バットマンシリーズのヴィラン一覧

登録日:2019/05/26 Sun 16:09:00
更新日:2024/01/25 Thu 22:54:17
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本項目では、DCコミックスの出版するアメリカン・コミックス及びコミック、映画、ドラマ、アニメ作品である「バットマン」に登場する主なヴィランを紹介する。

主人公であるバットマンに引けを取らない強烈な個性を持ったキャラクターが多いが、全体的な傾向として「世界征服」や「金儲け」といった分かりやすい動機ではなく、自らのエゴや妄想に飲み込まれたり、不幸な生い立ち、事故や事件に巻き込まれた結果トラウマを植え付けられる、あるいは精神が崩壊したことで悪事を働くヴィランと化した者が多い。
これは「バットマン」という作品自体がサスペンスミステリー要素をもつ作品であることも大きい。

なお、過去のトラウマが原因となって常軌を逸した行動に走るに至ってしまったと言う悲劇性は、実はバットマンと全く同じであり、
バットマンもまたその本質がヴィランに近い事も踏まえれば、バットマンという物語は「ヴィラン同士の戦い」と言えなくも無いのである。
そして、彼等ヴィランの存在が、バットマンはアメコミヒーローの中でも異彩を放つ事になっており、また物語に深みを加える事にもなっている。
言わば、バットマンのヴィラン達は、「悪役」と言うよりも「裏の主人公」に近いのかもしれない…。


ジョーカー
本名不明。
言わずと知れたバットマンの最大の宿敵にして、コミックにおけるいわゆる「狂人キャラ」の先駆けともいうべきスーパーヴィラン。なお、彼自身は特殊能力を一切持たない。詳細は個別項目にて。


トゥーフェイス
本名ハービー・デント。
2」という数字に異常なこだわりを持つ二重人格のヴィラン。
詳細は個別項目にて。


キャットウーマン
本名セリーナ・カイル。
バットマンとは色んな意味で関係が深い、ヴィランでもヒロインでも間違いない女盗賊。
詳細は個別項目にて。


ベイン
本名不明。
最高レベルの知性と筋力を兼ね備え、一度バットマンに完全勝利を収めたことで有名なヴィラン。
詳細は個別項目にて。


◇ペンギン
本名オズワルド・チェスターフィールド・コブルポット。
ウェイン家やエリオット家と並ぶゴッサムの名家、コブルポット家の長男。
異名の通り低い身長、小太りな体型、嘴のような鼻というペンギンのような風貌の男。バットマンシリーズの舞台であるゴッサム・シティにおける、裏社会の顔といえばこの男である。
コスチュームは、モノクルにシルクハット、タキシードを着用してタバコを咥えるギャング風のもの。

父が肺炎で病死し、その原因が雨に打たれたことにあるとした母に常にを持たされていた。天気に関わらず傘を手放さなかったことや、その容姿故に少年時代ではいじめの標的となり、それに対抗するために権力を求めた結果、やがて組織犯罪の道へと足を踏み入れた。
刃物や銃を仕込んだ傘を凶器として使う。

ゴッサム・シティで「アイスバーグ・ラウンジ」という高級レストラン(作品によってはクラブ)を経営しており、ヴィランたちを始めとする犯罪者もたびたびここを利用する。

バットマンシリーズでは珍しい正気を失っていないヴィランであり*1、バットマンとは時に裏社会での情報を取引する関係でもある。


◇ハーレイ・クイン
本名ハーリーン・クインゼル。
かつてはアーカム・アサイラムに勤務していた精神科医の一人だったが、ジョーカーの歪んだ精神構造を解こうと研究するうちに魅了され、自身も発狂。
ジョーカーの情婦兼サイドキックといった立場になった……のだが、現在はそうでもなかったりする。
重苦しいバックボーンの者が多いバットマンシリーズのヴィランの中では珍しくコメディ寄りのキャラ。

かつては赤と黒の道化師の衣装に白塗りの顔といったいかにもピエロといったコスチュームで活動していたが、最近はゴスロリ風衣装だったり(「アーカムシリーズ」)、コギャル系のパンクファッション(実写版「スーサイド・スクワッド」)だったりとコスチュームの変遷がめざましい。

ジョーカー同様スーパーパワーの類は持たないが、高い身体能力を持ち非常に身軽。主な得物は巨大なハンマーやバットなど。

最近では「ジョーカーの相方」よりヴィランを中心にした戦闘集団「スーサイド・スクワッドのメンバー」としての活動が多い。また、バットマンファミリーに協力することも増えている。
作品によっては完全にジョーカーに愛想を尽かしている事も。

後述のポイズン・アイビーとは度々共闘する腐れ縁の仲。

アニメからの逆輸入キャラ。アニメからの逆輸入キャラで彼女ほどの世界的知名度を得たキャラはそうそういないだろう。


◇パンチライン
本名アレクシス・ケイ。
原作の担当クリエイターが一新された後の新シリーズにおいて2020年に登場したヴィランであり、ハーレイ・クインに代わるジョーカーの新たなサイドキック。
その名はジョークにおける「オチ」を意味する。

アジア系の女性で黒髪をポニーテールにし、紫と黒を基調にした寒色系のコスチュームを身に纏う。手袋の手の甲と膝には○と×のマークの意匠をあしらっている。
ハーレイ・クインの、白人女性で金髪のツインテール、暖色系のコスチュームという姿と対照的なものになっている。

