宮沢鬼龍

登録日:2019/07/12 Fri 22:42:47
更新日:2024/02/19 Mon 00:14:24
所要時間:約 12 分で読めます


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500億の男 TOUGH TOUGH龍を継ぐ男 うぁぁぁあ き ⋯ 鬼龍が廊下を練り歩いてる かませ かまってちゃん こまったちゃん アンチヒーロー オールバック クソコテ コメント欄ログ化項目 ゴリラ以下 スカーフェイス スピンオフ主人公 タフ タフシリーズ ツンデレ トラブルメーカー ドラゴン・フット ネタキャラ バースト・ハート ピアノ フェミニスト フェラーリ ヤリチン ラスボス ラスボス(笑) ロングコート ワンマンアーミー 人嫌い 伯父 博学 博識 回収人 大富豪 孤独 孤高 宮沢一族 宮沢鬼龍 弱き者 弱体化 快楽主義 怪物を超えた怪物 悪魔を超えた悪魔 投資家 最強 格闘家 次男 武術家 気の良いおじさん 淫魔の乱舞 灘神影流 無界 無神論者 画伯 石井康嗣 絶倫 要介護 読書家 資産家 頭脳明晰 高校鉄拳伝タフ 鬼龍!



力のある者ほど傲慢になるもの その究極が“神”だ

神が人間を創ったんじゃない 人間が神を創ったんだ


お前達の神だけじゃない…

キリストもブッダも⋯

俺はあらゆる神を冒涜する


宮沢鬼龍とは、国民的人気格闘漫画タフ・シリーズに登場するキャラクター。
同シリーズのラスボスにして、範馬勇次郎と並ぶ格闘漫画界のジョーカーと言える存在だったこともある。
CV:石井康嗣(ゲーム版)


【人物】

主人公宮沢熹一の父、おとんこと宮沢静虎の双子の兄であり、当時作中ヒエラルキーの頂点に居た彼をも超える「怪物を超えた怪物」である。
一卵性双生児らしく顔のパーツは静虎と瓜二つだが、髪型はオール・バック、顔の真ん中には横一線の傷跡があるなどその印象は大きく異なる。

熹一や静虎同様に灘神影流活殺術の使い手であり、その実力は世界中の格闘家を恐れさせ、アメリカ大統領ですら頭が上がらない。
百万人に一人の武術家が持つという特殊な足、龍 腿(ドラゴン・フット)の持ち主。
大腿直筋が先天的異常発達したことで、岩を砕く威力と、柳の枝の様にしなやかな弾力を備えている。
でも、全世界に7000人くらいいることになるんスけど凄いんスかこれ?


IQ200の天才的頭脳を持ち、絵画などの芸術や歴史にも造詣が深い。ピアノが趣味で時たま演奏することがある。
幼少期から哲学や心理学など小難しくて難解な本を読み漁っていたらしく、弟の静虎から「活字中毒者」「昔から本さえ与えておけば大人しかった」などと言われていた。
粗野で暴力的な部分と思慮深く哲学的な部分の二面性を持ち、過去の偉人の言葉を引用することも多い。
そのため「神の肉体と悪魔の頭脳を持つ男」と呼ばれたことも。
ただし画力は幼女に笑われるほどの画伯。

株やFXに投資して500億を超える程の資産も手に入れている。500億ぽっちとか別段凄くないような、と思う人もいるかもだが、
そもそも鬼龍にとって完全に暇潰しのゲームで成果となる資産はただのゲームのスコア扱いであり、そんな儲ける気すらない投資でこれだけの資産作ってるんだから普通に凄い。
まあ、ツテを使ったインサイダー取引やら市場の印象操作やら不正を使っていたらしいが。

女には優しいフェミニスト(後付けを越えた後付けだが)であり、自覚的に孕ませて生まれた子供にはそれなりに愛情を持つ。一人で育てられる女ばかりだから放置するけどな!
その場合でも仕事の報酬を「養育費」としてそのまま渡したり、運悪く親を亡くしてしまった子供には修業をつけることもある。
その子供たちは後付けでいつ心不全になるかわからない「バースト・ハート」持ちということになった。

