東方文花帖 ~ Bohemian Archive in Japanese Red.

登録日:2019/05/12 Sun 14:00:00
更新日:2023/11/26 Sun 20:42:32
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「号外だよ」

「幻想郷一早くて確かな真実の泉『文々。新聞』の号外だよ」

「これを読まないと貴方に明日はないわ」



『東方文花帖 ~ Bohemian Archive in Japanese Red.』とは、2005年8月に一迅社から刊行された東方Project初の公式書籍作品である。
分類上は設定資料集・アンソロジーコミックといえる。
メインタイトルが同じゲーム作品についてはこちらを参照の事。


著者は東方Project原作者のZUN氏で、表紙や一部の挿絵を『香霖堂』や『外來韋編』等でも活躍している唖采 弦二氏が手掛けている。
他にも本作に作品を寄せたイラストレーターは『萃夢想』から『心綺楼』までの黄昏フロンティア共同制作作品のキャラクターデザインを務めたalphes氏などの9名。
作中の各所に収録された漫画の作者は、後に『外來韋編』や『文花真報』に作品を掲載する葉庭氏や『月のイナバと地上の因幡』で知られるあらた としひら氏、『三月精』二期以降の作画で有名な比良坂 真琴氏などの総勢10名である。
ただし、巻頭に掲載されたZUN氏原作・葉庭氏作画の『風の号外』以外は完全な二次創作であり、公式設定としては扱われる事は無い。
巻末にはZUN氏のインタビューが掲載されており、付属のCD-ROMには『花映塚』体験版と音楽3曲、壁紙が収録されている。




【概要】

幻想郷の日常や非日常を新聞の記事にして各地に配る少女がいた。
それは幻想郷最速の鴉天狗・射命丸 文
本書では文の記事を通して幻想郷をより詳しく知る事が出来る。


注、ただし記事内の全ての情報が真実であるとは限らないのでご留意を。



【主人公】

●射命丸 文
本書の主人公にして、幻想郷の真実を追求する鴉天狗のジャーナリスト。
作中の時点では天狗仲間の新聞大会に向けて号外を配っているところで、この事から時系列は『香霖堂』一期第17話より前だと判る。
彼女が執筆・発行している『文々。新聞』を読む形で本書は進んでいく。
明らかに自分より目上の萃香が相手でも物怖じせずに取材を刊行する辺りはインタビュアーの鑑。
無学な若手妖怪に呆れる事もしばしばあるが、なぜかチルノといったちびっ子相手には話に付き合う妙に親切な面を見せた。


なお、本書が東方作品全体で大きな存在感を示す人物である文の初出である。



【取材を受けた登場人物】

博麗 霊夢 (第百二十季 卯月の一)
東方Projectを代表する紅白の腋巫女さん。
本書の発売直後に頒布された『花映塚』の異変を解決した後の宴会でへべれけになっている所を記事にされた。
取材を受けたのはこの月に入ってから5回目の宴会との事。
……また萃香のダシにされていないだろうか?


霧雨 魔理沙 (第百十八季 葉月の四)
東方Projectを代表する白黒の魔法使いさん。
『紅魔郷』直後に紅魔館に泥棒に入っている様子をばっちり写真に撮られている。
紅霧異変が収束してからの1ヶ月足らずで10回以上も”お仕事”をしていたようだ。
魔理沙は文に会うなり保存用のこの記事を「なかなか良く撮れてる」として”私が死ぬまで”借りた。ひどい。


ルーミア (第百十六季 葉月の二)
暗闇の妖怪。へーそーなのかー。
目的意識を持たずにふよふよ飛んでいる彼女の暮らしを見て、文はとてもじじむさい嘆き方をした。


●チルノ (第百二十季 水無月の一)
氷の妖精。
沼で蛙を凍らせて遊んでいたら主の大ガマに丸呑みされた。自業自得。
一応ガマの体内を冷やして自力で脱出したらしいが、ガマは無傷だった。
自分の醜態を記事にされた事に腹を立てたチルノは当初、文に対しても食って掛かっていた。
余談だがこの記事の5年前にあたるリリカの記事でも彼女と思しき氷の妖精が大ガマに喰われているのが確認できる。
まるで成長していない……


