、「あらかじめ作りたい物体の構造を分子構造に至るまで詳細に把握しておく」ことが不可欠なため、あらかじめ学習していないものまでは作れない。
また、焦ったり動揺したりすると能力がうまく発動しなくなってしまう。
逆に言えば、想像さえできれば既存の物をアレンジしたオリジナルのアイテムなども自由に作る事ができる。
柳田理科雄曰く「いつ太ってもいい様に能力と関係ない食べ物を常備しておいた方がいい」能力。

個性「二倍」でどんなものでも増やせるヴィラン。
八百万百の個性と似ているが決定的に違うのは、人間含めた生物も増やせること。また、作中の描写を見る限り材料が必要な様子は見られない。現状実質的には八百万百の上位互換に近い個性である。
ただしあくまでも「元と全く同じコピー」しか作れず、八百万のように材質や形状にアレンジを効かせる事はできないため、その点は劣る。
「自分を増やし、増やした自分自身に二倍を使わせる」ことで、倍々ゲームによる圧倒的な物量で相手を押し潰せる。
また、仲間を増やすことで個性の持ち主を無限に増やせるというメリットもある。
ただし、増殖させた物体は強度が低下し、成人男性の場合骨折程度の負傷で消えてしまう、使用する際には対象物の寸法などを精密にイメージする必要があるためメジャーが不可欠であるなどの難点がある。
さらに、トゥワイス本人は自分自身を複製し過ぎた結果複製に殺されかかっており、そのときのトラウマで精神を病んだだけでなく自分自身を複製する事が出来なくなっていた。
せっかくの物量を活かせていなかったが、トラウマを克服したことで色々はっちゃけた。

木の幹に触れたものをなんでも複製してしまう謎の木。
いくらかの制約があり、「200ポンドを超えると途中で複製が止まる」「生命も複製されるが、寿命が極端に短くなる」
「他のSCPオブジェクトは完全に複製できない」などがある。

作中に登場する錬金術師は材料さえあれば質量保存の法則に反さない範囲で何でも作る事ができる。
地面や壁から石像、槍、鎖、身体から銃器……といった具合で、十分な材料があるならおよそ作れないものは無い。
制約として、あくまで素材から作れるものしか作れないため鉄が無ければ鉄は作れず、また作り出したいものと同質量の素材が必要となる。
アルが言っている通り地水火風の属性を無視することはできないので、氷から金属を作ったりは出来ない。
一方で卑金属を金に変える事は技術的に可能な様子*2
更に、人体錬成を行うと反動で「真理」に飲み込まれてしまう。
また劇中に於いて、錬金術には錬成陣と呼ばれる図式が必要となり、また錬成陣によって行える錬金術は異なるが、
先の人体錬成により「真理の扉」を開いた者は両手を合わせる事により錬成陣無しでの錬成が可能となる。
なお「賢者の石」と呼ばれる物質を持つ者は上述の制約の一切が無くなり、錬成陣どころか錬成の素材すら不要となり、
全くのノーモーションで石のエネルギーのみを素材にして有を生み出す事が可能となる。

核鉄と呼ばれる錬金アイテムに闘争本能を込めることで、物理法則を無視した巨大な武器「武装錬金」を生成できる。
闘争本能は全ての人間が有しているため核鉄さえあればだれでも使用できるが、その強さは精神力に比例する。
そのため一般人では数秒と持たず元に戻るほか、その人の人格に応じて使える武器の形状・特性も固定される(槍の能力者が銃の武装錬金を作るのは無理)。

一見すると無から有を生んでいるように見えるが、発動時には周囲の建物や地面などを分解・再構築することで対象となる物質を作り出す。
詳細は該当項目参照。

フシ自身が持つ「あらゆる存在へと変身できる能力」と「無限の再生能力」の併用で、身体の一部を変身させる→その部分を切り離す→切り離して失われた部分が再生、という流れで生物・非生物問わずあらゆるものを生み出す事ができる。
フシ自体が元々「外部の強い刺激に反応してそれに変化する」という無機物だった事情から、生み出せるのは彼が見聞きしかつ触れたことのあるもののみ。
物体なら肌にぐりぐりして「刺激」を与える必要があるし、毒薬なら(飲んでも死なないとはいえ)実際に飲んでみる必要がある。
また生物をコピーした場合は新鮮な死体になり、生物と言えども生きた状態のものは生み出せない。


