青森県

登録日:2011/03/30(水) 05:51:30
更新日:2024/04/07 Sun 21:34:24
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青森県とは、本州最北端にあるである。
北は津軽海峡を挟んで北海道に、南は秋田県岩手県に接する。
名物はねぷた、名産はリンゴ

概要

県庁所在地は青森市。
人口30万人クラスの都市としては世界有数の降雪量で、雪処理についての条例があるほど。津軽地方は基本豪雪地域である。
南部地方である八戸市は冬は雪があまり降らない積もらない(やませの影響があるから)。
下北地方は沿岸部はあまり積もらないが山間部はかなり積もる。

八戸市は岩手県に近いからか、岩手のテレビ放送も全部観れてしまう。
青森県にはフジテレビ系列のテレビ局が無いため岩手めんこいテレビを観る家庭が多い*1……それか北海道文化放送で観る家庭もある*2。なお、北海道文化放送が受信できる地域ではテレビ北海道(テレビ東京系)も受信できる。
しかし、両方から遠い弘前市などの津軽地方ではどちらも観られないどころか、秋田テレビの電波も山に阻まれ届かないため観られない。かつては前者にもケーブルテレビ会社があったが、加入者数が伸び悩み再送信を行わないまま廃止してしまった。
そして『笑っていいとも』がその日の放送二回観れていた(青森県は基本『いいとも!』を放送するのは夕方で、現在その枠はローカル情報番組となっている)。

かのブサとして有名になったわさおがいた*3県でもある。ちなみに鯵ヶ沢町にいた。わざわざ県外から彼を見にくる人も結構多く、映画化もされた。

大間のマグロは全国的にも非常に質がいいことで知られる。が、それだけ値段も高い。
そのまんま『マグロ』というタイトルの、わざわざ大間でロケをしたドラマもある。

青森県の真ん中に位置する八甲田山は、明治35年に歩兵第5連隊が冬山遭難事件を起こして多数の凍死者を出してしまった現場。生き残った者も凍傷で手足切断を余儀なくされたとか……。
この遭難事件を元に高倉健、北大路欣也の主演した『八甲田山』という映画もあり、二人の知名度を上げた出世作となった。劇中の「天は我々を見放した」というセリフはあまりに有名で、当時の流行語大賞になった。1978年の映画で古いがお勧めしたい作品である。
この映画は真冬の八甲田山でマトモに撮影した。極寒のあまり逃げ出したスタッフや役者が多数いた。


有名な祭り

ねぶた祭り(青森市)
ねぷた祭り(弘前市)
五所川原立佞武多祭り(五所川原市)
八戸三社祭(八戸市)
さくら祭り(弘前市)
黒石よされ(黒石市)

青森県出身の有名人

吉幾三(演歌歌手)
畑山隆則(元ボクシング選手)
伊藤高史(俳優)
松山ケンイチ(俳優)
泉谷しげる(俳優・ミュージシャン)
矢野顕子(ミュージシャン)
田中義剛(タレント)
新山千春(タレント)
古坂大魔王(タレント)
武井宏之(漫画家。『シャーマンキング』シリーズの作者)
藤崎竜(漫画家)
坂本太郎(漫画家)
梅原大吾(プロゲーマー)
わさお(映画になった元捨て犬)
藤川ゆり(政治家)
HISASHI(ミュージシャン)
棟方志功(版画家・画家。ちなみに埼玉県名物「十万石まんじゅう」のキャッチフレーズ「うまい、うますぎる」はこれを食したときの同氏の発言が元ネタ)
奈良美智(画家・彫刻家)
太宰治(作家・小説家 兄の津島文治は1947~56年の青森県知事)
淡谷のり子(歌手)
寺山修司(作家・小説家)
ビートまりお
若の里(大相撲)
安美錦(同上)
宝富士(同上)
振分親方(元高見盛)
音羽山親方(元貴ノ浪)
伊勢ケ浜親方(元旭富士)
出来山親方(元出羽の花)
関ノ戸親方(元岩木山)
舞の海(元力士、解説者)
三上枝織(声優)
山本希望(声優)
木戸衣吹(声優)

テレビ事情

  • NHK青森放送局(総合・教育)
  • 青森放送(日本テレビ系)
  • 青森テレビ(TBS系)
  • 青森朝日放送(テレビ朝日系)
テレビ局がそれしかない…

テレビ東京系はもちろん、フジテレビ系もない。
青森市や大間町などでは北海道文化放送(フジテレビ系)とテレビ北海道(テレビ東京系)が視聴可能で、八戸市など三八上北地域では岩手めんこいテレビ(フジテレビ系)を視聴する家庭が多い。
それに対し、弘前市などの津軽平野では近隣県のテレビ局は視聴出来ない。

軍事

戦前から日本軍の主要部隊が置かれ、その基地を引き継いでいるため自衛隊が陸海空揃っている県でもある。
三沢市には米軍基地が、今別町には第108警護師団第3連隊第2大隊第4中隊第1小隊 (通称ヒロイン天国小隊)の本部もあるし、大湊には海上自衛隊関係の大湊地方隊がある。
ちなみに日本一広い砂丘も実は本県にあるが、自衛隊の施設の中に広がっているので一般人は立ち入れないのだ。

