アニエス(ゲゲゲの鬼太郎)

登録日:2019/04/09 Tue 02:15:00
更新日:2023/12/12 Tue 16:44:32
所要時間:約 6 分で読めます




画像出典:ゲゲゲの鬼太郎、35話より、2018年4月1日から放送中
東映アニメーション、フジテレビ、読売広告社

「自分の行く先は自分で決める!」


アニエスとは『ゲゲゲの鬼太郎6期』に登場するキャラクターである。
原作に登場しない為実質アニメオリジナルキャラクターであり、5期のザンビア以来の若い魔女(実質と書いたのは魔女自体は原作にも登場する為)にして
27話から37話まで続いた西洋妖怪編におけるヒロインでもある。

CV:山村響


概要

長い金髪と紫色の瞳、尖った耳が特徴の魔女。やや気が強く、良くも悪くも自分に素直な性格。
故に思ったことはハッキリと言ってしまうところもあるものの根は友好的であり、
後述する目的から当初こそ鬼太郎たちとはギスギスした関係であったが、後のエピソードで何とか打ち解けた。
作中を見る限り猫娘ほどではないにせよ身長は高めで鬼太郎や犬山まなよりも大きいようだ。


劇中での活躍


初登場は27話。
城にあった宝箱からアルカナの指輪を盗み出して逃走*1、紆余曲折あって日本にたどり着く。
難民妖怪である耳長達が渡した宝石の中からねずみ男が取り出して身に着けていたひときわ大きな宝石に化けており、
そこから擬態が解ける形で鬼太郎たちの前に姿を現した。

直後にゲゲゲの森へヴォルフガングが連れ戻しに現れた際には西洋魔法で攻撃するも全く歯が立たず、
ねじ伏せられてしまい、そのまま連れ戻されそうになるが
同時にアデルの魔法石による結界を鬼太郎が指鉄砲で破った際には驚きを隠せない様子を見せ、鬼太郎ら日本妖怪と交戦を開始した隙を見て逃走。
その際にちゃっかりついてきたねずみ男とのやり取りでアデルに言われたことを思い出すと、
ヴォルフガングに苦戦し、万事休すとなった鬼太郎たちの前へ舞い戻り、狼男の弱点である銀の弾丸を鬼太郎へ渡し、見事勝利へ貢献した。

その後アルカナの指輪を盗み出した理由がブリガドーン計画の阻止の為だということを明かし、自分を守るよう頼む。
鬼太郎に指輪破壊を依頼するも結局できなかったため、その夜に耳長達を弔うと同時に鬼太郎に無断で魔法をかけ、
妖力を強化させるという暴挙に出たため猫娘に掴みかかられるという事態に。

当初は、西洋妖怪との戦闘でゲゲゲの森と日本妖怪達が傷ついたことには一切触れずに指輪のことだけを心配する発言をする等、
ブリガドーン計画の阻止の為ならなりふり構わなかった為、鬼太郎ファミリーとは険悪な関係になりかけており、
指輪探しを手伝う代わりに極力鬼太郎達とは関わらず、指輪を取り戻したらすぐに日本から出ていくと言う約束を決められていた
(ちなみにアニエスの返事は「こんなソイソース臭い極東の国、ブリガドーン計画さえ止められれば1秒だって…」だった)。
一方で難民妖怪達の墓を建て悲しむ鬼太郎達を見ながら、自身も魔法で花を供えて複雑な表情をする等、決して非情な性格ではなかった。
29話で指輪を追って箒に乗ったまま人間の街に出て騒ぎになった際に、人間の少女であるまなと初めて出会っており、当初こそ日本妖怪達への態度と同じく、
心を閉ざした状態であったが、その犬山一家との交流を経て徐々にではあるものの本当の自分を出すようになり、周囲への配慮にも気を配るようになった。
ヴィクターに襲撃されたところをまなと鬼太郎達に助けられ、その際にヴィクターに攫われたまなの救出を買って出ており、
無事救出するも、日本で最初にできた大切な友達であるまなを巻き込まない為に彼女と別れようとする。
しかし鬼太郎の提案で妖怪アパートの空き部屋に住むことになり(鬼太郎曰く「目の届くところに居てもらった方が迷惑にならない」)、まなに喜ばれた。

カミーラの策でまなと猫娘が映画館に閉じ込められた際には救出を試み、
鬼太郎と共に妖力と魔力を併せて結界を解こうとするも急かされたことで怒りだしてしまい険悪な空気となる一幕もあったが、
鬼太郎が謝罪した事で改めて協力し、結界を破る事に成功すると猫娘とまなの救出に映画館へ突入、猫娘の勝利に貢献した。