戦闘力

「超攻撃型」「攻めの鬼龍」と言われるほど攻撃を得意とし、防御を得意とする静虎とは対となっている。
裏社会や武装した人間相手でも平然と蹴りや突きで蹂躙してみせ、銃にもひるまない。
その傍若無人な振る舞いと強さは第一部「高校鉄拳伝タフ」でラスボスを張っただけあって相当なものがあり、実の家族ですら全く止められない最強の存在――の、はずだったのだが。

兄の尊鷹や幽玄真影流の怪物たちなど二部「TOUGH」になるにつれ格上疑惑のあるキャラクターが次々と参戦し、最強格の座からは徐々に転がり落ちることになる。
また第三部「龍を継ぐ男」では年月の経過による加齢や持病による衰えが最もひどく、時期による強さの変遷や株の乱高下が最も激しい存在と言っても過言ではない。

特に第三部では徒手空拳が通用しないことが多くなったせいか、
「身に着けているものはすべて武器になる」という灘の理論に基づいて針や仕込み靴などの暗器、さらにはコートやスマホまでも武器として利用し、
実力の衰えを卑怯な手技術で補うようになっている。

双子の兄弟静虎との力関係は複雑で、彼が覚えられないような技を鬼龍は覚えられたため鬼龍の方が格上とも思われたが、逆に保有する剛脚の「龍腿」は静虎の持つ「虎腿」より格下と判明したり、
静虎より容赦が無いから鬼龍の方が強いとも、逆に静虎の方が優しすぎるが強さのポテンシャルは上とも表現されている。
少なくとも龍継ぐ時代ではバースト・ハートではない健康体の静虎と比べると格下の状態に落ち着いてしまっている様子。

使用技

  • 弾丸(たま)すべり
灘神影流を代表する防御技。元は矢の軌道を変え受け流す技だが、灘の達人は銃弾や打撃、斬撃すら体表面で受け流すことも可能。
三兄弟の中では最も得意と言われた静虎、狂った使用法を平然とする尊鷹と比べると鬼龍は攻撃特化型らしく不得意のようだが、それでも作中では咄嗟に頭部に狙撃された銃弾をいなしてみせた。

  • 捩突(れいとつ)
静虎すら会得できなかった灘の技。顔面をねじるように殴ることで、意図的に脳障害を引き起こす凶悪な技。
なおダメージを軽減する受け方も存在し、静虎はそちらを会得している。

  • 天勘刺突(てんかんしとつ)
頭を両手で挟んで指で締め付けることで脳に刺激を与え、強制的に自白させる。
幼児のように意志とは無関係にペラペラしゃべらせることもできれば、相手を痛めつけ拷問紛いの脅しで吐かせることも可能。
なおこれをやられた相手は血涙が出て苦悶の表情を出すため、どちらにせよ多大な苦痛を覚える様子。

  • 塊蒐拳(かいしゅけん)
灘真陰流秘中の秘の奥義。一子相伝で本来の使い手は父の金時および兄の尊鷹なのだが、鬼龍は独学での模倣に成功し不完全に使える。
胸部への打撃により「鬼」の気を注入、相手の気の流れを滞らせ時間差で五年後に死に至らしめる技。
鬼龍はその「使えば五年後に相手は死ぬ」という部分は会得してはいるが治療法の活法はできないと言うなんともアンバランスな代物。

  • 塊貫拳(かいかんけん)
兄である尊鷹が編み出した技だが、鬼龍も真似たのかある程度は使える。
発勁の衝撃を操作し、自在に相手を破壊する。鬼龍の場合はデモンストレーションで相手の腹を殴ることで相手が手に持っている瓶に衝撃を集中させ瓶を破壊してのけた。

  • 呪怨(じゅえん)
灘神陰流において歴代最強とも言われた実力者、鬼一郎によって開発され、その弟にして鬼龍の世代から見て先々代の当主であり鬼龍の祖父、虎二郎の犠牲により封印された史上最悪の技。読みは「じゅおん」ではない。
腕を交差させて相手の頭を攻撃し、意図的に脳内に多量の血栓を作り出す。その血栓が脳障害として幻覚、麻痺、錯乱に記憶障害を引き起こし廃人同然の状態に追い込む非道の技。

