BIRTHDAY(相棒)

登録日:2019/06/23 (日) 23:02:19
更新日:2019/06/25 Tue 09:46:25
所要時間:約15分で読めます






誕生日は、いくつになっても素晴らしいものよ



BIRTHDAYとは、2013年3月13日に放送された相棒season11の第18話である。脚本は古沢良太。監督は橋本一。
バラバラの時系列で展開される複数の事件が、やがて一つに繋がっていく複雑な作りになっている。
そして、この事件で右京は長年会いたいと願い続けていたとある人物に出会うこととなる。



【あらすじ】

右京はいつもの習慣で花の里へ赴くと、店の前で小学生の少女が座っているのを発見する。家出少女と名乗るその少女を亨と一緒に家に送ることになった右京は、送り届けた先で不審な無人の家を発見する。その家の主人である瀬田江美子という老婆と来客と思われる男子小学生はどこに消えたのか?
さらに同時刻には官僚の息子である鷲尾隼人が行方不明になる事件が発生。
そして江美子の家では、数時間前に江美子と隼人が強盗殺人の指名手配犯である大場三郎に襲われ誘拐される事件が起こっていた!




【登場人物】


  • 鷲尾隼人

演 加藤清史郎
清澄小学校に通う小学生。
事件当日、午後3時頃に12歳の誕生日に卓球の先生である江美子の元で謎のクリームを作りに行っていたところを大場に襲われ、高岩峠に連れていかれて自分と江美子が埋められるための穴を掘っていたが、江美子と共に大場の隙をついて逃亡する。
江美子に逃がされ1人逃亡していたが、落としたクリームを拾おうとしたことで川に落ちてしまう。
演じているのはこども店長でお馴染み加藤清史郎であり、幼少期を演じているのは彼の実弟である加藤憲史郎である。


  • 瀬田江美子

演 左時枝
一軒家で一人暮らしをする初老の女性。
老婆ながらとても元気であり、今でも小学生たちを相手に卓球のコーチを務めている。
隼人と一緒にクリームを作っていた時にかつての教え子である大場が尋ねてきたことで警察に通報しようとするも、勘づいた大場に首を絞められて気絶して高岩峠まで運ばれる。車に放置されていたが目を覚まし、大場を後ろから殴って隼人をその場から逃がすも、大場に襲われるが命は奪われずその場に放置された。
大場からは自分のことを覚えていないと思われていたが、彼がどんなプレイスタイルで卓球をやっていたのかもしっかりと覚えていた。


  • 大場三郎

演 榊英雄
2年前に強盗殺人を起こした指名手配犯。
家族に1度も誕生日を祝って貰えなかったような悲惨な生い立ちだったようだが、昔は隼人と同じような卓球のプレイスタイルだったらしい。
恋人である咲子の部屋に匿われていたが、部屋を追い出されたことで午後4時頃に昔の恩師である江美子を頼るが彼女が警察に通報しようとしたことで逆上、首を絞めて気絶させて彼女の車を使って高岩峠まで運び、隼人たちを埋めようとする。
しかし隼人がクリームと共に持っていた手紙を読んだことで彼を見逃そうと考えるが、背後から忍び寄った江美子に殴られ隼人に逃げられる。江美子を放置して逃げた隼人を追いかけ、川に落ちたのを見て笑みを浮かべた。
しかし午後5時頃、高岩峠にてずぶ濡れの轢死体となって発見される。その手にはなぜか隼人のクリームを所持していた。
演じる榊英雄氏は今作以外にも2度相棒に出演しており、season3ではサイコパスの連続殺人犯、season15では出版社勤務のエリートと複数の役柄を演じ分けている。


  • 吉井啓太

演 宇宙
大場をひき逃げしたバイクの運転手。
轢いた大場が最後に呟いた言葉を聞いて怖くなりその場から逃げ出すも、その日の夜10時過ぎに父親に連れられて警察に自首した。