紅 美鈴 (第百十九季 長月の四)
紅魔館の門番。庭の管理もしている。
ある日庭の花畑に白い五芒星が描かれ、これを気に入ったかと思えば飽きたので戻すよう命じるお嬢様に振り回されていた。
このミステリーサークルだが、文のインタビュー中にパチュリーが自分の作ったものだと明かした。
だが花畑の復旧は美鈴任せである。ひどい。


●パチュリー・ノーレッジ (第百十九季 文月の四)
紅魔館の魔女。
『萃夢想』の一件を受けて、鬼対策のために紅魔館内で季節の変わり目 (=節分) ごとに豆まき会を行う事にした。
とはいえお嬢様自身も吸血”鬼”である事から鬼と同様の対策が効いてしまい、炒り豆に触れる事さえ出来ないレミリアには太巻きを咥えてもらっていた。
この取材の時点では、文は萃香が再び顔を出すようになった事を知らなかったとみられる。
なお本書のかなり後のエピソードである『茨歌仙』第21話でも紅魔館の節分が描かれ、その頃には館内での豆まきはレミリアにより禁止されていた。


十六夜 咲夜 (第百十九季、葉月の三)
紅魔館のメイド長。
『永夜抄』と『儚月抄』の間のエピソードで、明け方に咲夜が各地で変な物を集めていたのが記事にされている。
記事では事もあろうに魔理沙のミニ八卦炉を盗もうとしている
後日文の取材があるも咲夜はのらりくらりと質問をかわしていたが、後から会話に参加したパチュリーによって”に行く”という目的が明かされた。
この時『香霖堂』一期第18話で咲夜が伝えようとした”メッセージ”がきちんと伝わっていた事が明らかになっている。


レミリア・スカーレット (第百十八季、長月の五)
紅魔館の主たる吸血鬼のお嬢様。
記事そのものは『紅魔郷』時の紅い霧と同時に幻想郷上空に発生した”紅い虹と天使の翼”を紹介している。
異変解決後に一連の現象について文が取材しているが、異変を起こしたレミリア本人よりもパチュリーの方が事情をよく判っていた。
なお紅い霧はレミリアの指先から放たれている事が判明している。


フランドール・スカーレット (第百二十季 弥生の四)
紅魔館の誇るリーサルウェポン。万物を一手間で破壊できる狂気の妹。
深夜に紅魔館上空に飛来した隕石を自前の能力で粉々に破壊した。
その時の出来事を文に訊かれ、隕石の破壊方法として答えたのが「きゅっとしてドカーン」である。*1
さりげなく姉を陰で「あいつ」呼ばわりしていたが、その姉が顔を出してからは二人して文の質問を煙に巻いていた。


レティ・ホワイトロック (第百十九季、皐月の一)
冬の妖怪。
『妖々夢』にて通りすがりの博麗の巫女にボコボコにされた事を「春乞いの儀式」として記事にされた、可哀そうな人。
冬以外に動くと息が上がるそうで、他の季節は全く日の当たらない場所で隠れて休んでいるとの事。


 (第百十九季、神無月の二)
マヨヒガに潜む化猫にしてスキマ妖怪の式の式。
他の猫達をしもべとして使役しようと奮闘するも先は険しいようだ。
ちなみに橙はマタタビで他の猫を手なづけようとしているが、これはどうやら藍譲りらしい。


アリス・マーガトロイド (第百十九季、水無月の三)
魔法の森に住まう七色の人形遣い。
神社の裏の木々に藁人形を打ち付けていた所を文に記事にされた。ごっすんごっすん。
そして取材に答えた事を、再度取材を申し込んだ文に自宅を訪問されるまで忘れていた。
とは言えアリスが行っていたのは至極真面目な魔法研究で、丑の刻参りを通して人形とそのモデルの類似性について調べようとしていたという。
ただし、研究で使った藁人形のモデルが誰なのかは不明。
他にもアリスの目標が、以前見かけた自律式人形の再現である事も語られている。


●ルナサ・プリズムリバー (第百十三季、文月の一)
騒霊三姉妹の長女にしてプリズムリバー楽団のヴァイオリニスト。
白玉楼で行われたライブの最中にルナサは突如場所を移動すると宣言。
観客を全員連れて紅魔館に移動し、そこでライブを無事に終えた事が記事になっている。
どうやらルナサは気圧の変化に聡いようで白玉楼で雨が降る事を予見し、観客とのトラブルを防ぐために会場の移動を”サプライズ”演出に見せかけて行ったのだった。
またこの記事は『紅魔郷』よりさらに以前の物ではあるが、この時点で紅魔館の存在がある程度広く認知されている事や、冥界と顕界の往来がスムーズに行われている事が読み取れる。


