玖蘭枢

登録日:2019/06/05 (水) 01:03:30
更新日:2023/10/07 Sat 17:09:29
所要時間:約 5 分で読めます






……時間が来てしまったんだ。この止まらない心臓が必要になる時が今そこに――

他の、止まらない心臓を止めるために。




出典:ヴァンパイア騎士memories、2巻、白泉社、樋野まつり、
17年9月1日刊行(電子書籍)




概要

『玖蘭枢』とは『ヴァンパイア騎士』の登場人物。


年齢:18歳(人間換算)
身長:184㎝
好きな食べ物:優姫の作ったもの
好みのタイプ:雪の中、僕が来るのをずっと待っているような一途な子
趣味:読書、チェス、優姫の事を考える事
特技:覇者のオーラ(藍堂が書き加えた)
特殊能力:オールマイティ


吸血鬼であり、人間の血が一滴も混じっていない純血種。
枢は純血種の中でも特別扱いされており、その理由はかつて吸血鬼達の王をしていた玖蘭家の現当主だからである。
両親は玖蘭悠と玖蘭樹里といい、10年前に何者かに殺されている。


純血種は万能ともいえる力を持つが、それぞれ得意分野が異なる。しかし枢はどの能力も得意。
また時折未来の光景を幻影として垣間見える時があるようだ。


吸血鬼の中でも人一倍人間を愛しており、黒主灰閻からの要請で、黒主学園に通っている。
この黒主学園は吸血鬼と人間の共存のための第一歩として、 吸血鬼が通う夜間部が設立されており、
枢は吸血鬼の存在がバレたり人を襲ったりしないように管理するために夜間部のクラス長および寮長をしている。

10年前から他人の血を飲むのを拒んでおり、血液錠剤を飲むだけで自分を抑えている。例外は早園瑠佳の血を飲んだ時だけ。
血液錠剤は人工的に作られたモノだが味が不味く、これだけで吸血衝動を抑え続けるのは強い精神力が必要。
というのも枢が飲みたいと思える人物が優姫だけであり(吸血鬼は愛する者の血でしか飢えを満たせない)、
純血種である自分が優姫に吸血すると吸血鬼化させてしまうため、欲求を我慢しなくてはいけないのだ。
一度我慢できなくなって吸血一歩手前までいったが、それを止めてくれた瑠佳の血を飲む事で冷静さを取り戻した。


錐生零が吸血鬼化していることに気付いており、しかし優姫を守るために必要な駒として扱っている。
状況によっては自分の血を彼に与える事すらある。
どうやら零のことを重要な鍵として見ているようだが……?


また純血種はたとえ同じ純血種であろうとも殺してはいけないというルールがあると知りながら、純血種である緋桜閑を殺害しその力を取り込んだ。
元は閑が枢を殺そうと黒主学園に侵入したのが事の発端だが、枢はいずれそうなると分かっていたうえで、それを利用し殺した。
両者ともに目的は自身の力の強化。もっとも枢の場合以前の力を取り戻すというのが正確だったが。



両親を亡くした10年前に黒主優姫を吸血鬼から助けており、以降優姫に慕われている。
枢本人も慕われる事を嫌がっている訳ではなく、誕生日や記念日などに優姫に会いに黒主灰閻の元に訪れていた。



藍堂や一条によると10年前までは年相応に子供らしい一面を見せていたが、
両親が殺されてからは人が変わったかのような達観した性格に変わったという。


優姫からは10年前に自分の記憶を奪ったのは枢ではないかと疑われており、枢は10年前の真相を教える代わりに優姫を恋人にした。
しかしこれは純血種の恋人にすることで貴族階級の吸血鬼達に優姫を守らせようとする策であった。





以下ネタバレのため注意











実は玖蘭家の始祖たる吸血鬼。
1万年前に人間達の中で突然発生した最初の吸血鬼の一人。
他の始祖が能力で吸血鬼を増やし仲間や元人間の血を吸血し生きていたのに、倒れてしまうまで誰の血を飲まなかったほど人間を愛していた。

当時出会った特別な女性が、自身の心臓を炉に入れてしまい死亡、
その炉から生まれた金属が『対吸血鬼用の武器』になることが分かり、
人間を同族にさせる――つまり絶滅させようとしている他の始祖たちを屠るべく吸血鬼ハンターを結成し戦った。
優姫や零が使う『狩りの女神(アルテミス)』『血薔薇の銃(ブラッディローズ)』は当時枢が使っていた武器。

それから生きる事に疲れ棺桶の中で眠りについていたが、
玖蘭李土が玖蘭悠と玖蘭樹里の最初の子(枢の名前を貰った優姫の実の兄である『玖蘭枢』)の命を使い蘇生。
目覚めさせたことで枢の主人になっていた李土は殺しきれず、数千年ぶりの吸血衝動も抑えきれず、体を赤子にすることで回避する。
悠夫婦は記憶を失った先祖である枢を実子ではないと承知で育て始め、二人目の子で枢の許嫁である『玖蘭優姫(黒主優姫)』を生む。

それからしばらくは普通の子供として育ったが、李土が再襲来した際に始祖の頃の記憶を取り戻す。
襲撃の際に人間になってしまった優姫を黒主灰閻に預け、優姫が安全に暮らせる世界を作る事を強く決意する。


つまり枢は黒主優姫の義兄であり、ご先祖様。
具体的な血統は不明だが、始祖の時代が1万年前な事、悠夫婦は3000歳なこと、
吸血鬼の王になった優姫の曾祖父のことを自分の事のように語ることなどから、枢は悠夫婦の祖父で優姫の曾祖父の可能性が高い。

また錐生零が家族を失い吸血鬼となった緋桜閑襲撃事件、その黒幕・玖蘭李土すら操っていた真の黒幕。
この事件は閑の恋人である元人間の吸血鬼を零の両親が始末したため、閑が復讐したというのが概要だが、恋人を始末するようにハンター側に情報操作したのが李土であった。
故に零は李土を激しく憎み彼を始末した。
しかしそもそも閑は純血種でも出るのが困難な場所に監禁されていた身。復讐したくとも安易に出られない。
では誰が出したのか? それが枢である。
理由は簡単で、ハンター一族に生まれるはずもない双子として生まれた零に、純血種への憎悪を植え付けるため。そのためだけに李土の企みを利用した。




その後は優姫が暮らすうえで不必要な純血種を全員殺し、
己の命で再び優姫を人間に戻そうと考えていたが、ハンターの炉が寿命を迎えている事を知る。
これが消えると人間の吸血鬼への対抗手段が消えることになるため、枢は自分の心臓を炉に入れる。
枢は死ぬ寸前、優姫と零に一緒に過ごすように言い残し、1万年に及ぶ人生に終止符を打った……と思われていたが。


それから1000年が経過し、枢に人間としての人生を過ごして欲しかった優姫が自分の命と引き換えに人間として蘇生。
しかし優姫と同じで記憶喪失として蘇っていた。
そのため、死ぬ直前に優姫と交わっていた事で生まれた優姫との娘(玄孫)『玖蘭愛』から1000年の間に起きた出来事を聞く日々を送っている。



追記・修正は干からびるまで眠っていた方がお願いします。

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最終更新:2023年10月07日 17:09
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