  • 鷲尾武弘

演 古川悦史
隼人の父親の財務省官僚。
隼人の誕生日を祝うためにケーキを買って帰ってきたが、いつになっても帰ってこない息子を心配して警察に通報する。
乗り捨てられていた江美子の車から隼人のランドセルが見つかったことで、警察とともに現場へと向かう。


  • 鷲尾美鈴

演 古村比呂
隼人の母親。
隼人の誕生日を祝うため、家を盛大に飾り付け、豪勢な料理を準備していた。
隼人を心配して夫と共に現場へと向かおうとするが、武弘に家で待っているように言われる。
家族揃ってキリスト教徒のようで、棚にはマリア像が置いてある。


  • 咲子

演 中村真知子
大場の恋人で、自宅で彼を匿っていた。
職場にも警察が来たことで耐えきれなくなり、怯えながら大場を家から追い出すも、また彼がなにかするかもしれないと思い警察に通報した。
午後10時頃、伊丹たちと共に轢死体が大場であることを確認した。


  • 家出少女

演 中村凛花
花の里の前に1人座っていた不思議な少女。
小学生低学年くらいの見た目でありながら非常に丁寧な言葉遣いで達観した喋り方をする。
誕生日でありながら峯秋に対して非常にぞんざいな扱いをする右京と亨に対して辛辣なダメ出しをした。
右京たちに自宅の少し前まで送り届けてもらうと走り出し、彼らが追いつく前にオートロックのマンションにいつの間にか入ってしまった。





誕生日であった峯秋に呼び出され、彼に遠回しに花の里に誘ってほしいと言われるが察しが悪いためこれをスルーしてしまい、家出少女からは「出世できない」とダメ出しを食らう。
午後9時頃に家出少女をマンションまで送り届けた先で扉が開けっ放しの不用心な家を見つけ、現場の状況から家主の江美子と来客の男子小学生が靴も履かずに消えたと推理。更に冷蔵庫にあった謎のクリームと轢き逃げ死体が持っていたクリームが同じだったために轢き逃げ現場へと急行する。
そして轢死体が指名手配犯の大場三郎だと判明したことで隼人と江美子の命の危険を考え森の奥深くへと突入する。
なお、江美子の家を調べている際にクリームの味を確かめるためにひと舐めしたのだが、あまりの不味さに普段はしないような顔芸を見せている。



特命係で1人残業していた時にやってきた米沢から、轢き逃げ死体の遺留品のクリームをひと舐めさせられあまりの不味さに驚愕する。
帰り支度をしていた時に右京に呼び出され一緒に家出少女を送り届けることになり、そこで峯秋へ苦言を呈したが彼もまた家出少女に辛辣なダメ出しを食らう。
江美子の家を調べている際、右京にまたもや不味いクリームを舐めさせられるも、これが切欠で轢死体と江美子たちの失踪の関連に気づいた。
森の中で隼人の手紙やスコップ、怪我をして放置されていた江美子を発見した。




咲子からの通報を受け、逃げた大場の行方を追っていたがひき逃げの被害者が大場であることが分かったため轢き逃げの捜査本部と合流する。
自首してきた吉井に対して取り調べを行い、大場が誘拐事件を起こしていることが判明したあとは角田と共に何か手がかりがないか更に問い詰める。



食べられたものでは無いクリームを持ったずぶ濡れの轢き逃げ死体という謎に溢れた事件を持って特命係を尋ねるも、右京が不在だったため亨にクリームを食べさせて帰った。
クリームから轢き逃げ事件との関連性を考えた右京に事件のことを聞かれ、更に被害者が指名手配犯であることが分かったことを伝えた。
彼に内村に捜索隊を出してもらうよう頼むよう伝えられたが、内村からは即却下されてしまった。



ランドセルから誘拐された小学生の身元をつきとめた右京に、隼人の捜索願が出されてないか調べるように頼まれる。
吉井が自首した際には大慌てで取調室に駆け込み、小学生がいなかったかということや何か手がかりがなかったかなどを問い詰めた。



