狗道供界/仮面ライダーセイヴァー

登録日:2019/05/05 (日) 15:45:42
更新日:2024/03/07 Thu 21:09:21
所要時間:約 16 分で読めます





「貴方の目的は“神項目を生み出すこと”だ……。私ならそれを叶える事が出来る」

「wiki籠りには無理なことだ」

「冗談はよしてくれ。三流の分際で……」

「……!」

「wiki籠りの事は残念だよ。彼は私の理解者ではなかった」

「今ではただの邪魔ものにしか過ぎない。それでも僕が認めた編集者だ」

「だが君は違う! 君には何の可能性も感じない!」

「貴様みたいなつまらない男が……神項目を作れるものか!」


「戦極凌馬ァァァアアッ!!!」











狗道供界(くどうくがい)は『鎧武外伝 仮面ライダーデューク』『小説 仮面ライダー鎧武』の登場人物。
本項目では彼が変身する「仮面ライダーセイヴァー」についても解説する。

演:鳥羽潤




概要


沢芽市で勢力を広げているカルト集団「黒の菩提樹」の教祖として暗躍する男。
かつてはユグドラシル・コーポレーション研究所の元責任者で戦極凌馬の前任者であったが、
過去に起きた禁断のリンゴロックシードの起動実験でおきた暴走事故ですでに死亡している*1
この事故をもみ消すために記録から抹消されており、ユグドラシル・コーポレーションの主任である呉島貴虎さえも彼の存在を知らなかったという。

もっとも、一度死亡したことで「人間として」の肉体は消滅したが、供界は幽霊のように神出鬼没に現れたり消えたりしている。
当人曰く、高位の存在に生まれ変わっており、本編で登場した「始まりの女」と同じく精神エネルギー体の擬似オーバーロードと化している。
上記の実験事故により三千世界を巡った後に「武神の世界」と称されるとある世界にたどり着いた供界は、
自身を導いた「蛇」と名乗る存在、サガラからブラッドオレンジロックシードとゲネシスコアを手渡された。

彼は黄金の果実に至って神となり、世界を救済するという野望に取りつかれ『黒の菩提樹』を結成し、沢芽市で暗躍を繰り広げることとなる。
世界を救済するために神に至ろうとした男の行く末は、二つの物語を参照。


人物


精神エネルギー体となってからは、(野望に駆られたことが大きな要因もあるが)如何にもカルト集団のトップとも言えるような語り口をしており、
自身が神へと至るための協力者として凌馬に対して「試練」と称して後述のザクロロックシードを介して沢芽市民の洗脳や自爆テロを行うなど、
世界を救済するという目的を完遂するためならば市民の命を平然と切り捨てる非道な人物と化している。
(あるいは人間の頃からこの様な人物だったのかもしれないが…)

なお、凌馬からは新たな世界を創り出すものが神の定義であるが、その思想がなく、何の可能性もないことから「三流」と評され、
「貴様みたいなつまらない男が……神になどなれるものか!」と否定された際は怒り狂って凌馬を始末しようとした。
さらに言うと、彼の本質は「自分と同じ所まで人類を引きずり堕としたいだけ」呉島光実に言い当てられてしまう。


仮面ライダーセイヴァー

狗道供界が変身するアーマードライダー。
スーツアクターは藤井祐伍。
供界自らが神になることで世界を救おうという考えを表すかのように、その名は救世主を表す「Savior/saviour」から取られている。
ゲネシスコア付き戦極ドライバーにロックシードを2つ装填して変身を行う。なおロックシードはどちらも初期型のためジンバーアームズにはならない。
間違ってもセイバーではないので、注意されたし*2



装備

  • ザクロロックシード
識別ナンバーは「L.S.-MESSIAH」。ただし、それが記されているのは供界が持つロックシードのみとなっている。
ナンバーが記されていない量産型のロックシードには供界が持つロックシードから指令が送られ、所有者の精神はトランス状態にされて供界の意のままに動く操り人形となる*3
さらに言うと、このロックシードを起動してしまうと所有者を巻き込んで爆発を起こしてしまう。また、このロックシードを起動してもインベスの召還「は」出来ない。
謂わばこれは、供界が独自に開発した、「洗脳」と「自爆」という特性を持っており、耀子からはテロ専用のロックシードと評される*4
劇中でシドが所有者の一人から量産型のロックシードを奪い取り、凌馬は供界の持つロックシードから送られる指令を逆探知して、供界の居場所を突き止めた。
小説版でも設定を掘り下げる形で登場。自爆テロによる混乱で流行った「命の実」として黒の菩提樹の正式な信徒にコレを与えられていた。
実は適応者を肉体から解放されたオーバーロードに変化させる機能を持つが、適応者は皆無に近い。起動すれば自爆するのは所有者が不適応者だからである。
また、上記の通りインベスの召喚は不可能であるが、『サッカー大決戦』に登場した「イナゴ怪人」を召喚できることが可能であり、供界はイナゴ怪人を無数に召喚させて光実を追い詰めていた。
なお、MESSIAHとは『救世主』の事で、ライダー名であるセイヴァー(=saver、またはsaivour)と同じ意味になる。

