Splatoon

登録日:2019/05/10 13:02:30
更新日:2024/01/03 Wed 01:20:39
所要時間:約 24 分で読めます






主人公は…

イカ!?



『Splatoon(スプラトゥーン)』とは2015年5月28日に任天堂から発売されたWii U専用ソフト。
ジャンルはアクションシューティング・対戦アクションゲーム。

2017年7月21日には続編である『Splatoon2』がSwitchで発売され、「Splatoonシリーズ」として任天堂の看板タイトルの一つとなった。


【概要】

4対4のチームに分かれ、各々が好きなブキを使いインクを発射していく、所謂TPS(サードパーソン・シューティング)。
プレイヤーはインクに潜って潜伏出来、機動力に優れた「イカ形態」と、
移動は遅いがメインウェポンやサブウェポン、スペシャルウェポンを使いインクを塗り活路を広げる「ヒト形態」を使い分けていく。
対戦ゲームだが、勝利条件は相手を倒すことではなく、インクを地面に塗って少しでも多くの「ナワバリ」を広げることが目的の陣取りゲームとなっている。
なので、勝手が分からない初心者でもとりあえずは塗っておけば大丈夫。
底抜けに明るい雰囲気と時折垣間見せる黒い任天堂と個性豊かなキャラクター達、
そして銃弾の代わりにインクをかけあうという、今までのTPSにはなかった数々の新要素により、知名度が急上昇。
「マリオカート」や「スマブラ」シリーズにも出演を果たした他、数々の企業とコラボを果たすなど、任天堂の人気シリーズの一つとなった。


【世界観】

若いイカ達の間であこがれの街とも呼ばれている、最先端が集まる大都市「ハイカラシティ」が舞台。
「イカスツリー」と呼ばれるシンボルを中心に、大都会の要素をこれでもかと詰め込んだ文字通りの「ハイカラ」な街で、イカ達は日夜ショッピングやナワバリバトルに明け暮れる。
ここではバトル経験こそが、ステータスでありドレスコード。
碌に経験を積んでいないイカは「イカしていない」と見なされ、門前払いを喰らってしまう。

時代設定は、現代から12000年後の遥か未来。
かつて海水面の急上昇により人類及び文明は既に滅んでおり、今や伝説の存在となっている。


【イカした登場人物】

インクリング

この世界の大多数を占める種族の総称。通称「イカ」。
詳しい生態は該当項目を参照されたし。

プレイヤーキャラクター。
地元の環境を「ダサい」と感じるお年頃で、「イカした存在」となるためにハイカラシティへと上京を果たした夢見る少年少女。
オフラインの「ヒーローモード」では、ひょんなことからアタリメ司令に「New!カラストンビ部隊」第3号に任命され、
オクタリアンからオオデンチナマズを取り返す使命に赴くこととなる。
キャラクターの性別・肌の色・眼の色は後にオプションから何度でも変更が可能。

お気楽担当の「アオリ」と脱力担当の「ホタル」の従姉妹二人によるイカしたアイドルユニット。
幼少時に「ちびっこ民謡選手権」で優勝し、その天性の歌唱力を認められて上京、長いトレーニング期間を経て「ハイカラシンカ」でデビューを果たす。
その後は鳴かず飛ばずの状況だったが、地元民謡をアレンジした4thシングル「シオカラ節」がヒットし、イカ界のトップアイドルとなった。
ゲーム起動時に流れる「ハイカラニュース」のホストを務めており、身内特有の緩~いノリのトークが持ち味。

  • アタリメ司令
本名「アタリメ・ヨシオ」。
かつて100年前の「大ナワバリバトル」で英雄と称えられた元・カラストンビ部隊隊長。
だが現在、その功績はすっかり忘れられており、竹製のチャージャー「14式竹筒銃」を杖代わりにするほど年老いてしまっている。
主人公をカラストンビ部隊3号に任命、自分はインクが溜められないからという理由でサポートに徹する。趣味は自分を天日干しすること。
前述の日干し効果により、驚くほど長生きしている*1