ハーレイのせいでジョーカーがヤワになったと考え、彼女に恨みを抱いている。

戦闘においては2本のナイフを武器とする。
また、大衆を煽動・操作する事に対して高い技術を持ち、ゴッサム・シティの世論を誘導して裁判で無罪を勝ち取った事もある。


◇リドラー
本名エドワード・ニグマ。
リドル(なぞなぞ)に変質的なまでに執着するヴィラン。

高い知性とナルシスト的な人格障害を併せ持つ典型的な知能犯であり、犯罪を行う際はその手がかりをなぞなぞやパズルなどの形で残して自分を追う者(大体バットマン)との知恵比べを楽しんている。
技術力も高く、作品によってはロボットなどの機械兵器や大掛かりな仕掛けや舞台装置を導入する事もある。

コスチュームは緑色のスーツにいくつものクエスチョンマークの意匠をあしらったものが多い。柄をクエスチョンマークの形にしたステッキを持っていることもある。

少年時代から注目を浴びたいという願望を持ち、学校でパズルの早解きコンテストが開催された際、学校に忍び込んであらかじめパズルの解き方を練習するという不正を行って優勝。
この頃から歪み始め、パズルを解くことや、手段を選ばず注目を集めることに固執するようになった。

アーカムシリーズでは数百個単位のリドルをマップ中にばらまいてバットマン……もといコンプリートを目指すプレイヤーを苦しめることになる。

翻訳版ではかつて意訳されナゾラーと呼ばれていたことも。


◇ミスター・フリーズ
本名ヴィクター・フライズ。
極低温でしか生きられない肉体を持つために、常に冷凍スーツに身を包み、冷凍光線を放つ銃で戦うヴィラン。
かつては低温化学の研究者であったが、妻ノーラの難病の治療法を見つけるために彼女を冷凍保存した後、実験の失敗で上述の特殊体質を手に入れてしまった。
妻に対する執着は強く、彼女の治療のためなら犯罪に手を染める事も厭わない。

New52では嫁設定が消滅して冷凍保存されたノーラの研究をするうちに執着が芽生えたことになった。

スーツの燃料にダイヤモンドを使うため、かつては宝石強盗などのダイヤ絡みの犯罪が多かった。


◇ポイズン・アイビー
本名パメラ・リリアン・アイズリー。
植物を自在に操り、男性を誘惑して催眠状態に陥らせるフェロモンや毒物、免疫を使いこなす女ヴィラン。
人体実験の影響で植物と人間のキメラとなっており、植物が平穏に暮らせる環境を求め、自然を汚染する人類を憎むいわゆるエコテロリストでもある。
しかし作品によっては大地震で陸の孤島と化したゴッサムで子供達を保護したり、公園をジャングル化して食糧支援を手伝ったりなど優しい一面を見せる事もある。

主な武器は植物由来のフェロモンや毒。
人間、特に男をたぶらかして殺す事に躊躇いは無い一方、フェロモンの誘惑が効かないバットマンに対しては恐怖混じりの執着を抱いている。

ハーレイクインとはいわゆる腐れ縁の関係で、彼女に振り回されつつもなんだかんだで信頼関係は深い。

バットマンシリーズのセクシー担当でもある。


◇ラーズ・アル・グール
暗殺結社「リーグ・オブ・アサシン」(日本語表記では「影の同盟」)の首魁にして、「ラザラス・ピット」と呼ばれる特殊な泉の力によって若返りを繰り返すことで、数世紀以上の時代を生きてきた魔人。

地球の生態系や環境を安定させるために、人類の数を減らそうとする国際的テロリストで、特に犯罪と腐敗が蔓延しているゴッサム・シティの住人を標的とすることが多い。
刀剣類を主な武器としており、暗殺結社のトップを張るだけあって戦闘能力は非常に高い。

娘のタリア・アル・グールはバットマンと恋仲であり、それを利用してバットマンを味方に引き入れようとすることもある。
もう一人の娘であるタリアの妹、ナイッサもまた家族と敵対しながらも危険なヴィランである。


◇タリア・アル・グール
ラーズ・アル・グールの娘。
父がバットマンを見出すまではリーグ・オブ・アサシンの後継者候補として育てられており、父譲りの高い戦闘能力や身軽さに加え、科学技術も有する。また、彼女もラザラス・ピットの力の影響を受けている。

作品にもよるが父との関係は複雑で、肉親の情や忠誠心もあるが、憎悪も抱いている。

バットマンとは愛憎半ばする間柄ではあるが恋仲として描かれる事もあり、ヴィランであると同時にキャットウーマンと並ぶバットマンのヒロインでもある。


◇スケアクロウ
本名ジョナサン・クレイン。
案山子の格好をしたヴィラン。吸引した人間が最も恐れる存在の幻覚を見せて錯乱状態に陥らせる毒ガス兵器、「恐怖ガス」の開発者。
恐怖ガスを仕込んだ噴霧器やガス弾、液状化した恐怖ガスを注入する注射器付きグローブなどを使う。作品によっては、鎌を武器にする事もある。

元々はゴッサム・シティ大学の心理学教授。しかし学生達に死の恐怖を体感させるといった行き過ぎた人体実験をしたために解雇され、その逆恨みで犯罪者となってしまう。

身体能力はそれほどではないものの、「恐怖」を武器に戦うというある意味バットマンにも通ずる特性から、メディア展開における活躍も多く、アーカムナイトではメインヴィランを務めるほど。
一時期ペンギンの策略によって、恐怖ガスを吐き出す怪物である「スケアビースト」へと変貌し、その後も本人の意志と関係無く、何度かこの姿となっている。