この技の最も恐ろしい点は単なる打撃ではなく脳障害を起こした対象が錯乱により、介護する家族などの関係者に暴行*1を行い介護疲れなどの心的被害を引き起こす事。最終的には打ち込んだ相手及び相手の子孫までもが錯乱していくと言うところにある。
南京町の怪物こと陳ジイはこれを「呪怨は感染(うつ)るんや」と称した。
虎二郎自身も鬼一郎からこの技を受けてしまった結果、錯乱の末に自身の子供達を8人も死なせてしまうという事態を引き起こしてしまい、あわや宮沢一族断絶の危機にまで陥った。
そこから唯一生き残ったのが宮沢熹一の祖父こと宮沢金時である。

この様に元が暗殺を始めとした殺しの為の武道である灘神影流の中であっても、あまりにも非道・外道としか言いようのないその結果に対呪怨用のカウンター技「呪怨返し」が編み出された上で、虎二郎が「洞窟の中に自分ごと秘伝書を封じ死ぬ」という手段で長らく封印されていたが、鬼龍は強引に秘伝書を探し出し完全なる呪怨を会得してしまった。
が、後に静虎との激闘の果てに鬼龍自身も再度この技を闇に葬っている。

  • 霞打ち
霞突きとも。鬼龍が最も得意とする高速打撃。
鞭のように腕をしならせ超音速で攻撃、ダメージを効率よく蓄積させる原理の灘の基本的な打撃「超鞭打ち」を鬼龍がアレンジした技。
相手が認識すらできない速度でパンチを打ち込む。腕が消えたようになるため、周囲で見ていても何が起こったのかわからないことすらある。
この技を会得するためには「沸騰したお湯をはった鍋の中にある石を素早く掴んで全て取る」とハンド・スピードを狂的に鍛え続ける行為を必要とする。

  • 硬布風車
衣服など大き目の布を腕で高速回転させ自身を隠し、さらに相手にかぶせ視界と自由を一時的に束縛する技。
一種の武器術、縛法かと考えられる。

日頃はバックルに仕込んである針。主に鬼龍は暗器として活用し、マジシャンのようにどこからともなく出しては瞬時に点穴を突く。
当たれば不利な状態をひっくり返す鬼龍の厄介な要素である。
ただし散々攻撃や罠として活用していたが本来は攻撃用ではなく針治療のために携帯している事実が後に判明。自身の心臓病バースト・ハートが最初に発動した際、1ミリでも狂えば即死の心臓の点穴を自分で突いて治療するという荒業を実行してのけた。

【活躍】

高校鉄拳伝タフ

アイアン木場の遺志により開催された格闘トーナメント「the Tournament Dedicated to Kiba」通称TDKも中盤を迎えていた。
そんな折に、上記の「怪物を越えた怪物」の存在がおとんによって仄めかされた。
曰く「自分から望んで実際に勝負を挑んだのはアイアン木場とこの男だけ」だという。

その後は暫く音沙汰がなかったが、トーナメントも大詰めを迎えた頃に人間兵器ガルシアが自らの出生について創造者であるギルモア博士に訪ねた際に、
彼の父親としてまたしても「怪物を超えた怪物」の存在が語られる。

…といった感じで、キー坊サイド、ガルシアサイド双方の物語の根幹に関わる人知を超えた謎の男として扱われていた。

TDK

実際の登場はそれから更に後で、TDK決勝のガルシア戦を控えたキー坊がプロレス団体・新横浜プロレスとトラブルになり、彼らの道場へ殴り込んだ際についに本人が登場。
そしてキー坊達が道場へやってくるのを建物内から確認する。

「カモがネギしょってやってきたぜぇグヘヘヘへへ…」

……IQ200に相応しい知的な(棒読み)台詞をいきなり披露する鬼龍さんの登場である。
しかもその決めゴマの肉体は過去の別キャラクターのコピペ使い回し*2という省エネな鬼龍さんの登場である。

この通称「カモネギグヘヘ」は鬼龍を語る上では外せない要素であるが、猿先生のことなのでひょっとしたら当初は別の新キャラを出す予定だったのを、土壇場で因縁ある鬼龍さんに変更したのかも知れない。

