モウリョウ(ゲゲゲの鬼太郎)

登録日:2019/07/17 (水) 23:30:21
更新日:2019/07/20 Sat 13:25:04
所要時間:約 8 分で読めます




「モウリョウ」とは、水木しげる原作「ゲゲゲの鬼太郎」のエピソードのひとつで、同エピソードに登場する妖怪である。
アニメ第1期では、「もうりょう」のタイトルで第31話として放映された。

【登場人物】


お馴染み主人公。
ねずみ男から手紙を受け取り、妖怪カーに乗って登場した。

お馴染み鬼太郎の父。出番は少ない。

お馴染み自称『鬼太郎の大親友』。
寺を訪れ、モウリョウ退治を引き受けようとする。

  • 玉吉
村の少年。
村の慣わしである「墓番」をしていた際、モウリョウが憑りついたミイラに遭遇する。

  • 寺のおしょうさん
玉吉の村にある寺の住職。
常に困った顔をしているのが特徴。
玉吉にモウリョウの事を教える。

  • モウリョウ
玉吉の村に昔からいる妖怪。
墓場に出て、新しい死体から新しい死体へと乗り移って生命を保っている。
その為、この村では死人が出ると1か月は墓番をしなければならないという。
後に『鬼太郎国盗り物語』の序盤で鬼太郎ハウスが大口に襲撃された際に食われているが、
別個体なのか和解したのか*1は不明。



【あらすじ】


カアー カアー

とある山村。
そこに住んでいる少年「玉吉」は、村の慣わしである「墓番」をすることになっていたが、うっかり家で眠りこけてしまっていた。


カアー カアー

「あ いけねえ!墓番を忘れていた」

この村では死人が出ると1か月は、死体を妖怪や動物にとられないように墓番をしなければならないという。
墓場に向かう玉吉だったが、彼は草むらを何者かが歩いているのに気づく。


ガサガサガサ

「けけけけ」

不気味に笑うそいつは、墓場の方に向かっていた。
玉吉は不審に思い、その後をつけてみると、そいつは2,3日前に埋めた玉吉のおじさんの墓の下にある棺桶をこじ開けようとしていた。


「だれだー!おじさんのかんおけをこじあけようとするのは・・・・」

玉吉は思わずそいつに飛びかかり、そのまま棺桶のふちに頭をぶつけて気を失ってしまう。

翌日。
目が覚めた玉吉は、昨夜の奴と相当な格闘をしたらしく、顔が傷だらけだった。
すると、手に何やら握っているのに気付き、よく見るとそれは、ミイラの指のようなものだった。
ミイラが玉吉のおじさんの死体を欲しがるのを怪しんだ玉吉は、寺のおしょうさんに聞いてみる事にした。


村の寺。


「ははははは」

「そりゃあきっと モウリョウが出たんだ」
「モウリョウ?」

おしょうさんの話によれば、昨夜のミイラの正体は妖怪「モウリョウ」。
モウリョウとは、墓場に出て新しい死体から新しい死体へと乗り移って生命を保っている不思議な妖怪で、
この村ではそいつに入られない様、1か月は墓番をする慣わしなのだという。
モウリョウが憑りついていたのは、半年前に亡くなった山田老人の死体。2,3か月前に石碑を立てる際にその死体が無かったのは、その為だった。

「しかし どうしてそんなもの生かしておくのです?」
「生かしておくって・・・・退治する方法がないじゃないか」

するとそこへ、黄色いマントを着たねずみ顔の男が、「ごめんください」と寺を訪ねてきた。
その男とは、妖怪産業KKのセールスマンを名乗る毎度お馴染みねずみ男。自分たちに任せてくれたらお安くモウリョウを退治するというのだ。

「さいわい 今月は割引期間中にはいっておりますので 五万円でいかがでございましょう」
「じょ じょうだんじゃない!」
「はあ」
「千円や二千円ならともかく 五万円もこんな貧乏寺にありますか」

そこでねずみ男は、社会奉仕料金として二千円にまける事にした。
ほんとに退治できるのか不安になるおしょうさんだが、ねずみ男は自分たちの会社の社長はゲゲゲの鬼太郎だと嘯く。
玉吉は「鬼太郎ならできるかもしれない」と安心しつつも、「鬼太郎がそんな会社を作った話は聞いたことが無い」と怪しんだ。
ねずみ男は玉吉を引っ込め、鬼太郎が日本に妖怪産業を盛んにしようと色々な事を計画していると嘯いた後、おしょうさんから千円を受け取る。

「貧乏人相手の商売は愛情のゆたかなお人でないとやれませんね ほほほほ」

その後、ねずみ男はカラスたちに鬼太郎への手紙を渡す。鬼太郎に妖怪を退治させて、自分が代金を受け取ろうという魂胆だ。
とここで、この村に宿が無い事を思い出したねずみ男。偶然その場を歩いていた玉吉に声をかけた。