◇デスストローク
本名スレイド・ウィルソン。
アメリカ軍の極秘実験により、超回復力と身体能力を手に入れた歴戦の傭兵。
元々は『ティーン・タイタンズ』のヴィランだったが近年はバットマンとの絡みも多い。

オレンジと黒を基調としたスーツに身に纏っており、主な得物は両刃のと金属の棍棒。

素顔はどことなくあの伝説の傭兵に似ている。

コードネームには「ザ・ターミネーター」が付くこともある。

実は妻子持ち。だが職業柄敵も多く、恨みを買った人物に息子は喉を切り裂かれ(一命はとりとめたが言語障害が残った)、そのことに怒った妻(元軍人)によって銃撃され、右目を失っている。被っているマスクは中心で2色に分けており、目を無くした右顔面を完全に覆う側が黒、残った目を覗かせる左顔面がオレンジというデザイン。
そのような来歴から、アメリカのサイトで行われた「父の日記念・アメコミ史上最低の親父キャラ」ランキングでは見事栄光の一位に輝いてしまった。
息子グラントはラヴェッジャーというヴィランだし、娘のローズや喉を切られたジェリコもヒーローだったりヴィランだったりブレているので家庭的には超不幸。

本名から連想した人もいるかもしれないが、とはあらゆる設定が被っており、生みの親(スレイドじゃない方)がわざわざそれを公言しているほど。要するに向こうがパクったわけである。
「Superman/Batman Annual Vol 1」に出てきた並行世界のデスストロークは、見た目、性格、能力からして明らかにであり、最終的には(悲惨な過去の晒し合いで)意気投合してしまった。


◇キラークロック
本名ウェイロン・ジョーンズ。
先天的な皮膚病でワニ人間と化してしまったヴィラン。
その見た目故幼いころから周囲に迫害され続けたことから人間に対する憎悪を抱え、犯罪者となってしまった。

メディアによって知性には大分差があり、人肉を喰らう獣同然の化け物の時もあれば、割と話が通じる時もある。

ヴィランとしての能力は頑丈な皮膚による防御と再生能力、怪力に水中呼吸といったところ。

下水を活動拠点とすることが多く、同じく下水に住むゴッサムシティのホームレスの、守護者としての一面もある。


◇ファイヤーフライ
本名ガーフィールド・リンズ。
元々は映画関係の技師であり、特に火薬等を用いた特殊効果のアーティストを専門としていた。
しかし会社をクビになり、貧困の中でのストレス解消として放火を行うようになる。

やがて物が燃える光景に極度なまでの興奮を覚えるようになった結果、特殊な耐熱スーツやマスク、ジェットパック等を開発。
火炎放射器やナパーム弾等も手に入れ、空を飛びまわる放火魔のヴィラン「ファイヤーフライ」と化した。

ちなみにファイヤーフライとは英語で「蛍」のこと。


◇レッドフード
本名不明。
バットマンの活動初期に登場した過去の敵として語られる。
赤いマスクを被りスーツを着こなす紳士といった外見で、バットマンがその正体をつかめないまま姿を消している。

その正体はジョーカーの元になった人間だったとされる。

現在はかつて母親ともどもジョーカーに爆殺された2代目ロビンことジェイソン・トッドの新たな名前として知られている。
拳銃と格闘術で犯罪者と戦う、ヴィランというよりダークヒーロー的な立ち位置のキャラクター。


◇ハッシュ
本名トーマス・エリオット。
顔面を包帯で覆い、トレンチコートを羽織った姿が特徴的なヴィラン。
元々はブルース・ウェインの幼馴染で、彼とは写し鏡とも言える関係にある。

自身を冷遇した両親を殺害して遺産を手に入れようとしたが、ブルースの父であるトーマスが母親を救ってしまった事で計画は失敗。
ウェイン家を激しく逆恨みするようになり、バットマン及びブルースを徹底的に追い詰めた上で殺そうとしている。

元は外科医で高い医療技術を有しており、他のヴィランを誘導して手駒に利用するなど頭も回る。

バットマンの正体がブルース・ウェインであるという真実を知っている数少ないヴィランで、それ故にジョーカーとは別の意味で厄介な存在である。
また、エリオット家はウェイン家やペンギンの生家であるコブルポット家と並ぶゴッサムの名家であり、両家それぞれと因縁が深い。


◇クレイフェイス
粘土のような柔軟な体を持ち、どんな人物にも化けられるヴィラン。
正体や能力を得た切っ掛けなどの設定がしょっちゅう変わるため、本名も多数存在する。
本来は劇中劇のホラー映画の怪物で、これの演者だったベイシル・カルロが役を下ろされたことを恨んで、この変装(仮面)をして殺人を繰り返したのが初代クレイフェイス。

他には彼と無関係に隕石のエネルギーで肉体が変化し、粘土のような肉体を持つようになった2代目。2代目の血液などを元に同じ能力+αを得た3・4代目。
3・4代目の子供で先天的に能力持ちの5代目、5代目の細胞に感染した6代目などで、後にただの変装だった初代も2~6代目の能力を手に入れ、
更には同じクレイフェイス達を集めてマッドパック軍団を結成したこともあった。
更には、初代が一時期他のクレイフェイス達の能力を奪って、最強のクレイフェイスである「アルティメット・クレイフェイス」に変貌したことも。

変身能力は身長体重匂いまでも思いのままであり、バットマンですら騙されることが多い厄介な敵。


◇マッドハッター
本名ジャービス・テッチ。
マッドハッターとはご存知『不思議の国のアリス』のお茶会に出る帽子屋で、同キャラのコスプレをしている。アリスの物語には病的に執着する。