  • ブラッドオレンジロックシード
識別ナンバーはオレンジロックシード同様、「L.S.-07」。
鎧武&ウィザードで武神鎧武が使用したロックシードと同型。
小説版では、禁断のリンゴロックシードの実験事故で人ではなくなり、空虚な空間を漂っていた際に『天下分け目の戦国MOVIE大合戦』の世界(曰く武神の世界)に迷い込み、
そこで「蛇」と名乗るサガラと遭遇した事で下記のゲネシスコアと一緒に与えられたものだと判明した。

  • 金のリンゴロックシード
小説版にて供界が生み出した黄金の果実が禁断のリンゴロックシードを経て変化した物。

  • 魔蛇ロックシード
識別ナンバーは無し。*5
小説版終盤で追い詰められた供界がかつて自分を導いた『蛇』のイメージと、真実である『死』が混じり合うことで誕生した。
ちなみに魔蛇とは、ステージ作品『仮面ライダー鎧武 ファイナルステージ&番組キャストトークショー』に登場したキャラクター。
彼もまたサガラのように世界を見守る存在であったが、ある時世界を手にしようという野望に駆られていた。


●戦極ドライバー/ゲネシスコア
アーマードライダーが変身に使用するベルト。セイヴァーの物はフォールディングバンドが銀色の量産型。
そして、供界が変身する際のドライバーにはフェイスプレートは付かず、初めからゲネシスコアが付いている。
肉体を失いエネルギー体と化した供界がこの世を干渉するのに必要な『楔』でもあり、デュークに破壊されたことで倒された。
しかしこれさえ生産されればいつでも復活は可能であり、更には供界が黄金の果実に至ったことで完全に弱点も克服した形となった。
ちなみにゲネシスコアも「蛇」と名乗るサガラと遭遇した事で上記のブラッドオレンジロックシードと一緒に与えられた事が明らかとなった。
なお、COMPLETE SELECTION MODIFICATION「戦極ドライバー」では「元々の待機音声が劇中では流れなかった」という事もあってか、
『鎧武』チーフプロデューサーの武部直美氏との相談の末、洋風の待機音声をベースとした専用の新規音声が作られる事となった。


●アームズウェポン
  • セイヴァーアロー
弓型のアームズウェポン。ブラッドザクロアームズゴールデンアームズで使用。
外観はゲネシスライダー共通の武器である創世弓ソニックアローを黒くしたものであり、凌馬はソニックアローと似た武器が使用されている事に驚いていた。
ソニックアロー同様、斬撃用の武器としても使用可能。そして、明らかに片手でつまり弓を引かずに矢をぶっ放している場面がある。

小説ではソニックアローの『ソニックボレー』のようにザクロロックシードを装填し、強力な矢を放つ必殺技を披露している。
発動時の音声は『ザクロチャージ!』

  • 大橙丸(ブラッドオレンジ) 
赤いオレンジを模した片手剣型アームズウェポンで、武神鎧武が使っていた物と同型である。ブラッドザクロアームズで使用。

  • ソードブリンガー
両刃の長剣型アームズウェポンで、マルスが使っていた物と同型である。ゴールデンアームズで使用。

  • 黄泉丸
骨を模した片刃の大型片手剣型アームズウェポンで、仮面ライダーフィフティーンが使っていた物と同型である。魔蛇アームズで使用


アームズチェンジ一覧


ブラッドザクロアームズ



「私の目に狂いはなかった……」

「世界を救うためには、やはり貴方の力が必要なんだ」

「君はとても不愉快な存在だ! ここで終わりにさせてもらおう!」

「いいだろう……。これが最後の試練だ……」


「変身…」

/ザクロ!\  /ブラッドオレンジ!\


ハッ!
ブラッドザクロアームズ!

狂い咲き・サクリファイス!

ブラッドオレンジアームズ!

邪ノ道・オンステージ!


ザクロロックシードとブラッドオレンジロックシードで変身する基本形態。
変身音はザクロ側は「ブラッドザクロアームズ! 狂い咲き・サクリファイス!」、ブラッドオレンジ側は「ハッ! ブラッドオレンジアームズ! 邪ノ道・オンステージ!」

漆黒のライドウェアに鮮血を思わせる赤い装甲とボロ布を纏った姿をしている。その為か、小説版では「鮮血の救世主」と称される。
変身する際はクラックを介さず既に変形済みのアームズと共にライドウェアが出現し、上記の二つの音声が流れた後にアームズが装着される。
鎧武系のアーマードライダーというよりは次回作の仮面ライダードライブの変身プロセスに近い。
アームズの装甲も左右非対称であり、前後のプロテクターと右肩の部分がリンゴアームズと酷似している物であり、左肩の部分はブラッドオレンジアームズの物となっている。

