パンク(音楽/文化)

登録日:2012/04/06(金) 20:05:20
更新日:2024/02/15 Thu 05:27:29
所要時間:約 3 分で読めます



パンクは音楽のスタイルじゃない。アティチュードだ。

ジョー・ストラマー*1/The Clash


僕にとって、パンクは本音のことなんだ。「俺はパンクだ!ブチギレてるぜ!」というものじゃない。情熱、心、魂といった本当に重要なものを愛することなんだよ。*2

ジョーイ・ラモーン*3/Ramones





















パンクとは1970年代後半に成立した『パンク・ロック』を中心としたファッションや思想など含む文化の事である。


アニヲタ民の諸兄も『NANA』や『キラ☆キラ』などで馴染みのある単語だろう。


成立の経緯



詳しい解説は本家Wikiに書いてあるので簡単に。


197X年。世界はハードロックの炎に包まれた

同時期に現れたプログレッシブ・ロックと共にロックを複雑、劇的にしていった結果、貧乏なキッズ達は次々とバンドを断念。
『若者の反抗』や『自由』の象徴だったはずのロックはしだいに選ばれた者達の音楽へと変貌していった…


だが、そんなロックシーンに中指を立てて反抗する奴らが現れたのだ!


…って感じ。


パンク・ロック



上記のような経緯から、荒々しく激情を歌い上げるハードロックや、複雑難解なプログレに反抗し、その逆を行くことを良しとして生まれたジャンル。


即ち大事なのはシンプルかつ素直なこと。


1970年代のパンクに特に顕著だが、ギターやベース、ドラム歴1週間の人でもできそうな曲があったりする。また8ビートでゴリ押す曲の比率がかなり高い。


曲は2〜3分前後の長さが多く、極端な場合では1分以下のものもある。当然ギターソロも短い(or無い)。


Q.ギターソロは弾かないんですか?
A.そんな暇あるか!!!! (ジョニー・ラモーン)*4

歌詞も単純―もといシンプルで率直な物が多い。
(内容については後述。もちろん例外もある)

ギターの音作りについては、初期こそ浅い歪みのものが比較的多かったが、1980年代にハードコア・パンクが生み出された辺りから歪みが激化。
近年はヘヴィメタル的な歪みのバンドも増え、現在は正直バンドによりけりと言ったところ。

激しい音楽性や過激なイメージなどから、ハードロックやヘヴィメタルと十把一絡げにされがちでもあるが、これらのジャンルに反発・対立していた経緯から混同を嫌う者もいる。
勿論両方好む者もいるが、話題にする際は一応注意しよう。

一方で、スラッシュメタル、グラインドコア、グランジ、メタルコアなど、両者の要素を受け継いだサブジャンルも多数生み出されており、なんだかんだで互いに影響を与え合う関係なのも事実。

ハードコア・パンクやメタルなどの歪みの強いジャンルを纏めて「ヘヴィロック」と呼ばれることも。


派生ジャンル

なお、ハードコア・パンクの誕生以降
  • メロディック・ハードコア
  • ポストハードコア
  • ファストコア
  • エモ(エモーショナル・ハードコア)
  • スクリーモ
  • マスコア
  • スカ・パンク
  • スカコア
  • 青春パンク
  • アイリッシュ・パンク
  • ポップパンク
  • ポストパンク
  • アヴァン・パンク
などが主なサブジャンルとして確立されている。

また反発・対立していたハードロックやヘヴィメタルなどの要素を取り入れた
  • グラインドコア
  • ゴアグラインド
  • グランジ
  • スラッシュメタル
  • スラッジ・ドゥーム(スラッジ・コア/メタル)
  • メタルコア
  • デスコア
  • ニューコア
  • ブラッケンドハードコア
などのジャンルも産み出されている。


ファッション


オーソドックスなパンクファッションと言えば

  • 革ジャン
  • 細いジーパンor革パン
  • スニーカーorブーツor安全靴


1980年代以降では上記に加え


モ ヒ カ ン


とにかく目立つ。

そして社会に反抗の意を示す気持ちが大事。


ただしファッションにお金をかけても、パンクロッカーとして中身が伴わないと

『ファッション・パンク乙wwwww』
と笑われるので気をつけよう。


思想


※アメリカ流のパンクとイギリス流のパンクでは思想が全く異なる。ここではイギリス流のものを紹介。※


パンクに大事な精神それはすなわち




反 抗 心




である。


この現代社会、誰しもが不満があるだろう。


給料が安い
上司がウザい
親が煩い
メシがマズい
作画が酷い
脚本が酷い
また発売延期か!?
また冨樫か…






ふ ざ け ん な







そんな気持ちを包み隠さず叫ぶ、その姿勢こそがパンクと言える。


道行く人々に唾を吐きかけ、ムカつく奴らを罵り、世界中に中指立てながら

『Fuck!!』

と叫ぶ。
格好や音楽性が少年をパンクロッカーにするのではなく、その気持ちこそがパンクロッカーたる証である。





※ただし、ホントにやったら犯罪です。



大事なのは気持ちなんです。


スチームパンク サイバーパンク といった派生文化も存在している。




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最終更新:2024年02月15日 05:27

*1 主にイギリスで活動したパンクバンド、クラッシュのギターボーカル。

*2 https://www.azquotes.com/author/12063-Joey_Ramone

*3 主にアメリカで活動したパンクバンド、ラモーンズのボーカリスト。

*4 ラモーンズのバンドリーダーでありギタリスト。超高速ダウンピッキングでパワーコードやバレーコードを弾きまくるスタイルで有名。