電気工学技士としての能力を悪用して作った催眠機械を武器として用いる。
いつも被っている異様に大きな帽子は、コスプレであると同時に催眠機械の収納具でもある。

帽子や被り物に執着する一面もあり、特にこの世に一つしかないような逸品を好む。この事から、バットマンのマスクを狙ってもいる。
翻訳版ではかつて意訳されいかれシャッポーと呼ばれていたことも。



◇ピッグ教授
本名ラズロ・バレンティン。豚の仮面を付け、豚のような吃音を発するサイコパス。統合失調症を患っている。
自らを芸術家と称し、誘拐した人間に肉のマスクを付けて肉体を改造し、「完璧な存在」にしようとする、ジョーカーとは別ベクトルでやべー奴。

誘拐の際は各地を巡るサーカス団を隠れ蓑にしており、ナイフ投げの技能も持つ。


◇ヴィクター・ザズー
無差別に殺人を繰り返し、その証として自分の肉体に切り傷を付けるというポリシーを持つ連続殺人鬼
バットマンをいつか殺す時に備えて、傷を付けるための特別な場所を確保しているらしい。

元々は裕福な家の生まれで、両親の事故死によって莫大な遺産を相続するも、ギャンブルにハマって財産を食い潰し、最後にはペンギンの経営するアイスバーグ・ラウンジでの賭けに負けて完全に破産。
自殺を図ったところをホームレスの強盗に遭遇し、返り討ちにして殺害したことで殺人鬼としての己を見出した。

見た目的に危険なシリアルキラーだが意外と実写作品に出演している。
また、一部の作品ではファルコーネやブラックマスクなどの、犯罪組織のボスに仕える殺し屋としても登場する。

翻訳では「ザーズ」だったり「ツァスツ」だったりといまいち安定しない。


◇ヒューゴ・ストレンジ
犯罪心理学の教授。
顎髭・眼鏡・ハゲと見た目は不審だが、バットマンの正体を自力で推察できるほどの頭脳の持ち主。
だがやりすぎて狂気に走り、自分をバットマンだと思い込んだコスプレイヤーになることがある。


◇デッドショット
本名フロイド・ロートン。
銃器に関してはほぼ百発百中の超A級の腕を持つ殺し屋
腕を買われスーサイド・スクワッドの一員として活動することもある。
両腕に機関銃を仕込んだガントレットを装備している他、様々な銃火器を使いこなす。
スーツは防弾絶縁仕様であり、ヘルメットは暗視・赤外線直視の機能を備えている。

暗殺者としてのプロ意識は高いものの、その精神の奥底に潜んでいるのは自殺願望であり、危険に身を投じて半ば陶酔している。
別れた妻との間に娘がおり、娘の存在が弱点とも言える。


◇アナーキー
本名ロニー・マキン。
名前通りアナーキズムにかぶれた男で、不正を犯した者たちに制裁を与えることを目的としているがその手段は過激で殺人も厭わない犯罪者。

立ち位置が立ち位置なのでバットマンやロビンと協力できないわけではない。


◇オウルマン
本名トーマス・ウェイン。
ナイトオウルでもナイトホークでもない。
ヒーローとヴィランの立場が入れ替わったアース3におけるバットマンにあたる存在。しかしブルース本人の反転ではない。

ジャスティス・リーグの反転であるクライムシンジケート・オブ・アメリカにおいては、バットマン同様に狡猾に活動し時に自分の同盟者ですら陥れる。


◇ブラックマスク
本名ローマン・シオニス。
黒いガイコツマスクにスーツ姿が特徴のギャング。
裕福だが偽善的な両親の影響を受けて育ち、労働者の女性との交際に反対した両親を邸宅に放火して殺害。父の経営していた化粧品会社を受け継いだ。
しかし経営状態が悪化し、救済を申し出たブルースの提案を受け入れるも、会社を買収されたとして逆恨みするようになった。

マスクは殺した父親の棺桶から作り出したものであり、バットマンとの初戦で顔面に張り付いてから剥がれなくなった。

裕福な家庭に生まれたが歪んで悪の道に走ったという面で、バットマンの鏡像的要素も含んでいるとされる。

小者臭が抜けないためか、ゴッサムではブラックマスク化する前に死亡した。


◇ベントリロクエスト
本名アーノルド・ウェスカー。
「腹話術士」の名前通り、カウボーイの格好をした人形を抱えた冴えない見た目のおっさん。
この人形は「スカーフェイス」という凶暴なギャングである別人格の表出手段である。
人形に銃を持たせてぶっ放す姿はシュール。

ギャングのボスだった両親が敵対組織との抗争で目の前で殺されたことをきっかけに、抑圧し続けた負の感情から第二の人格を生み出した。

アイ・アム・スーサイドでは、スカーフェイスの人格にアーノルド本人の人格が完全に支配されているために、他者の感情を自在に操るヴィラン、サイコ・パイレートの能力が一切通用しないという意外な特技を披露した。

ちなみに2代目は女の子。


◇フェイク・バットマン
本名富岡健児。
恐らくは史上初の日本人のヴィラン。
富岡製薬という会社の社長で、熱狂的なまでのバットマンファン。
だが、それが行き過ぎて自分自身がバットマンになりたいと望むようになったことが彼を狂気に走らせた。

