エリア88(漫画)

登録日:2019/05/26 Sun 14:37:25
更新日:2019/06/16 Sun 18:47:21
所要時間:約 86 分で読めます




ここは中東……作戦地区名エリア88……
最前線中の最前線! 地獄の激戦区エリア88!!
生きて滑走路を踏める運はすべてアラーの神まかせ!!
おれたちゃ、神さまと手をきって、地獄の悪魔と手をとった……
命知らずの外人部隊(エトランジェ)!!





エリア88とは、新谷かおる作の漫画作品。
少年ビッグコミック(現・ヤングサンデー)にて、1979年から1986年までの8年間連載された。
単行本は全23巻、文庫版は全13巻。
略称は エリ8(エリパチ) など。






◆概要

親友の裏切りにより中東の外人部隊に送り込まれた青年、風間真が生きて帰る為に地獄の戦場を戦い抜くというストーリー。
兵器の描き込みや設定の緻密さ、その一方で大胆なフィクション要素、随所に見られる独特の台詞回しなどは非常に人気が高い。
戦闘機を主役に据えた戦争漫画というジャンルでは金字塔と呼んで差し支えないだろう。
また最前線にして最大の激戦区が舞台という事で人・物共に消耗が激しく、
長らく活躍した主要登場人物や戦闘機があっさりと死亡・撃墜されるなど中々気を抜けない展開が続く。
劇中でも度々登場する「紙切れより薄い己の命」という表現が良く似合うハードな雰囲気で進行して行くが、
たまに箸休め的なコメディ回も挟まり、緩急がはっきりしているとも言える。

ただし、概ねリアルに描写されているが、中には現実にはありえない設定や(時代的に仕方ないものも含む)誤った描写も多いため、
本作の描写を鵜呑みにするのはNGである。
F-8Eの主翼の折り畳みや、YaK-38の性能についての描写が代表的。

かなり古い漫画ではあるが、現代のサブカルに与えた影響は非常に大きく、本作をオマージュした演出を含む作品は数多い。
フライトシューティングゲーム「エースコンバットシリーズ」で 谷間を戦闘機で抜ける ミッションがお約束となっている事やシリーズ初期作品のあらすじ*1
ガンダムSEEDシリーズにおける処々の描写やネーミング*2
世界的にはマイナーなイスラエル製戦闘機クフィールや米軍の試作戦闘機F-20などが日本に限ってやけに有名である事など、
本作の影響と見られるものは多岐に渡る。
またエリア88の影響を多分に受けた、特に男性の読者は(掲載当時が数十年前な事による高齢化もあって) エリ8おじさん と称される。

既に完結から30年以上経過しているが、2019年現在でも未だに本作とのコラボ企画や劇中に登場した戦闘機の「エリア88モデル」のプラモデル化が行われており、
その人気は衰える事を知らない。
食玩ブームと同時期には1/144スケールのコレクションモデルも発売されF-20やクフィル、バッカニアなど希少な立体化がされている。

全3話のOVAが1作、全13話のテレビアニメが1作存在するが、何れもほぼオリジナルストーリーであり、原作を完全にアニメ化したものは存在しない。
これらは軍事考証の甘さやオリジナルストーリーである事そのものが原因で、あまり評判は高くないのが実情である。



◆あらすじ

日本の大手航空会社 大和航空 のパイロット訓練生 風間真 の人生は順風満帆であった。
極めて優秀な成績でパリでの訓練を修了し、恋人にして大和航空社長令嬢の 津雲涼子 とも結婚秒読み……と、まさに人生の絶頂期にいた。
しかし、共に訓練を修了した親友 神崎悟 に陥れられ、内乱が続く中東の アスラン王国外人部隊 に傭兵パイロットとして入隊させられてしまう。
彼が配属されたのは エリア88 と呼ばれる空軍基地。
様々な過去を持つ世界中の凄腕パイロットが集まり、未熟な腕では一周間と持たないと言われるアスラン王国反政府軍との闘いの最前線にして最大の激戦区であった。
そこから生きて帰る為には契約期間の3年間を生き抜くか、150万ドル(1979年当時の日本円で約3億3750万円)もの違約金を支払うかの二つに一つ。
生きて故郷と恋人の元へ戻る為に、そして自身を嵌めた神崎にその意図を問いただす為に、真は日々戦い続けるのだった。



◆エリア88の主要登場人物

  • 風間真/シン・カザマ
本作の主人公で日本人の青年。日本語の他に英語とフランス語を流暢に話すトリリンガルである。
劇中では「シン」と呼ばれる事が多い。劇中開始時点で入隊から半年が経過していた模様。
本項目でも88に関係する記述では「シン」、日本人との関係では「真」と表記する。
片目を隠す程の長い前髪と中性的な顔立ちが特徴的で、劇中でも「女みたいな顔」「わりとハンサム」と称された事がある。
旅客機のパイロットを目指し、訓練を修了した記念に神崎に呑みに誘われ、泥酔した所を外人部隊の入隊届にサインさせられ、傭兵として戦いに赴く事になる。
この経験と『戦闘機のコクピットでは空に上がると僅かなアルコールでも泥酔してしまう』という理由から酒は滅多に飲まない。
その一方で、精神的に荒れている時期には真っすぐ歩けなくなる程に呑みまくるなど、酒との付き合い方はかなり極端。

旅客機のパイロット(の訓練生)だったとはいえ操縦技術は相当なもので、88の並みいる強豪を押し退け撃破スコアナンバー1の常連である。
どちらかと言えば空戦、F-5系戦闘機を好む傾向が見られるが、対地攻撃でも少なくない戦果を挙げている。
だが元々戦場に来る事自体が不本意だった事もあり、自分が生き残るためとはいえ人を殺す事への忌避感は非常に強い。

当初は人を遠ざける様な言動をしており、「傭兵に友達は要らない」と気さくに話かけて来たミッキーにも辛辣や言葉を浴びせたが、
序盤の内にその様な面は鳴りを潜め社交的になって行き、ミッキーともすぐに打ち解け親友同士となる。
感情の起伏が少ないクールな性格であるが、たまに何かの拍子に感情を爆発させる事もある*3
また外人部隊に入る前は陽気なお調子者であった。

孤児院育ちで、赤ん坊の頃、真冬に首にストッキングが巻かれ大人用のコートを着せられた状態で捨てられていたという。
神崎とは孤児院で兄弟同然に育った仲で、当初は彼を名前で「悟」と呼んでいたが、嵌められて以降は「神崎」呼びとなっている。
神崎は首のストッキングは「真の親が首を絞めて殺すつもりだったのでは」と推測しているが……。

パーソナルマークは「炎のたてがみのユニコーン」。

ストーリー中盤の時点でのスコアは撃墜航空機92機、撃破対地目標230輌。
驚異的と言って差し支えないスコアである*4*5


  • ミッキー・サイモン
第一話にて新たにエリア88に加わったアメリカ人男性。
かつて米海軍の艦載機パイロットとしてベトナム戦争を戦った経験がある。
88に来た理由は当初は「がっぽり稼いで遊んで暮らす」ためと語っていたが、
実際にはベトナム戦争での経験から戦場に慣れ切ってしまい、平和な社会に適応出来なかったためであった。
仲睦まじい婚約者もいたが、描写の限りでは外人部隊に入隊した際に事実上破談となった模様。

名家の出身であり、実家は大企業を経営している。
彼もベトナム戦争後から88に入隊する前まではその社内で働いていており、
書類相手の仕事はミッキー本人は苦手そうにしていたが、彼の父によるとそれでも社内ではキレ者と評判であったという。
本人曰くスポーツ万能との事で、総じてパイロットとしての技能以外の能力もかなり優秀と見られる。
この事は彼がアメリカ海軍士官学校(アナポリス)=アメリカ屈指の超難関校の出身である事からも伺える。

陽気かつ社交的な性格で、初対面のシンにも気軽に話しかけたがつっぱねられた。
しかしその後もシンに絡み続ける内に一緒に行動するようになり、いつの間にか互いに無二の親友となる。

シン曰く、彼の戦闘スタイルは一撃離脱。
空戦の成績は非常に高い一方で、対地攻撃は少々苦手なのか対地スコアでワーストランキングに入っていた事もある。
しかし対地攻撃で戦果を挙げているシーンもあり、実際の所は苦手というよりたまたま調子か巡り合わせが悪かったか、
或いは「凄腕パイロットがひしめく88の中では比較的」という意味だったのだろう。
総じてシンと並ぶ凄腕のパイロットであり、彼に次ぐ88のナンバー2常連である。
またエリア88でも貴重な空母乗組員経験者であり、後述のラウンデルと共に空母に不慣れなメンバーの指導にあたる事もあったようである。

パーソナルマークはプレイボーイ誌のロゴマーク。

乗機はF-100、後にF-14A。
乗機が無い際にはA-4を使用していた。出身が出身なだけに海軍機を好む傾向にあると言える。


  • グレッグ・ゲイツ
デンマーク人の男性。
かつてデンマーク空軍に属していたが除隊され、しばらく飛行機による亡命の手引きを行っていたが、
その「逃がし屋」稼業の中で起きたある事件をきっかけに外人部隊に入る。
諸事情からデンマークへ戻れない事から契約更新を続けており、88でも古参に位置すると思われる。
彼とフーバー、そしてカーライルは88では同期。

口ひげを生やした太り気味の豪快な男性で、頭を負傷した際には薬用アルコールを頭にぶっかけて包帯を巻いただけで 「これでよし!」
火災が発生した乗機で着陸した後、 消火と外板の交換と補給だけでロクな整備もせずにそのまま再出撃する
撃墜されても 敵の重要機密が書かれた暗号書類で 暖を取りつつ灼熱と極寒の砂漠を歩き通して基地に帰還するなど、88の傭兵の中でも一際タフ。
本人も「皆より血の気が多い」と自称している。
基地建設の為にブルドーザーを操縦していた時など、ミッキーから「飛行機より似合う」と称された。

一方、中盤でサキがスイスへ目の治療へ向かい不在中は大統領と呼ばれながら司令官代理を務め、エリア85へ派遣された際にはリーダーシップを発揮し、また血気に逸り無謀な戦いをしようとする85所属のアスラン正規軍のパイロット達に対し、
「内乱終結後はアスランの若者は国を立て直さなければならない故に、正規軍兵士は無駄死にしてはならない。死ぬべきは我々国を持たない外人部隊である」と諭し、
場を収める事に成功するなど、見かけによらない深みのある面もある。

対地攻撃のスペシャリストで、戦闘機より攻撃機を好む。最終的にはかのA-10を入手、大活躍を見せる。
シン、ミッキーに次ぐ88のナンバー3であり、対地攻撃の腕ばかり注目されがちだが割と空戦も出来る。
味方に制空権を取っていて貰わないとロクに仕事ができない飛行機である A-10で戦闘機の大群を正面から突破できる 所からも伺える。
また、OVA版ではありったけの爆弾を抱えて本人も「重くてスピードが出やしねえ」とボヤく状態のA-10でタイトロープ作戦に参加、爆撃に成功してみせていた。
また砂嵐による視界不良と計器の不調で進退窮まった味方機を淀みない誘導で救援する(実際には大きなミスがあったが……)など、
長年のパイロット経験に因む管制も出来る。

趣味はレコード鑑賞。
後に 戦争が終わった後にしたい事を語る というド直球の死亡フラグを立てる。


  • バクシー・マローン
グレッグの親友。共にデンマーク空軍を放り出され、「逃がし屋」を営んでいたが、彼と共に外人部隊に入隊した。
際立って凄腕と称される事は無く、大して活躍するシーンも無いが、
序盤で敵の傭兵部隊「ウルフパック」により88の戦闘機が全滅した際、シン・ミッキー・グレッグといったナンバー1~3と共に、
88に10機だけ支給されたクフィールのパイロットに選抜されている辺り、「(当時の)88の十傑に数えられるパイロット」と認知されている様である。

グレッグは彼を「セコくて臆病な奴」「善人ではないが悪人でもない」と称しており、
普段はグレッグとは軽口を叩き、時には口汚く罵倒する事もあるが、
グレッグが撃墜され未帰還となった際は生還を信じつつも落ち着きのない様子を見せたり、
また彼がエリア85に派遣され出発する間際には心配そうに声をかけるなど、深い絆を感じさせる。


乗機はA-4、後にクフィール、更に再びA-4。


  • サキ・ヴァシュタール
エリア88の司令官。アスラン王国空軍の中佐でもある。
アスラン王国国王ザクの甥であり、反政府軍を指揮するザクの兄アブダエルの長男。
つまり彼は実の父と戦争しているという事であり、自身もその境遇を「血みどろの親子喧嘩をしている男」と称している。
明言は無いが、描写されている限り彼はヴァシュタール王家の第一王子という事になる。

