リーオー(新機動戦記ガンダムW)

登録日:2010/08/11 Wed 05:31:27
更新日:2024/02/10 Sat 19:30:15
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私のリーオーは十分速いさ。



リーオーとは、『新機動戦記ガンダムW』に登場するモビルスーツ(MS)。

型式番号 OZ-06MS/OZ-06SMS
開発 ロームフェラ財団
頭長高 16.2m
重量 7.0t
装甲材質 チタニュウム合金
武装
ビームサーベル×2、ビームライフル、105mmライフル、バズーカ、ドーバーガン他
主な搭乗者
ゼクス・マーキストレーズ・クシュリナーダヒイロ・ユイ



概要

アフターコロニー(AC)暦史上初の、汎用型戦闘用量産MS。
AC暦初の戦闘用MS・トールギスを原型とした機体で、作中世界では多くの国家・勢力が使用している。
名前の由来は黄道十二星座のひとつ、獅子座(LEO)。
デザインはカトキハジメ


戦闘用MSとして理想的な条件、即ち「高機動・重装甲」を突き詰めた結果として、「人間には扱えない」という致命的な欠陥を持った原型機・トールギスを汎用レベルにまでデチューンした機体。
不要な機動力を産むスーパーバーニアや過剰な重装甲等、実際の運用に適さない機能を排除し、全体的にトールギスをより簡素にした外観となった。


かなり極端なデチューンを行った結果、元となったトールギスの性能には遠く及ばないが、
それでもビーム兵器を始めとした各種武装や無駄のない機能性を持ち、コスト面等も考慮した場合、戦闘兵器としてはかなりの完成度を誇る。
そのため、後述するアビリティレベルにもみられるよう、本機はAC暦におけるMSのスタンダードとしての地位を得ている。
つまり、宇宙世紀におけるザクⅡジムにあたるモビルスーツである。
「ガンダムの敵」「丸みを帯びた各部」「型式番号が「06」」「(陸戦用は)緑系のカラーリング」というザクⅡ的な特徴と、
「白い原型機をデチューンした体制側の量産機」「ゴーグル状の目」というジム的な特徴をあわせ持つ。テレビじゃねぇっす。


……もっとも、かつてトールギスを生み出した開発者達は「最高の性能を持つ機体」の開発をしたかった*1が為に、リーオーを基準とする方針の財団と対立し、逃亡したのだが。


連合やOZ以外の様々な勢力も使用しているが、かなり貧乏な勢力も使用している事から、信頼性も極めて高い。

陸戦用がモスグリーン、宇宙用がパープルというのが基本的なカラーリングだが、勢力やパイロットによってカラーリングが異なる場合もある。
また、画面上では分かりにくいが、実は様々なバリエーションが存在する。メインは陸戦用と宇宙用のノーマルタイプ。
ガンダムシリーズには珍しく背中にバックパックがなく、代わりにオプションが豊富に存在する。

実は、張五飛カトル・ラバーバ・ウィナー以外のガンダムパイロット全員が乗っている。
それ以外にもメインのほとんどが搭乗したという、シリーズ屈指の贅沢な量産機。


本機は装甲の厚い部位と薄い部位のメリハリをつけることで防御力と軽量化(機動性の確保)を両立しているため、被弾時に適切な防御姿勢をとらないと致命傷を負いやすい。
この点は取り回しの良いシールドを手に持つジムよりも、シールドが固定されているザクⅡに近いと言える。
なお、この機体はしばしばパイロットによって露骨に装甲の堅牢性が変わる(通称・エレガント装甲)とネタにされることがあるが、その種明かしがこれである。
すなわち、ネームドキャラが乗ったリーオーは防御姿勢を適切に取ることが出来るから堅牢に見えるのであり、そういう意味では乗り手の実力に大きく強さが左右される機体とも言える。


単純にコストを含む運用面だけを見ても優秀だが、この機体の真に優秀な部分は、「パイロットによっては高い能力を発揮する」というポテンシャルの高さにある。
実際、ゼクスやヒイロ、トレーズ等の優秀なパイロット達は、この機体で性能差のある相手に善戦、或いは勝利した事もある。
逆を言えば、練度の低いパイロットが乗るとアッサリと撃破されることが多々ある。
一般兵用の扱いやすい量産機と言うコンセプトでそんなの作ってくるセイスも常識人に見えてやはりAC時空の住人である。

ゼクスが使ったリーオーは、別に彼専用に特別なチューニングをした物ではない。
至ってノーマルなリーオーで、ゼクスは圧倒的な性能差を誇り、尚且つ空中戦を得意とするウイングガンダムを撃墜して見せたのである。
もちろんヒイロが地球の環境に不慣れであった事もあるが、それでも大金星と言えるだろう。
奇策と技術を用いれば、ワンオフの超高性能機にも戦果を上げられる……
リーオーは、全ての量産機にその事を示してくれたのである。ま、その割を食ったのがウイングだけどね。
他にもヒイロが本機により文字通り桁違いの性能差がある五飛が搭乗するナタクに対して、Gパイロット共通の人外の反応と技量により一定の戦果を上げている。
この時は五飛は本気を出してはいなかったが、それでも驚異的な戦果を上げた。


