Fate/Grand Order Duel YA特異点 密室遊戯魔境 渋谷 渋谷決闘事件

登録日:2019/07/15 Mon 19:38:19
更新日:2023/07/23 Sun 18:43:36
所要時間:約 10 分で読めます





賛美せよ、熱き決闘の記録はここに再現される──。

※この作品は半フィクションです。実在の人物・団体・事件などに関係があったり無かったりします。



『Fate/Grand Order Duel YA特異点 密室遊戯魔境 渋谷 渋谷決闘事件』とは、2019年2月4日からヤングエースで連載している、『Fate/Grand Order』原作の英霊召喚ボードゲーム「Fate/Grand Order Duel -collection figure-」(以下FGOD)のプレイレポート漫画。作者は磨伸映一郎氏。
実際のプレイは2018年11月某日、FGO運営会社であるディライトワークス本社の会議室で行われた。作者から推奨された略称は「渋谷決闘事件」


【概要】

「FGODのリプレイ」になるのだが…書き手があの磨伸映一郎である。
ただの当日再現で済むはずもなく、数々のパロディ、危険ワードの連発で編集が思いっきり振り回されるくらい読み応えのある作品に仕上がっている。
そして対戦相手は、KADOKAWAでつながる「Fateに連なる者達」。すなわち一迅社 vs KADOKAWA
半フィクションということで多少の誇張はあれど、磨伸氏や対戦相手のリアルな人柄や交友関係が垣間見えるのも読みどころである。

3話まで書き上げたところで、磨伸氏が右手首粉砕骨折、全治2か月以上の重傷を負うトラブルが発生。
完治まで休載かと思われたが、以降のネームがある程度出来上がっていたことから、急遽「大親友作家」による代理作画で連載が継続されることとなった。(誰かについては後述)

短期集中連載という触れ込みで、令和2年3月には第1巻が発売。眼鏡+水着マシュのフィギュア付きの限定版も発売された。
何気に、魔伸氏の漫画作品の中で、初めて明確に最終回を迎えた作品となった。

なお、無料マンガ閲覧サイト「ヤングエースUP」でも一部を読むことが出来るので、興味を持たれた方はそちらから確認していただければ幸いである。


【登場人物】

磨伸映一郎
2020年現在、Fate…否、型月公式コミカライズ「最長連載」の漫画作品「氷室の天地 Fate/school life」の作者にして、本作の主人公。
アバターはFGOの女主人公(眼鏡あり)
ディライトワークス本社にあるボドゲカフェで遊びたいと漫画家同士のチャットで呟いたところ、タスクオーナ氏から「KADOKAWA案件」にすればいいと教えられ、大量のボドゲを持ち込んでディライトワークス本社に赴くが、蓋を開ければ月刊のガチ連載企画として、今作を書く羽目になってしまう。氷室の天地誕生の経緯*1といい、磨伸氏の受けるFate関連の仕事はドッキリが多いのだろうか。

持ち込んだボドゲの中にFGODのデッキとフィギュアも完備していたため、当日はマシュスカサハ*2からなる自身のデッキ、通称「叡智の結晶(シグルド)旅団」で戦うことになる。特にマシュ、スカサハのフィギュアには完璧に合致する眼鏡パーツを装着させていて、自分用のデッキを持ち込んでいたことも含めて編集たちを驚かせた。
勝利演出はKADOKAWA作品なのに、架空の読み上げが付いた*3一迅社の企業ロゴ
肝心のゲームの腕は本人の申告曰く「弱い」らしい。「皆が楽しさを共有してこそ勝利」という理念を持つ悟り系ゲーマー。ただし、ある対戦相手によると(魔伸氏がアナゲ等でもてなし側に回ることが多いからこそ)一方的な勝ちを忌避する傾向があり、できることにブレーキをかけてしまっている…との事。