98年に公開された隠れた名作SF『ダークシティ』に登場する黒衣の集団。
夜が明けない街で目覚めた記憶の無い主人公を不思議な力で追跡するが、実は彼等こそが実験場としての街を生み出した存在であり、念力によって自在に分子構造を変化させる力により、夜な夜な街を作り替えてきた張本人であった。
宇宙からやって来た彼等の力は“チューン”と呼ばれ、種族がある装置に意識を集中することによりリアルタイムで街を変化させ、地面から巨大なビルが幾つも生えてきたりといった衝撃的な映像が展開される。
やがて、主人公も自分が彼等と同じ力に目覚めていることに気付き……。

神話に語られる幻のそうぞうポケモン。
ポケモン、人間、宇宙を創造したと語られており間違いなく規格外のスケールを持つ。
とはいえここまでなら神話の記述の段階であり、実際の程は確かでないためここに並列すべき存在ではないのだが、
「ハートゴールド・ソウルシルバー」においては何と実際に ディアルガパルキアギラティナを創造している。
映画「光輪の超魔神フーパ」においては「いましめのツボ」を創造し、それによりフーパの力を封印して「いましめられしすがた」にしていた。
この事から神話がどこまで事実かは分からずとも、生命や物質を創造する力があるのは事実である。
そして自身が初の顔役を担った『Pokémon LEGENDS アルセウス』では「すべてのポケモンにであえ」という使命を全うし、力を認めてもらうと、 何と自身の分身を生み出して託してくれる。 このことから自分自身すら卵を介さずに分体として創造することが可能であることが判明した*3
また あらゆる宇宙を観測している多元宇宙規模の存在 であることも明かされ、これらの設定からこれまでの作品に登場したアルセウスバグを利用して手に入れる個体も含めてはすべて分身だったのではないかと推測できるようになり、創造神でありながらも複数入手できたことに納得する声も上がっている。

バーチャロンシリーズに登場する人型ロボットバーチャロイド(VR)」は、ほぼ全ての機体が「リバース・コンバート現象」という物質創造現象によって作り出されている。
これは非人類起原の遺跡から発掘される結晶構造「Vクリスタル」を利用したシステムで、端的に言えば「Vクリスタルを利用したデータディスクにデジタルデータを書き込み、Vクリスタルの力でそのデータを物質化させる」というもの。
つまりディスクとその制御を行うコンバータ、それにデータを用意すれば材料費ゼロで10数mの巨大ロボットが作れてしまうという、ある意味非常にエコなロボットとなっている*4
理論上はこのリバース・コンバート現象を用いてVR以外の、それこそ「なんでも望みの物」作るのも不可能ではないが、コストや物理的限界の都合上、実用レベルでは難しい。

転送の仕組みを応用し、高分子化合物をエネルギー化、分子を再構成して飲食物や機械部品のコピーを生成する装置。
補給機会や積載物資の限られる宇宙艦にとっては必需品と言える技術であり、「新スタートレック」以降は殆どの宇宙艦、ステーションが導入した。
劇中では登場人物がフードディスペンサーやコーヒーメーカー感覚で気軽に物質創造技術を使用している様が見られる。
理論上、ありとあらゆる物体を生成する事が出来るものの、武器や毒物などは生成できないようセーフティプロテクトがかかっている。
また、生物や特殊な放射性物質は生成できないほか、物質をコピーする際にどうしても情報の劣化が生じる部分があるらしく、本物の料理に比べると味は落ちるようだ。