まだこの時は顔はシルエットで隠されていたが、一連のトラブル全てを仕組みキー坊の実力を自らの目で確かめた後、静虎によろしくなと伝えて去っていった。
それ以降は流石にネタっぽさは鳴りを潜め、当時TDK編最強の敵として猛威を振るっていたガルシアを瞬殺、更には静虎とも余裕を持った上で対等に渡り合うなど、
これまでのファイター達を遥かに凌ぐ桁違いの戦闘力と存在感を見せつける。
ちなみに当初は何故かおとんと同じ髪型同じメガネをかけて彼に成り済ましており、読者にミスリードを誘うなどのエンターテイナーぶりも発揮。

そしてTDK決勝、キー坊VSガルシアの観覧席に出現、マクマレン長官から奪った葉巻をくゆらせつつおとんと対峙する。
この際初めて素顔が明かされた。

決着を見届けた後は、灘神影流の究極奥義『呪怨』を求め各所を練り歩く。

過去

この際の回想によると、元々は日本の片田舎の村落で灘神影流を受け継ぐ宮沢一族の次男として生まれ、幼少期を過ごしていた。
当時村人を追い出してダム建設を進めようとする国家権力に怒りを見せるなど、比較的真っ当な普通のやんちゃ少年であった。
標準語で喋る今とは異なり、おとんやキー坊と同じ方言で喋っている。
この頃から本が好きで良く哲学書やらなんやら読んでいたらしい。
しかしながら子供であるにもかかわらず、ヤクザ相手にも恐れず立ち回る怪物の片鱗も既に見せていた。

ダム建設を巡るトラブルの最中、兄の尊鷹が『男魂祭り』という全身の毛を抜いて一万人の男達を突破するわけのわからないお祭りの厄負人として参加した際、尊鷹の命を狙うヤクザから助けようと誤って男たちに踏みまくられて重傷を負い、尊鷹から腎臓を移植される。
それによってプライドが傷ついた鬼龍は、尊鷹との溝を深めていき、中学の時に陳ジイの妹である黄泉のオババこと陳桃花の占いですべての元凶であると言い渡されたことをきっかけに吊橋の上で果たし合いを挑む。
その闘いで尊鷹は吊橋から転落し死亡した*3ことで、鬼龍は人殺しの業を背負い本格的に悪の道へと走っていくことになる。

静虎との死闘

鉄拳伝終盤、先代の鬼一郎が虎次郎との後継者争いで編み出した禁断の秘技『呪怨』を餌に、ついに待望のおとんとの頂上決戦が繰り広げられた。
戦闘では終始優位に立ち、静虎を次第に押していく。

呪怨をめぐって父の金時、陳ジイと交戦した際に針によってデバフの秘術をかけられていたがリミッターが外れて本気モードに変化、何故かハゲる。針のデバフ解除の副作用なのか鬼龍自身のパワーアップ形態なのかは不明。
人間を越えた怪物同士の史上最強バトルの末に勝利したものの、敗れた筈の静虎は微笑み、勝利したはずの鬼龍は自らの殺気を跳ね返されて怯えるという事態に鬼龍はこの上なく敗北感を味わい、結局呪怨の秘伝書を持ち帰らず破壊。

髪は無くなり前歯も折れて見るも無残な姿のまま、どこへともなく去っていった。

かくして灘神影流呪怨は永遠に封印されたのである。
この闘いで静虎は廃人となり入院生活を余儀なくされ、鬼龍はキー坊から大きな怒りを買うことになる。

タフ外伝 鬼龍

『タフ外伝 OTON』に収録された短編。
その頭脳と実力を生かして様々な依頼を大金で請け負うこともある鬼龍さんのある事件を描く。
どう見てもブッシュ(子)な米大統領から、アフガンで過激派に連れ去られた娘の救出を50万ドルで依頼された鬼龍さん。
潜入に成功し、拷問を受けながらも余裕綽々でテロリストを殲滅するのだった。
助けた女性・ビクトリアは実は鬼龍さんの愛人であり、鬼龍さんなりの落とし前だったのは確かである。

最終的にはビクトリアの孕ませと9・11の情報を知りながら放置という所業が明らかになる。

TOUGH

再登場した際は流石に数年経っているのでビジュアルは元の姿に回復している。
この頃からコートを着用し始める。このコート、なぜか常にはためいている特殊仕様で、画面映えするという演出上嬉しい効果がある。