食べ物に関しては当初は日本の食文化である小豆のお菓子が苦手な様子で、
小倉ではカスタードには勝てないとまで言い放つ始末であったが、何だかんだで小倉のたい焼きを気に入り、鬼太郎と一緒に食べている。

まなを連れて境港に行った際に烏天狗の小次郎と出会い、小次郎が人間に片思いしている事を聞かされた時には、その相手がまなである事をすぐに見抜いた。後にその事実に全く気付いていないまなに呆れていた
その後、ベリアルに崩壊させられた烏天狗の里を魔法で完全復活させて、目玉親父にその魔力の凄さを驚かれた。

白山坊の事件では、父親の望みに流されて箱入り娘として育ってきた弥生の言動に苛立つ態度を見せている。
また体内にアルカナの指輪が出現した弥生をアデルとブエルから救出した際には、ブリガドーン計画を止めるために彼女を殺して指輪を手に入れるべきか否かと葛藤した末に、彼女を救うために指輪が消えるまで待つ事を選択した。

ゲゲゲの森恒例の冬の大慰安旅行にも招待される等、ゲゲゲの森の妖怪達からも受け入れられるようになったと思われたが、鬼太郎ファミリーが次々とバックベアードに拉致される事件が起こり、
さらにカミーラに騙されたねずみ男がゲゲゲの森の妖怪達を扇動してアニエス追放運動を起こしたため、居場所を失ったアニエスは妖怪アパートを引き払ってしまう。
ベアードに捕らえられたところを鬼太郎に助けられ、自分を仲間と認めてくれた鬼太郎に感謝するも、アニエスは鬼太郎達に別れを告げるのであった。

その後は鬼太郎達を巻き込みたくないと一人思い悩んでいたが、まなの後押しを受けて、鬼太郎を頼るために再度ゲゲゲの森を訪れる。
アニエス追放派の妖怪達から石を投げられるも、猫娘を始めとする鬼太郎ファミリー(一人で先に逃げたねずみ男は除く)に守られ、ゲゲゲハウスにたどり着いた。
そして改めて鬼太郎に協力を依頼したところで、西洋妖怪達との最終決戦が始まろうとしていた…



呪文

アニエスの詠唱する呪文の元ネタは、東映アニメスタッフや脚本家の名前のアナグラムになっている。

  • テサダン・テサダン・ユイ・ラム・ノーチ(脚本の伊達さんと野村祐一)
第27話で使用、宝箱の封印を解除する。

  • ダイナガ・ミ・トーチ(東映アニメーションプロデューサーの永富大地)
第28話ほかで使用、火炎を放つ。

  • コガミ・キョウ・ニータ・タガミ・ギョウ・カーノ(東映アニメーションプロデューサー補佐の高見暁とアシスタントプロデューサーの谷上香子)
第28話で使用、周囲に花を咲かせる。

  • ウリュキノ・ゲンツケス(脚本の金月龍之介)
第29話で使用、複数の炸裂弾を放つ。爆発のタイミングは自分で操作可能。

  • ノギ・カーン(シリーズ構成の大野木寛)
第30話で使用、異世界に移動させられて見えなくなった物を見えるようにする。

  • シタリウ・コゾモウ(東映アニメーション会長の森下孝三)
第30話で使用、異世界への通路を開く。

  • フェカ・ト・ナヲ・イノカ・イガ(脚本の伊達さんが所属する演劇コントユニット「大人のカフェ」およびそのメンバー、飯野智司と加賀成一)
第32話で使用、修復の呪文。ベリアルに滅ぼされた天狗の里を復活させた。

  • ヒロヨ・ユキノツ(脚本の吉野弘幸)
第33話で使用、光線を放つ。

  • コーアイ・ガーミキ(脚本の井上亜樹子と祖父の伊上勝)
第35話の回想シーンで登場。花輪をうまく作れないことに苛立った幼少期のアニエスが使用するも制御できず暴走。母親が放った魔法「ガーミキ・コーアイ・ノーエ」で事態は収束、と思いきや・・・

  • ランツァイ・ワナ・ケーイク・コーダミ・デ・ブリガドーン(元ネタ不明、情報求む)
第36話で使用、ブリガドーンを発動させる。

  • ラビク・ヒムマヤ(アニエス役の声優・山村響)
第75話で使用、対象のエネルギー流出を封じる結界魔法。

  • パ・シモート(東映アニメーションプロデューサー補佐の橋本信太郎)
第97話で使用、防御用の結界魔法。


他者との関係


アルカナの指輪を探すために周囲を顧みない彼女に苦言を呈すなど
あまりいい関係ではなかったが少しずつお互いを理解し、共闘するように。

28話で無断で鬼太郎の妖力を魔力で強化した際に掴みかかる等
険悪であったが鬼太郎同様に少しずつお互いを理解し、
30話においては猫娘と鬼太郎の勝利にも貢献している。