なお、アバターの格好はTシャツ、ベストにズボンと(おそらく磨伸氏本人の)私服姿となっているが、編集に叱られたためにプレイ時は原作の衣装にチェンジしている。
メインの服装は原作でも眼鏡を掛けているアトラス院礼装だが、要所要所で他の礼装(勿論眼鏡あり)も披露している。
当初は「氷室の天地」オリジナルキャラである佐伯直美をアバターにしようと考えていたそうだが一迅社側からストップがかかりもう一人のアバター候補はある対戦相手のお気に入りだったので使用を控え、別企画で使用した主人公をアバターにしたという経緯がある。

○春野友矢
ディーふらぐ!」、「魔王様ちょっとそれとって!!」の作者で、通称船堀!の作者ハルトモさん。
アバターはゴルドルフ新所長*4
ゲームが行われたその日に磨伸氏に同行してディライトワークス本社を訪れたために、Fateシリーズにほぼ無関係*5ながら今作に登場。
当日はFGODを直接プレイしておらず、助言もあまり的確ではないものの、愉快かつ危険なツッコミを幾度もかまし、自身の作品まで販促するなど存在感は抜群。
twitterで当日の会話がほぼそのままで使われていることが明かされた。
第四戦前に収録中にもかかわらず突如失踪してしまうが、のちに「ディーふらぐ!」案件で一時離れざるを得なかったことが明かされた。

【磨伸氏の対戦者たち】

○たけのこ星人
今作最初の対戦相手で、コンプエース連載中の「フェイト/エクストラ CCC FoxTail」の作者。アバターは鈴鹿御前
「関西作家アナゲ会」という大人部活で磨伸氏と幾度となく相席、「(ゲーム内で)年中殺し合っている」ほどに親交が厚い。
対戦時点で販売されていなかったネロを主力にスキルの強いマーリン、マシュという布陣で臨むが、1回戦が「スキル禁止」ルール*6だったために強みを潰され、そのことが仇となって敗北。ちなみにネロは序盤であっさり落とされてしまった。
その後は魔伸氏と佐々木氏の対戦の合間にひろやま氏と対戦、勝利した模様。

○ひろやまひろし
二人目の対戦相手で、コンプエース連載中の「プリズマ☆イリヤ」シリーズの作者。アバターはイリヤ(私服)。ハルトモさん曰く、たけのこ氏とは締め切り関係で鎬を削る間柄らしい。
アバターを明かしてからの第一声がイリヤ顔で「やろう、ぶっころしてやる!」だったり、締め切り話を暴露したハルトモさんにインテリジェンスな制裁を加えたりと、アバターを考慮しない暴れっぷりを見せつける。
メドゥーサ、ステンノ、エウリュアレからなるゴルゴン三姉妹デッキを使用。スキルによるシナジー効果によって磨伸氏と互角にやりあっていたが、FGODの勝利条件で「サーヴァントの撃破」以外に「相手の本陣到達」があったことを知らず、ガラ空きだった本陣を占領されて敗北した。
その後、ハルトモ氏不在のタスクオーナ戦、ノッブ戦(第一戦)では「最長寿連載コンビ」として磨伸氏のセコンドに。なおバフ属性は「無」(虚無)

○佐々木少年
三人目の対戦相手で、「真月譚 月姫」「月の珊瑚」のコミカライズで絶賛された、型月公式コミカライズ「最古参」の漫画家。
少年エースで『Fate/Grand Order ‐Epic of Remnant‐ 亜種特異点Ⅰ 悪性隔絶魔境 新宿 新宿幻霊事件』をコミカライズしていることから参戦。
今回の発端となったチャットに参加していた人物のひとり*7であることから、魔伸氏も参戦は予期していた。
魔伸氏がもう一人のアバター候補ことシエルを外したのは彼がシエル好きであるためであり、明かされたアバターはもちろんシエル………ではなく、佐々木氏がイラストを手掛けた風魔小太郎。選んだ理由としてはこの作品がFate関連だからという、至極まっとうな理由であった。
デッキはジャンヌ、牛若丸、弁慶を使用。弁慶の強力なスキルを打ち損じるという凡ミスを犯したかと思いきや、それすらも戦略の内。魔伸氏の手持ちカードを読み切った上で行動を誘発させ、互いにキャラが本陣前という王手寸前の状況で魔伸氏が身動き取れなくなる*8状況に追い込み、本陣を占領して勝利した。