●メルラン・プリズムリバー (第百十四季、神無月の一)
騒霊三姉妹の次女にしてプリズムリバー楽団のトランぺッター。ぐるぐる。
メルランの奏でる音を聞いた者は興奮状態になるため、陰気な地縛霊の多い墓地でソロライブを行っていた。
と言ってもこれはルナサの指示で、ライブ後の地縛霊が成仏したかその辺の浮遊霊になったか等は気にしていない様子。
取材時もテンションが高く、さしもの文も若干たじろいでいた。


●リリカ・プリズムリバー (第百十五季、皐月の四)
騒霊三姉妹の三女にしてプリズムリバー楽団のキーボーディスト。
記事・インタビューともに、幻想郷では馴染みのないリリカの”幻想の音楽”について文が不思議がる内容の物。
姉二人に比べると幼い見た目のリリカだが、やはり音楽家という事なのか音楽の話題になると熱の入ったトークをしている。
あと素晴らしい音を出す自分の偉さを事あるごとに強調していた。


魂魄 妖夢 (第百十九季、葉月の五)
白玉楼のお嬢様に仕える、半分幻の庭師兼剣術指南係兼、その他いろいろ。
盆の入りに顕界へ漏れていった幽霊達を連れ戻しているところを記事にされている。
『妖々夢』から1年以上経ったインタビュー時点ではすっかり顕界と冥界の行き来はお手軽になったとの事。
妖夢は「当たり前の事は一番正しいこと」と生真面目なところを見せた。
しかしお給金とお休みは無いようだ。幽々子様、もうちょっと従者を労ってあげて。


西行寺 幽々子 (第百十九季、皐月の一)
白玉楼にて冥界の幽霊達を管理している、亡霊のお嬢様。
『妖々夢』直後にまだ咲いていない桜の木の下で妖夢に桜の花びらを蒔かせ、自身はその花びらの中で舞っていた。
恐らく花びらは冥界か (紫経由で) 外の世界から持ち込んだのだろうが出所は不明。
文の取材に対してもはぐらかすような要領を得ない返答に終始していた。
ただ、一連の行為は異変によって集めていた”春度”を巫女に返すための儀式だったようだ。


八雲 藍 (第百二十季、皐月の一)
幻想郷の賢者に仕える、九尾の狐の式神にして式神使い。
明晰な頭脳を活かして三途の河の河幅を算出した。
計算式を見た文は「うげげげげ」とまるで理解できない様子だったが、藍曰く「暇つぶし」との事。
しかし彼女よりもさらに数字に強い者が存在するのだった。


八雲 紫 (第百十九季、葉月の三)
幻想郷を創った賢者の一人である、神隠しの主犯たるスキマ妖怪。
『妖々夢』EX後に自分の命令なしに人間と戦った藍に折檻を加えている決定的瞬間を記事にされた。
同じ動物由来の妖怪が痛めつけられているのに義憤を抱いた文は紫を激しく糾弾している。
この時紫は「 (自分の式神である藍は) 私の決めたとおりに動かないとその力が十分に発揮できないの」と語っているが、後の『儚月抄』では藍に対し「自分で考えてほしいと思っている」と述懐している。
どうやら複雑な心持ちのようだ。


●伊吹 萃香 (第百二十季、如月の一)
幻想郷に帰ってきたヨッパライ……もとい、強大な力を誇る鬼の四天王が一人。
記事では夜空の満月を粉々に砕いている様子が記されている。これがホントの『砕月』。
だが文の取材によると萃香が破壊したのは実際には月そのものではなく月を映す天蓋だったとの事。それはそれで凄いのだが。
インタビューでは昔馴染みという事で気の置けない会話をしている。
ただ、挿絵を見ても判る通り二人ともすっかり出来上がっている。かわいい。


リグル・ナイトバグ (第百十九季、長月の二)
飛んで火にいる夏の蛍の妖怪。
蟲の地位向上を狙って大量の蟲を使った『蟲の知らせ』サービスを行っていた。
事前にリグルに予定を伝えておくと、約束の時間に合わせて蟲達がやってくるという素晴らしいもの。
しかし虫頭の彼女はすぐに飽きてしまい、文が再びインタビューに来た際には企画の存在自体を忘れてしまっていた。
蟲はどこまで行っても鳥のエサでしかないため、文はリグルを始終軽んじていたが同時に蟲が強くなるためのアドバイスもしていた。