おとんの介護の傍ら闇試合で入院費を稼ぐ日々を送るキー坊に対し「早く俺と張り合えるくらい強くなれ」と発破をかけつつ裏で暗躍する。
流石に双子の弟を付け焼き刃の奥義で再起不能の廃人に追い込んでしまったことは鬼龍としても思うところがあったのか、夜な夜な病室に忍び込んで不得手な活法を用いて静虎の回復の為に治療を施していた。

本人はこの行動の理由について「より深い絶望を味わわせるために敢えて助けた」「生きるほうが死ぬより辛い事もある」と述べているが、完全にツンデレの言い訳です本当にありがとうございました。
この辺からツンデレおじさんキャラとしての側面も見せ始める。

ハイパー・バトル

因縁ある長兄尊鷹が生きていたことを知り、ハイパー・バトルの王者バトル・キングとなった彼と戦うためにトーナメント本戦前の記者会見に乱入。
予選は出ていないのだが、その場で決勝トーナメント進出選手である一撃絶命鉄宝流空手最高指導者木村大観十段を一撃であへあへあへして枠を空け、本戦出場を勝手に決める。
肝心の1回戦、対戦相手を試合前に控室でさっさと瞬殺して2回戦進出。*4
しかしその後は大会をドタキャンした。一体何がしたかったんだ

そしてオトン、キー坊と共にバトル・キング=尊鷹であることを確認するために彼の控室を襲撃し対峙する。
キー坊を押しのけ打撃を繰り出すものの、なんと子供扱いで容易く防がれてしまう。
結果的に人違いだったということで3人は退散するものの、静虎・鬼龍共に「やはりバトル・キングは尊鷹で間違いない」と確信する。

一応この時点ではお互いまだまだ様子見で、バト・キンと同等以上の実力を仄めかす描写も随所にあった。
彼に対しても「殺し頃じゃないのでまだ生かしておいてやる」と上から目線のコメントを放つなど格上感をまだまだ充分に保っていた。
その後は静虎との闘いを控えたキー坊に稽古を付けてあげたりと、割と本格的に気の良いおじさん化が進行していく。

準決勝ではキー坊VS静虎を見届けるも、なんとスナイパーに狙撃されて死亡してしまい、金時ジイちゃんからは「荼毘に付した」と言われてしまう
が、当然生きており復活。
しかしFBIによって頭に小型爆弾と監視装置を付けられてしまったため外してもらうために彼等の頼みを聞く羽目に…

その後は普通に依頼を完遂して普通に外してもらった模様。…FBIブチのめしたり自分で外したりはしないんスね。

復活してすぐのハイパー・バトル決勝後にまたしても銃撃されるも、今度は息子のジェットが生命を犠牲にして庇ったことで事なきを得る。
表向き平静を装っていたがジェットの死には本気で悲しんでおり、表情を曇らせながら彼の墓に「鬼龍の息子」と文字を刻み、その場を後にした。
「灘の後継者であるキー坊の顔を立てる為に(葬式に)来てやった」とは本人の談。完全にツンデレキャラが板に付いてるっスね。

モンスター・ウォーズ編

次の登場はキー坊VSヤクザ空手のモンスター・ウォーズ編。
またしてもキー坊の試合を観戦しに現れる「気の良いおじさん」だったが、謎の武術家ファントム・ジョーに興味を持つ。
このファントム・ジョーこと金城剣史の登場によって鬼龍さんの受難は更にエスカレート。

ちょうどその試合場に現れたどう見てもそのへんのラーメン屋の店主にしか見えないファントム・ジョーに闘いを挑む。
余裕綽々で倒すと思いきや、金城の繰り出した朦朧拳を「下衆の拳など掠りもしないわ」と言いながら思いっきり被弾、挙げ句肋骨が飛び出す大怪我を負わされ瞬殺されてしまう。
為す術無く地に伏せる鬼龍。…まさかのラスボス敗北。
これにはキー坊も読者も驚きを隠せなかった。
しかも、その直後に尊鷹がジョーを軽く圧倒していたおかげで鬼龍おじさんのラスボスとしての株は大暴落。…かと思われた。

「お前は本当にあの鬼龍を倒したと思っているのか?」

そう、ジョーの戦闘力の微妙さを体感した尊鷹は「鬼龍は幽玄の秘術である朦朧拳を研究し我が物とするために、手を抜いて闘いわざと食らった」と看破したのである。実際、後日の春草との戦いで朦朧拳を使っている。