腰まで届く長い黒髪と、額の十字傷が特徴。中盤で目を負傷してからは日中サングラスをかけるようになった。
十字傷は、かつて自身の甘さが原因でアスラン正規軍の精鋭1個大隊を全滅させてしまった事に由来する。
普段は軍人・傭兵を率いる基地司令として冷静に振舞い、時には冷酷さを見せる事もあるが、
一人のクズな傭兵の酷薄な態度に対して 「ゲスめ!」 と憤ったり、少々特殊な事情を持つシンや女性であるセラ*6に一定の配慮を行うなど、全くの非情な性格という訳でもない。
弟リシャールを始めとした家族やアスランという国に対しては深い愛情を持っている事も伺える。

基本的に基地司令を務めているが、最序盤や中盤以降では度々パイロットとして自ら戦場に向かう。
その腕前は凄まじく、ドッグファイト中に バックを取った敵機の更に後ろに一瞬で回り込む
低空でアプローチして滑走路と周囲の砂漠とのエンジンの反射音を聞き分ける事で 失明状態で着陸する など正に超人的。

パーソナルマークは王家の紋章。
名前の由来はスコットランドの小説家サキとその短編スレドニ・ヴァシュタールと思われる。

乗機はクフィール。


  • フーバー・キッペンベルグ
西ドイツ人。元西ドイツ軍少佐。鋼鉄の撃墜王の異名を持つエース。
エリア88に10機だけ配備されたクフィールのパイロットに選抜されるなど、当時の88屈指の腕前の持ち主である事が伺える。

代々戦闘機乗りの家系出身で、彼の父や祖父も一次大戦や二次大戦でのドイツ空軍のエースパイロットであった。
目元の皺と糸目が特徴的な渋い容姿をしている。劇中で目をしっかり見開いているシーンは無い。

NATO軍では飛行隊長を務め、訓練生を率いていた事もあるが、事故で訓練生を全員死なせてしまった過去を持つ。
この事は今でも彼を苛んでおり、明言は無いがこれがNATOを辞めて外人部隊に入る切っ掛けとなった事が示唆されている。
またかつてNATOでの隊長の経験があっただけに、空戦の技能のみならず指揮能力も高い。
シン曰く彼の指揮はサキより安心感があるとの事で、それ故にか88のパイロット達からの信頼も厚い。

基本的に温厚な性格であるが、シンが乗機の通信機を買い替えるにあたり、アメリカ製、西ドイツ製、日本製のどれにするかで迷っていた際、
西ドイツ製を「なんたっていっちゃん良い!」「エレクトロニクスは西ドイツだ!」と絶賛、アメリカ製を推したミッキーと喧々囂々とするなど、
コミカルな面も描かれた(結局シンは日本製を選んだ)。
序盤のゴールド騒ぎでも夜の点呼で名前を呼ばれているためこの際は自費出撃しており、堅物というわけでもない。

作者の新谷氏が後に連載したバイクレース漫画『ふたり鷹』にも一種のスターシステムで登場、風場(ふうば)正というほぼ同じ容姿のキャラが登場している。

乗機はクフィール。一部の回想でA-4に乗っているシーンもある。


  • ジェンセン
敵の大部隊が88基地へ大規模攻撃に打って出たエピソードにて初登場、サキ・フーバーと共に出撃し、彼らとの連携で一気に敵機を蹴散らす活躍を見せた。
その後エリア85にグレッグ・シンらと共に派遣される。
比較的落ち着いた人物の多い傭兵達の中では比較的喧嘩っ早い性格で、
85に到着早々に85のパイロットと罵倒合戦を経て殴り合いの喧嘩を起こすなどしている。
一方で、血気に逸り無茶な戦いに挑もうとする正規兵達に皮肉交じりの正論を述べて抑えるなど、シビアな面もある。

乗機はクフィール。


  • マリオ・バンディーニ
地上空母編の少し前に88に加わったパイロット。
イタリアのアクロバットチーム「フィレッツェ・トリコローリ」の花形パイロットだったが、「本物の戦闘機」に乗る為に88にやって来た。
初登場時、シンが88に着陸しようとしている所をシンの頭上を飛び越える様にして強行着陸する (あり得ないくらいの危険行為である)
それを咎めたシンと他88の傭兵達に取り囲まれ胸倉を掴まれても尚「あれくらい避けられなきゃここにいる価値はねぇよ!」「ほんの挨拶代わりさ!」と逆に煽り返す、
フーバーの古傷を掘り返すなど、シンを始めとする88のパイロット達からの第一印象は最悪であった。
他にも展示飛行のテクニックと実際の空戦を混同する、初戦闘後は恐怖で青ざめながら震えるなど、全体的に青臭さや空気の読めない所があった。
しかし空戦の腕前自体は非常に高く、ヘッドオンから一瞬で2機撃墜するなど、その技能は他の傭兵達と遜色ない。

着任した翌週には撃墜スコアランキングでシンを抜いて1位を取っており、これを期に当初は邪見に扱っていた他の傭兵達も彼を徐々に見直す様になって行く。
シン自身も「自分より技能は高い」と称していた。

乗機はクフィール。


  • キャンベル
地上空母編の直前に初登場。
右手左足が義手義足のパイロットで、「鉄腕キャンベル」の異名を持つ。
メインキャラの中では、特にシンやグレッグ等とは割と親しかった模様。
ある作戦中、被弾の影響で着陸時に乗機が爆発し死亡。

……したかと思われたが、ギリギリで脱出に成功しており、ペダルに引っかかっていた義足だけが取り残され黒焦げになるに留まった。

その後、グレッグやシンらと共にエリア85へと派遣される。
「ヘリパイのヘルメットなんざコーンフレークと同じだからな……」

乗機はクフィール、後にA-4。


  • マロリー
グレッグらと共にエリア85へ派遣されたパイロット。
眼鏡と目の下の隈が濃いのが外見的特徴。
正規軍である85のパイロットと外人部隊である88のパイロットの違いを端的に示すなど、
同じく85に同行していたジェンセンと比べると渋い性格である。

85基地にて、乗機の電装品に砂が混じっている事を確認して以来「85にはジェット戦闘機を整備できる整備士が居ない」事を知り、
撃墜される前に整備不全で墜落するのではないかと不安に思いながら自力で整備を行っていた*7


乗機はクフィール。


  • ボリス
元イギリス空軍少佐。対地攻撃のプロで、マッコイが売りつけた格安のミサイルで痛い目を見たせいか彼に対して辛辣。
「暗闇からそのまま戻れなくなるかもしれない」という恐怖から眠る際に部屋の明かりを消さずに寝る癖があり、ある理由から88で自ら孤立するように振る舞い友達を作ろうとしなかった。


乗機はF-8E。


  • モーリス
序盤に登場した初老のパイロット。T-6Aテキサンという古い機体に乗り続けながら対地攻撃の成績では海千山千の88でもトップレベルに食い込む。
88でも最古参級の機体を使い続ける理由は本人曰く「高齢故に計器類にランプ1つでも増えた瞬間頭が混乱するため」だが、機体の老朽化もあってサキには乗り換えを勧められていた。


乗機は上述のようにT-6A。


  • カーライル・ベンディッツ
グレッグ、フーバーと同期のパイロット。
山岳基地編に登場し、グレッグが契約更新する傍らで任期満了での除隊を選択。
同じ釜の飯を食った面々に見送られて故郷イギリスを目指して一路パリへと発った。
劇中で任期満了で契約終了し除隊したのは彼のみという幸運な男と評された。

乗機はA-4。


  • ブリッキー
中盤に登場するパイロット。88の名ありモブの一人。
角刈りと顔を斜めに横断する傷跡が特徴。
砂漠空母編で初登場し、その後も山岳基地編でも台詞こそ無いもののちょくちょくコマに映り込んでおり、
一度はシンらメインキャラと共に扉絵に登場した事もある。


乗機はF-4。


  • ウォーレン・コールドマン/ケン・シュニッツ
砂漠空母編の序盤辺りから登場するパイロット。
特にコンビを組んでいるという訳でもないが、よく二人揃って登場する。恐らく友人同士。
中盤の再編以降、ウォーレンはシンの、ケンはミッキーの副官となる。
どちらも乗機はクフィールで、非常に高い技量を持つ。ケンのみA-10を操縦しているシーンもあるが、詳細は不明。
シンを始めとした88のエースパイロット達が最も信頼する仲間の一人である。

ウォーレンは長髪でギターが得意。傭兵の身の上を皮肉る様な歌を度々弾き語りしている。
キザな一面が見られる一方、88のパイロットの例に漏れず気性が荒い部分もあり反政府軍を「ダニ共が……!!」と罵る場面も。
また、女性も飛行服以外の需要も無い88に居ながらファッション誌を購読している。
出身は不明だが、フランス語が全く読めなかった。しかしフランス語で書かれた赤外線トレーサーのマニュアルと格闘する内に習得した。
フランス語が全く分からない状態で一応フランス外人部隊という扱いでもあるエリア88にどうやって入隊したかは永遠の謎。
シンの副官となった時は少尉に任命されたが、沿岸基地のワンシーンでは中尉と呼称されているので昇進したのかもしれない。

ケンはニット帽と鉤鼻が特徴。自称「不良中年」。
絵が得意らしく、88の滑走路に上空から見ると大穴が開いている様に見えるペイントを施した。


  • ルロイ・ヘンダーソン/ライリー・オコンネル
↑の二人と同様、中盤からよく二人組で登場する。
ただし準主役級の彼らと違ってこの二人は名ありモブ程度の扱いである。

ルロイはパンダの描かれたヘルメット、普段は毛皮の帽子を被った小太りの男で、ライリーはパーマのかかった長髪とサングラスの男。

後の再編でライリーはルロイの副官となる。
ルロイはシン・ミッキーと同様に大尉に任命された事から、彼らに準じる能力を持つエースと推測できる。
事実、自殺行為同然のタイトロープ作戦に参加し、見事に生還している。
両者揃って仮設基地にも登場しており、整備兵曰くスミソニアン博物館レベルに雑然とした倉庫で胡椒を探し、探し当てる頃には夜が明けていたらしい。

乗機はA-4。


  • ラウンデル
「空の銀狐」という異名を持つアスラン空軍少佐。サキの発言からかつてはイギリス海軍に所属していた模様。空母に乗った時はかなりウキウキしていた。
ギリシャの訓練基地の教官。シン曰く緩くなったそうだが、彼が訓練していた頃は24時間ぶっ通しの訓練があったらしい。
所謂「鬼教官」的存在であり、88に配属される前はシンも彼にシゴかれたとの事。またサキも彼に育てられた。
鬼教官として振る舞い、一定水準に達していない訓練生を容赦なく篩に掛ける理由は一人前の戦士として大成して少しでも生き延びて欲しいという親心故のもの。
再編後はサキの副官的立場(=88の事実上の副指令)となり、彼の仕事を支えた。

髪をオールバックとし、左目に眼帯を付けたいかつい風貌だが、その一方で(顔に似合わず)涙もろいという一面がある。ある人物の心境を聞いた時には「健気じゃ…」とハンカチ片手に号泣しており、その人物いわく「あんなに涙もろいとは思わなかった」と言われた。
戦闘機に乗って出撃したシーンは1度しかなかったが、乗機バッカニアの性能を活かした高い操縦技能を見せつけた。


  • キム・アバ
中盤の再編から加わったパイロット。普段は頭にターバンを巻いている。
齢16の黒人少年であり、アフリカの小国ルンガの第3王子。
「王家の者は常に戦場で強くあらねばならない」というルンガ王家の習わしに従い志願入隊した。
まだ少年である事から、88の男たちからは大いに可愛がられている。
訓練成績こそ優秀であったが、少年故に精神は未熟であり、純粋さも残している。88の男たちと比べて感情を露わにする場面も多い。

戦士としての心構えを叩き込む事を目的にシンから過酷なシゴキを受けた事から当初は彼に反発していたが、
後にその意図を理解して以降は彼を大いに慕うようになる。
空戦シーンがほとんど描かれていない事もあり、彼が戦闘機を撃墜するシーンは皆無である。
空戦の成績も判明している限り1機のみ(本人の自己申告による)。
しかしこれはあくまで「明確に描写されている限り」の話であり、コマの外では戦果を上げている様である。
またグエンの非道な行為に憤った事もあるが、彼自身は決して「青さ故に人を殺す事にためらいがある」という訳では全く無く、
銃を持った敵兵士に取り囲まれ窮地に陥ったシンを救うためとはいえ、
ハリアーの翼下ガンポッドで敵兵を粉々にする というえげつない活躍を見せた場面もある。

好物はイチゴジャム。これはルンガの名産がジャムであることに由来する。
パーソナルマークは剣に巻き付くコブラ。
乗機は、当初はA-4であったが山岳基地に到着してから間もなくハリアーに乗り換える。
その後シンからF-20を譲り受けるも1回しか使っておらず、再びハリアーに乗り換えた。