ミスティア・ローレライ (第百二十季、神無月の十三)
華奢な外見に似合わずロックな歌を好む、夜雀の妖怪。
焼鳥屋ならぬ焼き八目鰻屋を始めた事が記事になっている。
そもそもミスティアは夜道を歩く人間を鳥目にする妖怪で、その後に鳥目に効くとされる八目鰻の料理を出して儲けようというのだ。
世はそれをマッチポンプという。
商才はあるのだが新聞を読むのは嫌いなようで、彼女のこの答えに文は「鳥頭がますます鳥頭になってしまいます」と心底呆れていた。


上白沢 慧音 (第百十七季、長月の二)
半分妖怪でありながら人間達からの信頼が厚い”ワーハクタク”の歴史の先生。
記事では慧音個人の話というよりは、人間の里に発生したある秘密結社についての内容が記されている。
その結社は幻想郷の真実を知る事で妖怪を幻想郷から追い出し、人間の支配を勝ち取ろうという過激な集団らしい。
彼らの台頭を憂えた慧音は人里で幅広い年代へと向けた臨時の歴史教室を開いたが、残念ながら日々の生活で手一杯の人間達はあまり集まらなかったという。
とは言え文は彼らの動向をさほど重視していないようで、むしろ人里で暮らす妖怪の慧音に会う方が大事そうだった。
……まぁ、本当にマズい時は霊夢や紫達が動くし。


因幡 てゐ (第百十九季、睦月の四)
迷いの竹林在住のしあわせうさぎ。
その正体はかの”因幡の素兎”その人 (兎) である。
新年早々、神社のお賽銭と偽って人々からお金を騙し取る詐欺行為をしでかしている。
しかしてゐは出会った人に幸運を分け与える能力があるため彼女を訴える者はいなかったという。
そして記事では魔理沙と咲夜、アリスがこのお賽銭もどきを入れた事が明らかになっているが、賽銭詐欺が横行している事を知った霊夢は当然ながら烈火のごとく怒っていた。
てゐはインタビューでも幼い見た目に似合わぬ老獪な面を見せ、最後のどんでん返しで文をも驚かせた。


鈴仙・優曇華院・イナバ (第百二十季、霜月の二)
月から逃げてきた、狂気を操る玉兎の元兵士。
記事では地上の妖怪兎達の団体『兎角同盟』リーダーとして霊夢に抗議を行っていた。
その理由というのが「宴会の鍋に兎肉を入れるな」というもの。
しかし鈴仙は酒のツマミさえあればいいらしく、鳥鍋を一緒に出すという条件で妥協したとの事。
ここで名前が出てきた『兎角同盟』は後に『鈴奈庵』で鈴仙がある男性に提供した薬のパッケージにも名前が記載されている。


八意 永琳 (第百十九季、師走の一)
永遠亭の薬師にして、誰よりも薬と知恵に長けた月の天才。
記事では妖怪の精神をケアするために快適なを見させる紅い丸薬『胡蝶夢丸』を開発した事が記されている。
この胡蝶夢丸、文も試しに服用してみたものの精神が丈夫なためあまり効果はなかったようだ。
永琳曰く、森の人形遣いがこの薬を購入したとの事。……研究目的ですよね?
ちなみに服用した者に悪夢を見せるナイトメアタイプも存在し、ゲーム版『文花帖』でスペルカードとして使用している。
夢に纏わるこの薬だが、夢の支配者との関わりは今のところ不明瞭。


蓬莱山 輝夜 (第百二十季、霜月の一)
永遠のお姫様、その正体は月の都から下りてきた不老不死の罪人。
かつて月の都から持ち出した骨董品を展示する『月兎万象展』を開催していた。
展覧会の参加者全員に”月の兎がついた餅”をプレゼントしており、鈴仙は餅つきに追われる羽目になった。
この記事は文曰く「稀に見る大好評」だったようだが、彼女は取材当時まだ永遠亭の事情を知らなかったので展示会にはインチキっぽいものが混じっていたと訝しんでいる。


