紫龍(聖闘士星矢)

登録日:2012/09/23(日) 18:58:01
更新日:2023/12/26 Tue 21:31:14
所要時間:約 6 分で読めます




「この紫龍、負けはせんっ!!」

聖闘士星矢に登場するキャラクター。

年齢:14歳←ホントだってば。
身長:172cm
体重:53kg
誕生日:10月4日
血液型:A型
出身地:日本
修行地:中国・廬山五老峰
CV:鈴置洋孝(初代TVシリーズ)、櫻井孝宏(OVAハーデス冥界編以降)、成田剣(Ω)、赤羽根健治(LoS)
演:草彅剛



グラード財団総帥・城戸光政によって聖闘士となるべく全国から集められた100人の少年達の1人で、龍座(ドラゴン)の青銅聖闘士。

龍神伝説で名高い中国は盧山・五老峰で天秤座(ライブラ)の黄金聖闘士 童虎に師事し、聖闘士としての修行を積んだ。

「銀河戦争」では2回戦にペガサス星矢の対戦相手として登場。
聖衣の中でも最高の硬度を誇る龍座の盾と、紫龍自身の高い身体能力を駆使して、彼の必殺技「ペガサス流星拳」を封じ込めた。
なお、この際に当時の流星拳は百発の殴打のうち実際はマッハを超えているのが1割にも満たないことを指摘した。
しかし、マッハを超えているものだけ注意すれば良いという明らかにこの時は地力が上というか、少しよく分からない理論で完封していた。
紫龍有利に戦いが進む中、星矢の捨て身の作戦により拳と盾を破壊され、互いに聖衣を脱いで体一つで勝負。
紫龍の奥義「盧山昇龍覇」のただひとつの隙を星矢に見切られ左胸、すなわち心臓に拳を受けて敗北。

心肺停止に陥り生死の境を彷徨ったが、星矢が試合直後の傷だらけの体をおして、背中側からもう一度心臓に拳を打ち込んだことで息を吹き返した。

その後、3回戦を目前にフェニックス一輝が乱入し射手座の黄金聖衣を強奪。
聖衣の無い状態ながら一輝の配下であるB(ブラック)・フェニックスを倒し、パーツの一部を奪還した。

一輝から決戦の場を富士の風穴と定めた旨の果たし状が送りつけられ、
星矢との戦いで破壊された龍座の聖衣と、星矢の天馬座の聖衣を直すために、チベットとインドの国境にある秘境・ジャミールに住むという聖衣修復師の元へ向かった。

今まで誰も抜け出たことがないという聖衣の墓場を抜け、ようやく修復師ムウの館にたどり着いた紫龍は早速聖衣の修復を依頼するが、
ムウには「その聖衣はもう死んでしまっており、修復は不可能である」と言い渡されてしまう。

暗黒四天王と一輝を倒すためにはどうしても聖衣が必要だと食い下がる紫龍に、ムウは「修復する方法がないわけではない」と明かす。

しかしそれには、紫龍自身の「命」が必要であるという。

正確には、死んでしまった聖衣を甦らせるには人間の体に流れる3分の1の量の血液が必要。
すなわち2つの聖衣を直すには致死量に達する全体の3分の2もの血液が必要になる。
ムウはそれを指して「命」が必要と表現したのである。

だが紫龍は全く躊躇うことなく自らの手首を切りつけ、血を2つの聖衣へと流し込んだ。
さらに途中からはどうせ死ぬ身ならと、星矢の聖衣に血を与える事を優先した。

みるみる青ざめていく紫龍の体。遂に出血は致死量を越え、紫龍は気を失ってしまった。

彼の心意気を買い、死なすには惜しいと判断したムウは自身のサイコキネシスで紫龍の傷を止血すると、聖衣の修復に取り掛かるのだった。


天馬座の聖衣は貴鬼に託して先に星矢へ渡し、紫龍は傷が癒えるのを待って後から富士の風穴へと向かい、暗黒四天王の最強の実力者・ブラックドラゴンと対戦。

直前に致死量を越える血を失い、かすり傷ひとつでも命に関わる状態ながら、友のために殉ずる覚悟を決めた紫龍にはB・ドラゴンも敵わず、盧山昇龍覇で撃破。

出血が酷く、再び死の淵に立たされた紫龍だったが「友情という言葉を信じてみたくなった」と改心したB・ドラゴンに血止めの真央点を突かれて一命を取り留めた。

星矢が暗黒ペガサスを一蹴したものの黒死流星拳によって命の危機に陥っているところに出くわし、
天馬星座の星命点を突いて汚染された血を抜くという荒療治を行う。

【人物】


信じるものためならば、自分の命を投げ出す事にさえ一辺の躊躇いも見せない義に厚い男。

登場当初は大恩ある老師直伝の奥義が破られるはずがないという自負から自信過剰で高慢な面も見られたが、
星矢に敗れてからはなりを潜め、命を救ってもらった彼には特に厚い信頼を寄せ、レギュラーの中では行動を共にする事が多い。