その他登場人物

  • ブキチ
ブキ屋「カンブリアームズ」を経営するカブトガニ。語尾に「~でし」と付けるのが口癖。
ブキをこよなく愛するミリオタで、懇切丁寧に解説してくれる。たまに早口でついていけない時もあるが。

  • アネモ
アタマ屋「おかしら堂」の看板娘であるイソギンチャク。
内気で引っ込み思案だが「そこがいい!」という隠れファンが多いとか。
頭には毒舌なクマノミの「クマノ」が共生している。

  • ロブ
クツ屋「エビスシューズ」を経営するクルマエビ。
サクサクの衣に身を包んでいるが、ただのアゲアゲなファッションなだけで別においしくカラッと揚げられたわけではない。
ちなみに、この世界でエビを食べる文化は人間の時代でいうカニバリズムに該当するらしく、恐れられている。
続編では料理に普通にエビフライ入ってたけどな

  • エチゼン
フク屋「サス・オ・ボン」を経営するクラゲ。
イカの言語を喋れないクラゲの中で唯一会話が可能。だが、イカ語習得に使った教材が偏っていた為口調はちょっと独特。
本作で下半身のギア(防具)がないのは、彼の足が多いため、ボトムスを取り扱ってないからという理由付けがなされている。
断じて任天堂のスタッフがスパッツフェチというワケではない……はず

  • ダウニー
路地裏にいるウニの青年。
街の広場にいるイカ達が装備しているギアを裏ルートで取り寄せてくれたり、
「スーパーサザエ」を持っていくと追加ギアパワーのスロットを増やしてくれる。

  • ジャッジくん
この世界唯一の哺乳類であるネコ。
フィールド上に塗られたナワバリの面積をわずか0.1%の誤差まで一瞬で見抜く眼力の持ち主で、
その才能を用いて、全ナワバリバトルの審判を請け負っている。
適当で大ざっぱなイカ達がナワバリバトルで優劣を付けられるのも彼がいてこそ。
種族こそは違うが、フェス中には一緒にダンスを踊ったり、アドバイスをくれたりなどイカ達との仲はいたって良好。
その正体は海水面の急上昇による人類および文明崩壊説を説いた学者の飼い猫で、哀れに思った学者がコールドスリープを施した。
なぜか100年前の写真でも現在と変わらない姿を確認することができ、謎に包まれた存在と言える。

  • カミ様
正確には人物ではなく、ファックス機。お札で厳重に保管されている。
不定期に動いては「フェス」のお題を受信・印刷してくれる。
享楽的なイカ達はこのメッセージは一体誰からなのかという細かいことはあまり気にせず、
「聞かれたから皆で答えてみよう」的なノリでフェスを開催・参加している。


オクタリアン

オフラインの「ヒーローモード」の敵として登場する種族の総称。通称「タコ」。
かつてはインクリングと共存関係にいたが、度重なる海面上昇により領土が狭くなってしまったことが原因で「大ナワバリバトル」と呼ばれる戦争が勃発。
途中までは優勢だったが、とあるアクシデントとカラストンビ部隊の活躍により、敗戦を喫する。
その後、「タコツボバレー」にある地下シェルターを改造し、ひっそりと暮らしていたが、
シェルターの老朽化とエネルギー不足が重なり、生活が困難となっていた。
そこで地上に進出し、ハイカラシティからオオデンチナマズを奪い取った。

性格はインクリングとは正反対で、勤勉で生真面目。
人間達が残した数々の遺品から、居住区や転送装置、果てには巨大兵器を作り出すなど機械工学にも明るい。
弱点としてはちょっとうっかり屋な一面があることで、前述のとあるアクシデントというのも、
イカ本陣にタコツボ兵器で攻め込もうとした正にその時、電源コードの長さがギリ届かず、コンセントがすっぽ抜けて機動停止してしまったというもの。
ただ好戦的な部分は一致しており、イカ達を見かけると有無を言わさずインクを撃って攻撃をしてくる。