スペックも申し分なく、斬月・メロンアームズとデューク・レモンアームズのコンビと戦っても互角以上に立ち回り、
劇中でもトップクラスの強さを誇る貴虎をもってしても「手強い」と言わしめるほど。
アームズウェポンとしてセイヴァーアローと大橙丸を駆使した二刀流とセイヴァーアローによる射撃戦を得意とする。

スーツは仮面ライダータイラントを改造したものだが、更に言えばタイラントもマルスから改造しているため、実質的には二度の改造を経ている。


蓮華座偽神セイヴァー



セイヴァーシステムの起動と共に出現した菩提樹の巨大な華と一体化した強化形態。「終末世界をもたらす大天魔」と称される。
外見は『蓮華座武神鎧武』と酷似しており、名称もそれに倣ったようなもの。無数に伸ばした蔓と炸裂する花弁を武器としている。
菩提樹に攻撃を仕掛ける斬月 スイカアームズを圧倒するも、ジンバーメロンアームズに変身した斬月に倒されてしまう。
しかし斬月たちライダーの奮闘も虚しく、菩提樹へのエネルギーの供給は完了され、黄金の果実となった供界による救済を阻止できなかった。
余談だが、「偽神」という名称が付いているのは、凌馬の言うとおり供界が「神でも救世主でもない、意味のない空っぽの幽霊」であることを暗に示しているのだろうか。


ゴールデンアームズ



/ザクロ!\  /ゴールデン!\

「変・神」


ブラッドザクロアームズ!

狂い咲き・サクリファイス!

金! ゴールデンアームズ

黄金の果実!


ザクロロックシードと金のリンゴロックシードで変身する強化形態。
変身時の掛け声は「変・神」であり、「鮮血と黄金の鎧に覆われ、血の色でありながら黄金の輝きを持つ」姿をしている。

黄金の果実の力を解放した神としての姿に恥じない強さを持ち、龍玄ら5人のライダーと互角以上の戦いを繰り広げていた。
アームズウェポンとしてセイヴァーアローとソードブリンガーを駆使した二刀流で戦う。


ダークネスアームズ


ダークネスアームズ

オぅゴンの果実……!


ゴールデンアームズからメッキが剥がれるかのごとく爆散した直後に復活したセイヴァーの派生形態。「淀んだ闇と紅色に染まった」姿をしている。
黒のリンゴロックシードを装填していると思われるが、ダークネスアームズの専用アームズウェポンであるダーク大橙丸を使用しているのかは確認できない。
だが黄金の果実となった供界に滅びがなくなり、何千回も繰り返す戦いで何千回もの敗北してもなお消滅しないしぶとさを見せているも徐々に黄金の果実としての力を磨耗していき……


魔蛇アームズ/骸骨恐竜


「蛇よ……迷える私を……導きたまえ……」

魔蛇アームズ

邪ノ道は蛇……!


かつて供界を導いた『蛇』のイメージと、供界が得た真実である『死』が混じり合うことで誕生したロックシードで変身するセイヴァーの真実の姿。
クラックから降り注ぐ骨によって形成された「がらんどうな餓者髑髏」のような姿をしており、まるで「空っぽ」な供界の本質を表わしているように見える。

幾多の戦いで疲弊したライダー達を追い詰めるも、かつての死亡した筈のライダー達に妨害され、デュークの放つソニックボレーをくらい沈黙。
しかしセイヴァーは無数の骨に飲まれて暴走し、骨だけの恐竜の姿をした巨大な怪物「骸骨恐竜」と化した。
そして現れた本当の『黄金の果実』たる鎧武 極アームズによって倒され、長きに渡る『鎧武の戦い』にピリオドを打ったのであった。


☆必殺技

  • 魔蛇スカッシュ
カッティングブレードを1回倒して発動。
無数の骨の波濤を放つ。

  • 魔蛇スパーキング
カッティングブレードを3回倒して発動。
無数の骨から見上げるほど巨大な骨の腕を組み上げて標的を叩き潰す。

ちなみに魔蛇オーレは未登場だが、もし繰り出したらどのような技なのかが気になるところである。



「いつまで項目を作成し、追記・修正するのか」

「生きてる限り、ずっと」



「……そうか。ならば生きて、死ね。この幾千の項目に満ちた、このサイトで」




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最終更新:2024年03月07日 21:09

*1 回想シーンでこの起動実験はユグドラシル・コーポレーションの研究員らしき人物たちが「あんな怪しい計画に予算回すなんて、上もどうかしてるよ」と評していた。

*2 セイヴァーの名前でGoogle検索をかけた際、画像検索ではセイヴァーが出てくるが、単語検索ではトップにセイバーの方が出てくるという事態にもなっている。

*3 しかし、所有者が量産型のロックシードを第三者の手で強引に手放されたことで正気に戻っている描写がある。

*4 凌馬は自分の研究で作ったツールをこんなつまらないことに応用したこと(並びにそれを作った)に不快感を示している。

*5 CSM発売によって判明、フィフティーンロックシードのリペイント