「おい少年!」
「なんだねずみ男か ぼくはあんたをけいべつしてるんです」

ねずみ男を軽蔑している玉吉。するとねずみ男は…


「けいべつ?よく世の中を知らない少年の言うことばだ」

と言い、玉吉に忠告する。

「いっとくけどね おまえんとこへ今夜モウリョウがやってきて 耳でもかじったらどうするつもりだい?」
「はあ」
「はあ じゃないよ 耳だけじゃない 頭までかじられたらどうする」
「失礼しました ぼくがいたらないものですからけいべつしたりして・・・・」

玉吉は慌てて謝罪。ねずみ男は玉吉を保護するべく一晩玉吉の家に泊まる事に。

その夜。2人がぐっすり眠っていた時、ヤツは現れた。


カリカリ

ガシャン

玉吉は慌てて飛び起き、「ねずみ男先生 モウリョウらしいです」と、寝ていたねずみ男を叩き起こす。
玉吉にどうするか聞かれたねずみ男は、「ばか!方法は一つだ 逃げるしかない」と、大慌てで外へ逃げようとする。
だがその時、鬼火が現れると同時に、モウリョウの入った例のミイラが現れ、玉吉にしがみつく。

「おまえゆうべわしを見たな」
「きゃーっ」

玉吉はとても男子とは思えないような悲鳴を上げ、そのままモウリョウに齧り付かれてしまう。
するとそこへ、妖怪カーに乗った鬼太郎が駆け付けた。
鬼太郎は髪の毛針をモウリョウの尻に撃ち込み、玉吉を助ける。

「だいじょうぶか」
「すみません」

助けられた玉吉は、モウリョウが玉吉のおじさんの墓を狙っていることを伝え、鬼太郎たちと共に妖怪カーに乗り込んだ。



墓場。
モウリョウ(が入っているミイラ)は、棺桶から玉吉のおじさんの死体を出そうとしていた。
鬼太郎はつるべ火にモウリョウ(が入っているミイラ)を襲うよう命じ、つるべ火はモウリョウ(が入っているミイラ)の頭に飛び乗って燃やし、穴蔵に飛び込ませた。

翌日。
鬼太郎は山田老人の死体を探すように玉吉に言う。

「あれはモウリョウじゃあなかったのですか?」
「そうだ モウリョウはあの中に入っていたのだ」

「おい あったぞ」

ねずみ男は穴蔵の中で山田老人のミイラを発見。
目玉おやじはそれを灰にするように言い、すぐさま死体は燃やされた。

すると、獣のような顔をした不気味な妖怪が姿を現した。


「くわーっ」

「あっ あれはなんです?」
「あれがモウリョウだ」

なんとあの妖怪こそ、燃やされたミイラから分離したモウリョウの本体そのものだった。
玉吉はまたしても「きゃーっ」と、とても男子とは思えないような悲鳴を上げて逃げようとするが、鬼太郎に止められる。
目玉おやじは語る。

「逃げなくてもよい あれは写真をとってみるとわかるがうつらない・・・・」
「と もうしますと?」
「たとえば 夢は写真にとれない それと同様に物質的な形をもたないものは われわれの目に現実にいるように見えるけど ほんとうはいないのだ」
「あいつらは 死体から死体にのりうつってこの地上にいるのだ 古い死体はくさって不便なので 新しい死体にのりうつりたがるのだ」
「ようするに かれらをやっつけるには いまのりうつっている死体を 灰にしてしまえばよいのだ」

しかし、先ほど死体を焼いたにもかかわらずモウリョウは消えず、鬼太郎たちに襲いかかってくる。
鬼太郎もそれを疑問視したが、玉吉はポケットに例の指の骨が入っていた事を思い出し、それを大急ぎで焼いた。


「ぎやーっ」

モウリョウは苦痛の叫び声とともに空中に消え、事態は解決した。


また翌日。
「千円で退治できたとは安い」と呟くおしょうさんの口を押さえようとするねずみ男だが、鬼太郎に筒抜けであった。

「ねずみ男 お前またなにかたくらんでたな」
「鬼太ちゃん誤解しないで 人間と妖怪の間に立って 便宜をはかってただけだから」
「ほんとかなあ?」

鬼太郎は怪しみつつも妖怪カーに乗り、村を後にした。

「これで この村にモウリョウはいなくなった」
「鬼太郎さん ありがとう」

おしょうさんはモウリョウがいなくなったことに胸をなでおろし、玉吉は鬼太郎に感謝するのだった。

ゲッゲッ ゲゲゲのゲ


追記修正は、モウリョウが入っていたミイラを指一本残さず全部焼き尽くしてからお願いします。

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