言語大系はインクリングと異なっているらしく、イカの言葉を習得するにはそれなりに学習が必要な模様。


  • DJタコワサ将軍
オクタリアンの親玉。DJであり将軍でもあるという和洋折衷。
ヒーローモードのBGMは全て彼が手がけているらしく、それらを演奏することでオクタリアン全軍を統率・指揮している。
かつてのアタリメ司令とは旧知の間柄で、100年前の写真からも仲睦まじい様子がみてとれる。
彼がタコツボバレーで提供している楽曲は地上でも時たまラジオが無線を拾ったりする形で視聴されており、
何も知らないイカからは謎のアーティスト「DJ OCTAVIO」としてコアなファンを集めていたりする。

  • タコゾネス
オクタリアンの女性戦闘員。
義務教育において優秀な成績を収めたタコガールの精鋭軍団。
インクリング同様にヒト形態へと変身し、ブキを使用できる。
エリート格の戦闘員は「デラタコゾネス」と呼ばれ、更にパワーアップしている。

  • タコトルーパー
オクタリアンの戦闘員。
タコゾネスと違い、タコの足に目と口がくっついたデザイン。
個々の強さはそれほどでもないが、圧倒的物量をもって3号に立ちはだかる。
DJタコワサ将軍の自切した足から生まれた一種の分身であり、使った足の本数が多いほど強力なトルーパーが生まれる。

  • 戦略タコツボ兵器
大ナワバリバトルで使用された兵器。
以前はコンセントで動いていたが、現在は動力源にデンチナマズを使用している。
ヒーローモードにおいてボスとして登場する。

【本作に登場した戦略タコツボ兵器】
    • タコツボックス
巨大で四角いボディに、短く綺麗な足が生えた兵器。
走ってこちらに向かい、ボディプレスを仕掛けてくる。
ボディプレス後は倒れて隙を見せるので、そこを狙って側面を塗って登り、上にある弱点のタコ足を撃つとダメージを与えられる。
ダメージを与えるごとに塗れる場所を減らしたり動かしたりしてくる。

    • タコツボドラム
ボディの周りに海藻を飾った兵器。海藻で飾った理由はおしゃれさんだからなんだとか。
顔に付いた蛇口部分からインクの玉を出してそれを飛ばしてくる。
ボディについた吸盤が弱点であり、これを全て壊すとタコ足が出現する。ダメージを与えるごとに吸盤の数が増えるほか、1度に飛ばす弾数が増える。

    • タコツボール
丸いシャコガイのような兵器。タコボール達の親玉。
インクを撒き散らしながら外周を回るだけと思いきや、横になってこちらに転がって来る。
この時、進行方向にある足場を塗っておくとそこにハマり、弱点のタコ足が出現する。ダメージを与えるごとに塗れる場所を回転させたり減らしたりしてくる。

    • タコツボファング
鋭い牙とつぶらな瞳が特徴の兵器。
こちらの下から口を開けて出現し、飲み込もうとしたり、牙を飛ばしてファンネルのように使ったりしてくる。
ある程度牙を壊したら、ボムを投げ込むと内部で爆発し、気絶。
その隙に弱点のタコ足が出現するので、ガンガン撃ちこもう。
ダメージを与えるごとに牙の強度が上がる。

    • タコツボキング
DJタコワサ将軍が操縦する兵器。こちらの直接攻撃は効かない。
ラスボスと言うだけあって、ミサイルロケットパンチを連発したりと今までの兵器を凌駕する程の苛烈な攻撃を繰り出して来る。
ミサイルや雑魚を召喚する玉を撃ち落としつつ、ロケットパンチや巨大ミサイルを撃ち返して攻撃していこう。
倒すのに時間がかかるボスで、慣れないと30分近くの長期戦になりやすいので、気力も大事。


【ブキ】

「ブキ」は「メインウェポン」「サブウェポン」「スペシャルウェポン」の三つで構成されており、組み合わせはブキごとに決まっている。
どのブキにも最低一種類は性能そのままに、見た目や名前、サブウェポン・スペシャルウェポンが変更された所謂マイナーチェンジ版が存在し、
同じブキでも異なった戦い方が可能となる。

メインウェポン

基本的にはこれを使い、インクを発射する。
当初はカテゴリーは3種類のみだったが、アップデートにより7種類に増えた。

  • シューター
最もオーソドックスなブキ種。
ボタンを押している間はインクをフルオートで撃ち続けるのが特徴。
種類が最も多く、同じブキ種でも得意・不得意や使用感がまるっきり変わってしまうため、個々の性能の熟知は必須。