自社で開発した、遺伝子情報を元にあらゆる人物に変身できる薬「フェイク・ファー」を用いてジョーカーをはじめとした歴代ヴィランの偽者をゴッサムで暴れさせ、バットマンの能力や装備を研究し、かつバットマンのDNAを採取することに成功。ついに完全なフェイク・バットマンとなって本物のバットマンの前に現れる。
ただし、ファン意識の続きでしかないためブルースの持っている正義感や使命感はまったくない。そのため本物のバットマンからは、「君は私にはなれない」と断言されてしまった。

なお余談だが、近年ウルトラシリーズにおいて極めてよく似た悪役が登場した。


◇カレンダーマン
本名ジュリアン・デイ。
日付に執着しており、名前の通り曜日や祝祭日に纏わる犯罪をそれぞれに相応しいコスチュームで執り行う。

ネタキャラっぽいがロング・ハロウィーンなどの真面目な展開では、頭を一周する文字の刺青を入れた不気味なタトゥーハゲと化す。
NEW52以降はなぜか設定がオカルト化した。


◇クルーマスター
本名アーサー・ブラウン。
名前通り手掛かり(クルー)を出しながらのパズル的な犯罪を計画する元クイズショウの司会者。
リドラーと被ってるのは気にしてはいけない。
胸元のペレットがメイン武器。

スポイラーことステファニー・ブラウンの父親としてのほうがむしろ有名かも。


◇ファイアバグ
本名ジョー・リガー。
建物解体の技術を持つ帰還兵が家族を事故で失ったせいでおかしくなって、ナパームによるビル放火を始めたヴィラン。

ファイアフライと被ってるのは気にしてはいけない。


◇マンバット
本名カーク・ラングストローム。
名前がおもっくそバットマンと被っているが、あくまで蝙蝠っぽい服を着たバットマンと違い、こちらはキラークロックのような獣人系の肉体を持つ。
蝙蝠を研究していた動物学者が、文字通り蝙蝠人間に変身する薬を自分で打って暴走した。

根が悪人ではないのかヒーローやったり家族仲が良かったり(違いはあれど蝙蝠系能力持ちばっかり)するので、バットマンも治療に協力することがある。

MARVELに出たモービウス・ザ・リヴィングヴァンパイアと被ってるがこっちのほうが1年早い


◇エレクトロキューショナー
本名レスター・ブチンスキー。
電撃を放つグローブを装備する強盗。元は傭兵だったが電気兵器に依存し、兵器開発の資金調達のために犯罪に手を染めた。

無関係の先代と先々代もいる。


◇マキシー・ゼウス
本名マクシミリアン・ゼウス。
嫁を亡くして狂ったギリシャ史の教師がゼウス気取りのコスプレイヤーとなったヴィラン。
「ニュー・オリンピアンズ」というコスプレ犯罪集団を率いる。

常人なはずだがワンダーウーマンの宿敵である戦神アレスの眷属を呼び出そうとはた迷惑すぎる事件を起こしたこともある。


◇デビッド・ケイン
リーグ・オブ・アサシンに属していたこともある暗殺者。
ブルースの師匠であったこともあるが、ブルースはその暗殺技術をあくまで殺さない境界を知るために体得した。

自身の後継に相応しい暗殺者を作るべく下記のレディ・シヴァとの間に生み、二人によって鍛え上げられたのがバットガールやオーファンで知られるカサンドラ・ケインである。


◇レディ・シヴァ
本名サンドラ・ウーサン。
武術・暗殺術に関しては達人の域に達する。
元は拳法ヒーローのリチャード・ドラゴンとの関係が深いが、リーグ・オブ・アサシンに所属していたこともあるのでバットマンヴィランでもある。

危険なヴィランではあるが、3代目ロビンを鍛えたり、クエスチョンをドラゴンの元に送ったり、武術家として真面目な部分もある。


◇梟の法廷
ゴッサムを歴史の裏で支配してきたとされる秘密結社。その規模は世界中に広がっており、歴史は太古の時代にまで遡る。

梟を模した仮面をつけた上位メンバーと、特殊な薬物処理によって不死身の肉体を持つ暗殺者集団「タロン」で構成されている。
上位メンバーにはゴッサム・シティの名家の関係者や、政財界に影響力を持つ者が多く含まれている。


◇カッパーヘッド
本名不明。
「マムシ」の名前通り毒牙や装備した蛇のコスチュームをしており、体も相応に柔軟。
設定によっては本当に蛇人間の時がある。

New52以降に出た2代目は女の子。


◇キャットマン
本名トーマス・ブレイク。
ハンティングの達人である大富豪が暇を持て余しヴィラン化した。
キャットウーマンとバットマンをパクったような猫っぽいコスチュームと装備を持つ。当然ながら二人からは敵視されている。

設定によってはの九つの命よろしく不死身の能力を持つ時がある。


◇キラーモス/キャラックス
本名ドルリー・ウォーカー。
バットマンを模して、蝙蝠ならぬをモチーフにしたコスプレをしているヴィラン。
独自装備としては粘着弾を撃つコクーンガンなどがある。

悪魔系ヴィランであるネロンに魂を捧げて気色悪い蛾人間キャラックスになっていた時に一度死亡した。


◇カーマイン・“ローマン”・ファルコーネ
ゴッサム・シティを牛耳っていたマフィアのドン。
イヤーワンなど、バットマンの設定上初期のキャリアでの黒幕ポジションだが、バットマンやその他の変態ヴィランの台頭でフェードアウトする人。
顔の三本傷はキャットウーマンに付けられた。

ゴッサムなど一部の作品では、物語上重要なポジションを務める事もあり、特にザ・バットマンでは、バットマンやキャットウーマン、リドラーの人生を狂わせ、ゴッサム・シティを腐敗させた元凶として描かれている。