○タスクオーナ
四人目の対戦相手で、ヤングエースで「Fate/stay night Heaven's Feel」のコミカライズを手掛ける漫画家。アバターは呪腕のハサン
本作のきっかけともなった人物で、ディライトワークスのボドゲカフェで合法的に遊ぶ方法として「KADOKAWA案件」にする方法を提示した。
本作によると、場を盛り上げる話術の高さや企画力といった「人間力」が高く、今作でもKADOKAWAと交渉してくれた模様。発起人であるがゆえに、磨伸氏も参戦は予想していた。
ただ、その際に月刊連載となることを了承。磨伸氏本人にはその情報は当日まで届いておらず、当日事情を聴かされた磨伸氏はひどく驚いていた。
タスクオーナ氏から連絡する手筈だったのか、KADOKAWAから伝える予定だったのかわからないが、いずれにしても皆様、報連相は大事にしましょう。

ゲームの実力については、佐々木氏曰く「(場を楽しませることを信条とする)磨伸氏の天敵」と称しており、実際ひろやま氏とのプライベートデュエルでは全勝している模様。
山の翁セイバーアステリオスで対戦。
一進一退の攻防の中、山の翁が持つ自身のBusterカードが出れば一発で相手サーヴァントを倒せる凶悪スキルを使用、その際に「絞り」とよばれる狙いのカードをひくためのオカルトテク*9を使用、ガチで目当てのBusterカードを引き当てて見せた。担当さんのある勘違いも重なって勝負の流れをそのまま持って勝利した。


島﨑信長
FGOの男主人公をはじめとして数々の主演作を持ち、自身もまた強烈な型月ファンである人気声優で、本作最後の対戦相手。
今まで作家つながりだったのに声優が来ていいのかと思うかもしれないが、KADOKAWAが呼び寄せたのはあくまで「Fateに連なる者達」なのでセーフ。
アバターは言わずもがな、自身が演じる男主人公こと藤丸立香。基本はカルデア制服だが、デュエル中は磨伸氏に合わせてアトラス院礼装に着替えている。
魔伸氏とは年末ひむてんアニメを通して面識あり。
なお、彼のセリフ部分にはもれなく最後に(いい声)とついている。*10

FGODの遊び方動画でアニプレックスの担当であるこなか氏に完勝するなど、ガチゲーマーでもある彼の実力は半端なものではなく、第一戦では魔伸氏(+助言に入ったひろやま氏)に何もさせることなく圧殺して見せた。
そして魔伸氏+合流した春野氏のタッグ相手に第二戦を申し込み、これまでの対戦相手の助言も受ける魔伸氏と激闘を繰り広げた。
売れっ子声優のためスケジュールがカツカツなのが唯一の弱点。

【編集者たち】

○W邊さん
本作の監修を務めるアニプレックス所属の編集者。アバターは新宿のアーチャー
監修という事でゲームのジャッジを務めていたようだが、魔伸氏が一般公開していないシークレットキャラを使う所を通してしまったり、
とある場面で勝敗を左右しかねない大誤審をしてしまったり*11と結構うっかりさん。

○T岡さん
KADOKAWAのヤングエース編集部所属で、「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」担当でもある。今回の会合におけるメインの進行役も務める。アバターは諸葛孔明
アバターよろしく、実際に磨伸氏を孔明の罠に嵌めて連載に持ち込んだ張本人の一人。