  • ブラスター
シューターの派生系。操作方法はシューターと同じ。
連射性能は大幅に落ちたが、空気に触れると爆発するインクを飛ばす。
相手に直撃すれば一撃で倒せ、爆風だけでもかなりの高ダメージを与えられる。
爆発するという特性上、壁に隠れている相手や高台にいる相手にも強気に撃てる、キル性能に特化したブキ群。
中距離での撃ちあいや不意打ちに強い反面、全体的に塗りが弱く、爆風が当てられない極端な遠近距離戦は不得手。
弾を壁や床にぶつけると不発となるため、爆破する距離はしっかり把握すること。



  • ローラー
ボタン押しっぱなしで転がすことで地面を塗りながら移動できるブキ。
相手を轢いてダメージを与えられる他、一振りすればインクの飛沫を飛ばして攻撃することが可能な近距離型。
射程が短く挙動が遅いため、遠距離からの攻撃や相手の引き撃ちには弱いが、上手く当てれば一撃必殺の威力を誇る。


  • フデ
ローラーの派生種で、その名の通り巨大な筆状のブキ。
こちらは機動力を売りにしており、たとえ敵陣地のインクでも塗りつぶしながらの高速移動が可能。
振ることでインクを前方にばらまくように飛ばすことが出来、一発の威力は低いが、連続で振り続けることで低威力を補える。
ただしシューターと違い、インクをばらまくには押しっぱなしではなくボタンを連打しなければならないため、
長時間使うと人差し指がつらい。


  • チャージャー
遠距離からの狙撃を可能とするライフル型のブキ。
ボタン押しっぱなしでインクをチャージし、離すと直線状に発射。
最大までチャージされたインクを相手に当てれば「ガキンッ」という小気味いい音と共にほぼ確実に仕留められる。
チャージ中は斜線が光るため狙いやすいが、相手にも見えてしまうため警戒されやすい。逆を言えば、それを用いた威嚇も可能である。
ブキの中にはスコープが付いている物も存在。
スコープ付きのブキはチャージ中に視界がズームアップされ、より正確に狙いやすくなるが、視野が大幅に制限されてしまうので注意。
遠距離ブキの宿命故に、懐まで近づかれると威力の低い連射やインク量の多いサブで対応しなければいけないため、近づけさせない高度なエイム力と位置取りが必要となる職人ブキ。


  • スロッシャー
インクを前方に大量にぶちまけるバケツ状のブキ。
斜め上にインクを発射する通称「曲射」は攻撃範囲が広く、インク落下による威力衰退もないので、高台や壁の向こう側にいる相手に強い。
欠点としては一発のインク使用量が多いのと、シューターと違い、攻撃時には機動力が大幅に下がること。


  • スピナー
ボタン押しっぱなしでインクをチャージし、ボタンを離すとインクの弾丸を乱射するガトリング砲。
少しのチャージだとちょっとしか撃てないが、最大値までチャージすれば高威力かつ長射程の弾丸を長時間射出出来る。
その特性上、とっさの応戦や前線維持が難しく、動きも鈍いなどといった弱点も多いが、その分扱いこなせれば戦場を制圧するロマン溢れる重量級砲台と化す。



サブウェポン

主に投擲の爆弾や、シールドといったサポート性能を持ったブキ。
「サブ」と銘打っているが、インク消費量はメインウェポンよりもかなり多いため、むやみにつかうとインク不足になりやすい。
使いどころは慎重に。

  • スプラッシュボム
正四面体型に組まれたフレームに、インクの入ったパウチが固定された爆弾
投擲後、暫くすると爆発を起こす。
メインウェポンでは届かない箇所や、隠れた敵をあぶりだす等汎用性に優れ、上手く爆心地に当たれば相手を一撃で倒せる扱いやすいサブウェポン。