◇サルバトーレ・マローニ
ファルコーネと対立するイタリア系マフィアのドン。

作品によっては、ハービー・デント検事をトゥーフェイスに変貌させた張本人として描かれており、裁判所に持ち込んだ硫酸を自身を有罪にしたデントに浴びせて顔面の半分を焼け爛れさせた。



◇バットマン・フー・ラフズ
バットマンの偽物ではなく、表のマルチバースの希望や絶望から生まれる裏世界『ダークマルチバース』で生まれた通称・嗤うバットマン

元の世界ではゴッサム中のヴィランやバットマンの関係者、そして大勢の家族を虐殺する凶行に出たジョーカーを殺害したものの、その際にジョーカーのウイルスに冒されジョーカー化。
その後はロビン達やスーパーマンなどのヒーロー達を皆殺しに自分の世界を破滅させるも、ダークマルチバースの邪神・バルバトスに誘われ他の堕落したバットマンを率いて正史世界への侵略を行う。


◇リーパー
本名ジャドソン・カスピアン。
バットマンより前から自警活動を行なっていたクライムファイターだったが、過激化して犯罪者はおろか自身の活動の邪魔となる者まで容赦なく殺すようになった。

ドクロの覆面で顔を隠し、湾曲した刃物を装備している。実力は高く、一度はバットマンを下したこともある。


◇プロメテウス
本名不明。
自身を育てた犯罪者が目の前で警官に射殺されたことで、正義を憎むようになる。その後、世界を巡って暗殺術を身に付け、ヴィランとなった。

その境遇から分かる通り、バットマンの鏡像的存在。


◇ディーコン・ブラックファイア
ゴッサム・シティのホームレスを中心に信徒を広げるカルト教団の教祖にして、洗脳に長けた詐欺師。
自身をシャーマンの末裔と主張し、生贄を伴う残虐な儀式を行う。
初登場作のザ・カルトではバットマンを捕らえ洗脳してしまうという衝撃的なデビューを飾った。

バットマン:エターナルでは、死後に悪霊と化してマキシー・ゼウスに取り憑き復活してのけた。


◇ラットキャッチャー
本名オーティス・フラネガン。
元はゴッサム・シティ衛生局で害獣駆除を担当していたが、ストリートファイトで相手を殺害して以降、犯罪の道へ走った。

ネズミと意思疎通する力を持ち、ネズミたちを手先にして悪事を働く。指示を与えたネズミを下水道を通じて送り出すことで、刑務所の中にいながらにして街に被害をもたらすことも出来る。

ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結では、名前と能力を引き継いだ彼の娘がラットキャッチャー2と名乗って登場している。


◇グレート・ホワイト・シャーク
本名ウォーレン・ホワイト。
日本円にして数億規模の大金を盗んだ悪徳投資家。裁判で精神異常を装って実刑を免れるも、そのためにアーカム・アサイラムへ送られてしまう。
囚人同士のトラブルの末にミスター・フリーズ用の収容房に閉じ込められ、重度の凍傷を負って髪や唇や鼻を失い、真っ白な肌の異様な姿になる。結果、本当に狂気に陥って歯を鮫のような牙に変えた。

投資家としての能力や金融知識は健在で、これを用いてゴッサム・シティの闇社会に影響を及ぼす。


◇ハンプティ・ダンプティ
本名ハンフリー・ダンプラー。
卵を思わせる容貌をしたスキンヘッドの巨漢。
物体を分解して組み立て直したり、壊れた物を修理することに執着している。

本人に悪気はないが不幸を呼び寄せる性質があるらしく、彼が機械装置に手を加えると列車の脱線など大規模な被害を引き起こす。自身を虐待した祖母の四肢を切断して繋ぎ直すという猟奇事件も起こしている。


◇トゥイードル・ダム&トゥイードル・ディー
本名ダムフリー・トゥイード&ディーバー・トゥイード。
双子と見間違うほどそっくりな、従兄弟同士の二人組ヴィラン。

『不思議の国のアリス』に登場するトゥイードル兄弟のコスプレをしている。


◇KGビースト
本名アナトリ・クナイゼフ。
元はKGB(ソ連国家保安委員会)に所属し、冷戦時代に暗躍した凄腕の暗殺者。

一度バットマンに捕まった際に自らの左腕を切断して逃げ延びており、失った腕の代わりに大型の銃を取り付けている。


◇ロックアップ
本名ライル・ボルトン。
元はアーカム・アサイラムの看守だったが、過度の暴力行為により解雇され、それを逆恨みして犯罪者と化した。
その経歴から、セキュリティに関する豊富な知識を持つ。

ハーレイ・クイン同様、アニメから原作に逆輸入されたヴィラン。


◇ロキシー・ロケット
本名ロクサーヌ・サットン。
スタントマンを務める女性が、スリルを求めるあまりに暴走し、ロケットに乗って飛び回るスピード狂の犯罪者となった。

ハーレイ・クイン同様、アニメから原作に逆輸入されたヴィラン。


◇ドールメーカー
本名バートン・マティス。
非凡な外科技術を悪用し、人体を人形のパーツのように取り扱うヴィラン。
ジョーカーと取引し、彼の顔を変える手術を行った際には、一目でジョーカーのものと分かるほど綺麗に彼の顔面の皮膚を剥がし取った。