  • グエン・ヴァン・チョム
88が山岳基地に移行してすぐに加わったベトナム人の男。
元南ベトナム空軍少尉にして、トンキン湾の人食い虎の異名を持ち、ミッキーとはベトナム戦争当時は敵同士ながら互いの噂を知っていた関係。
口ひげと顔を大きく横断する傷跡が特徴的。また普段は葉巻を咥えている事が多い。

殺しを楽しみ、 脱出したパイロットを機銃で射殺する など残虐な性格の危険人物として鮮烈なデビューを飾る。
またその時同行しており、それが切っ掛けで彼を嫌うようになったキムにも時々ちょっかいをかけていたが、
それは子供好きという見かけに反する側面も持っているためであった。
残虐性故に当初は88メンバーの中でも少々浮いた存在だったがいつの間にか馴染んで行った。
部隊再編後に88へ加入しており、着任と同時に中尉に任命されている。OVA版は砂漠基地のみで物語が展開し、タイトロープ作戦前に加入しておりキムとの絡みも無いため残虐性がピックアップされた。

パーソナルマークは翼の生えた虎。彼のみ尾翼ではなく機首に描かれている。


乗機はF-105。後にクフィール。


  • バンダナの男(仮称)
本名は不明。乗機も不明。
序盤から最終決戦までコマの端々に登場する88のモブキャラの代表格的存在。
88基地の問題としてよく挙げられる「勝手に武装を変更するパイロット」は彼。
最終決戦直前でも88基地で飛行服の金具に油を差しているシーンが描かれているが、それ以降は不明。
シンとは顔見知りな模様。

「だめだよ……おれのは20ミリなんて。豆鉄砲じゃないんだ!! 40ミリ砲のタマじゃねェと……!!」
「40ミリ!!」
「あいつら戦闘機に高射砲でも積んでんのか?」


  • ランディ
エリア88の撃墜スコアトップ5に入る凄腕のパイロット。スキンヘッドとサングラスが特徴で、ウルフパックによる襲撃で戦闘機が壊滅した際にサキから88の十傑の1人として数えられた。

グレッグが未帰還となって暫く経ったある日、「ゴールド」と呼称される何かを一心不乱に捜索する反政府軍の無線を傍受。
それを墜落した輸送機に積まれた反政府軍の軍資金の金塊と判断して自費出撃を繰り返していた所、補給中にうっかりその情報をマッコイに漏らしてしまい、マッコイが更に情報料を毟り取りながらパイロットに情報を拡散
文字通りシンとミッキーを除いた88のパイロット全員が、墜落機の捜索に完全自腹を承知で出撃してしまうという大騒動に発展。
平成アニメ版では、金塊の値段に尾ひれが付き、「総額数百万ドル相当の金塊が積まれている」という情報まで飛び交い、滑走路に待機列が出来る混沌とした状態になった。

乗機はA-4、後にクフィール


  • マッコイ
エリア88に出入りしている武器商人の老人。
88の面々からは概ねマッコイじいさん、じいさまなどと呼ばれ親しまれている。

性格は守銭奴の一言に尽きる。儲け話を耳ざとく聞きつけてはどこからともなく現れ商談を仕掛けて来る元気な老人。
彼の倉庫は「ティッシュペーパーから核弾頭まで何でもある」と称され、
また本人も「金さえ出せばクレムリン宮殿さえ引っ張って来る」「死んだ人間の魂以外仕入れられないものは無い」と豪語している。
事実、ヨーロッパ中を駆けずり回ってスクラップからドラケンを組み上げたり、試作機が3機しか製造されていないF-20を入荷するなど、相当なものである。
一方で、書類の偽造を繰り返してF-14を、NATOの高官の弱みを握ってF-18のスペアエンジンを用意するなど、あくどい事も繰り返している。
ロッキーに至っては「不良在庫として抱えていた大量のカメラ用フィルム*9を売り切るために、ロッキーのフィルムバッグをドサクサに紛れて炎天下に放り出してフィルム200本をパーにする」という手法で被害に遭っている。
本人は「その時に起きていたグレッグとバクシーの着陸騒ぎで自分が撮影に夢中になる余り、自分で炎天下に放置してしまった」と思い込んでいたので余計にタチが悪い。

また、粗悪な品を異常な安値で販売する事も度々行っており、「墜落した機体から使える部品を回収して1ドルで売る*10」、
「誘導も爆発もしないどころか 推進装置に点火さえしない ミサイルを3発で5ドルで売る」など数多く、こんなに怪しいのに購入者は度々現れ、そして酷い目に遭う。これには「部品の金口さえ合えばどうとでもなる」という身も蓋もないマッコイの考えも影響している。
それでも武器商人としての腕や人脈は確かなものであり、88基地の兵站は彼が一手に引き受けている。時には整備班の陣頭指揮を執る場面もあった。
中盤、エリア88の財布事情が逼迫していた時期は取り巻く状況も相俟って「マッコイでなければとうに逃げ出している」とサキが評しておりかなり信頼を置かれていた。

88基地での彼はひょうきんな面を見せている事が多いが、その一方で武器商人としての凄みを利かせる事もあり、
上述の悪癖もあって悪人ではないにしても決して善人でもない。


  • プーキー
マッコイの相棒的な存在であり、彼が輸送に使うC-130のパイロット。
88に雇われた戦闘員ではなく、マッコイの豆料理にウンザリして一度は戦闘機乗りになろうかとも言っていたが結局ご破算となった模様。
かなりの苦労性らしく、終盤ではマッコイへの借金を理由に1日数往復の輸送をさせられていた。
戦闘機乗りになれば1週間で葬式が出る腕前らしいが、山岳基地の開口部ギリギリの全高の垂直尾翼を破損させずに、初見で着陸に成功させるだけの腕前を持つ。



◆アスラン王国の人々

  • リシャール・ヴァシュタール
サキの実の弟。
サキとは逆に母に似ており、豊かな金髪を持つ。
彼からは大いに可愛がられており、普段は苛烈なサキも彼の身に危機が迫った際には本気で心配していた。
サキとの思想の違いから、父率いる反政府軍に属している。
彼としては敢えて父側に付く事で彼をの信頼を得た後に説得し、政府軍・反政府軍を和解させた後にアスラン王国を民主化させる事を目指していた。
彼はその結果としてヴァシュタール王家が処刑される事になっても構わないと考えているなど、その物腰に反して芯の太い面もある。

現実主義的なサキに対してこちらは理想主義的な性格で、
彼がアスランの民主化を進めようとしていると聞いた時にはサキは一笑に付し、その問題と危険性を指摘した。
また苛烈な性格のサキとは逆の穏やかな性格の持ち主で、彼と一度対面した事があるミッキーは彼を「炭火の様な暖かさ」と評した。

総じて何かに何までサキとは対照的な人物で、血液型も違う。サキもまたその事を大いに気にしている。



  • ザク・ヴァシュタール
アスラン王国現国王。
アブダエルの弟であり、サキの叔父に当たる人物。
政治上は保守派に当たり、外国資本の流入によって国が荒らされる事を嫌ってアブダエルと対立した。
生まれ育ったアスランを離れたくないという一心で亡命を渋り「サキが戦うなら自分も残って戦うし、亡命するのならサキも逃げるのが条件」と頑固に亡命を拒否していた。


  • アブダエル・ヴァシュタール
サキの実父、ザクの兄に当たる人物にして、反政府軍の指導者。
前国王の長男、つまり王位継承権第一位の人間であり、本来であればアスラン王国国王となっている筈の人物である。
しかし前国王は次期国王にザクを指名、彼がそれを不服としてクーデターを起こしたのがアスラン内戦の原因とされる。
外交手腕に長けるとされ、前国王はそれを活かしてザクの手助けをせよと言い残していた。

政治上は改革派であり、外国資本の積極的な導入やアスランの改革を勧めようとしていたが、その点でザクと対立する事になる。


  • ソリア・ヴァシュタール
サキの実の母であり、アブダエルの妻。
血液ガンに侵されており、リシャールを産み落としたのと引き換えに亡くなった。
遺体は王国宮殿敷地内にある、タージマハールに似た霊廟で冷凍保存される形で安置されていたが、神崎の策略により火をかけられ失われた。




◆日本人の主要登場人物

◇津雲家とその周囲の人々

  • 津雲涼子
本作のヒロイン。劇中の描写からフランス語が堪能である模様。
容姿の美しさは多くの人物から度々触れられており、サキも「聡明でチャーミング」と称した。
真の恋人であり、彼は作中幾度も「俺の天使」と称し、戦場での心の支えにしている。
彼女もまた、パリで突如として行方不明となった真の身を案じ、またその生還を信じている。

僅かな手掛かりから真の行方を掴み、自身の目で生存を確かめるべく内乱中のアスランにまで乗り込む、
奪還が叶わないと見るやすぐさま別の手段を講じる為にパリでファッションブランドを立ち上げる、
88の戦いを支援する為に世界規模の運動を起こす等、行動力はかなり高い。
また直観・運命を信じる質で、真と出会った瞬間に一目惚れする、
真が死亡したという報告を「虫の知らせ」で生存を確信したばかりか、真自身が自分が死んだと伝えるよう言い残したと見抜く、
縁もゆかりも無いジョゼを引き取るなど時に突拍子もない行動に出る事もある。
一方、特に序盤では世間知らずな一面も度々見られ、突拍子も無い行動に振り回される側であった大和航空社員の間では彼女に良い印象を抱いていない者も少なくなかった事を示唆する描写もあった*11

先述のファッションブランドは、後に88の戦いに大きな影響を与える事になる。


  • 安田妙子
涼子を公私に渡って支える女性。少々キツ目の顔だちだが、なかなかの美人。
元々は大和航空社長秘書を務めていたが、神崎の社長就任に伴い退社し、
それ以降はファッションブランドを立ち上げた涼子をサポートするようになる。
またある事を切っ掛けに神崎の怪しい動きを掴んで独自に調査を行い、その過程で命を狙われ送り込まれた刺客により一度は殺されかかるも、
諦める事無く行動を続け、遂には神崎を失脚に追い込むなどバイタリティーは半端ではない。
その後は真を取り戻すために アスラン王国そのものを買い取る 事を画策する。

現在28歳であり、涼子の恋と真の奪還を応援・補佐しつつも行き遅れつつある事を本気で心配している。
真の行方を追い、涼子と共にアスランへ入国を果たした際は情報収集も兼ねて正規軍兵士を相手に合コン染みたものに繰り出していた。
涼子は、上述の高過ぎる行動力が男性を遠ざけてしまっているのではと推測している。
ただ、賢過ぎるためかどこか男の誘いに本気になれないようで、それも恋人のできない一因と思われる。


  • ジョゼフィン・シトロン/津雲ジョゼ
成田空港で涼子が偶然出会ったフランス人の父と日本人の母を持つハーフの少女。愛称はジョゼ。10歳。
両親を事故で失った孤児であり、母には親戚が居らず、駆け落ちによって生まれた子であるためにフランス側の親族も引き取りを拒否し、
戸籍上はフランス人である為に日本の施設にも入れず、飛行機でパリへ送られフランスの施設に入れられる予定だった。
「日本からもフランスからも歓迎されない子」である事を不憫に思い、またその姿を真に重ねた涼子に拾われ津雲家の養子となり、以降は「津雲ジョゼ」となる*12
なかなか賢い子である上に、耳が不自由だった母に教わった事で読唇術を身に付けており、これが度々物語を動かす。


  • 津雲善三
涼子の父。
大和航空社長であったが、中盤に神崎によって失脚させられたショックで体調が悪化し倒れる。
その後はしばらくスイスの、サキが入院したのと同じ病院で療養していた。
趣味は日本刀収集。療養中にスイスにまで刀を持ち込んでいた事には涼子から呆れられた。
彼の刀の内の一本は沢によって大いに役立てられる事になる。
第二次世界大戦に日本軍の特攻パイロットとして参加、敵艦に突っ込んだものの奇跡的に助かるという経験をしていた。
傷病兵兼捕虜として敵艦に収容された際は「生き恥を晒すぐらいなら」と死を望んだが、乗艦していた日本語に理解のある牧師に説き伏せられ自身を見直す契機となったらしい。


  • 沢松之助
大和航空宣伝部スイス支店に勤めるサラリーマン。
スキンヘッドに常時サングラスというインパクト抜群の容姿をしている。
因みに、88にほぼ全く同じ容姿のパイロットが居るが関連性は無い。
安田に一目惚れして いきなり求婚し顔面をひっぱたかれる 等している内に津雲家やサキと知り合い、
目の治療を切り上げたサキのボディーガードとして、そのままイギリスまで彼に同行する。
…とここまで書くとなんだかギャグキャラだな?と思う人は多いだろうが、
実は日本刀剣術の達人であり、銃を持ったギャング二人を前に、 一瞬で銃を輪切りにした挙句に打ち倒す *13など凄まじい強さを持つ。
これにはサキも「なんて男だ……」と慄いた。
サキのボディガードを務め終えた後でも少し出番があり、役どころには何気に恵まれている。