この滅茶苦茶な猿展開の原因として、元々は「ファントム・ジョー=熹一の本当の父親であり最後の敵」とする予定だったが、思ったより盛り上がらないので土壇場でストーリーを変更したのでは…?と推測されている。
作者の突発性イイカゲン病に苦しめられる鬼龍さんに悲しき現在…
そのいい加減さから「見切ろうとしたのは本当でも鷹兄が勝手に言ってるだけで普通に戦って普通に負けたんじゃね?」と疑惑を持たれている。

かくして、尊鷹お兄ちゃんの面倒見のよいフォローにより辛うじてなんとかラスボスとしての格を…保ってるんスかねこれ…?
しかしながらこの時の肋骨の骨折が後々の展開に大いに響くとはこの時は誰も予想していなかった…


というわけですぐに意識を取り戻し病院の廊下を練り歩いて脱走。
その時の宮沢熹一のセリフ

「うぁぁぁ き ⋯ 鬼龍が廊下を練り歩いてる」

は余りにも有名。
なお単行本では修正され"練り"が消えた。修正された理由は「練り歩く」は複数人に対して使用する表現だからだと考えられる。
これより先に修正すべき箇所があるだろうが、あーっ!

キー坊達とともに廃墟と化した幽玄神影流の道場を訪れ尊鷹と金城に遭遇。キー坊VS尊鷹の闘いを観戦した。
その際瀕死の状態の筈だがピンピンして対戦を解説する驚異的な体力を見せつけた。単純に猿先生が鬼龍の怪我のこと忘れてたとか言うなや。ワシは今滅茶苦茶機嫌が悪いんじゃ

幽玄との対峙

灘のお家騒動に一応の決着がついた後は、重症にもかかわらず勝手に退院。したかと思えば直後に幽玄神影流死天王の一人、疾風の春草こと横山春草に襲撃され再び病院送りに。
せっかく大怪我してまで会得した朦朧拳も、幽玄神影流の数ある秘技の一つに過ぎないということが判明し、まさに文字通り骨折り損のくたびれ儲け。

挙げ句担当編集の煽りで「弱き者」呼ばわり*5
入院中の鬼龍にトドメを刺すために病室前に死天王が集うも、「病院で暴れると迷惑になるからやめよう」という真っ当過ぎる理由で解散となったため九死に一生を得る。
この際鬼龍さんは死天王の襲撃を気配で察したのかボロボロの状態で戦闘体制に入っていたが、なんとか取り越し苦労で済んだ。

更にまだ怪我が全然治ってないにも関わらず、ブラジルに帰るためにバスに乗ってる春草に高速道路でのリベンジ戦を挑むという無謀な迷惑行為に及ぶも、まぁ重症の状態で敵う筈もなく開幕早々一瞬で四玉つぶしを食らって満身創痍。
挙げ句の果てに偶然走ってきた車に撥ねられた。もうここまで来るとタフファンや鬼龍ファン界隈は阿鼻叫喚である。悔しいだろうが仕方ないんだ。

しかしながら何度致命傷を負ってもゾンビの如く立ち上がり迫ってくる鬼龍の鬼気迫る姿に、流石の春草も怖気づいて悲鳴を上げて逃走。
その際、「認めたくはないが、悪魔とか謳っていても一皮むけば俺も灘の魂を宿っていた」と本心を吐露している辺り完全に善落ちしている。
またしても病院送りになるも、神影流の当主対決の報を聞き3兄弟全員で退院。その後は特に戦うこともなくキー坊VS覚悟戦を観戦するに留る。
なお春草はその場では鬼龍のゾンビっぷりにドン引き恐怖して逃げたが、後日では「俺に負けたくせに偉そうな口叩いてんじゃねーよ(意訳)」と煽ってくるなど鬼龍が言った「どれだけやられてももう戦いたくないと思わせるぐらい恐怖させたらこっちの勝ち」という理論でも鬼龍の勝利と言えるか怪しい。

幽玄編を総括すると、とにかく鬼龍さんは幽玄神影流に関わると碌なことがないのがよく分かる章であった。
あと高速道路で戦うのは危ないということもよく分かる章であった。