米沢から捜索隊を出して欲しいと頼まれるも、事件が起こっているのか分かってもいないのに捜索隊など出せないとして意見を却下した。


  • 甲斐峯秋

誕生日に貰った菓子折りを1人では食べきれないからと、右京を呼び出して右京に処理してくれないかと頼んだ。
その際以前行った花の里に一緒に飲みに行かないか誘って欲しいことをかなり遠回しに伝えるも、そういった人の心の機微にはかなり疎い右京には完全にスルーされてしまい、あまりの悔しさに持っていた書類を投げ捨ててしまった。


  • 月本幸子

右京が家出少女を「ナンパ」してきたことを珍しくからかった。
少女におにぎりを持たせようとし、遠慮する彼女に「お姉さんそういうの得意」と息巻くが、「お姉さん」の部分に疑問を持たれ苦笑いしてしまう。










【以下、事件の真相…】














…えー…いち…









  • 大場三郎

川に落ちた隼人を1度は見捨てようとするも手紙の内容を思い出し、川に入って助け出した。
その後隼人を使われていないロッジに移動させ、なんとか車道まで出て通りがかったバイクを止めて助けを求めようとするも衝突されてしまう。
ほぼ即死状態であったが、吉井に隼人を寝かせてある「A1」番のロッジの番号を言い残して息絶えた。
強盗殺人という凶悪犯罪を犯し、1度は罪もない子供と老婆を殺害しようとしたことから同情の余地は一切ないが、隼人の境遇を知ったことで見逃そうと考えたり、体を張って隼人を助けようとするなど、彼の中にもほんの少しだけまだ良心が残っていたのかもしれない。
彼の死に対して、恋人である咲子が涙を流してくれたことが唯一の救いだろうか。





行ってはいけない!!隼人くん!!!

戻ってこい!!隼人!!!





  • 杉下右京
  • 甲斐享

午後11時を過ぎても隼人を見つけることが出来ずにいたが、吉井から聞き出した「A1」という単語から大場が溺れた隼人を助け出し、A1番のロッジに置いてきて助けを呼ぼうとしたところを撥ねられたと推理してロッジへと急行、そこで心肺停止状態の隼人を発見する。
一度は諦めかけるが、右京の心臓マッサージと亨が見つけてきたAEDによる心肺蘇生を試みる。










あなたの弟を…守ってあげて…!










  • 家出少女

彼女の正体は隼人の実の姉であり、誘拐された隼人の命を助けるため、優秀な警察官である右京の前に現れて家出してきたと嘘をつき、事件現場である江美子の家の近くまで送り届けさせて事件に気づかせようとしていたのであった。
だが、ここで複数の疑問が残る。なぜ彼女は右京が警察官であることを知っていたのか、なぜ事件が起こったのを知っていたのか、なぜオートロック式であるマンションの中に入り込めたのか…。

それも当然である。
なぜなら彼女はもう、この世にはいないのだから…。

















今日は僕の12歳の誕生日

お父さん、お母さん

おめでとう






  • 鷲尾隼人

実は隼人の姉は8年前に遺伝病でこの世を去っており、彼も発症するかもしれない危険に侵されていた。発症すれば12歳まで生きられない可能性があるが、逆に12歳まで発症しなければその後は発生する確率は極めて低く、両親は12歳の誕生日には盛大なパーティを開くことを決めていた。
彼も病に侵される可能性があることには気づいており、誕生日には自分をここまで育ててくれた両親への感謝を綴った手紙を用意していた。赤切れをしてまでいつも健康にいい料理を作ってくれた母親には、江美子と一緒に作ったはちみつ入りの手作りクリームを贈ろうと考えていた。
川へ落ちて溺れたあと大場によって助けられ一時的にロッジに寝かせられるが、大場が死んでしまったことで6時間以上放置されることになってしまう。
その後右京たちが彼を発見した時には心肺停止の状態だったが、二人の懸命の心肺蘇生により、奇跡的に息を吹き返し、右京と亨に誕生日を祝福された。







隼人くん、誕生日…おめでとう


おめでとう





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