◇海音寺家とその周囲の人々

彼らは存在自体が物語の核心に近いため、詳細は折りたたむ。


◇その他の日本人

  • 六木剛(むつきごう)
NP通信のカメラマン。「火の玉ロッキー」の異名を持ち、88ではそのままロッキー、もしくは職業から「ブン屋」で通っている。
世界で唯一の空軍の外人部隊であるエリア88に興味を持ち、取材にやって来る。
彼が88の様子を撮影した写真に真が映り込んでいた事で涼子と神崎は真の生存を知り、後々の展開に大きな影響を与える事になる。
それなりに修羅場を潜っている様だが、グレッグのあまりの豪快さや本物の空戦の迫力には流石に度肝を抜かれていた。



  • ショウイチロー・イトー
ギリシャの訓練基地に居た日本人のパイロット訓練生。
シンらが外出中に脱走を試みるがすぐにMPに捕まり、サキの弁護も虚しく敵前逃亡罪で銃殺刑が決まる。
同じ日本人としてシンが興味を持ち、処刑直前に彼と対談する。
そこで彼に、「外人部隊というから人里離れた国境で警備でもするのかと思っていた」「人を殺すくらいなら自分が死んだ方がマシ」という思いを打ち明け、
「自分が殺されても良いのか」というシンの問いに対し、「シンは大勢殺し過ぎて『人殺し』という行為の禁忌感がマヒしているのではないか」と皮肉る。
この会話でシンは改めて自分の行為を再認識する事になり、そのショックは後々にまで尾を引く事になる。


◆その他の軍人たち

  • バム・アッサン
ブラシア空軍大尉。オールバックと口ひげが特徴的な男性。
ブラシアがアスランによって制圧された際、実弾演習の標的という形で処刑されかかった所を88に救われる。
直後に休む間もなく88基地が襲撃され、稼働機の絶対的な不足からか迎撃のスクランブルにブラシア空軍組まで駆り出される羽目になり「もう何機撃墜したか数えていないし、ブラシア空軍時代の撃墜スコアを上回るのは確実」「忙しすぎる職場」と愚痴った。
その後のブラシア解放後にブラシアに帰還するが、
それに尽力してくれた88に対するブラシアの非協力的な姿勢を前に部下を引き連れて軍を脱走、母国を捨てる形で88に加入した。
生粋の空軍のパイロット故に、空母ではほとんど揺れていないにも関わらず酷い船酔いを起こしていた。


  • ローラン・ボッシュ
フランス空軍中佐。
かつては傭兵部隊マークIIIの指揮官であり、劇中でも後にフランス空軍を除隊しマークIIIに戻る。
フランスで出会ったシンの不用意な言葉の真意を理解し、彼に突っかかる部下を一喝する、
傭兵や戦争に対するシビアな価値観を持つなど、熟練の軍人である事を伺わせる。
趣味は美術品・伝統工芸品収集。私室には甲冑・アフリカ風の仮面等が所狭しと置かれており、部屋に招かれたフランス警察の二人組を圧倒させた。

優秀なパイロットであると同時にゲリラ戦・ナイフ戦・罠・暗殺術の達人でもあり、
森の中に無数の罠を張り巡らせて一人で多人数を相手にするなど、
シンから「たった1人で1000人を相手取れる男」と称された。



  • マップ
マークIIIの一人。
元ラリードライバーで、サファリ、モンテカルロ等でクラス優勝した事があり、
そして「サファリ5000km」でのレース中にナビゲーターがコース上に現れた原住民の投槍*14によって死亡、
怒りに駆られて報復のためにその原住民を車で轢き殺した経験を持つ。
人道的に結構微妙な話だからか、後の復刻版コミックスなどではこのエピソードが削られていることも多い。

コードネームはその経験に裏打ちされた地形の把握、及び自動車の運転技術に因む。
ボッシュ曰く、「地図を30分見せれば50km四方は縦横無尽に走り回れる」との事。
劇中のあるシーンでニップルは「サスのヘタったアメ車だから辛うじて追従出来ているが、仮にレース車を与えていたら追いつけない」と評した。
あるシーンでは車輌の性能もあるとはいえ ほぼ垂直の切り立った崖をトラックで垂直登坂する という離れ業を披露する。


  • スラッシュ
マークIIIの一人。
鉤鼻が特徴的な男。ボッシュの部下としては彼のみ過去の経歴が語られなかった。
エリア88の噂にも詳しく、実戦の前からシンにはある程度一目置いていた。

切り傷(スラッシュ)というコードネームは、彼が投げナイフの達人である事に由来し、
3人の人間を相手に、同時、かつ正確に相手の喉仏にナイフを命中させる能力を持つ。
音を立てずに人を殺す事が出来るという点も大きく、暗殺術に優れていると言える。


  • ニップル
マークIIIの一人。
カイゼル髭と禿頭、がっしりした身体が特徴的。
過去に妻とその浮気相手のヤクザをロールスロイスごと爆破し、15年服役した経験を持つ。

コードネームは乳首……ではなく「雷管」の意味で、爆薬のプロフェッショナル。
車にキーを捻ると爆発する仕掛け、地面と橋に二重の地雷など、罠にも精通している。
主にローデの護衛を担当、その際の会話から彼からは大いに慕われていた。



  • エラー
マークIIIの一人。
女性的な顔つき・身体つきが特徴的な男性。男の娘……というには少々トウが立っているか。
学生時代、その容姿からゲイの先輩に襲われた際に抵抗した弾みで殺してしまい、親から勘当された経歴を持つ。
あだ名はその女性的な容姿、勘当された際に親から言われた失敗作(エラー)という言葉、そして自身も「生まれた事自体が失敗(エラー)」と評する事に因む。
狙撃・銃撃のプロであり、「夜間に100ヤード(約91m)先のコインを撃ち抜ける」「アサルトライフルでヘリを損傷させ撤退させる」といった能力を持つ。

作戦中は女性として扱われ、女装させられた上でリデア・ライラの護衛を任され下着売り場に連れられるなどしたためうんざりしていた。



◆その他の民間人たち

  • トレイシー
ミッキーの元婚約者の女性。
彼を心から愛していたが、戦場を忘れ切れなかったミッキーからは捨てられてしまう。
その後シンとミッキーがパルテノン神殿を観光していた際、別の男性との新婚旅行中にミッキーと再会してしまう。
お互い、大いに複雑な心境であった。

  • バンバラの王族一家
南アフリカの小国バンバラの大統領バルラ・オム・ナダトとその妻リデア、長女ライラ、長男ローデ。
エリア88としては数少ない黒人のキャラである。
かつては欧州の植民地だったバンバラであったが、バルラが同志と共に革命を起こした事で独立、彼は大統領となった。
バンバラのウラン・ダイヤ鉱山を狙った欧州の団体の陰謀に巻き込まれ、国外脱出を余儀なくされる。


  • マダム・ビンセント
イギリス在住の王室宝石鑑定家。
宝石のみならず経済や流通の裏事情にも通じており、サキは彼女から得た市場の動きのデータを頼りにマフィアが企んでいる事(≒砂漠空母の開発)を探ろうとしていた。
沢が日本刀を隠し持っている事を一目で見抜くなど、サキも「並の婦人ではないのだよ……」と称する底の知れない人物。
サキらの去り際、お守りとして彼に「戦士の魂」という名の付いた、ルビーの変種があしらわれたネックレスを贈る。


  • ベルベット
マダム・ビンセントの娘。ライト・シャドウという名前の豹と黒豹を飼っている。
サキとは旧知の仲の様で、チェスで対戦した事も何度かある様である。
実は作者の妻である佐伯かよの作の漫画「ダイヤモンド・チェイサー」からのゲスト出演キャラ。


  • マクガイヤー教授
イギリス在住の博士。
サキからボルト1本のデータからミサイルの性能を割り出せると称される人物。
マダム・ビンセントから得た資料からマフィアが砂漠空母を開発している事を突き止めた他、
当時の大和航空が運用していた旅客機MB-14の欠陥を指摘し、「空飛ぶ棺桶」「車に羽根を付けて飛んだ方がマシ」と称した。


◆シンとエリア88の敵対者達

  • 神崎悟
真と同じ孤児院で育った男。真より4つ年上。序盤と中盤以降で髪型が大きく変わる。
真とは親友同士で、飛行学校からパリでの研修までいつも一緒につるんでいた。
しかし友情と共に真には激しい憎悪を抱いており、彼をエリア88へ送り込んだ張本人でもある。
そしてまだ真が生きている事を知ると、続けて殺し屋を差し向けた。

極めて大きな野望を秘めた野心家であり、またそれを数々の裏工作によって着実に実現させていく切れ者でもある。
裏で策謀を巡らせて行った果てに大和航空を乗っ取り、安田に失脚させられ逮捕されてなおも今度はイタリアンマフィアのボスの養子になり、
遂には世界経済を裏で支配する寸前までのし上がった。

また後述の事情から「愛」を決して認めない。
真と決別した理由は涼子を巡っての嫉妬と思われたが……。


  • ジュゼッペ・ファリーナ
イタリアンマフィア「ファリーナファミリー」の首領にして武器商人の老人。
脚が不自由なため車椅子に乗っている。また黒目が描かれていないが恐らくは演出で、視力が無い様子はない。
マスタードという付き人を常に従えている。
結局実行はしなかったが、プロジェクト4の立案者の一人である。

幅広く武器を卸している様で、彼曰く88の傭兵の中にも彼が売った機材を使用している者もいるという。
88を長きに渡って苦しめた地上空母の開発者であり、アスラン反政府軍に協力しているのも最終的には地上空母を反政府軍に売却し、
かつその運用データを収集する事で更なる兵器開発を行う為であった。
中東は新兵器のテストに打ってつけの良い実験場と称する、まさに戦争を食い物にする悪辣な人物。

しかしその一方で、地上空母の捕虜となったシンとミッキーがヘタクソな二人羽織で脱走しようとする様を見て笑い転げたり、
その挙句に楽しませてくれたお礼と称して二人の脱走、ひいてはF-18二機の強奪を見逃す*16
「この二人を殺すのは本当に惜しい」「このスイッチはいつでも押せる」として、
彼らの乗るF-18をいつでも自爆させられるにも関わらずそれをしないなど、食えない性格でもある。
実際に彼と対峙した事もあるミッキーは「憎めないおっさん」と評していた。


  • ジュリオラ・エッティ
ファリーナの秘書を務めていた美女。
しかし途中から神崎に鞍替えし、後に神崎の秘書兼情婦となる。
彼の手先となって計画の邪魔となる者をことごとく抹殺して行くが、
彼女としては神崎の事は愛しつつも、所によっては憐れむ所もあるなど様々な思いを抱いていた。
作画は作者の妻の佐伯かよの女史であり、産休中はジュリオラの出番が一切無かった。


  • チャーリー
不死鳥(フェニックス)チャーリー」の異名を持つパイロット。
数少ないエリア88を任期満了で除隊した人物で、またシンやミッキーとも面識がある事から、
登場こそしなかったものの少なくとも第1話~ロッキー退場までの期間は88に居た事になる。
エリア88としてはかなりの古株の様で、激戦区になる前のエリア88やサキの来歴を詳しく知っている。
曰く、任期満了除隊する前の88は一時は今ほどの激戦区ではなく、地獄の一丁目化したのは割と最近のことらしい。
ドラケンの性能を高く評価するなど、航空機への造詣も深い。

神崎からシンの暗殺を依頼された事で88に再度入隊、彼に何度も罠を仕掛ける。
シンとしては、彼から暗殺されかけていた事には気付いていなかった模様。

乗機はF-4E。


◇プロジェクト4

  • バンビーン、ローバー、ノーマンなど
プロジェクト4幹部。名前の出ない者も他に数名存在する。
バンビーンはファリーナと共にプロジェクト4の発案者でもある。
いずれも自社で兵器開発を行っているとの事である。

彼らにとってすればぽっと出の日本人である神崎の事を良く思っていない面もあり、
神崎に内密でエリア88にも援助を行う、土壇場でスポンサー契約を一方的に打ち切るなどの裏切り行為も行っている。
またローバーに似た男と眼鏡の男が神崎を物理的に排除しようと暗殺者を差し向け、
逆にその報復として爆発物を贈り付けられビルのワンフロアごと爆殺されるなどしている。

