ダークサイダーズ3

登録日:2019/05/13 Mon 21:31:05
更新日:2024/03/12 Tue 23:53:11
所要時間:約 7 分で読めます




再び終末の地上へ。


ダークサイダーズ3』(DARKSIDERS III)とは、THQ Nordicから発売されている、アクションアドベンチャーゲーム。
シリーズ初代の『ダークサイダーズ』、二作目の『ダークサイダーズ2』から続く3作目。


◆概要


ハードはXbox One/PS4/PC(Steam)/Nintendo Switch。2018年発売。
かつてシリーズを開発していたVigilGamesのスタッフが設立したGunfireGamesが開発を担当した。
過去シリーズから一転してRPG要素が大きく減り、アクション要素に重点を置いた作風となった。
とはいえシリーズ恒例の必殺フォームやラス攻撃といった派手な画作りとキャラクター同士の掛け合いの妙は健在。
それだけにローカライズの質がやや低下した*1のが惜しまれるところ。



◆ストーリー

かつて「焦炎評議会」に仕える四騎士が、永きにわたり続いた天界と魔界の戦争を終結させた。
やがて地球に人類が生まれ、評議会はこの人類が調和をもたらす「第三の勢力」となるまで保護することを決め、「7つの封印」を施す。
すべての封印が解かれた時、終末戦争が勃発する…そのはずだったが、期せずして封印は破られ、人類は為すすべもなく滅亡し、地球は廃墟と化した。

時を同じくして天界の牢獄が破られ、地球に「セブン・シン」と呼ばれる強力な魔物が放たれてしまう。

四騎士の一人フューリーはセブン・シン討伐を命じられ、地球に降り立つ…



◆システム

明確にダンジョンとそれ以外を分けないシームレスマップを採用し、全体として初代の形式に近い。
ただ、フックショットやポータルガンのようなアイテムが登場した過去シリーズと違い手持ち武器の「スコーン」と「クロスブレード」以外の武器が登場せず、ボス戦もアイテムありきの攻略ではなくなったことと、道中のパズル要素が大幅に減ったことなどが重なり、前作までのゼル伝のようなノリを期待すると裏切られることになる。
ほぼ完全なアクションゲームと考えて良いだろう。

戦闘面ではガードできない仕様のため攻撃に対しては回避に徹する必要があり、敵の行動パターンを覚えることが極めて重要。
またとどめ攻撃(フィニッシュムーブ)やQTEは廃止されており、全体に戦闘の難易度は上昇している。

通貨に過ぎなかった「ソウル」は経験値と通貨を兼ね、死ぬとその場にロストするが回収することが可能、使用すると一定量のソウルになる消費アイテム*2が存在するなど、名前も併せてフロムソフトウェアソウルシリーと全く同じ仕様に変化。
死亡してもゲームオーバーにならずチェックポイントで復活する点も同様で、敵の攻撃力が全体的に高いことも合わさって死に覚え(ソウルライク)ゲーと化している。



◆フォーム・武器

フューリーは各種のエネルギーを纏ったフォームを切り替えて戦う。
ストーリー中でボスを倒すと各フォームが順番に解禁され、各フォームの能力によって行動範囲が広がっていく。
本作の武器はフューリー愛用の鞭「スコーンの棘」を基本に、各フォームに応じた形態をサブ武器として使用できる、という形になっている。
ラス攻撃も同様に各フォームに対応したものが一種類ずつ、計五種類存在する。

  • スコーンの棘
フューリーが使う古い武器「スコーン」の基本形態。紅茶の付け合せではない
各フォームのエネルギーに反応して姿を変えるが、標準状態では刃の並んだ鞭となる。
初期武装かつメイン武装で、フォーム未選択時はコレしか使えない。射程距離と攻撃範囲に優れ、非常に使いやすい武器。
ラス攻撃は全方位攻撃の「スカーレット・ストライク」。

  • フレイムフォーム
火炎やマグマへの耐性を獲得し、空中で炎を纏っての大ジャンプが可能。
炎で蜘蛛の巣を焼き払ったりもできる。
サブ武器はフレイル二刀流の「スコーンの鎖」。威力が低めの代わりに手数が多く、一部の攻撃に敵を炎上させスリップダメージを与える効果がある。
ラス攻撃はシリーズおなじみ「イモレーション」。炎を纏い、周囲の敵にダメージを与え、炎上させる。密集した雑魚を攻撃する時に有効。

  • ストームフォーム
空中で滑空し、気流に乗って大ジャンプすることができる。
サブ武器は「スコーンの槍」。電光石火の突きと、カウンター時の遠距離攻撃が特徴。
ラス攻撃は「トリプル・テンペスト」。一定時間の間、竜巻が敵を追尾しながらダメージを与え続ける。遠距離にも有効で使いやすい。