ラーメン

青森のラーメンと言えば「味噌カレー牛乳ラーメン」。名前は不味そうな感じだが食べてみれば意外に美味いよ。

交通

2010年12月4日に東北新幹線新青森駅まで延伸。
乗り換えこそあるが遥か彼方の鹿児島中央駅まで新幹線で行けるようになった。
さらに2016年には新函館北斗駅まで延伸した。さらに2030年代前半には札幌駅まで延伸する予定。
その代わり、在来線に関しては東北本線が第3セクターの青い森鉄道線に移管してしまい、乗り継ぎは不便になった。

在来線に関しては他にも太平洋側に


が、日本海側に


と南北の移動には不便しないが、東西の移動となると青い森鉄道線と五能線ぐらいしかないのが欠点である。

名物

リンゴの一大産地としても有名。津軽地方は昔からリンゴ農家が結構多い。
また、土偶と言えば誰もが思い浮かべる「遮光器土偶」は、青森の亀ヶ丘遺跡で最初に発見され、地元では「シャコちゃん」と呼ばれ愛されている。キーホルダーやフィギュアなど土偶グッズも充実。
他に遺跡といえば三内丸山遺跡もあるよ。


あと、下北半島の最果て、むつ市にはおっかない恐山(おそれざん)がある……。
地元では単に「お山」と言えばここのことらしい。また「人は死んだらお山さ行ぐ」とも言うそうだ。イタコがいることでも有名だが、いるのは特定の時期だけ。

そして、聞くところによるとこの山は……

全国で一番ヤバい山らしい。

真面目に死者の霊が全国から集まりに集まるので、善悪様々な霊がいるという。
行った人は運悪くも悪い霊を連れて帰ってしまったり、はたまた金縛りにあったり……霊にとりつかれたり……行って帰るだけでも怪しいが、何かを持ち帰ると確実にやられるという話もある。
色々な説がある恐山だがもっと詳しく知りたければ地元の方に聞くのがいいかも。
ちなみに火山なのでとてもイオウ臭い。あと何故か風車がたくさんささっている。カルデラ湖は綺麗だしふもとの湧き水はおいしいよ。
そして恐山がメジャーすぎて青森では他の心霊スポットの類がほとんど出てこない。

ちなみに、本県は意外にも『週刊少年ジャンプ』でヒット作を生んだ漫画家やその作品の出演者の出身地でもあるのだ。
まず、むつ市は武井宏之の漫画『シャーマンキング』のヒロインである恐山アンナの出身地という設定で、その縁で彼女はむつ警察署のマスコットに選ばれている。(ただし武井本人は津軽出身)
さらに『封神演義』の藤崎竜は旧川内町(2005年に吸収)だし、他には映画『デスノート』のL(エル)役で知名度を上げた松山ケンイチもいる。
たかだか数人。だが人口密度で考えたら結構すごいことではないか?
……が、TVでの露出も多い松山氏以外は地元でも大して知られていない。ひどい。

原子力施設

六ヶ所村を始め、県内数ヵ所に原子力に関わる施設がある。
一見普通の田舎ではあるがただの田舎ではないので、施設に事故が起きたら周辺の市町村にも甚大な被害を及ぼすだろう。
東日本大震災による福島第一原発の事故によって、施設の潜在的な危険性が改めて周知されることになった。

ただ、過疎化と若者の流出に歯止めがかからない青森県において原子力関連施設のもたらす経済効果は極めて大きく、実際に施設の所在地は雇用・インフラ等あらゆる面で周辺よりも恵まれている。
危険性が叫ばれる一方で施設の存続を願う声も根強く、今後施設とどう向き合っていくか、県民の間でも意見は一致を見ていない……。

方言

主な方言は、難解なことで全国的に有名な津軽弁
尚、南部弁と下北弁の計3つの方言が独立して存在しており、
だいたい青森市を境として東西に津軽弁・南部弁に分けられ、下北半島に下北弁が分布する。
これは昔、南部藩(盛岡南部藩の親戚)と津軽藩と斗南藩で青森県が分かれていたからと言われている。
ちなみに南部藩の本拠地は八戸、津軽藩の本拠地は弘前、斗南藩の本拠地は田名部(現在のむつ市)にあったのだが、維新後新政府の命で津軽藩の港があった青森市が県庁所在地となった。

また南部藩と津軽藩は犬猿の仲と言われており、現在でも年配の人々を中心に互いを敵視する風潮が残っている。
これは戦国時代末期、後の津軽初代藩主となる人物が南部家から津軽地方を奪って独立し、そのまま豊臣政権から津軽の正当な支配者として認められてしまったため。
江戸時代には南部藩士が津軽藩主を暗殺しようとした事件が発生しており、戊辰戦争時にも新政府側に寝返った津軽藩が反攻する南部藩と戦闘を繰り広げた記録が残っている。
なお、下北地方の人々は津軽南部対立を「どうでもいい」と思っている。