藤原 妹紅 (第百十九季、葉月の四)
竹林に潜み、永遠に燃え続ける炎の蓬莱人。
宿敵輝夜との戦闘により迷いの竹林が燃えた事が記事にされているが、文の取材に対しては二人揃って必死に誤魔化そうとしている。
日を改めてのインタビューでは懲りない文に対して妹紅は「新聞には誤報はつきもの」として愛をこめて欠番にするよう言い寄った。
珍しく文が本気で脅されている一幕が見られる。


森近 霖之助 (第百十五季、葉月の四)
古道具屋を営む商売人……というより趣味人。
外の世界から流入した道具”水煙草”を紹介する記事を載せている。
霖之助は『文々。新聞』を購読しており、店の広告を載せてもらっている文のお得意様である。
しかし再度の取材時にはいつものように水煙草を非売品にしてしまっていた


●光の三妖精 (第百二十季、葉月の三)
魔法の森の大木に暮らしていた*2仲良し三人組。
それぞれ日の光のサニーミルク、月の光のルナチャイルド、星の光のスターサファイア。
記事は『三月精』一期第1話のアフターストーリーとなっており、雷に打たれた後サニーが日の光を屈折させて自分に集中させ、怪我の治療をしている様子が描かれている。
これに伴い三人の上には雨が降っていないのに虹が発生。
しかもその虹は弧の向きが上下逆になった”逆さ虹”だったのだ。
なお雷はルナに落ち、他二人は巻き込まれただけなのだが一番ダメージが大きい筈のルナはほったらかしだった。
文のインタビューでも三妖精が姦しく喋っているために彼女が殆ど話に入る事が出来ていない。
三妖精の会話を見守っていた文は”妖精園”なる謎の単語を口にしているが、これが三人の様子を幼稚園にたとえた物なのかは不明。


【コラム】

・幻想の音覚
“博麗神主”ことZUN氏の東方関連の音楽についてのコメント。
『紅魔郷』~『花映塚』までのゲーム作品5タイトルと、『蓬莱人形』~『夢違科学世紀』までの音楽アルバム3タイトルから計27曲が抜粋されている。
なお本書付属のCD-ROM収録の音楽は以下の3曲。
1.風神少女
2.おてんば恋娘の冒険
3.花映塚 ~ after Higan Retour


・やってやれ幻想郷
あらた としひら氏の4コマ。
あらた氏は後の『外來韋編』『文花真報』でも4コマ漫画を手掛けている。


・幻想郷名所案内
紅魔館、白玉楼、永遠亭、博麗神社について文の視点から説明がなされている。


・特集記事原稿覚書
新聞記事そのものではないが便宜上ここに表記する。
紅霧異変 (第百十八季、『紅魔郷』)、春雪異変 (第百十九季、『妖々夢』)、百鬼夜行異変 (第百十九季、『萃夢想』)、永夜異変 (第百十九季、『永夜抄』)、六十年周期の大結界異変 (第百二十季、『花映塚』) の5回の異変について文の視点から推測がなされた文章。
文章の書かれた時系列がそれぞれの異変の真っ只中である事に加え異変解決までその異変の関係者について文が把握していなかった事もあり、残念ながら推測はあまり正確とは言えない。
ただし、幻想郷に住む古参の妖怪の価値観がどのような物か知る上では興味深い読み物と言える。
あと霊夢の勘の鋭さを改めて思い知らされる。


この他にも香霖堂や紅魔館の宣伝広告や、お酒やら”天狗の麦飯”*3なる強壮剤やらの広告が載っている。



「アニヲタWikiはネタの新鮮さが命、じゃ無いのかしら?古すぎますわ」

「古くても面白い物は面白いのです。そうでなければ真実を見落とすかもしれません」

「そうして、新しくて面白いものを見逃追記・修正していくのね」

「温故知新。古きをたずねて新しきを知るのです」



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最終更新:2023年11月26日 20:42

*1 新聞記事では「きゅっとつつけばドカーン」

*2 本作時点。『三月精』二期最終回で博麗神社境内にお引越しした

*3 日本固有の微生物の塊で、中部地方の火山地帯に産生する。無味無臭だが人体への害はなく、かつて修験者が非常食にしていた事から”食べられる土”と呼ばれる。現代日本では天然記念物に指定されているか産地が国立公園内にあるかしており採取には国の許可が必要となる