  • キューバンボム
缶に吸盤が付いた爆弾。
爆発までの時間は「スプラッシュボム」より長いが、威力・範囲はこちらが勝っており、更には壁や天井に設置が可能。

  • クイックボム
水風船のような形をした爆弾。
投擲後、なにかにぶつかった瞬間に爆発する。
威力は控えめだがその分インク消費量が少なく、インク残量がじゅうぶんあれば連続使用も可能。

  • チェイスボム
救命ボートのような見た目をした自走式爆弾。
投げるとインクを塗りながら直進してゆき、相手を感知すると追いかけて爆発する。
通常はまっすぐ進むだけだが、発射準備の段階でボタンを押しっぱなしにするとロックオンをしてから投げるので誘導性能が上がる。

  • トラップ
相手からは見えないトラップを地中に設置する。
相手が通る・相手色のインクがかかる・設置から一定時間が経過すると起動し、爆破する。

  • スプラッシュシールド
柵を投げて暫くするとインクによるシールドが展開する。
インクのシールドはこちらからの攻撃は通すが、相手の進行や攻撃は遮断できる。
設置後一定時間が経つか、相手の攻撃で耐久力が限界を超えると消滅する。
同時にひとつしか設置できない。

  • スプリンクラー
投擲後、床・壁・天井に設置されると作動し、周囲にインクをまき散らす。
遠くの相手陣地を塗りつぶしたり前線を維持したりなど、いろいろな活用ができる。

  • ジャンプビーコン
スーパージャンプ用のビーコンを設置する。
自分だけでなく、味方も使用可能。……でもほとんどの人は遠慮して使われないということもしばしば。
設置位置は味方だけでなく相手にもマップで見えてしまうが、それを逆手にとり、壊しに来た相手を返り討ちといった撒き餌的な使い方や、
わずかな耐久力を活かした簡易シールドなどに使えなくもない。

  • ポイントセンサー
投擲後、範囲内にいた相手を一定時間マーキングする。
潜伏中でも居場所が丸わかりとなり、遠いところからでも認識が可能。
センサーの効果は味方全員に共有される。

  • ポイズンボール
ある生物の体液が入った瓶を投げる。
当たった相手は一定時間移動速度とインク回復速度が低下する。


スペシャルウェポン

ステージの地面や床を塗り続けると「スペシャルゲージ」が貯まり、ゲージが満タンになると1回発動できる強力なウェポン。
バトルの切り札となるため、ここぞというときに使うべし。

  • ボムラッシュ
一定時間サブウェポンにセットされているボムをインク消費無しで投げまくれる。
詳細は項目にて。

  • スーパーショット
一定時間、タテにのびる強力なインクの弾を発射する。
弾速が非常に速く、とくに1発目は回避が困難。

  • トルネード
ゲームパッドで指定した位置にミサイルを落とし、インクの竜巻を起こす。
いやな位置にいる相手をねらったり、敵と味方が交戦しているところなどに落とすと効果的。

  • メガホンレーザー
巨大メガホンから音波を発射して、範囲内にいる相手を攻撃する。
塗り性能はないが、音波は障害物を貫通するため、遠くにいる相手にも攻撃が可能。

  • バリア
一定時間、相手からの攻撃を全てふせぐバリアを張る。
バリアを張っている間、味方に近づくとその味方にもバリアを張ることができる。

  • スーパーセンサー
フィールドにいる全ての相手をマーキングする。
「ポイントセンサー」と同様、相手全員の位置情報を味方と共有することができる。
相手の位置を知ることはとても重要なので、ゲージがたまったら積極的に発動したい。

  • ダイオウイカ
一定時間ダイオウイカに変身する。
発動中は相手の攻撃を全てふせげる上、相手インクの影響を受けずに自分のインクを塗りながら移動できる。
また、ジャンプボタンで当たると即死のきりもみ攻撃ができる。


【ギア】

この世界でのアタマ、フク、クツの服装の総称。ハイカラシティの各店で購入することができる。
ギアにはそれぞれに「ギアパワー」と呼ばれる能力がついており、移動速度を上げる「イカダッシュ速度アップ」「ヒト移動速度アップ」、インクの回復を早める「インク回復力アップ」など全24種類が存在。
最初からギアに付属している「基本ギアパワー」と、ギアのレア度に応じて1つから3つある「追加ギアパワー」があり、追加ギアパワーはバトルを重ねることでランダムで追加されていく。
なお、「追加ギアパワー」1コあたりの効力は、「基本ギアパワー」0.3コぶんと同等となっている。