同じDCコミックの「プラスチックマン」と「スーパーガール」に同名のヴィランが存在する。


◇バード
本名バーディ・コロッシモ。
様々な種類の鳥を操る能力を持つギャング。タロンと名付けた隼を相棒として重用している。

サンタ・プリスカ刑務所に入れられていた際にはベインと同房であり、彼と親交が深い。


◇マイム
本名カミラ・オーティン。
元パントマイマーの女性。無口で滅多に喋らない。花火産業で成功した父の遺産を手にしたが、騒音嫌いだったために花火の仕事を継ぐことを避け、芸術への投資を行うも失敗して破産した。

その後、教会の鐘など大きな音を立てる施設を破壊しようとするヴィランとなった。両手に電気が流れるグローブを装着している。
エレクトロキューショナーと被ってるのは気にしてはいけない。


◇テンアイド・マン
本名フィリップ・リアドン。
ベトナム戦争での従軍経験を持つ、元特殊部隊所属の軍人。

除隊後ゴッサム・シティの倉庫で働いていたが、爆破事件に巻き込まれて失明。闇医者にかかって指先で視神経を培養する治療を受け、両手の指先全てに目を持つ怪人となった。


◇ギャギー
本名ギャグズワース・A・ギャグズワーシー。
小人症の元サーカス団員。ハーレイ・クインより前にジョーカーと組んでいたヴィラン。

ジョーカーにて、アーサーに唯一優しく接していた小人症の同僚、ゲイリーの元ネタとされる。


◇ギアヘッド
本名ネイサン・フィンチ。
身代金目的で上司の娘を誘拐した犯罪者が、救出に来たバットマンとの戦いの際に凍結した湖に転落。
闇医者に救われ、凍傷で使い物にならなくなった手足を、機械の義肢に換装してサイボーグヴィランとなった。

義肢に様々な武器を仕込んでいる他、多脚戦車のような兵器や乗り物と義肢を接続して操作する事も出来る。


◇オルカ
本名グレース・バリン。
元はゴッサム水族館に勤務していた海洋学者にして、若者やホームレスを支援する慈善家の女性。
事故で脊椎を損傷して車椅子生活を送っていたが、シャチの脊髄組織から特殊な薬を開発することに成功。薬効が続く間は、歩けるばかりか筋肉質な巨体となり、髪や目の色も変わってほぼ別人のような姿となる他、長時間水中で活動出来るようにもなる。

やがて、慈善事業を継続するための資金を求めて薬の力を悪用するようになり、シャチを模したコスチュームを着てゴッサム・シティの富裕層を狙い強盗を働くヴィランとなった。


◇ポルカドットマン
本名アブナー・クリル。
水玉模様のコスチュームを身に纏う窃盗犯。コスチュームの水玉を取り外し、様々な武器や乗り物に変えることが出来る。

回転する刃や握り拳、円盤型の乗り物やテレポート出来る穴など、そのバリエーションは豊富。


◇カイトマン
本名チャールズ・ブラウン。
巨大なグライダーで空を飛ぶ窃盗犯。凧揚げが趣味。口癖は「Hell Yeah」。

バットマン:ウォー・オブ・ジョーク&リドルでは、重要な役割を果たす。


◇ゼブラマン
本名ジェイク・ベイカー。
身体にシマウマのような白黒の縞模様を持つヴィラン。

磁力を操る力を持つ。


◇カルキュレーター
本名ノア・クトラー。
ヴィランたちを顧客とする巨大な情報交換ネットワークを運営しているブローカー。

バットマンの仲間の一人で情報収集を担当するオラクルことバーバラ・ゴードンの、ヴィラン版と言える立ち位置にいる。


◇テリブルトリオ(シャーク&フォックス&ヴァルチャー)
本名ガンター・ハードウィック&ウォーレン・ローフォード&アーマンド・ライデッカー。
サメ、キツネ、ハゲワシのマスクを被った三人組。それぞれが陸・海・空に関する専門知識を持つ。

暇を持て余して犯罪に走った富豪、獣人化の能力を得た大学生、ブルースと兄弟弟子の武術家など、各シリーズによって設定が大きく変わっている。


◇ゴリラ・ボス
本名ジョージ・ダイク。
アイルランド系アメリカ人のギャングが、死刑に処された後にゴリラの身体に移して復活。ゴリラの身体能力と人間の頭脳を併せ持つヴィランとなった。

ゴリラの身体ゆえに言葉は話せないため、コミュニケーションは筆談で行う。


◇ブックワーム
本名A.S.スカーレット。
1966年から放送されていた、テレビドラマ版のバットマンで初登場したヴィラン。後に一部のコミックやアニメにも登場した。

いわゆるビブリオマニアで書籍に強く執着し、文学作品に影響を受けた犯罪を行う。
肉体派ではないところや、犯行現場に手がかりを残すところなどでリドラーと被っている。

希少な古書の装丁を模したレザースーツに分厚い眼鏡をかけ、帽子には読書の際に手元を照らすためのライトスタンドを取り付けている。
手下として、情婦のリディア・リンペットと、本人と同じく眼鏡をかけた四人組の屈強な男性を従えている。

手でページに印刷された文字をなぞるだけで、本の内容を理解する速読能力と高い記憶力を持つ。
また、格言を口にしては、最後にその格言を残した偉人の名前をいちいち付け加える、特徴的な蘊蓄の披露の仕方をする。

ドラマ版では、希少な本を盗み出すことを狙う小悪党だったが、バットマンの派生作品の一つである「ハントレス」においては一転して凶悪化し、ニューヨークで百人以上の市民を手にかけた大量殺人鬼として登場した。