覚吾戦をもってタフ本編自体は終了。結局キー坊との決着どころかまともな戦闘すらしていない。

もはや範馬勇次郎と並び称されていた頃の面影はなく、もはや「初期は最強だったけど今は中の上クラス」の愚地独歩状態。なんだぁ?てめぇ……
キー坊とまともに戦ってないという点も独歩みが深い。

ついでに自慢の龍腿も、特殊な脚の中では最弱の部類という事実までのしかかる。というかオトン外伝に登場した雑魚も普通に龍脚持ちだったりする。
かつてのラスボスがこれとか人生の悲哀を感じますね。

スピンオフ

巻末おまけマンガで格好いい新車「トヨタ・bB煌」を巡ってキー坊と唯一のガチバトルを繰り広げた。お前もっと高級な鬼龍カー(各種フェラーリ車)持ってるだろ
しかも決着はつかず引き分けで、煌はおとんがドサクサで乗り逃げした。
静虎さん、あなたはクソだ。

ルーツとのコラボ漫画では楽しみに川で冷やしておいたコーヒーをキー坊とゲストのメスブタに勝手に持っていかれた。
あいつらクソっスね。忌憚のない意見ってやつっス

おまけ漫画やパラレルな外伝漫画ではギャグ全開の面白おじさん状態で、アイスの当たり棒交換の為に鬼龍カーでコンビニに突っ込む、エレベーターで屁をしたと冤罪をかけられる、大阪のおばちゃんに言い負かされ逃走、凝った料理を作るもクソ不味い、女を抱こうとしたら女装した中年ハゲオヤジだった、フラフープが下手糞、変な映画を見て悪夢を見るなど散々である。

他にも静虎と縁側で笑わせ合い大喜利バトルに興じるなどそもそも敵キャラだということを完全に忘れ去られている。
いじめられっ子を慰めたり、農作業に従事するおばあちゃんを称賛したりする姿は美学的と言えなくもないが…

Devils×Devil -Kiryu in Paris-

こちらは人類がほぼ滅亡したというパラレルストーリー。時系列は不明だがTOUGH終了直後くらいだろうか。
ウイルスにより人が変異した超生命体「N H M(ノー・ヘアー・モンキー)名前が小学生並?スパルタンと言うてくれやが闊歩する世紀末を超えた世紀末のパリで生き残る鬼龍さんの物語。

食事中に虚しくなって屁をこいてみる「えいっ ブッ」、小学生レベルの画力を恥ずかしがる「み、見るなっ」など、さらなるキャラ崩壊を見せた。
流石の鬼龍さんも人知を超えたモンスター軍団の前には終始劣勢で、ボスキャラである巨大NHMには文字通り一撃でノックダウンしてしまった。

必殺技は鬼龍カーによるひき逃げアタックとショットガン。怪物たちが強すぎる上に数が多いから仕方ないんだ。

龍を継ぐ男

もう完全に作中内外で弄られキャラで定着した感のある鬼龍さんだったが、思い出したようにラスボスに復帰。
黒田の弟子である清丸を唆して悪の道に進ませようとしたり、実子の姫次にも悪の因果を含めたりと毎度の如く迷惑行為を連発。
しかし本人の実力やパワーバランスは前作と相変わらずな上に白髪が出るなど加齢で衰え始めており、キー坊との戦いでは46秒でKOされ死亡するという酷い扱いを受けてしまった。

但しこれに関しては蓮華・菩薩拳でわざと仮死状態になっていたと説明されている。また死ぬ死ぬ詐欺っスか。これで何度目スか。
実際は死の直前辺りからキー坊と共謀しており、初代ガルシアの件以降鬼龍の命を狙っているマクマレン長官の目を欺くため死を偽装していた。

通して読むと明らかに矛盾した部分が大量に出てくるが、そんな違和感は荼毘に付した。猿先生の漫画に細かい整合性など不要っス。
大体10年前から現在に至るまで絶望の中で生きてきた筈の田代さんが何故か数年前の回想シーンで死亡したり、トランプ大統領の資産の桁を間違える漫画に今更突っ込むのは野暮ってものなんだ。

