ホット・ドッグ兵団(鉄腕アトム)

登録日:2012/07/29(日) 19:51:36
更新日:2023/09/29 Fri 18:00:12
所要時間:約 3 分で読めます




ホット・ドッグ兵団とは鉄腕アトムに掲載されたエピソードの一つである。
雑誌では昭和36年「少年」の3月号~10月号に連載。またサンコミックス版では一巻、アトム誕生に次ぐ最初のエピソードとなっている。(以下、サンコミックス準拠で解説していく)

エピソードは各々サブタイトルが振られた章に分かれておりそれぞれ
  • プロローグ
  • わがいとしのペロ
  • とんできた怪飛行士
  • 北極海のはて
  • 44号の友情
  • 宇宙空間の対決
  • 月の火口の秘密
  • 月世界の死の都
となっている。

【あらすじ】
ヒゲオヤジの愛犬ペロ、捨てられていた仔犬を拾い今では何でも言うことを聞く名犬になっていたが怪しい集団に拐われて行方不明になってしまう。
さらにペロが行方不明になって一月後、ヒゲオヤジの学校に怪しい男がジェット機に乗り現れた。

すぐに引き上げる男。アトムの追跡を振り切った男が向かう北極海の果てにある砦に帰投した男、44号の帰りを待っていたアンタ・マリア大公妃は命令を下す。
「勇敢なるホット・ドッグ兵団よ、月に向かう宇宙船を破壊するのだ!!」

……ホット・ドッグ兵団を率いるアンタ・マリア大公妃と44号、ペロとを巡りアトムが動き出す。


【登場人物】

ご存知十万馬力の科学の子。ヒゲオヤジの愛犬ペロを探すことを約束している最中に、ホット・ドッグ兵団と遭遇する。

  • ヒゲオヤジ(伴俊作)
ご存知アトムの学校の先生で、本エピソードの準主人公。ペロを拐われて失意のどん底にいた所、怪しい男44号に遭遇していく。

  • お茶の水博士
ご存知鼻デカ博士。今回はあまり活躍はなしで、唯一の活躍は44号の検査と、最後に……?

  • ペロ
ヒゲオヤジの愛犬本エピソードのキーパーソン。仔犬の時に拾われそれ以来家族同様の扱いを受ける。
ヒゲオヤジの命令なら逆立ちすらこなす名犬だったが謎の組織に拐われ……。

  • アンタ・マリア大公妃
ホット・ドッグ兵団を指揮するBBA……もとい女性。ペロを直々に品定めし、捕獲した。
実は世界中の、月調査船を兵団に命じて破壊させる事を目論んでいた。

  • ポンコッツ博士
アンタ・マリア大公妃一味の博士。ホット・ドッグ兵団を編成するにあたり彼の尽力は並々ならぬものがある。


【ホット・ドッグ兵団】
本エピソードの主役、と言うか敵役。受話器を破壊する怪力から青白い肌をした等身大の、ロボットであるとヒゲオヤジには思われていた。
人間の言葉を理解し、話せる知能を持ち、白兵戦能力もアトムと渡り合えるほど高いなど、ロボットとすると馬力はともかくかなりの高性能を誇る……はずだった。

  • 44号
ヒゲオヤジの学校に現れた最初のホット・ドッグ兵団の兵士。
実はアンタ・マリア大公妃親衛隊の隊長である事が、ヒゲオヤジを眺めた後で基地に帰投した際の発言で発覚した。
アトムとも度々戦い、奇妙な友情が芽生える事になる。


【以下、ネタバレ】
ホット・ドッグ兵団はロボット等ではなく一味が拐ってきたを改造したサイボーグ兵士だった事が判明。
何故ロボットにしなかったかと言うと、ロボットに人間を殺す事はできない為人間を襲える犬の脳と神経系を利用した、との事。
44号も実はサイボーグ化されたペロだった。


アンタ・マリア大公妃の目的は、かつて宇宙開発競争時代に月に向かい行方不明になった母(『イワンのばかの巻』のミーシャ・ハロヴィナ)の名誉と権利の為だった。
月をアンタ・マリア家の領地にする為に、他の宇宙船を近づけさせないために兵団を組織、彼女自身も月に赴くがそこにあったのは……。




本作は犬を改造する行為が動物虐待に当たるとして、北米版白黒アニメでは欠番になっている。
上記の影響かカラーアニメでは一切触れられていない(前日譚である『イワンのばか』は80年版では放送された)。


追及、修正は兵団を揃えた方がお願いします。

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最終更新:2023年09月29日 18:00