  • セラの父(仮称)
本名不明。
プロジェクト4の始動直後、プロジェクト4のパイロット訓練生を率いてアスラン空軍基地「エリア92」を襲撃する。
その際の戦闘にて、彼に付いて行った20機は全て彼の盾となって撃墜され、
彼自身は乗機MiG-21と共にたった一人で92の所属機12機を撃墜、サキをして「並の腕じゃない」と称されるエースパイロット。
その後はプロジェクト4のパイロット達の現場指揮官として活動した。

  • ゲイリー・マックバーン
元アメリカ海軍所属パイロット。神崎からは「マック」と呼ばれる。
ハーレムのスラム出身で、努力を重ねて艦載機パイロットとなった男。
ベトナム戦争の前に、当時は士官学校を卒業したての新任少尉だったミッキーと知り合い、
底辺から這い上がって来た自分とは対照的にエリート街道を突き進む彼に憧れを抱いていた。
ベトナム戦争で地獄を経験した後に憧れだったアクロバットチーム「ブルーエンジェルス」に加わり、更に妻ジェニファーを得る。
しかし彼女は曲技チーム故に国中を転々とする事と事故の不安から麻薬に手を出してしまう。
ある時、飛行中にチームメイトの1人が操縦ミスで地面に激突、死亡する事故があった事も拍車を掛け、その時はまだ酒で誤魔化しながら麻薬を断てる時期だったが、マックが気付くことはなかった。
重度の麻薬中毒による衰弱により長女ミリアムを生むのと引き換えに亡くなり、
ミリアムもまた麻薬中毒者から生まれた事で病弱な身体を持ってしまっていたため、保育器から出ることも出来ない彼女を抱えたまま危険な曲技飛行を続けることは出来ず、
彼女の医療費を稼ぐためにブルーエンジェルスを脱退、プロジェクト4に参加する。
神崎がアスラン入りしてからは現場指揮を任される。
「人生は幸と不幸が交互に訪れる。そして最期に『幸』の順が回って来た者が勝ち」という人生観を持つ。

  • マイケル・ケンパー
プロジェクト4のパイロット。
口ひげが特徴的で、シンをして「只者じゃない」と言わしめるエース。
元フェンシングのヨーロッパチャンピオンで、正面からの戦闘を最も得意とする。
マックの副官的な立場にあった。

  • ロバート・ミルズ、デビッド・ホール、ポール・ブレナン、ジョージ・スコット、ハービー・ジョーンズ
同じく、プロジェクト4のパイロット。
マック、ケンパーらと共に、セラの父から目を掛けられていたとされ、
事実88のパイロット達と渡り合える腕前の持ち主。

  • セイレーン・バルナック
愛称はセラ。
プロジェクト4の(判明している限り)唯一の女性パイロット。長い黒髪とグラマーなボディの美女である。
哨戒任務中のシンを撃墜、負傷した彼を撃墜地点付近の地下遺跡で手当し、自身は全裸のまま水浴びしている姿で彼の前に現れる。
88のメンバーをプロジェクト4に寝返らせる作戦の手始めとしてシンを篭絡しようと試みるが断られ、
更に応援に駆け付けたミッキー・キムの手助けによりシンには逃げられてしまう。
その際、気を失っていたシンがうわごとで呟いていた「涼子」と自身のどちらが美しいか問いかけ、
彼は「もし自分の心の中に涼子がいなかったなら、誘惑に負けていただろう」と答え、またその美しさに敬意を表して手の甲にキスをした。
この件を切っ掛けにセラはシンに惚れ、彼をつけ狙うようになる。

その後の戦闘でミッキーにより撃墜され、シンによって88の捕虜となる。
しかし後にシン・ミッキーらの手引きにより88から脱出、シンからの涼子への伝言を承り、フランスへ行った。

パイロットとしての技能は優秀で、万全の機体ではなかったとはいえシンを追い詰める、
たった一機で丸腰のF-5E二十機を守りながら複数の敵戦闘機と戦うなど88の傭兵達と引けは取らない。
シンも「兵士としての能力は一流(しかし心は年頃の娘のままなので、総合的に見て兵士としては三流)」と称した。



◆作中用語

  • エリア88
アスラン王国外人部隊の所属基地の一つ。
ゴリゴリの最前線であり、人員・物資共に損耗率は非常に高い。
このため度々「地獄の一丁目」「三途の川の向こう側」などと称される。
人種・国籍・過去の経歴、それら一切を問わないため、
単に一攫千金を狙う者、戦場でしか生きられなくなった者、複雑な事情で国を捨てざるを得なかった者等、その過去はバラバラである。
世界中から腕利きのパイロットが集まるエリア88の、殊更一部のエースパイロットは、
「後ろに目が付いている」「血管にジェット燃料(ケロシン)が流れている」「最新鋭戦闘機より彼らを買った方が安い」などと恐れられている。
サキもトップエースなら5機で50機分の働きが出来ると称し、実際に極少数であった時期の88の稼働全機*17 50機からなる戦闘機隊を全滅させた 事がある。

当初はアスラン王国の基地の一つという意味しかなかったが、徐々にサキ・ヴァシュタールとその配下の兵士の部隊名の様になって行った。

詳細はエリア88(外人部隊)を参照。


  • エリア85
アスラン正規軍の空軍基地の一つ。
88と異なり、こちらは正規軍所属で、また戦闘ヘリの基地である。
作戦支援の為に88からシンら数名のパイロットが派遣されたが、
正規軍は当初は外人部隊を「他所の戦争を食い物にするクズ野郎共」と認識しており、邪険に扱っていた。
また何れも非常に士気が高く勇猛果敢な性格の持ち主であるが、ともすれば根性論/精神論に凝り固まった所もあり、
実際に地上空母との戦いでは、リモコンホーネット相手にヘリでは勝ち目はなく、こちらの損害が増えるだけという状況にも関わらず、
「信念」「誇り」だけで戦おうとする彼らは、勇敢というよりも無謀なだけであった。

しかしグレッグはそんな彼らを「内乱終結後に備えてアスランの若者は無駄死にしてはならない」「無駄死にするのは外人部隊だけで良い」と諫め、
この言葉が最終局面で意外な形で響く事になる。

主力機はUH-1イロコイ、AH-1コブラ。


  • アスラン王国
本作の主な舞台となる中東の小国。
地中海の東側に面しており、現実にはシリアがある辺りに存在していると見られる。
イスラエルとは友好国であり、空軍は主力機にクフィールを採用している。
またアスラン軍は米軍の兵器を多く採用している事から西側国家と思われる。
旅客機は日本-アスランの直通便が存在しないため、テルアビブ経由となる。
都会部はかなり文明が進んでいる様に見受けられるが、文盲率は高いとされる。

元々は砂漠の中のオアシスに寄り集まった複数の部族が建国した国で、王家のヴァシュタール家は最初にこのオアシスを発見・定住した部族なのだという。
サキ曰く、それ故に本当の意味でアスランを愛しているのはヴァシュタール家のみで、
他の部族がトップに就いたらアスランを外国に売り飛ばす者が出る事を危惧している。
また原油産出国でもあるが、上述の理由でヴァシュタール家は敢えてそれをしていない。

国土は安田、涼子曰く「四国に毛の生えた程度」「砂漠も含めるとイギリス本土ほど」との事。

  • アスラン内戦
本編の主な戦場となる戦争。
アスラン王国現王ザクとその兄王子アブダエルとは、先代国王が存命だった頃から意見が対立していた。
アブダエルは国内の経済やテクノロジーの遅れを不安視し、原油の輸出や外資系企業の参入を受け入れる事を主張。
ザクは先代王と同路線で、海外資本の影響で国が荒らされるのを不安視して鎖国政策を主張していた。

先代国王が崩御し、ザクが新王に指名されるとアブダエルは反政府軍を組織してザク王に反逆、ここにアスラン内戦が始まった。

西側と関係深いアスラン政府軍には西側、それに対抗する反政府軍には東側(当時)が大量の兵器*18
を援助しており、冷戦期に世界各地で起きていた東西の代理戦争のひとつと言える。
ただし、事情ははっきりしないが東西ともに政治力を使わず国軍を送り込んでの直接介入をせず、
武器を売るだけの間接的関与に留めていたのはこのアスラン内戦の特殊な点であろう。
手付かずの中東産油国のマーケットなど、世界的に見てもヨダレが出る黄金郷のはずなのだが…余程面倒だったのか。

国外勢力の思惑が絡まない「純粋な身内ゲンカ」に外部の助力を引き入れたせいで問題が悪化したのだ、とはサキの評価。

そういった種々の事情の結果、政治的な面倒をある程度無視して純粋な武力による叩き合いが出来る砂漠の戦場となった
このアスラン内戦は、兵器と軍事技術、そして軍産複合経済のすぐれた実験場としての条件を満たしてしまい…

本編中盤、ファリーナ家が地上空母をこのアスランに実戦テストとして送り込んだ事を皮切りに、内戦はその意味を変えてゆくことになる。

  • ブラシア
アスランの北部に隣接する国。地中海に面しており、おそらくアスランより国土は小さい。
中盤、プロジェクト4に乗っ取られたアスランのマッチポンプによりアスランと開戦、占拠される。
後に88の活躍により解放される。
空軍の主力機はF-5E。


  • 大和航空
日本の大手航空会社。
略称はYALであり、「鶴丸」とよく似たロゴマークを持つことから元ネタは日本航空と思われる*19
真と神崎は当初はこの大和航空のパイロット訓練生であった。また涼子は大和航空の社長令嬢である。
一時は日本国内に代理店を持たないマックウェル社と株の違法取引に応じた神崎が大和航空の株45%を保持した事で社長が交代、乗っ取られ掛けるが後述のMB-14の墜落事故を引き金に彼が失脚。
その後は別の人物が社長に就任していたようだが、巡り巡って神崎から見れば先代社長にあたる津雲氏に社長の椅子が戻った。
総じて、本作の日本人キャラの多くはこれと深い関係にある。


  • マックウェル・インターナショナル
アメリカの企業。旅客機も製造しているが本業は武器製造であり、西ドイツを通じてアスランの反政府軍にも流通している。
巧妙かつ悪質な手段で目をつけた会社の株を買い集め、株主総会直前のタイミングで息のかかった人物に株を集中させるという手法でいくつもの企業を買収しており、都合が悪くなれば使い潰して捨てるという事も厭わない。
MB-14の製造元であり、大和航空株の売り渡しを条件に神崎を社長の椅子に座らせるがその半年後に墜落事故が発生。即座に大和航空を見放した。


  • マークIII
アスラン王国とはまた別の外人部隊。
「壊滅部隊」の異名を持つ、「マークIIIの攻撃した後には草木一本残らない」と称される、
「ある作戦の参加者の死亡者数十人の内、敵の弾に当たって死んだのは3人だけ、他は全て負傷した際に「作戦遂行の邪魔」として仲間の手で殺した」など、
いろんな意味で尋常ではない。
メンバーの多くは個々の能力を現したコードネームで呼ばれている。


  • プロジェクト4
ストーリー中盤から登場する秘密結社にして、中盤以降の悪役となる組織とそれらが進める計画の名称。
世界中の軍事企業のトップが結成した組織で、いわゆる軍産複合体である。

彼らの活躍とその存在自体が半ばネタバレなので詳細は折り畳み内を参照。



  • M資金
現実にも一種の陰謀論として存在が語られる謎の秘密資金。
第二次大戦後、日本占領中のGHQが日本から接収した財産で構築されるとも噂される。

本作では「あの戦争(第二次世界大戦とは名言されていない)」で旧日本軍が極秘裏に蓄えた軍資金とされる。
使用できるのは内閣総理大臣と海音寺家のみとされており、また一般にはやはり陰謀論の類と見られている様で、
劇中でも実在した事を驚く描写もある。
最終盤、神崎が外国に売り飛ばした国内企業を買い戻すために止む無く使用、当時の金額で数兆円規模の出費が強いられたが、
劇中ではシンの個人資産に見せかけて使用する事で神崎らの目を欺いた。



◆登場兵器

概ね劇中の登場順に紹介していく。


  • F-8E クルーセイダー
アメリカ、ヴォート社製艦上戦闘機。世界初の超音速艦載機。
当時としては高い性能・信頼性を誇り、ベトナム戦争にも多く投入され大きな戦果を挙げた。
76年には米軍から退役していたもののフィリピンなどに売却されており、マッコイも入手は難しくなかったと見られている。

シンの劇中に於ける最初の乗機。30万ドルで購入した。
ストーリー冒頭の戦いは本機に乗り換えた直後のものであり、それ以前に乗っていた機体は不明。
登場後割とすぐに撃墜されて喪失しているため、シンが本機に乗っていた時期は意外と短い。
彼以外にも本機を愛機とするパイロットは数名存在している。
劇中には主翼を折り畳んで飛行するシーンが存在するが、主翼は一度伸ばすとロックされるため、
実際には飛行中に主翼を折り畳むのは不可能である。但し、本機が 主翼を伸ばし忘れ、折り畳んだまま離陸した事例は実在する。 *20
なお、一部の模型では本機にも「炎のたてがみのユニコーン」のマークが描かれているが、
実際にはシンがこのマークを使い始めたのはF-5Eに乗り換えた後であり、実際には本機には描かれていない。