ドラマの翻訳版では意訳され、本虫という直球の呼び名をつけられていた。


◇ドクター・ハート
本名サイモン・ハート。
催眠暗示や薬物を扱う技能を持ち、多くのヴィランを手下に使う不気味な男。
エル・ペニテンテという偽名も使っている。

その正体は、18世紀に生まれたブルースの父方の先祖、トーマス・ウェイン。
悪魔崇拝者であり、邪神バルバトスの召喚を試みた結果、超次元のモンスター、ハイパーアダプターに遭遇。その影響で長命となっていた。


◇フラミンゴ
本名エドゥアルド・フラミンゴ。
ドクター・ハートの手下の一人。脳手術を施されて、良心や人間性を失った凶悪な殺し屋。主武器は
隠し持っている銃や愛用のバイク、小型ジェット機などの品々を全てピンク色に塗装している。

殺した相手の顔の皮を剥いで食べるという猟奇的な一面も持ち、「フェイス・イーター」とも呼ばれる。


◇ブライト
本名デレク・パワーズ。
アニメシリーズ「バットマン・ザ・フューチャー」のオリジナルキャラだが、後にコミックにも登場している。
ブルースの会社を吸収合併して設立した大企業、ウェイン・パワーズ・エンタープライズ社のトップ。表向きは温厚に振る舞っているが、実態は短気で冷酷な死の商人であり、他国に兵器を輸出して荒稼ぎしている。
また同時に、ブルースの後を継いだ二代目バットマン=テリー・マクギニスの父を殺害した張本人。

バットマンとの戦いの最中、自身が開発した毒ガスを浴びてしまい、その治療のために放射線を浴びた結果、身体が発光して皮膚が透けた放射能人間となってしまう。それ以降は人工皮膚を纏うことで正体を隠している。

様々な形で放射線を撒き散らし、周囲の人間を被曝させるという極めて危険な能力を持つ。手から炎や電流を放つことも出来、それらも放射線を帯びている。
接近戦にも長けており、アニメシリーズに限定すれば最強クラスのヴィランとも言われている。


◇デザイナー
本名不明。
パンチラインと同じく、クリエイターを一新した新シリーズで2020年から登場したヴィラン。様々な犯罪計画を作り出す犯罪プランナー。

頭部を覆う覆面の中央に「D」の文字をあしらい、大きなファーとマントの付いたコスチュームを着用している。

バットマンより前に活躍した「世界最高の探偵」の宿敵である伝説的ヴィランとされ、若き日のジョーカーやリドラー、ペンギン、キャットウーマンらにも関わりがあるという。



■余談


バットマンシリーズの舞台であるゴッサム・シティはただでさえ犯罪と汚職が蔓延しているうえに、ちょっとしたきっかけで上に述べたようなヴィランたちが一斉にどったんばったん大騒ぎ犯罪活動を引き起こす街である。
バットマン無しではとっくに無法地帯と化していてもおかしくない正に魔境であり、メディアによっては本当にそのような状況になってしまったこともある。

尤もバットマンに挑戦するためにわざわざ犯罪を引き起こすような連中もいるため(ジョーカーとかリドラーとかジョーカーとかハッシュとか、それとジョーカーとかジョーカーとかジョーカーとか)、バットマンの存在そのものを疑問視する声も少なくない。

事実、ゲーム「ゴッサム・ナイツ」は、バットマンとジム・ゴードン本部長の死後のゴッサム・シティを舞台に、ナイトウィング、バットガール、ロビン、レッドフードの4人がアルフレッドと共に新たなゴッサムの守護者となるストーリーになっているが、バットマンが姿を消したせいか代表的なヴィランの大半が登場していない。
登場したのはバットマン個人に執着しているわけではないハーレイ・クインとミスター・フリーズ、長らく行方不明となっていたためにバットマンの死を知らなかったクレイフェイス、バットマンの死に関わったラーズ・アール・グールとタリア・アル・グールの5名と、影の同盟、梟の法廷のみ(ペンギンも登場するがバットマン・ファミリーの協力者としてである)。
しかし当然これでゴッサム・シティが平和になるはずもなく、バットマンに抑え込まれていた犯罪組織が次々に息を吹き返して街中で事件を起こし、ジム・ゴードンの活躍で鳴りを顰めていた汚職警官が活動を再開し、挙句の果てには街を舞台に影の同盟と梟の法廷が戦争をおっ始める有様となった。

一応バットマンに倒されたヴィランはアーカム・アサイラムに送り込まれて収監されはするのだが、あくまで「精神病院」であって刑務所*2ではない。
何しろどいつもこいつも狂っているため、責任能力ありとして実刑判決を下す事が出来ないのだ。
当然更生するような殊勝なヴィランはおらず、「どんな犯罪者であろうと殺さない」バットマン自身のルールもあって、遅かれ早かれ出所・脱走しては再び街で悪事を働き、それにバットマンが対処して……といういたちごっこになっているのが現状である。
それどころかエピソードによってはジョーカーに乗っ取られてヴィラン連合のアジトになってしまった事すらある。

ゴッサム・シティ(とバットマンの胃)の明日はどっちだ。



他にもこんなヴィランがいたよ! という方、追記・修正お願いします。


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最終更新:2024年01月25日 22:54

*1 一応金や権力・故郷であるゴッサムシティへの執着心は強いが、これは一般人にも大なり小なりあるので狂気扱いしていいのか微妙。

*2 正規の刑務所はブラック・ゲートだが、こちらは重犯罪者の巣窟となってしまっておりロクでもない状況なのは変わらない。