  • 砂かけ婆
仮の住まいとして妖怪アパートの一室を提供。
西洋妖怪との争いの元凶だと責めるねずみ男に対し、「大家といえば親も同然、店子といえば子も同然。アニエスへの文句はわしに言え!」と啖呵を切った。

人間の唯一の友人。出会った途端「魔法使いさん見るの初めてなの!」と興味津々。一緒に食事したりずぶ濡れになったりジャージを貸したり家に泊めたり境港に行ったりと、交流を深める。その中でアニエスの張り詰めていた心も次第にほぐれていき、本来の感情豊かな自分を取り戻していく。
本来アニエスにしか乗りこなせず指示も聞かない(かみつくこともあるらしい)箒も、彼女にはあっさり懐いてしまった。


皆大好きロリコン目玉西洋妖怪の首領。
アデル同様に何かと彼女を狙っているようだが…

  • アデル
アルカナの指輪だけでなく何かと彼女自身をも狙い、暗躍している。

  • アデルとアニエスの母
先代の魔女。ブリガドーン計画のコアとなった為本編では既に故人。

  • 名無し
アニエスがアルカナの指輪を盗み出し、逃げ出した際に遭遇している。
お得意の韻を踏むような喋り方で西洋妖怪編での彼女の行く末を暗示しているが…?



追記・修正魔法を使える方は、アルカナの指輪を見つけてからお願いします。











以下、西洋妖怪編クライマックスのネタバレにつき注意!














実はベリアルが探し求めていたものはアルカナの指輪だけでなかった。彼女自身もブリガドーン計画における要であった。

そしてアデルは実の姉であり、姉妹でありながらも衝突していたのは運命に抗おうとする彼女と、
あくまでバックベアードに従う魔女としての宿命を果たさんとするアデルの方針の違いが理由であった。

36話でアデルが本当は魔女の運命は自分で終わらせようとしていたことを明かし和解し、彼女の身代わりになろうとする。
だがバックベアードには全てお見通しであり、アデルと鬼太郎を人質に取られてしまう。
バックベアードの言葉責めと葛藤の末、自らブリガドーン計画の要となることを選び、母親同様にそのまま死亡するかに思われたが、
まなとアデルの活躍によってなんとか救出され、鬼太郎によるバックベアード打倒を見届けた。

騒動の収束後は和解した姉・アデルと共に旅をすることを決め、まずは耳長達の故郷へ行くことを告げると日本から去っていった。

その後、第57話「鮮血の貴公子 ラ・セーヌ」にて、砂かけ婆の砂通信による立体映像という形で再登場。
カミーラが世界中の吸血妖怪たちに生き血を集めさせ、バックベアードの復活計画を進めていることを鬼太郎たちに伝えた他、ラ・セーヌによって宝石に閉じ込められた鬼太郎を元に戻した。

第75話「九尾の狐」ではアデルと共に再登場。
鏡爺からの連絡を受けてまなと猫娘と合流、まなの提案で西洋の地獄を経由して、玉藻前に支配された地獄に侵入する。
そして地獄の最下層の坩堝に、姉妹で結界を張る事で、妖力の流出を止めて玉藻前の再生能力を封じた。

96話・97話でもアデルと共に再登場。
閻魔大王からの知らせでバックベアードの復活と鬼太郎の消滅を知り、日本へ急行して、ベアードの攻撃からまなと猫娘を救出。
さらに戦争を止めようと姉妹で奮闘した。
事件解決後は故郷に帰るも、妖怪に関する記憶を失ったまなを案じていた。
10年後にまなが記憶を取り戻してからは、鬼太郎ファミリー&まなの温泉旅行に姉妹で参加している。


余談


5期におけるザンビア以来の若い魔女だということもあってビジュアルが公開された当初はザンビア再来かと衝撃が走ったようだが、
いざ蓋を開ければまさかの西洋妖怪編におけるヒロインポジということでさらに衝撃が走り、
今は立派な人気キャラクター(の1人)にもなっている。


追記・修正はブリガドーン計画のコアになってからお願いします。

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最終更新:2023年12月12日 16:44

*1 この時名無しに遭遇している