  • フォースフォーム
一部の地形に吸着して移動することができるようになる。ぶっちゃけメトロイドのモーフボール+ボールトラック
また、強風に耐えて行動でき、水底を歩いて戦えるようになるほか、他のフォームでは動かせない仕掛けを動かせる。
サブ武器は大きなハンマーの「スコーンの木槌」。一部の敵のガードを崩したり、他の武器では破壊できない障害物を壊すなどの効果がある。
ラス攻撃は「カタクリズム」。フューリーを中心に爆発を起こして大ダメージを与える。発動前に敵を引き寄せるので意外と有効射程が広く、雑魚掃除に有効。

  • ステイシスフォーム
一部の壁を登ったり、水面を歩いて渡れるようになる。
サブ武器は「スコーンブレード」。二本に分割できる剣で、攻撃力と隙のバランスが良い。
ラス攻撃は「ステイシスシールド」。バリアを張り、攻撃してきた敵の動きを僅かな間スローにさせる。ラスゲージが尽きると解除される。ボス戦など、強敵との戦闘時に事故を防げる。

  • クロスブレード
中盤で手に入る武器。ゼル伝のブーメラン。
ボタンを長押しすると各フォームのエネルギーを纏い、様々なギミックを作動させることができる。


◆登場人物


フューリー
鞭を操る四騎士の紅一点。口が悪く、評議会や他の四騎士に対しても不遜な態度を崩さない。
しかしその裏で兄弟達を信頼しているような態度も見え隠れし、言動には感情を御しきれない若さが滲む。
評議会の命を受け、セブン・シンの討伐に向かう。

ランペイジ
フューリーの愛馬。
言動にトゲの多いフューリーが唯一心を許す相棒だったのだが…

ウォー
四騎士の一人で、名誉と掟を重んじる末弟。1の主人公。
本作ではゲーム開始時点で評議会に身柄を拘束されている。
任務に赴くフューリーに対し「何者かが俺たちの命を狙っている。気をつけろ」と忠告する。

デス
同じく四騎士の一人で長兄。2の主人公。
ストーリー上は行方不明となっており、ほとんど登場しない。
フューリーが使う回復アイテム「ネフィリムズレスパイト(ネフィリムの安息)」は彼の手作りの品らしく、兄弟想いであることがうかがえる。

ストライフ
四騎士の一人。獲物は二丁拳銃らしく、彼の愛銃の片割れ「リデンプション」は2にてデスが使用している。
今作でようやくはっきりと姿が描かれたが、評議会曰く「別の任務中」らしくほとんど登場しない。

焦炎評議会
相変わらずの人面岩たち。四騎士を従え、長く続いた天国と地獄の戦いに休戦協定を結ばせた存在。
シリーズをプレイした人たちからすれば信用ならない連中に映る。

ウォッチャー
評議会に仕える監視者。フューリーの監視を命じられている。
初代で登場したものと異なる女性型のウォッチャー。
態度の悪かった初代のウォッチャーと異なり、フューリーを「ご主人サマ」と呼び影に潜んで付き従う。
態度が良すぎて疑いたくなる人は少なくないはず。

空洞の閣下
「空洞」と呼ばれる場所の主で、巨大な棺を担いでいる。
天使や悪魔たちの中には、戦いに疲れ、彼のもとを訪れ魂を捧げることで苦痛から開放されることを望む者たちがいるらしい。
地球を訪れたフューリーに武器を与え悪魔アブラクシスの討伐を依頼するが、その言動には含みが多く…?

ウシエル
天使の軍隊「ヘルガード」の幹部で、スキンヘッドのコワモテ大天使。
ヘルガードの前哨基地を指揮しており、ある理由からフューリーに助力を乞う。

アブラクシス
地上で悪魔たちを統率している幹部。
空洞の閣下によれば、調和を脅かす存在らしい。

ヴァルグリム
シリーズ皆勤賞の悪魔。いわゆるアイテム屋だが、商売する相手を選ばない商売人の鑑。
蛇の穴という、様々な場所を繋ぐ裏道を知っており、ゲームを進める上でかなりお世話になる。
今作ではソウルを使ってのレベルアップも担当しており、もはや火防女のような働きぶり。

ネフィリム
天使と悪魔に続き現れた種族で、破壊の限りを尽くしたとされる。
四騎士はこのネフィリムたちの中から現れた裏切り者であり、焦炎評議会から力を与えられ、同胞であるネフィリムを全滅させ、戦争を集結に導いた。

ウルセイン
創造者(メイカー)と呼ばれる巨人族の一人。作中では「製造者」とか訳されているが
終末戦争の勃発した地球で、僅かに生き延びた人類を保護している。
武器を鍛える代わりに、各地で人類の生き残りを探すようフューリーに依頼する。

セブン・シン
「七つの大罪」をその名に冠する魔物たち。
作中での解説によれば、ただひたすら欲望に従って破壊を撒き散らす怪物とされる。
本作ではルートが一本道ではなく、ある程度討伐の順を変えられる。
また名前の由来が英語だったりラテン語だったりバラバラ。


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最終更新:2024年03月12日 23:53

*1 主要キャラクターの会話については大きな破綻はないものの一部不自然な訳がある、端役のセリフで男言葉と女言葉が混ざっている、装備品やキャプションの一部が翻訳されていないなど

*2 「◯◯のソウル」や「死血」に相当