前述の聖衣修復のエピソードや、ペルセウス座のアルゴルの「メドゥサの盾」を破るために自らの両目を失明させるなど、
何度も死の淵や逆境に立たされながらも復活し、最後まで星矢達と共に戦ってきた。

老師から教えられた豊富な知識を生かし、星矢達の参謀役となる事も多く敵の罠や策に対しても割と対応しやすい。クールを心情としている氷河よりむしろ冷静。

修行先の五老峰では童虎の養女・春麗(チュンリーとは読まない)と恋人同士になるなど青銅屈指のリア充でもある。もげろ。

ちなみに星矢のシスコン、氷河のマザコン、瞬・一輝のブラコンに並ぶように紫龍は老師大好きの爺コンである。
流石兄弟、こんなとこまで似ているのか・・・。まぁ大恩あるって言ってるし仕方ないね

要所でやたら聖衣を脱ぎまくる露出狂だけどな!!

【技】


・盧山昇龍覇

師匠・童虎から伝授されたドラゴン最大の奥義。
盧山の大瀑布すら逆流させる強力な拳だが、完璧に使いこなせていない頃は「1000分の1秒間だけ左のガードが下がって心臓がガラ空きになる」という弱点があり、星矢にもそれを突かれ敗北した。
最初は凄い速さの凄い痛いアッパーカットだったが、いつの間にやら龍の闘気と一緒に殴る技になってた。

最大の奥義と言う割にはあっさりぶっ放してあっさり破られる事にツッコんではいけない。

因みにお笑いコンビ「ロザン」は本技がネーミングの由来である。
余談であるが、空想科学読本でロザン宇治原氏から「廬山昇龍覇ってどのくらいの威力なんですか」という質問が来た事があるのだが、
大瀑布を一瞬で逆流させるにはマッハ5万2300ものスピードで拳を振ることになり、31t以下の物体は宇宙空間までぶっ飛んで二度と落ちてこない事が判明。
よく星矢はこんなもんを喰らって原型をとどめていたものである。

・盧山龍飛翔

龍のオーラを纏って突進する技。
ただ昇龍覇の技の形がアッパーだったりキックだったりフリーダムなので、あまり使われない。

・盧山亢龍覇

相手を羽交い締めにして小宇宙を爆発させて空に飛び上がり、そのまま猛烈な勢いで飛び続けることで自分ごと相手を燃やし尽くす捨て身技。
敵が黄金聖衣を着用していたら裸の紫龍よりも生き永らえることはできるが、例え紫龍が死んでも勢いは変わらないので念動力などで抜けださない限り結局後から焼け死ぬし宇宙に出て死ぬ。
技をかけられている最中の黄金聖闘士のシュラですら、まだ余力が残っているにも関わらず死を確信して(それとその途中で改心したので)自分を犠牲に紫龍を生かす以外の手はなかった。
さすがに危険過ぎるため使われたのは十二宮編のシュラ戦のみ。
また、昇龍覇を使う際の小宇宙の爆発が強すぎて暴発するとこの技になるらしい。
昇龍覇の修業中に知らず知らずのうちにうっかり発動して自滅しかけたところを老師に救われている。

・聖剣(エクスカリバー)

あらゆる物体を両断する威力を持つ手刀。
十二宮編後に山羊座のシュラから、彼の魂と共に受け継いだ技。
シュラは両手両足で放つことができたが、紫龍の場合は右手のみ。

・廬山百龍覇

最終決戦直前、星矢たちを先に行かせ、冥闘士たちの追撃を阻む殿になった際に披露した技。
元は師匠の技であったが、直々に伝授された描写がないことから、おそらく師匠が使ったのを見て、見よう見まね、ぶっつけ本番で成功させた模様。
昇龍覇のエフェクトが一匹の龍だけなのに対し、こちらは無数の龍が襲い掛かる。