この戦闘は南部藩の圧勝に終わり、津軽藩は這う這うの体で敗走することとなった。
しかし津軽藩側は新政府軍として戦った実績作りが目的で勝敗は二の次だったらしく、実際に戦後処理で津軽藩は功績を認められて加増されたのに対し、南部藩は大幅な減封という憂き目に遭っている。
勝利したはずの南部側が不満を抱かないはずがなく、こうして戦国時代に端を発した怨恨は明治にまで持ち越されることになったのであった。

ちなみにこれらの方言は互いに互換性が無く県内でも伝わらない
南部地方の人間に津軽弁の単語の意味を聞く(またはその逆)のクイズ番組があるくらいに通じない。
地元の国立大学法人である弘前大学医学部では方言の授業があり津軽弁を習う。誰が呼んだか津軽勉
これは、津軽弁には結構体調不良のニュアンスを表す言葉が多いが難解ゆえ、これを聞き間違うと誤診につながるからである。
有名な謎かけで「津軽弁」とかけまして「携帯電話」と解く、その心は「どちらも県外(圏外)では伝わりません」とあるが、

津軽弁同士ですら年齢層や人によっては全く伝わらない青森民からしたらちゃんちゃらおかしいのである。

ちなみに津軽弁では
A「な」ちょっとあなた
B「わ?」え、私ですか
A「な」そう、あなたよあなた
A「かっ」さぁどうぞ
B「わっ」わぁ驚いた
A「け」さあコレをおたべなさい
B「く?」これ食べられるんですか?
A「くぅ」食べられますよ
B「くぅ」ではいただきます
という恐らく"世界一短い長文"が作れる。


問題点

青森県には良いとこもあれば当然悪いとこもある。
例をあげるならば

  • 男女肥満率全国一位
  • 喫煙率全国一位(男性全国一位、女性全国二位)
  • 最低賃金全国二位
  • 降雪量全国一位
  • 男女最高長寿年齢全国ビリ 男性は9回、女性は4回連続達成。
    全国1898市区町村の寿命ランキングでワースト100のうち、38が青森県の市町村
  • 火災死亡者数全国一位
  • 高卒求職率全国一位
他にも自殺率や熟年離婚率も全国トップクラスである。

といっても降雪量は気候の話なので仕方ない。肥満も寒いところならよく見られる傾向。ロシアを見ろ。
自殺率も気候から来る気質的なもの(雪国は冬や雪を「耐える」ことが由来でなんでも我慢してしまうためストレスを貯めがちだが、一線を越えたなら……)が原因とか最近は言われている。
公的なデータはないが、娯楽がないのと寒くて家に篭りがちなせいで初体験の早さも相当だとかなんとか。

早死に率が多い理由としては、塩分糖分の摂取量が多すぎることが指摘されている。
インスタントラーメンの消費量や漬物系を好むところからも察せられる通り、とにかく青森人は塩味が好き。塩蔵食品であるソーセージの消費量も多い。
加えて「塩ラーメンに醤油を足す」「漬物に醤油どばあ」と言った塩分on塩分のような食べ方をする住民も少なくない。
塩分を多量にとっても汗で流すならまだしも、寒さも手伝って冬にろくに運動しない者も当然多く、それでいて生野菜をそんなに食べない。
さらに糖分も取りすぎな傾向が強く、菓子パンや甘い赤飯、砂糖入りの缶コーヒーも大好き。
その上に酒好きで、特に漁師町だと海が荒れていて出られないときに酒を飲むのが暇つぶしでひたすら強い安酒を飲み続けるスタイル……。
これで高血圧+肥満+腎臓病+糖尿病にならない方が不思議な上、「漬物をつまみに酒を飲み、タバコを吸う」のが日課というどうしようもない中高年も多く、ガンや脳卒中のリスクも爆上げ。
さらに寒さや雪も手伝い少々の兆候があっても病院へ行くのを億劫がる県民が多く、痛みに耐えきれず受診する頃には手遅れになってしまっていることも多いと思われる。
これには県の方も危機感を募らせており、塩分でなくだしで旨味を取るようにという「だし活」という運動をしている。が、笛吹けども踊らない県民が多く難儀している。

伝説

明治時代に入り北海道が完全に日本政府の支配下に入るまでは日本の最北端だったため、中央での勢力争いに敗れた人々の多くが青森県に落ち延びた記録が残っている。
(同様の理由で鹿児島県に落ち延びた人の記録も多い)
特に石田三成の子孫は津軽藩で厚遇されて代々家老を務める名門となり、忍者を統括していたという伝承も残されているなど、歴史好きにはたまらないだろう。


「わ、わやついきしゅうせいするはんで!」(津軽弁の訳※私、いっぱい追記修正するから)

「な、ついきしゅうせいしてけ」(※お前、追記修正していけ)

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最終更新:2024年04月07日 21:34

*1 下北・上北・南部地方が中心。一部自治体では共聴システムで再送信している。八戸市のケーブルテレビではこちらを再送信している。

*2 北津軽や下北地方で受信できる。風間浦村では共聴システムで再送信している。青森市のケーブルテレビではこちらを再送信。

*3 2020年6月に死去。