ギアには「ブランド」が存在し、ブランドによって「追加ギアパワー」のスロットにつきやすいギアパワーが異なる。
見た目重視と性能重視、どちらで選ぶかはプレイヤー次第。


【モード】

  • レギュラーマッチ(ナワバリバトル)
「ナワバリバトル」で勝負する基本的な対戦モード。
制限時間3分の内にインクを塗って「ナワバリ」をひろげ、終了時にナワバリの面積がより多いチームの勝利となる*2
4VS4の2チームに分かれて対戦し、チーム分けは毎試合ランダム。
ステージは時間帯によって2つが決められ、決められたうちのどちらかが試合毎に選ばれる。
試合後、勝ち負けに関係なく自分が塗った面積に応じておカネや経験値をもらうことができ、勝利した場合はボーナスがつく。

  • ガチマッチ
ランク10以上のプレイヤーのみが参戦可能な、その名の通りガチで戦う対戦モード。
4VS4の2チームに分かれて対戦する流れは「レギュラーマッチ」と同じだが、
こちらは3種類のルールがあり、時間帯によってプレイするステージとルールが変化する。
またこのモードでは「ウデマエ」というレートが存在し、「C-」から「A+」と「S」「S+」の11段階で測定される。
マッチングは、この「ウデマエ」の近い者同士で行われる。
使用するステージは「ナワバリバトル」と同じだが、その構造は一部変化している(「ナワバリバトル」では登れなかった場所が登れるようになる、障害物の配置変更など)。

ガチマッチの制限時間は5分間で、両チームに「100」のカウントが与えられ、各ルールで決められた勝利条件を満たしている間、カウントが減っていく。
このカウントを先に「0」にするとそこで試合終了となり「0」にしたチームのノックアウト勝ち、
時間内に決着がつかなかったときはカウントをより多く減らしていたチームの勝ちとなる。
残りのカウント数は画面上部に試合中常時表示される。
また、制限時間が終了しても、劣勢側が勝利条件を満たしていて逆転の可能性がある時は、
試合がそのまま延長される(延長の開始、終了条件は各ルールごとに異なる)。

ステージの広範囲に渡りインクを塗りたくる「ナワバリバトル」と違い、
勝利条件となるオブジェクトに敵味方が集中するため、必然的にプレイヤー同士の殴り合いが多発する。
キル数、デス数共に「ナワバリバトル」より多くなりやすく、一度の試合で20キルに到達することも。
また、このモードでは負けたときにもらえるおカネ・経験値は「レギュラーマッチ」と比べるとかなり少なく、
ノックアウトで負けた場合はなにももらえない。
そのかわり、勝利時に得られるボーナスは「レギュラーマッチ」よりかなり多め。
まさに勝つことがすべてなモードなので、心して挑もう。

ルールはイカの三種類。

ガチエリア…ステージ中央に設置された指定の「ガチエリア」を両チームで塗り合い、エリア確保していた時間を競い合うルール。
ガチエリアをすべて同時に確保した状態になるとカウントが減少していき、0にすればノックアウト勝利となる。
なお、一度確保したガチエリアを相手チームにすべて奪われた場合、ペナルティとしてカウントとは別のペナルティカウントが課せられる。
再度ガチエリアを取り返したときは、先にペナルティカウントが消費され、それがすべて無くなるまでは本カウントが減少しない。
ただし、制限時間が無くなったときの勝敗判定ではペナルティカウントの数値は影響しない。

ガチヤグラ…ステージ中央にある「ガチヤグラ」に乗り、相手陣地のゴールにまで近づいた距離を競うルール。
ガチヤグラは自チームが占拠すると自動的にレールにそって相手チーム側のゴールへ前進し、ヤグラをゴールさせればノックアウト勝利となる。
ガチヤグラは乗ったプレイヤーの数が多ければ多いほど速度が上がる。