【本編外の紫龍】

聖闘士星矢Ω

星矢達と共にマルスと戦い、他のレギュラー陣同様に魔傷を負ってしまう。
その中でも紫龍は特に酷く、ほぼ全身を傷に冒されている上に五感を失ってしまった。

しかし暗い話題ばかりではなく、それ以前に恋人であった春麗とめでたく結婚。
1人息子の龍峰を授かり、彼に龍座の聖衣を受け継がせて五老峰で療養している。

また、青年時代に後に双子座の黄金聖闘士となるパラドクスに惚れられ、ヤンデレ気質の彼女のストーカー被害に遭っていたりしていたらしい。
春麗もいたため彼女のアプローチには返答しなかったようだが、やはりモテる男も苦労するということだろうか……

二期では魔傷も完治し五感も回復している。
依然五老峰にいるが、次なる戦いを予期し厳しい修行を課し龍峰からやや反感を持たれてしまっていた。
だが父の真意を知った龍峰と改めて親子の絆を確かめ、新たな戦いに旅立つ息子を送り出した。

そしてその後、決戦の場に氷河や瞬たちと共に駆け付けると亡きゲンブに預けていた天秤座の聖衣を纏い正式参戦。
昇龍覇や聖剣など先代黄金聖闘士たちから引き継いだ必殺技の数々を駆使し活躍する。


聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY

他のメンバーと同様に16歳に引き上げられている。
人物像は原作通り寡黙だが義を重んじる熱き漢だが、敵の襲撃に備えるためという名目で城戸邸で聖衣を装着したまま身構えたり矢座のトレミーに呪いの矢を撃ち込まれた沙織にお構いなく聖域の解説をしたり*1と、生真面目さが度を越して天然キャラになる場面が目立っていた。
ちなみに、城戸邸において星矢に「頭の固さも聖衣並みだな」と皮肉を言われても「それは褒めているのか?」と気にしていない模様。

聖域ではデスマスクと対戦。やはり数々の外道な行いに堪忍袋の緒が切れた蟹座の黄金聖衣が脱げた後、自分も聖衣を脱いで廬山昇龍覇をデスマスクに決めて撃破した。
一方シュラとの対戦は瞬&一輝コンビに取られる。まぁ、結果は二人ともシュラにボロ負け&まさかのシュラ生存ルートだったので、氷河と同じく聖域で勝ち星一つもらえただけまだましか。

エンドクレジット後の沙織の誕生会においても聖衣を脱がずに座っていたため、私服姿は一切なし。ちなみに聖衣はキャンドルライト代わりに光らせていました


【余談】

CVは機動戦士ガンダムのブライト=ノアなどでお馴染みの鈴置洋孝。
しかし氏が鬼籍に入られたため、OVAハーデス冥界編からは櫻井孝宏が担当している。

鈴置verは冷静で落ち着いた面が強かったが、櫻井verでは義に厚い熱血漢な面が強調され、声優が変更されたキャラクターの中でも特にイメージがガラリと変わった。
そのため他のレギュラー青銅組同様鈴置氏の時代を知る古参のファンからは違和感を覚えられることも多かった。
一方、『Ω』で担当声優となった成田剣は鈴置氏の役の多くを引き継いだだけあって、やや年齢の変化を感じさせつつも違和感の無い演技となっている。
『LoS』の担当声優である赤羽根健治は櫻井氏を意識した義に厚い熱血漢を演じているが、赤羽根氏で一番インパクトがあるのは第三弾『キャストサイン入り「煌く!特大ポストカード」』における「聖衣を脱いでからが本気だ!!」という直筆のメッセージであろう。

過去にミュージカル化したときは、SMAPの草彅剛が紫龍を演じていた。
草彅氏が後年全裸事件を起こしたのは、決して酒に酔っていたからではなく、紫龍のように衣服(聖衣)を脱ぎ捨てて小宇宙を高めようとしたのだろう。


なお余談であるが『ストリートファイター』の主人公が使用する昇竜拳は廬山昇龍覇がモデルという説もある。あくまで噂ですよ、噂。
ヒロインの名前も春麗だしね。

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最終更新:2023年12月26日 21:31

*1 なお星矢は話を聞かずに沙織をお姫様抱っこして瞬&氷河と共にダッシュした