  • MiG-17 フレスコ
ソ連の戦闘機。
初飛行は1950年、戦後ドイツから得た情報を基に制作されたものの欠陥を抱えていたMig-15の完成品でベトナム戦争でも活躍した。
MiG-15には及ばないものの10000機を超える大ベストセラー機でもあるため個人所有の機体もある。

ストーリー最序盤の反政府軍の主力機、劇中に於いて初めてシンに撃墜された機でもある。


  • F-100スーパーセイバー
アメリカ、ノースアメリカン社製戦闘爆撃機。世界初の超音速ジェット戦闘機。
米空軍に於ける運用開始は54年、ベトナム戦争にも戦闘爆撃機として投入されるも、大した戦果は挙げられなかった。

ミッキーが劇中で最初に搭乗した機体。
シンにとってのF-5Eの様に、ミッキーは乗機が使用できない際には本機に搭乗していた事が多かった。
ストーリー序盤の88基地にはミッキー機以外にも多数存在している事が確認できる。
劇中の時点でも少々古い機体だが、ミッキーは後に当時の最新鋭機であるF-18相手に大立ち回りを演じる事になる。


  • クフィール
イスラエル、IAI製戦闘機。
エリア88以外では「クフィル」表記の方がが主流。なので「クフィール」と表記・発音する者はエリ8おじさんの可能性が高い。
年代的に劇中に登場したのは生産型としては初期モデルとなるC2型と思われる。
イスラエル空軍に於ける運用開始は75年と新しく、劇中に登場する戦闘機としては最新鋭機に分類される。
本機が開発されたのは、第三次中東戦争を境にフランスが方針転換によりイスラエルへの兵器輸出を停止した事に因む。
フランスの戦闘機ミラージュを主力としていたイスラエルは、スパイ活動によりその設計図を盗み出しミラージュを独自生産、
それに米軍の戦闘機F-4Eと同じJ79エンジンを搭載する事で完成した。

劇中ではサキやウォーレン・ケンを始め、名あり名無し問わず多くのパイロットが本機を愛機としている。そこはかとない「迷ったらクフィールに乗せとけ」感
名有りキャラでの使用者が多い一方で、パーソナルマークを描いているのはサキとウォーレンのみである。
またアスラン空軍の正規軍も本機を主力としている模様。


  • MiG-27フロッガー
ソ連の戦闘爆撃機。
手動制御による可変後退翼を持ち、(ソ連機にはよくある事だが)バリエーションも非常に豊富。
運用開始は74年と劇中としては比較的新しい機。

中盤の反政府軍の主力機であり、多数が登場する。つまり中盤における主な敵側のやられ役である。
TVアニメでは逆に原作で登場しない改良前のMiG-23が登場している。


  • F-4ファントムII
アメリカ、マクダネル社製艦上戦闘機。
西側としては唯一5000機以上生産された戦闘機。
ベトナム戦争にも多く投入され、「機銃を持たずミサイルを主力とする」「パイロットと火器管制の二人乗り」という本機は当時としては革新的な設計であった。
しかし当時のミサイルの性能の低さからベトナム戦争では期待されていた程の活躍はできなかった。
ロールアウトから50年が経過した現在では米軍からは既に全機が退役しているが、
その性能の高さや空戦も爆撃もこなす使い勝手の良さから、日本を始めとした多くの国で未だに現役という空軍界の老師的存在。

劇中では殺し屋チャーリー、シャンペン・ファミリーなど脇役の乗機として多数が登場、エリア88の主力機と言える。
概ねモブの乗機という扱いであり、名ありキャラで本機を愛機とする者は極少数であった。
一応、シンなどのメインキャラも一時的な乗機として使用した事はある。
また、劇中では空軍型である機首にガトリング砲を装備するE型と、装備していない海軍型のC型、D型等が混在している。


  • A-4スカイホーク
アメリカ、ダグラス社製艦上攻撃機。
これまた3000機近くが生産された傑作機。
本来攻撃機であるが戦闘機としても使用可能な程の高い運動性を持ち、更には安価で整備性も高いという優秀な機体。
主翼の折り畳みが不要な程の小型なサイズもスペースの限られた空母で運用する上では大きな長所である。

グレッグやキム等が初期に搭乗していた機であり、他にもF-14を失った後のミッキー等も乗っていた。
クフィールと同様、名ありキャラから名無しキャラまで幅広く搭乗した機体であった。
本機だけで構成された航空機隊ウイスキー・ファミリーなどモブ機も多数登場しており、これもエリア88の主力機と言える。
因みにコミックスの表紙絵などではシンが本機に搭乗している事もあったが、本編中でシンがこれに乗ったのはギリシャでの訓練中の一話のみである。


  • F-5EタイガーII
アメリカ、ノースロップ社製戦闘機。
優秀な性能や整備性、コストの低さなどからアメリカの友好国に大量に輸出されたベストセラー機。
運用開始は72年と、これも劇中としては比較的新しい機体である。

シンの二代目愛機であり、彼が「炎のたてがみのユニコーン」のパーソナルマークを使い始めたのも本機からである。
本機を失った後も、乗機が無い時や整備中の時によく搭乗している。
後述する四代目愛機となるドラケンは、三代目愛機のクフィールでデルタ翼機に慣れた事から選定したのだが、
ドラケンを失った後はまたしばらく直線翼のタイガーに乗っていた*21辺り、相当気に入った様だ。
他にも本機のみで構成されたカクテル隊やブラシア空軍など、モブ機として多くが登場した。


  • T-6Aテキサン(Tバード)
アメリカのプロペラ戦闘機。
優秀な性能の練習機で、対地攻撃など実戦にも投入されている。
運用開始は30年代であり、劇中では最古参級に古い機体。

モーリスが本機を愛機としており、またミッキーもこれで飛行訓練を行ったという。
劇中ではプロペラ機である事を活かし、88の危機を救って見せた。

日本でも戦前に導入され、戦後も自衛隊の練習機として導入したが早々に退役、だが現在でも飛行可能機が残されている。
生産数15000機の大ベストセラーなのもあり多くが民間に払い下げられエアレースではテキサンのみの部門があるほど。
中には映画撮影用にゼロ戦風に改造された機体もある。


  • F-15Cイーグル
アメリカ、マクダネル・ダグラス社製戦闘機。
20世紀最強と称される非常に高い性能を持つ戦闘機。
露出の多さや日本も主力機としている*22事から「戦闘機といえばこれ」という人も多いのではないだろうか。

当時としてはロールアウト直後の最新鋭機であり、アスラン空軍に少数が納入され、88にもサキ専用機として1機が持ち込まれたが、
彼は「乗り慣れない機体では不覚を取る可能性がある(意訳)」として使うつもりが無かった。
後に88基地を狙った核ミサイル迎撃の為にシンが搭乗、その後はアスラン空軍に返却されたか88で保管されたまま破壊された模様。


  • T-38A タロン
アメリカ、ノースロップ社製練習機。
F-5とは姉妹機の関係にあり、超音速練習機としては屈指のベストセラー機。

88にも数機が存在し、ロッキーの写真撮影やザク国王のフランス亡命などで度々使用された。
非武装である本機は普段は偵察・連絡機などに用いられていたと思われる。


  • BAC ライトニング
イギリス、イングリッシュ・エレクトリック社製戦闘機。
エンジンが縦に並んだ双発機 という他に類を見ない設計であり、戦後のイギリス軍における英国面の代表的存在。

アスラン正規軍から派遣されその翌朝去って行っ脱走兵殺し(エスケープキラー)の乗機として登場。
88の傭兵たちは「また古い機体で戦争しに来たな」と評し、実際初飛行は54年と相当に古いのだが、88で使われている機体も多くは本機とほぼ同年代である。


  • F-14Aトムキャット
アメリカ、ダグラス社製艦上戦闘機。
ファントムの後継機として開発され、コンピュータ制御による可変後退翼や射程200㎞を誇るフェニックスミサイルの運用能力を特徴とする。
高性能ではあったがコストの高さや整備性の悪さから使い勝手が悪く、実戦を経験する事はほぼ無いまま米軍からは退役した。
現在ではアメリカ以外での唯一の採用国であるイラン軍に納品された機体数十機を残す所であり、
アメリカからの部品の供給が途絶えている事から一時期は稼働機が10機前後に落ち込んだこともあったが、その後米軍で退役した機体の部品を
かき集めたりロシア系の部品で魔改造された結果稼働機も徐々に増え2030年頃まで使い倒す予定。
因みに、トムキャットが流行らなかった事で ダグラスは潰れかかった が、そこからなんとか持ち直せたのはイランが本機を採用してくれたお陰である。

ミッキー最大のお気に入り機として登場。彼を始めとした88の面々は本機をドラ猫などと呼んでいた。
また彼の回想ではベトナム戦争でも仲間と共に運用していたが、史実では本機がベトナム戦争に投入されたのは末期も末期であり、
実戦らしい実戦をほとんど経験していないため、「ベトナム戦争でF-14を愛用していた経験」はあくまでフィクションである。
マッコイは本機の入手に当たり、
1.イタリアの倉庫で保管され、アメリカに返却される予定だった機*1に目を付ける
2.伝票に細工し、既に予定通りイラン空軍に納品された機体として扱う
3更に、事故で飛行不能になった機体の登録番号とすり替える
4.「スクラップを引き取る」という名目で88に持ち込む
……という、ややこしい、かつあくどい手段を用いた。
その後更にもう一機をどこからか入手したがこちらの入手経路は不明。マッコイの事であるからおそらくこれも清廉とは言い難いルートであろう。
燃費や整備性の悪さや電子部品の高価さ(予備2セットの値段が中古のF-5もしくはA-4一機と同等とされる。)から、88での運用はかなり苦労が多かった模様。
OVA版での請求シーンでシンが2万ドル請求されている一方、ミッキーは5万ドル請求されていたため、部品の融通という面においても88では問題児扱いされていた。


  • J35ドラケン
スウェーデン、サーブ社製戦闘機。
小型かつ軽量で、整備性の良さと短距離離陸能力が特長。
初飛行は1955年と、F-4やMiG-21と並んで古い機体。
しかし50年以上が経過した現在も尚運用されているあれらに対して、こちらは2000年代には退役している。

シンの四代目乗機。クフィールにしばらく乗っていた事でデルタ翼機に慣れていた事から本機が選ばれた。
フィンランドからスクラップの本体を2機、オランダからエンジン、ドイツからアフターバーナー……
といった具合にヨーロッパ中の中古業者から部品を集めて構築されており、マッコイは調達費用はF-14以上だったかもしれないと語っている。
古い機体の中古品ながら中々に高い性能を発揮し、シンも満足であった。
整備性の高さから満足な整備が受けられないエリア85でも稼働率を維持し、また反復出撃も容易という長所も要所要所で発揮していた。


  • C-130ハーキュリー
アメリカ、ロッキード社製輸送機。
1956年の運用開始から未だにアメリカ、日本を含む世界各国で愛用されており、現在もなお新規生産されている傑作輸送機。
その設計の優秀さは、 開発から60年が経った現在もなおエンジンと電子機器以外ほとんど手が加わっていない と言えば分かりやすい。
側面にドアガンを設置しガンシップとして運用される事もある。

マッコイが所有しており、側面にパーソナルマークとなる銭袋が描かれている。
彼曰く、精密機器を輸送する為の特別仕様の機体との事。目の治療の為サキがスイスへ渡航する際、手術直後の彼の移送にも利用された。
マッコイ所有機以外にも複数機がアスラン空軍で運用されている。


  • F-18ホーネット
アメリカ、マクダネル社製艦上戦闘機。
現在でいう所のレガシーホーネットより更に1つ前のバージョンであり、この当時は型番の表記はまだF/A-18ではなかった。
優秀な性能に加え簡単な装備換装で戦闘機と攻撃機をスイッチできるマルチロール機であり、この点は航空機の搭載量に厳しい制限がある空母艦載機としては大きな長所である。
また電子装備も非常に優秀で、『制御された墜落』と称される程に難度の高い空母への着艦をほぼ全自動で行う事ができる事から、
「人が操縦している時間の方が短い」とも称される。