ガチホコ…ステージ中央にあるバリアに包まれた金のシャチホコ「ガチホコ」を奪い取り、相手ゴールまで持ち運んだ距離を競うルール。
ガチホコを持ったプレイヤーは『ガチホコショット』という強力な溜めショットを撃てるが、移動・イカダッシュの速度は下がり、センプク中も相手から丸見えとなってしまう。
見事ゴールまで運べればノックアウト勝利となる。

  • タッグマッチ
フレンドとチームを組んで参加できるモード。
試合のルールは「ガチマッチ」と同じで、ルール・ステージは現在の「ガチマッチ」のものが使用されるが、
「ガチマッチ」に参加しているプレイヤーとマッチングすることはない。

  • プライベートマッチ
フレンド同士で、ルール、ステージ、チーム分けを自由に選んで遊べるモード。
このモードは2人からでも遊ぶことが可能で、8人揃わなくとも少人数での対戦を楽しめる。
ただし、ランクやウデマエの変化はせず、おカネ・経験値はもらえない。

  • フェスマッチ
不定期に開催されるハイカラシティの一大イベント。ソフト発売後、期間限定で全16回開催された。
イベント内容は、カミ様から提示されたお題を元にイカたちが2つのチームに分かれてナワバリバトルで戦うというもの。
はじめに各自がどちらのチームに所属するか投票で決定し、フェス終了後に得票数と試合の勝率によって勝敗を決める。
フェス開催中は「フェスマッチ」が出現し、通常の「レギュラーマッチ」「ガチマッチ」「タッグマッチ」は休止となる。
また、ハイカラシティやバトルで使用されるステージは夜となる。
フェス終了後は、イベントに参加していたプレイヤー全員に「スーパーサザエ」が与えられる。

  • ヒーローモード
オフラインの一人用モード。
マンホールの先につながる「タコツボバレー」を舞台にオクタリアンに奪われたデンチナマズを取り返す戦いに身を投じる。
各ステージに1つずつ隠されているアイテム「ミステリーファイル」には、この世界の謎という名の裏設定が載っている。


【ステージ】

対戦モードで登場するステージはイカの16種類。
ソフト発売当初は5種類のみだったが、アップデートで順次追加されていった。

  • デカライン高架下
初期ステージその1。
広場がコンクリートのカベで区切られており、構造やルートを把握することが大切。
歴代ステージ中唯一海産物と関係ないステージ名だが、元ネタは「十条通」。つまるところ任天堂の本社の近所である。

  • ハコフグ倉庫
初期ステージその2。
障害物が多いが、地形自体はシンプルな構造で、面積がかなり狭い。
縦長なので「メガホンレーザー」が刺さりやすい。

  • シオノメ油田
初期ステージその3。
全ステージ中で唯一、全体が線対称の構造。
「ナワバリバトル」では面積が広い北の広場を確保することがなにより重要。

  • アロワナモール
初期ステージその4。
坂道を上った先にある中央の広場は、まわりから狙われやすい激戦区。

  • Bバスパーク
初期ステージその5。
中央にある塔のような高台がポイント。

  • ホッケふ頭
たくさんのコンテナが配置されたステージ。
自陣側に押しこまれると巻き返すのがむずかしいため、積極的に前線を上げておきたい。

  • モズク農園
正方形に近い地形のステージ。
構造上、チームメイトとばらばらになりやすい。

  • ネギトロ炭鉱
ステージ中央の交戦場がふたつにわかれているステージ。
味方と分担して戦うことが大切。

  • タチウオパーキング
立体駐車場のステージ。
高低差がかなりあり、中央の広場付近はチャージャーが有利。

  • モンガラキャンプ場
自陣と敵陣の地形がはっきりとわかれているステージ。
「ナワバリバトル」ではのこり1分を切ると水門がしまり、敵陣の地形に侵入しやすくなる。

  • ヒラメが丘団地
団地のステージ。
ほとんどのカベを塗ってのぼることができるため、カベ塗りが重要。
あらゆる所から奇襲を仕掛けられるので中央を取れても全く油断できないステージ。