その後は血の謝肉祭中に練り復活し、米軍の魔の手から救い出したガルシア28号を米軍に返すという猿展開を超えた猿展開を見せるキー坊達を尻目にガルシアの心臓ゲットを画策する。
そしてまたまた懲りずに今更ラスボスに返り咲いてブイブイ言わせている。

いい加減還暦にもなろうというのに「悪の妙味を堪能できるんだ」「悪になろうぜ」と相変わらず悪に憧れている感満載の中学生みたいな台詞を乱発。
キー坊、静虎、尊鷹を纏めて「スマホも使えない灘神影流まぬけトリオ」と陰口叩いていたが、そのフレーズで読者が真っ先に思い浮かべるのは他ならぬ鬼龍おじさんの顔だと思うんスけど。
というかキー坊はタブレット使えるしおとんも鷹兄も割と普通にスマホ使っているんだ。しかも鬼龍とも通話しているんだ。もっと言えばおとんはI・T関連は強いんだ。

挙げ句自らは戦わずにモニターを眺めつつ静虎には我が子龍星を差し向ける。
それはまぁ良いのだが何故か尊鷹には米軍から貸してもらった最新AI兵器「GKドラゴン」を差し向けるという格闘漫画のボスとは思えない行動に出た。
しかもこれタフ史上最強クラスに強い。やっぱ怖いっスねアメ・リカは。

その後、心臓が悪化しまさかの車椅子生活となり、孝行息子の龍星が薬代を稼いで何とか生きながらている要介護者となってしまう。どうしてこうなった。

しかし、投与されていた虚血性疾患の新薬がバースト・ハートに効果があったようで自らに活法を施し完全復活。自らを殺そうとした"スマイル・ジョー"ことアメリカ軍のジョー・スペンサー長官に報復に向かうのであった。だから何度目っすかこの展開。

「灘の結束を固める」という名目で灘VS米軍の5対5マッチを始めるものの、言い出しっぺの本人は"死神調教師"マーフィーに苦戦、一方的に攻撃を浴びせ続けるがそれによって疲れるという格闘技素人のようなヘマをやらかす。霞打ちより不意打ちのスマホ攻撃の方が効いてそうなんスけどいいんスかこれ。
その後も愛車のレクサスで龍星と帰宅中にスマ・ジョの腹心スミス准将の放った部隊に襲撃され瀕死状態と醜態を晒す羽目に。尚この時隊員から「鬼龍のオッサン」呼ばわりされてしまう*6。悪魔を超えた悪魔とはなんだったのか。

その後動物園で柵の中に落ちた子供を助けるついでにゴリラに喧嘩を売るも、あっけなく返り討ちに遭いゴリラのおもちゃとなってしまう。ゴリラに一方的に痛ぶられる中、米軍が数を数え間違えたために生き残ったガルシア11号"悪魔王子"に救われる。

悪魔王子に「龍を継ぐ男」として認めてほしいと請われるものの、意地でもガルシア・シリーズは息子と認めないという信念からこれを拒否。
案の定悪魔王子から防犯カメラの映像を観て独学で習得した灘の奥義・幻魔拳を打ち込まれ気絶する。この時悪魔王子からは「パパ」と呼ばれる一方「クズ野郎」「弱いジイさん」「パパじゃなかったら殺してた」「弱すぎて実の父ながら死んでくれと思った」と散々な評価を受ける。悔しいだろうが仕方ないんだ。
同時に悪魔王子からは「昔は相当強かったのだろうが確実に衰えている」と老化による戦闘能力の劣化を指摘され、明確に龍継ぐの鬼龍は「かなり弱くなった」ことが作中評価で明言された。


【余談】

淫魔の乱舞

某所で「灘神影流奥義 霞打ち」の絵をコラしてこの漫画を回収する風潮がある。





俺たちWiki籠りがこの項目を追記・修正する…ある意味“最強”だ

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最終更新:2024年02月19日 00:14

*1 介護者が怪物に見えて殴り掛かったり、怪物の幻覚を見て絶叫を上げて寝てる家族の睡眠時間を奪うなど。

*2 元絵は第334話扉絵のカズ富士田

*3 実は生きていたが。

*4 大会運営上は不戦勝扱い。

*5 あくまでギャップを狙う煽り文なので鬼龍を弱者と断じた文脈ではないのだが…

*6 米政府関係者からは大統領の娘をテロ組織から救った功績で知られている。