  • 円谷大作一佐(魔界都市ハンター)
原作・菊地秀行、作画・細馬真一の漫画作品「魔界都市ハンター」の登場人物で、
魔界都市<新宿>に起きた異変を調査するため送り込まれた陸上自衛隊超能力特殊部隊「SATA」の隊長。
その能力は「エクトプラズムを材料に、敵の弱点となる物品を実体化する」というもの。
動物でも機械でも何でも、本物同様に機能するものを生み出す。能力が解除されるとエクトプラズムに戻って消えてしまう。
おまけに、敵の弱点が未知であっても自動で見破る凶悪な霊感効果つき。
敵が戦車なら攻撃ヘリが、カエルが苦手な人物ならヒキガエルが生み出される。
たまに作動しない事があり、動作信頼性に若干欠ける能力だったようだ。そうでなきゃ作劇上強すぎる。

古代から生き延びていた深海悽の生物が、悽測地に捨てられた核廃棄物を摂取する特性を身に付ける中で突然変異を繰り返し、完全生命体と呼べるまでに超進化した未知の生物。
一個の生命体の中に生物の進化を内包しているとも呼べる程の遺伝子情報量を有しており、その総数はこれまで万物の霊長とされていた人間の実に8倍に達し、地球上で最も進化した生命体である。
DOEが存在を把握した後に密かに監視していたが、研究を任されていた牧元教授の何かしらの行動により東京湾まで導かれた上に異常進化を繰り返しながら上陸を果たした。
呉爾羅は牧教授が故郷である大戸島の神の化身の伝承から引用し“GOD”の名詞を含めて命名した。
作中では「熱核エネルギー変換生体器官を内蔵する混合栄養生物」とされており、その活動範囲内からは未知の放射性物質が検出された。
簡単に言うと身体がまるごと核反応炉であり、身体に触れた水や空気などあらゆる物質を自身に必要な元素へと変換・吸収して動いている。
つまり、生きていく上で食事を取る必要がそもそもない。
超速的な進化により、生命体の常識を遥かに越える巨体や耐久力、知覚、異常なまでの攻撃的特性や現象を獲得しているが、映画の段階では未だ進化の途中であり、更に進化を続ければ小型化した無数の個体による群体化や飛行能力による活動地域の拡大、最終的には自身に必要な元素を自己から生成することにより、生きていく為の如何なる環境も必要なくなると予想されている。

本作に登場する13のシンドローム(能力の形態)のひとつ。物質を「砂」に変換することでありとあらゆるものを錬成する。武器や防具、日用品はもちろんのこと、ロボだって作れる。
武器を作り出したり既存の武器を強化・カスタマイズして戦うのが基本戦術だが、ダブルクロスのシンドロームの例に漏れず応用性が極めて高く、触れた場所を爆弾に変化させたり、物質を分解して相手の防御を無視してしまうといった離れ業すら可能。

  • ブレイン、ワンセブン(大鉄人17)
スプーンからロケットまで、あらゆる物を生み出す「超生産能力」と自我を持つ超高性能コンピューター「ブレイン」と、ブレインによって分身として作られたロボ「ワンセブン」の戦いを描いた特撮番組。
前者は地球環境の為に人類抹殺を、後者は人類の守護を目的として動いている。
共に機械であるため、能力で自己再生や強化改造が可能。
前者は人類抹殺用ロボ兵器を作り、後者は子供のためにお菓子を作ったりもする。

「科学ADVシリーズ」の世界に存在する、妄想を現実化したり、妄想を介して他人の思考・感覚に干渉する能力者。
妄想現実化能力「リアルブート」はアイス一本から花壇、果ては人間一人に至るまで、何でも具現化できる。
元が妄想なので「物体が切れた」等の事象の現実化も可能であり、モノの生成に使われることが多いものの正確には一種の現実改変能力。
分子構造レベルとまではいかずとも明確なイメージは必要、自分の怪我の治癒など脳が妄想を否定する内容は不可、他者との共通認識で成り立つので1人でも他人がいる環境でないと使えない、といった制約がある。また、使い過ぎると自分の存在が崩壊していくというデメリットもある。



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最終更新:2024年03月22日 23:31

*1 完全な真空の場を作ったとしても何処からか素粒子が出現する。

*2 劇中では法律で禁止されているとされる

*3 この際、ボールを一切所持していない場合でもモンスターボールに入った状態で託している事から、どうやら分身を入れる為のボールもついでに創造している模様。

*4 ただし実際にはコンバート現象を起こすためのエネルギーコストなどで結構なお金が必要なようだ