劇中当時の最新鋭機の一つであり、マッコイ曰く「新し過ぎて部品どころかマニュアルさえ出回っていない(意訳)」との事。
事実として本機の運用開始年は83年であり、当時はまだ初期型のA/B型が生産されたばかりであった。
初登場した時の本機は 砂漠空母が搭載する無人機 というトンでもない代物だった。如何にホーネットの電子制御が強力といえども完全無人操縦はまだ無理である。
技術的な限界からヘリ相手ならまだしも歴戦の88の傭兵たちには腕で敵わず、機体性能で劣る旧式戦闘機相手に撃墜されるシーンが多かった。
その後も真っ黒に塗装された機体が神崎の愛機として登場するなど、一貫して敵役の戦闘機であった。
砂漠空母に捕まったシンとミッキーが脱出時に2機を強奪し一時的に乗機とするが、エンジンに取り付けられた自爆装置を誤って起動させてしまった事でエンジンを喪失、
エンジン自体は予備が届く予定だった様であるが、結局その後使われる事はなかった。


  • ハリアー
イギリス、ホーカー・シドレー社製攻撃機。
アメリカの手が加わったハリアーIIか、初期型のハリアーかは明言が無いため不明*23
F-35が登場するまでの長きに渡って、世界初にしてマトモに運用できる唯一のVTOL戦闘機であった。

初登場時は敵の機体であったが、後にキムが本機を愛機とする。
キムは翼下にガンポッドを装備させている事が多い。
エリア88の唯一のVTOL機であり、その能力を活かして要所要所で活躍した。
88に於いてはF-14AやF-20と肩を並べる程に部品調達に難があるらしく、訓練兵上がりのキムに対しても平等に情け容赦ない高額請求が叩きつけられた場面もあった。


  • B-1ランサー
アメリカ、ロックウェル社製超音速爆撃機。
敵地へ高速で侵入し爆弾を投下して帰投するという機体で、爆撃機としては珍しく超音速航行能力と可変後退翼を持つ。
弾道ミサイルの技術進歩から超音速爆撃というコンセプト自体が陳腐化したため一旦は開発中止されたが、
後にB-52の後継機とするべく、最高速度の低下など一部の仕様が変更された上で量産された。

目の治療を終えたサキがヨーロッパからアスランへ帰還する際に使用、
後述するグランドスラムの迎撃のために爆弾を投下、それ以降は使用される事はなかった。
劇中当時は米軍での運用開始から5年も前であり、本機はロールスロイスのエンジンのテストのために秘密裏にイギリスに持ち込まれていたものとされている。
アメリカ本国すらまだ使用していない機体を提供された理由はサキ曰く「中東にはいろんな国がおべっかを使いたがっているから」との事。


アメリカ、フェアチャイルド社製攻撃機。
かの空の魔王ルーデルの意見を参考とし、GAU-8アヴェンジャー30mmガトリング砲を積むためだけに作られたバケモノ攻撃機。
ジェット機でありながら航行速度は二次大戦中のプロペラ機と同等の560Km/hと恐ろしく鈍足で「後ろから鳥が追突する」というジョークもある程だが、
代わりに16000ポンド(7260㎏)という凄まじい兵器搭載量を持つ。

砂漠空母の余りの頑強さに業を煮やしたグレッグが、口座の中身全額と引き換えにマッコイに発注した機。
運用開始は77年初頭であり、アメリカさえ配備が始まったばかりという劇中当時屈指の最新鋭機であり、マッコイも本機を注文された際にはたじろいだ。
後にマッコイは本機を NATO高官の弱みを握って強請り、NATOに配備予定の機をちょろまかす という力業で88へ持ち込んだが、結局砂漠空母との最終決戦には間に合わなかった*24
なおグレッグは本機の機銃を 40mmガトリング砲(実在しない) に換装しており、 防空シェルターに逃げ込んだ戦車をシェルターごと粉々にする といった活躍を見せた。
また、本機は夜間戦闘能力を持たないにも関わらず、敵輸送艦隊を夜襲し無誘導爆弾で直撃弾を与えたシーンが存在する。グレッグの対地技能の賜物であろう。
1回だけグレッグのものとは別機種のA-10にケンが乗っていた事があるが、そちらはそのシーンにしか登場しておらず、詳細は不明。


  • F-20タイガーシャーク(F-5G)
アメリカ、ノースロップ社製試作戦闘機。
70年代のアメリカの政策により、当時の最新機種だったF-16が諸外国から人気を集めながらも厳しい輸出規制が敷かれていた事を受け、
輸出向け戦闘機の分野で成功を収めていたノースロップが人気機種F-5Eに様々な改良を加えてF-16を手に入れられない国々向けに開発した試作機。
エンジンをF-18と同じF404エンジンに換装、その強力さから双発から単発になったもののパワーは向上した。
他にも機体各部を改良、高い性能向上を果たした事で当初はF-5Gの型番が付けられていたのが、「もはや別機種である」と新たにF-20の型番が与えられた。*25

F-5Eから各段に性能は向上しているのだが、売り込み先で本命でもあった台湾では不採用、更にはF-16を基にした独自機体の開発や競合相手のミラージュ2000の導入が決定。
レーガン政権に移行した事でアメリカの兵器輸出は大きく方針転換し、F-16が大々的に諸外国に売り出されるようになってしまった。
こうなってしまっては所詮は旧式機の改造機でしかないF-20は最新鋭機F-16に太刀打ちできず、結局1機も発注される事は無く試作機で終わってしまった。
時代に翻弄された悲劇の機体と言えよう。
その後もデモ機として飛んでいたが2機が事故で失われている。

ギリシャの訓練基地で再編中、マッコイがシンの為に持ち込んだ機体。
当時屈指の最新鋭機である以上に試作機が3機しか製造されていない本機を如何なる手段で入手したかは不明である。
タイガー系に好んで乗る傾向があるシンも、F-5Eからより向上した本機の性能にはご満悦であった。
最後に、そして最も長期間使用していた機体だったことから、シンの代表的搭乗機として扱われることも多い。

先述の通り、本機は試作機止まりであるため世界的にはかなりマイナーであり、
日本でよく知られているのはエリア88(とその影響下にあるエースコンバット)のお陰である事は疑いない。


  • バッカニア
イギリス、ブラックバーン社製攻撃機。初期には英海軍、後に空軍によって運用された。
敵のレーダーを掻い潜るべく超低空飛行で目標に接近、核を含む各種爆弾を投下するというコンセプトで開発された。
亜音速機であるものの5t以上もの爆弾を搭載可能で、低空での運動性能とそれを可能にするための機体強度は非常に高い。
海外にも積極的に売り込まれたが、結局採用したのは南アフリカ共和国のみであった。

ラウンデルの愛機として海軍型が登場。
前述の通り本機は海外に向けて積極的に販売されていたため、入手は難しくなかったのだろう。
タイトロープ作戦にてラウンデルは本機で先陣を切り、その高い低空性能を遺憾なく発揮していた。


  • Yak-38フォージャー
ソ連の戦闘機。
VTOL能力を持ち、ハリアーが排気ノズルの向きを変える事で推力方向を下に向けるのに対し、
こちらは推力偏向とホバリング用のエンジンとの併用でVTOLを行う。
その性能はハリアーより低いのだが、当時の西側諸国は、本機をハリアーを遥かに上回る超高性能VTOL戦闘機として警戒していた。
当然、作者もまた作中にて本機を高いVTOL能力を持つ機体として描いている。

山岳基地に移動した直後に交戦した反政府軍部隊が運用。
そのVTOL性能を活かして88の輸送部隊を奇襲し彼らの補給線を干上がらせた上に、『ヒバリの巣作戦*26』の展開により88を翻弄した。
前述の通り、実物の本機のVTOL性能では劇中で見せた様な挙動は不可能である。


  • F-105サンダーチーフ
アメリカ、リパブリック社製戦闘爆撃機。
戦闘爆撃機としては初めて爆弾倉を備えた機体で、戦闘機のみならず爆撃機としても優秀な性能を発揮した。
というか「型番のBとFを付け間違えられた*27」とまで称されるほど専らの爆撃機的扱いであったという。
爆弾倉は通常爆弾のみならず核爆弾をも運用可能だが、ベトナム戦争では専ら燃料庫として使われていた。

グエンが初登場時に搭乗していた機体。
ベトナム戦争と関わりの深い機体であるが、本機はベトナムを攻撃した米軍の機体であり、
ベトナム人であるグエンからすれば仇敵の様な存在である*28


  • Mig-21フィッシュベッド
ソ連の戦闘機。
初飛行は1955年とかなり古いが、未だに新規生産とバージョンアップが続いているF-4と並び賞される戦闘機界の古豪。
ジェット戦闘機としてはMiG-15や17と共に10000機以上も生産された大ベストセラー機である。
その実績と、ザコっぽいビジュアルから多くの実写映画などでも敵のやられ役として引っ張りだこになっている。
身も蓋もない言い方をすれば、 「ジェット戦闘機界のザク」 といった所。
しかしその弱そうシンプルな外見に反して高性能で、西側としては本機を完全に上回る性能の戦闘機の登場はF-16を待たねばならなかった。
またベトナム戦争ではミサイルの不調により性能を発揮できなかったF-4を大量に撃墜して回っており、創作ではやられ役ばかりなのに対して実際の活躍は中々大きい。

プロジェクト4の主力機であり、本作でもやられ役として登場。しかしマックバーン等、本機を駆るエースパイロットも多い。
ソ連機の例に漏れずバリエーションが大量にあるが、プロジェクト4採用機は諸々の描写からPMF初期型と推測されている。
ただしこのバージョンには機銃が装備されていないのだが、それにも関わらず機銃を発砲するシーンは数多い。
なお劇中登場機は電子装備に西側の機材を使用する事で、原型機よりも性能向上が成されている。


  • F-104スターファイター
アメリカ、ロッキード社製戦闘機。通称「最後の有人戦闘機」。
アメリカ初のマッハ2級戦闘機である。
鉛筆の如き細長い外見が特徴で、米軍の他に日本や西ドイツ等のヨーロッパ諸国でも運用されていた。

セラがフランスからアスランへ戻る際に西ドイツ軍から強奪、そのまま愛機となった。
山の基地から脱出後の仮設88基地を目指すも不時着、破損していたが後に修復した模様。


  • B-52ストラトフォートレス
アメリカ、ボーイング社製爆撃機。ベトナム戦争で大量の爆弾を投下する画で有名な機体。
1952年の初飛行とその3年後の運用開始以来、2019年現在未だに運用されている爆撃機界の50年選手。
いい加減老朽化も進んで来たため後継機の開発も行われたが、結局その後継機の方が先に退役する事が決定してしまった。
その長大な運用期間の凄まじさは 「俺も親父も爺ちゃんも、親子孫三代でB-52のパイロットをやっている」 というジョークが物語っている。
結局米軍は近代化改修を繰り返して2040年代まで使用する事を決定しており、50年どころか 100年選手 になりつつある。

プロジェクト4がアスラン攻撃のために大量に投入し、またその内の1機以上が空中給油機(実在しない仕様)に改造されている。
補給の目途が立った事を受けて出撃した88のパイロット達によって全機が撃墜された。


  • X-29
アメリカ、グラマン社製実験機。世界初の超音速前進翼機である。
前進翼と呼ばれる、主翼が前方に向けて傾斜した主翼を持つ戦闘機のデータ収集を目的とした機体。
前進翼は格闘性能を向上させる代わりに安定性に欠け、しかも速度を上げると空気抵抗により主翼が捻じれるという問題があった。
本機は構造・材質の変更によって主翼の強度を向上させ、コンピュータ制御により補助翼を絶えず自動で動かし続けさせる事で安定性の問題を解決した。

試作機どころではない 実験機 である本機は 実戦投入を一切想定していない。
そのため武装も戦闘用装備も一切無く、燃料搭載量も少ないため劇中でも戦闘中に燃料切れを起こしたシーンが存在する。
つまり実戦で使用する為に武装その他を一から取り付けるハメになった筈であり、整備班には相当な苦労があったに違いない。

本機は存在そのものがネタバレに近いので、詳細は折りたたむ。



  • エンタープライズ級原子力空母
ニミッツ級の前級となる米海軍の原子力空母。世界初の原子力空母である。
イラクの自由作戦など実戦経験もある。
ニミッツ級と異なり同型艦は存在せず、2012年に退役、現在解体中である。

基地を破壊され窮地に追い込まれたエリア88に向けて、『謎のスポンサー』から空母のベテラン乗組員付きで贈られた品。
前述の通りエンタープライズ級には同型艦は存在しないが、
本作では『建造途中で放棄され、解体するにも完成させるにも金がかかり過ぎるためそのままドッグで放置され埃を被っていた同型艦を完成させたもの』とされている。
サキにより88の艦番が与えられ、砂漠基地、山岳基地、その後の仮設基地に次ぐ4代目エリア88として運用された。