○K永さん
KADOKAWAのヤングエース編集部所属。アバターは化野菱理。
驚き役、相槌役が多く、上記の二人に比べると若干空気。

【その他】

○石田あきら
コンプエースで「Fate/Apocrypha」のコミカライズを手掛ける漫画家。磨伸氏とは個人的に遊ぶ間柄。
当日は不参加だが、一言コメント枠(『プロレススーパースター列伝』におけるアントニオ猪木のパロディ)で登場している。
アバターはFGOでイラストを手掛けたランサーアルトリア(オルタ)
コメントから察するに、原稿は上記のギリギリな2人より余裕をもって終わらせてると思われる。

○邪武丸
磨伸氏の緊急事態に代理作画を買って出てくれた「大親友作家」。代表作は「SHADOWVERSE ありさデュエルバース」「える・えるシスター」。
実際に磨伸氏とはアマチュア時代からの親友。磨伸氏の個人サイト「んじゃめな本舗」の人気企画「ゲーム放談」で、1998年から2016年に終了するまで、毎年顔を出していたほどである。
当日にはいなかったため本編には出演していないが、代理作画に至るまでの経緯説明、及び代理期間終了後の1P漫画に登場。アバターは兜装着状態のモードレッド



「そろそろ試合を開始しませんか? ほら、公式のゲーム開始時に叫ぶかけ声と共に!」


「…公式のかけ声…? あったの、そんなの…?」「『ガン〇ムファイト、レディィィゴォォォウ!!』…みたいな?」

「ちょっとちょっとちょっと、公式動画でもちゃんと叫んでましたよ!!」

「ゲーム開始時に叫ぶ台詞…あれか!?」「あれだ!」

「「ツイキ・シュウセーイ!!」

「違うそれじゃない!」

※正解は「デュエル・ゴー」です。

追記・修正は、遊びに来たはずが仕事をする羽目になった人がお願いします。


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最終更新:2023年07月23日 18:43

*1 氷室の天地の準備期間も、白羽の矢が立った事を告げられた時点で準備期間2週間と極めて短かった

*2 1回戦はアステリオス、2回戦ではギルガメッシュ、3回戦はシークレットキャラ(明示できないのでモザイク処理を受けている)を使用。

*3 一度目は氷室の天地の三人娘、二度目は「未確認で進〇形」のヒロインを担当した声優によるものらしい

*4 正確にはケーキを半分食べた新所長。死にかけである。

*5 一応、「氷室の天地」英雄史大戦企画での寄稿の他、FGOで某NPCの立ち絵を担当している。非公式ながら同人誌『少年Fate』に寄稿したり、『TYPE‐MOON 10th Anniversary Phantasm』にて「戦車男」を描いたりと、タスクオーナ氏といった他のコミカライズ担当者らと同じく昔からのファンの1人でもある。

*6 やや複雑なスキル関係の処理を取っ払う事で初心者でも分かりやすくゲームを楽しむ事ができる、所謂「試遊台ルール」の事。第一戦が未プレイの読者に対する簡単なルール説明を兼ねる必要があったために採用された。

*7 5話のイラストから察するに当時のチャット参加者は5名、そのうち今作の関係者は魔伸映一郎、タスクオーナ、たけのこ星人、佐々木少年。残る1人は蜘蛛の絵から「蜘蛛ですが何か?」コミカライズ担当のかかし朝浩と思われる

*8 フィギュアを動かすにはそのキャラに応じたコマンドカードが1枚必要となるのだが、本陣前に動かしたスカサハは、強力スキル持ちと知らされた弁慶への攻撃+本陣前の移動でコマンドカードを使い切ってしまったと思われる

*9 なお、その際のイメージにはカジノに弱いどっかの奥様が登場している。

*10 モノローグすら「いい心の声」と表記される。

*11 なお、後の判定ではこなか氏との協議の結果「今回はそういうハウスルールだった」事で決着している。合意の上であればある程度大らかな判定も許容されるアナゲならではである。