  • マサバ海峡大橋
工事中の橋のステージ。
金網の足場が多く、相手のスタート地点側に侵入するには金網の橋を渡る必要がある。

  • キンメダイ美術館
回転する扉が特徴のステージ。
あちらこちらに美術品が飾られている。

  • マヒマヒリゾート&スパ
プール内に作られたステージ。
一定時間が経つなどの条件でプールの水位が下がり、ステージの地形が大きく変化する。

  • ショッツル鉱山
ベルトコンベアーが設置されたステージ。
全ステージ中、面積がもっとも広い。

  • アンチョビットゲームズ
ゲーム会社のステージ。
プロペラにインクを当てると、一部の足場が移動する。


【余談】

  • ゲーム誕生の経緯
Wii Uの立ち上げにかかわったスタッフが「新しいゲームをつくろう」と集まり、プロジェクトが開始。
多数のアイデアの中から、いまの『スプラトゥーン』の元となった
「“豆腐”のような形をした白と黒のキャラクターがインクを撃って、陣地を取り合う」ゲームが選ばれた。

ここまでお読みの方はご存じのとおり、『スプラトゥーン』は「イカ」が主人公のイカしたゲームであるが、
当初は、プレイヤーは「ウサギ」のキャラクターとなっていた。
これは、ウサギは白いのでインクを塗られた時にわかりやすいことや、カラフルなステージ上でも見栄えがよいこと、
長い耳がなびくことでアクションが映え、耳の方向で真上から見たときのキャラクターの向きがわかりやすいなどなど、
ゲームデザイン上の利点が多かったためである。
スーパージャンプはこの時期に存在していたアクション。

だが、社内でテストプレイをした人から、
「面白いけど、なぜウサギなの?」「なんでウサギがインクを塗るの?」
といった質問をされ、それに合理的に答えられないことに違和感をおぼえた開発チームは、
プレイヤーキャラクターのデザインをふたたび見直すこととなった。

その後、「インク生命体」「ヒューマン体」の2つの姿を切り替えられるという形にしてプレイヤーの機能を整理することとなり、
そのキャラクターのモチーフとして「イカ」が選ばれた。
最初はイカがそのまま二足歩行しているような、「ヒトっぽいイカ」のキャラクターがデザインされた……が、
あまりキャッチ―なものではなく、「インク生命体」「ヒューマン体」の違いもあまりハッキリしていなかった。
だが、「インクの中に“隠れる”行為」を、「潜る・泳ぐ」という表現に置き換えたところ、
デザインが一気に固まり、ゲームの世界観やキャラクターのコンセプトも定まっていったという。
現在の「インクリング」の誕生である。

……ハナシが長くなったが、とにかく、そんな紆余曲折を経て『スプラトゥーン』は生まれたようだ。
このへんは、公式サイトの「社長が訊く」コーナーでもふれられているので、興味のある方はぜひチェックされたし。

  • イカのフォント
ゲーム内のひらがな・カタカナ・英数字のフォントは、じつは任天堂のデザイナーがイチから作ったものである。
ゲームの世界観に合うフォントを選定していたが、いいものがなかったそうで、
「ないなら作ろう」と、UI(ユーザー・インターフェイス)担当のデザイナーが作ったとのこと。
スポーツブランドをイメージした骨太な字体に液体のようなラインを足していき、「スプラトゥーンらしさ」のあるフォントがデザインされていった。
ちなみに、漢字のフォントについては商用のものが使われている。
続編の『スプラトゥーン2』では新たに細くて角ばったフォントが使われているが、こちらもデザイナーが作ったものだとか。


追記・修正してみなイカ?

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • Wii U
  • Splatoon
  • イカ
  • イカしたやつら
  • 世界を塗り替えなイカ?
  • TPS
  • シオカラ節
  • インクリング
  • 任天堂
  • スプラトゥーン
  • 何故かなかなか立たなかった項目
  • ゲーム
  • 14年越しの看板タイトル
  • TPS界の革命児
  • Splatoonシリーズ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年01月03日 01:20

*1 詳しい年齢及びイカの平均寿命は不明だが、少なくとも114歳は越えており、かつ人間と同じくらいの寿命ならばかなりの長生き。

*2 勝敗は床の面積のみで判定され、壁に塗られたぶんは含まれない