  • 地上空母
エリア88オリジナルのトンデモ兵器その1。
ジュゼッペ・ファリーナが運用データ収集目的で開発した試作兵器。
宇宙ロケットを発射台まで運ぶクロウラーという巨大車輌を改造して作られた。
極めて巨大であり、改造のベースに使用したクロウラーは1台や2台ではないと見て間違いない。
右舷側にアイランド、後部にエレベーターを持ち、アングルドデッキ無しという二次大戦序盤の空母の様な甲板をしている。
戦闘機の搭載量は不明だが、劇中での艦長の台詞から少なくとも30機以上と見られる。また後述の機能から甲板上には戦闘機を一機も駐機させておらず、全て船内に収納している。
動力は原子炉。しかし灼熱の砂漠の中での運用であるため冷却に難を抱えており*30、熱量が限界に達すると巨大なダクトを数時間に渡って露出させる必要がある。
最大の特徴として砂中への潜航能力を持ち、潜航中は移動できないものの、砂がクッションとなるため空爆でダメージを受ける事もない。
また潜航中はレーダーを周辺に設置する事で索敵が可能。
船体の各所には大量のミサイルランチャーを装備し、これは潜航中も発射可能である。
ランチャーの無い所からの突然の攻撃となるため奇襲効果は抜群であり、シンやミッキーさえもこれの餌食となった。
しかしデータ不足により、砂中からのミサイル発射はある一定のパターン下でなければ不可能である*31
本体の耐久力も非常に高く、多少の500ポンド爆弾程度は全く意に介さない。


総じて、エースコンバットの超兵器群に伍するインパクトを放つ超兵器である。
それまでエリア88という作品はリアル路線で進んでいたため、地上空母編だけ異様に作風が浮いているが、
これは作者曰く、「このままリアル路線で行ったらその内本当に中東で起こりそうだったから」との事である。


  • グランドスラム
エリア88オリジナルのトンデモ兵器その2。
地上空母に搭載されている巨大ミサイル。
ミサイルと呼ばれてはいるが、その実態は 先端のドリルで地下20mを掘り進み、目標の地下で爆発する という自走地雷とでも言うべき代物。
移動速度はおよそ5㎞/hと非常に遅いが、300tという凄まじい量の高性能爆薬を搭載し、その威力は尋常ではない*32*33
タイマーや各種センサーと連動した信管を持ち、タイマーが作動した状態で周囲5㎞四方に高い熱量等を検知すると爆発する。
名前の由来は第二次世界大戦中にイギリス軍が使用していた巨大爆弾グランドスラムと思われる。
また先端にドリルが付いたミサイルというコンセプトは宇宙戦艦ヤマトのドリルミサイルが元ネタである。



  • T-10対空地雷
エリア88オリジナルのトンデモ兵器その3。
プロジェクト4が運用していた使い捨て対空ミサイルランチャー。
ミサイル1本を内蔵した円筒形のランチャーと敵味方識別装置を備えたユニットで構成されており、ランチャーの先端に取り付けられたドリルで自動的に地中に埋設される。
マッコイ曰く、過去に似た兵器が武器商人の界隈で話題となったが、それは僅か500m程度という射程の短さや敵味方無差別に攻撃してしまうという欠陥があったためすぐに廃れたという。
本機は技術進歩によって3000m近い射程を獲得し*34、敵味方識別装置を別個で地上に設置するという形で問題を解決した。
これの最大の長所は地上にミサイルランチャーが全く見えないため、非常に奇襲能力が高いという点にあり、各種哨戒機は元より、戦闘機に搭乗したグエンやシンさえもこれに撃墜された。
なお、「味方信号を発信していない航空機は無差別に攻撃する」という性質上、敵機だけでなく民間機も攻撃してしまう欠点があるが、
これについてプロジェクト4の兵士とサキは「民間機といえど戦場を飛行していれば撃墜されても仕方ない」という少々乱暴な理屈によって問題なしと扱われている。


  • MB-14
エリア88オリジナルのトンデモ兵器…ではなく民間の旅客機。
神崎が大和航空を乗っ取るために本機の製造元のマックウェル社が保有する大和航空株を譲り受ける条件として、大和航空の主力機に導入された双発型旅客機。
曰く格安で大量の乗客を載せられることがメリットであり、大和航空は導入直後から東南アジアやヨーロッパ方面に投入し、「額面通りであれば」世界中の空でMB-14を目にするとされていた。
パイロットには機体が軽くて操縦しやすいと好評だったが、エンジンは異常加熱しやすく耐久・信頼性に深刻な問題があり、操縦性も材料を削って50tも軽量化させたため。
しかも削られたのは 全て安全関係の装備。
マッコイが商談で顔を合わせた西ドイツの業者は「欠陥機」とストレートに評価を下し、「旅客機としてのチェックはパスしているが規格スレスレだろう」とマッコイは考察し、
神崎もまた「安全性がスレスレなのは承知していたがここまで早く事故るものか」と毒を吐いた。
本機の資料を見たマクガイヤーはFAAの耐空証明を取得できたことを疑問視し、「空飛ぶ棺桶」 「自動車に羽根を括りつけた方がマシ」 などと称する程の問題がある。
FAAの耐空証明なんてDC-10のやらかしとか度々あるけど
「シンは元大和航空所属だった」という事を知っていたマッコイが彼に「あの会社はやばい」と同業者間でも噂になっている事を伝え、更に神埼が社長に就任していると知る事態になった。
その後、大和航空所有機でエンジン発火が原因の重大な墜落事故が導入から僅か半年で発生してしまい、神崎が失脚するきっかけになった。
アニメにも登場するがこちらでは4発機になっていた。


◆余談

  • 「エリア88」の由来はアハトアハトの通称でお馴染みの第二次世界大戦中のドイツ軍が使用していた 88mm高射砲 である。
    作者がタミヤから発売されたこれの模型の出来栄えに感激した事が切っ掛けとの事。

  • タイトルの読み方について、「はちじゅうはち」か「はちはち」か「エイティエイト」か「アハトアハト」かは漫画作中では明言されていない。
    作者にも読み方の質問がされたが、その回答は「普通に「はちじゅうはち」で良いじゃん(意訳)」であった。

  • 作者によると「仕事も恋人との交際も順調な主人公が、親友の裏切りによって島流しにされ全てを失い、後に莫大な財を得て復讐に向かう」という本作のストーリーは、
    デュマの小説「モンテクリスト伯」のあらすじをそのまま流用したとのこと。

  • 文林堂の世界の傑作機でF-5E系統の特集がされた際には新谷かおるへのインタビューだけでなく、表紙のF-20がシンのF-20になっている。

  • 第88回コミックマーケットに際して作者は「88」繋がりでかカタログの表紙を寄稿し、自身も10年振りにサークル参加した。*35
    そのスペースは A-88 、スペース周りの地面には88の滑走路を模したペイントを施すという凝り様で、
    頒布物は、新刊本、シャツ、描き下ろしイラスト付き扇子、
    そして外泊証明ペン(本体に神崎の顔と「おい、真! これにサインしろ!!」の文字、パッケージに泥酔する真に書類を書かせる神崎、「注:最後まできちんと読んでからサインしましょう」の文字入り)であった。






今、追記修正の幕が切って落とされようとしている……
行きつく先は、荒らしの地獄か全消しの海か……
タイプする指は弱く震える……
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*1 『内乱鎮圧の為に傭兵パイロットの主人公が戦いに挑む』『受け取った報酬を元手に新機体を購入する』などといった点

*2 上記エースコンバット同様、敵基地を奇襲するために戦闘機で谷間を抜けるシーンや敵として登場する軍産複合体、一部のメインキャラの名前など。但し脚本家曰く『DESTINY』の主人公シンの由来は『「星」の中国語読み』とされており、これについては偶然の可能性もある。

*3 先述の通り泥酔するまで酒を飲んだり、神崎一人を殺す為に無断出撃した挙句に他にも大勢の民間人の乗った旅客機を撃墜しようとしたりなど

*4 撃墜数で言えば第二次世界大戦に於けるフィンランドのエースパイロット、エイノ・イルマリ・ユーティライネンと同等。ミサイルが主力の現代の空戦に於いて、撃墜数は二次大戦当時ほど意味の大きい記録ではないという見方もあるが、作中ではドッグファイトとその際の機銃による撃墜シーンも多く、やはり彼自身のテクニックも相当なものと言って差し支えない。

*5 これは中盤までのスコアであるため、実際にはこれより更に増える。

*6 士官クラスとしては例外的に水洗トイレの使用を許可する、体調不良時の出撃を控えさせるなど

*7 彼と同じ機種を使用するジェンセンも同じ状況だった様である。シンのドラケン、グレッグとキャンベルのA-4は整備性が良好なため、自力で整備せねばならなかったのは同様だが彼らと比べて比較的マシだった。

*8 OVA版では会話中にボリスの負傷と機体への被弾の影響でボリス機がふらつく描写がなされている

*9 ロッキー及びミッキーが来るより前にカメラマンが取材のために滞在していたことがあり、その際に売りつけようと大量に仕入れたはいいがそのカメラマンがフィルムを持ち込んでいたのでそのまま不良在庫化した

*10 購入したランディは80セントまで値切った。このため彼の機体はエンジン音が独特

*11 家族の事情等に巻き込まれて孤児となり寄る辺もなく空港で孤立していたジョゼを引き取り、凄まじい剣幕でチケットの手配を要求した涼子を神崎が自身への印象操作を目的に諌めた際、涼子を擁護せず神崎を擁護するなど。諌めた後に神崎は涼子に言動を詫びたが、周囲の社員からすれば神崎の言葉は最もな主張であった

*12 真としては『義理の妹』と認識されている。

*13 この時はギャングに前後を挟まれており、明らかに相手側が有利な体勢であった。その上、沢は事情を聴きだすために2人とも刃で斬らずに手加減をしている。

*14 これは決して漫画の荒唐無稽な描写というわけではない。サファリ5000kmに於いて、泥と太陽と原住民の「投石」は名物であったとされている。

*15 起爆寸前の手榴弾の処理方法としては一般的かつ(本人以外の周囲の人にとっては)最も安全なものである。当然実行した者はほぼ確実に死亡するため、実行者は死後に表彰を受ける事が多い。

*16 現代のレートで考えると200億円に近い損失である。

*17 当時はマッコイが不在だったため補給が厳しくなっており、整備不良で飛行できない機体が多数出ていた。山岳基地での再編時点で推測される保有機が120機程、その後の解散命令で2/3が脱退、その後の強行脱出による損害と件の整備不良から、稼働機は30機に満たないと考えられ、劇中の描写では10機も出ていなかったと思われる。ただし、F4でセラとキムが観測した88方面のターゲットは約20機。無理矢理上げたのかもしれない。それはいつもの事でもあったし。

*18 作劇上のフィクションもあるが、100機できかないジェット軍用機が殴り合っているのは尋常ではない。

*19 ただし、劇中には大和航空とは別で日本航空も存在する

*20 無事に着陸した模様

*21 クフィールは新鋭機ではあるが88での採用例は多く、アスラン空軍正規軍でも使用している事もあって、入手は然程難しくなかった筈である。

*22 厳密には本機の日本向けバージョンのF-15Jである

*23 少なくとも劇中では「ハリアー」と呼称されているが、F-4やF-5も「ファントムII」「タイガーII」などとは呼ばれておらず、単に「ファントム」「タイガー」と呼ばれているため、呼称だけを根拠に初期型ハリアーであると断言はできない。

*24 グレッグ自身もこの当時は砂漠空母の捕虜になっており、どの道砂漠空母との決戦には参加できなかった

*25 ただし当初は輸出規制の関係や後述の台湾への売り込みで中国との関係を考慮し最新鋭機を売るわけにはいかなかったのであくまでF-5系統扱いとされていた

*26 森林部に一旦降下した後に木々を縫って低空を飛行、降下地点から離れた場所まで移動する事で、本来の拠点の位置を攪乱する欺瞞作戦

*27 米軍機の型番のFはFighter、即ち戦闘機を意味する。BはBomberで爆撃機の意

*28 東京大空襲を生き残った日本人がB-29を愛機としている様なものである。

*29 他にも降着装置はF-16、エンジンはF-18、油圧はA-6などが流用されている

*30 原子力空母や原子力潜水艦であれば海水を冷却に使用する事が出来る

*31 劇中ではグレッグが地上空母に至近距離まで突っ込み、甲板上ギリギリを通り過ぎるという挙動を取った事があるが、「データ不足によりこの様な型破りなパイロットには対応できない」と十分な防空ができなかった。

*32 300tの爆薬とは、単純計算でB-52爆撃機10機分の爆弾と同等である。

*33 もし核を積めば、理論上イタリア半島を丸ごと消滅させられるとされる。

*34 劇中で、対空地雷を回避するために高度10000フィートまで上昇するという旨の台詞が登場する。

*35 実際には、20年以上前にコミケスタッフとの宴席で冗談半分に「開催番号が88まで行ったら表紙を描く」と約束したためらしい。なお、当時の開催番号はまだ50も行っていなかった