また、『Endless Waltz』の続編『新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop』にて、
ヒイロの義父セイス・クラーク*2がこの機体の開発者であったことが判明。
ヒイロにとっても思い入れが深いらしく、彼がよくリーオーで戦うのも、この機体の有用性を示したいが故らしい。
幼少期は常にこれの玩具を手にしていた。ウイングにはまったく愛着がないのにな。
……とはいえ性能を熟知しているがゆえか小説版『EW』の地の文によれば限界まで酷使しながら使い捨てて戦っていた様子。
『FT』でのヒイロの言葉からすれば、リーオーを量産機として評価しているが故の戦い方なのだろう。


なお、設定画では頭と胴体が一体化したような描かれ方をしているため「首」の存在がかなり曖昧であり、
本編やその他メディアでも固定されていたり振り向いたりと描写はバラバラである。
劇中の描写を見るに、上半身が丸ごと旋回して周囲を見渡す構造になっているようだ。

余談だが、あの特徴的なカメラアイは閉じることが出来る。
直上の“ひさし”がそのカバーなのだが、明らかに長さが足りていないのにピッタリと閉じる。伸縮自在なのか、内側に格納されているのだろうか?
カバーをした状態でも戦闘を続行するシーンがあるので、どこかにサブカメラが付いているものと思われる。



アビリティレベル

本作品では機体性能を「アビリティレベル」という基準で表す事がある。
この数字はリーオーの能力をオール100として基準にしているのだが、実はガンダムタイプが200を超えた事がない。
実際に原形機トールギス、そしてウイングガンダムと比べてみよう。
アビリティレベル リーオー トールギス ウイングガンダム リーオー/トールギス比 リーオー/ウイングガンダム比
ファイティングアビリティ 100 100 130 1.00 0.77
ウエポンズアビリティ 100 110 140 0.91 0.71
スピードアビリティ 100 150 150 0.67 0.67
パワーアビリティ 100 130 120 0.77 0.83
アーマードアビリティ 100 120 130 0.83 0.77

……「あれ?ガンダム大した事なくね?」と考える画面の前の諸君。
アビリティレベル自体がキャラの言動や描写、実際の解説の設定と明らかに矛盾していたり、数値が明らかに足りなかったりとアテになるものではないのでお察しだったりする。
「実際に設定上の性能差はガンダムと量産機であんまりない」なんてものはなく、ガンダムとの性能差はあまりにも桁違いであり
バイブル等でもアビリティは目安でしかなく、実際の性能差を示すものではないとされており桁違いの性能差があるとされている。
なにせ同時期の量産機の水中MS、キャンサー、パイシーズに十数機に囲まれたヘビーアームズはアーミーナイフだけで殲滅し、
トールギスは70機ものMS部隊に囲まれても、殲滅している。
そのトールギスでも基本性能を強化されエピオンシステムの前身モデルを搭載したⅢをもってしてもガンダムという機種にようやく匹敵する性能を持つというもの。
MSとしての性能はコロニーの5機(強化前含め)のガンダム、ゼロとエピオン以上のものは存在しないとされている設定。
EWにおいてもスペシャルズの生き残りのエリート中のエリートが搭乗したサーペント250機以上とガンダム達の戦いにおいてもカトル不殺をしなければとっくに終わっている戦いと言っている。
それでもリーオーの性能、ひいてはACの機の性能は異常であることには変わりはない。

トーラス一機に5,6機瞬殺されたり、バルカンでボコボコ撃たれたりウイングガンダムのバスターライフルで蒸発したり、
デスサイズの鎌やサンドロックのヒートショーテルで叩き斬られたり、
ウイングガンダムゼロのツインバスターライフルで僕らの仲間ごと一掃されたりされるが、リーオーがガンダムシリーズ屈指の性能の量産機であることに変わりわない。




武装

基本的に飛び道具は右手持ちで腰だめで構え、左手で支える。

●ビームライフル
標準的なビーム兵器。
銃身が長く火力を重視した一般型と、指揮官などが用いるバレルとストックが切り詰めて取り回しを重視したショーティー型の2種類が存在する。
一般型はガンダムシリーズの汎用量産機の物にしては大型で、上記の通り基本的に両手で扱う。*3
通常のMSには十分な威力を持つが、ガンダニュウム合金のガンダム相手では通用しない。
基本的に宇宙用の装備だが、地上でも使用可能。


●105mmマシンガン
実体弾式のマシンガン。105mmライフル、ドラムマシンガンとも呼ばれる。
大型のドラムマガジンが特徴だが、こちらはザク・マシンガンとは違って本来の円筒形の意味で使われている。*4
ドラムマガジン上部のハンドルがそのままサブグリップとしても機能する。

陸戦の主役で普通に考えると優秀な装備なのだが、当然ながら実弾なのでガンダムには通用しない。


●コロニー用ビームライフル
地球圏統一連合軍によるコロニー弾圧のシーン(1クール目のあらすじパート)やOPでトールギスが持っていたビームライフル。
詳細な設定が無く、長らく謎のビームライフルとされてきたが、MIAで発売された頃に「新型」、「コロニー用ビームライフル」という設定が付いた。
通常のビームライフルに比べて小型なので取り回しに優れていると思われる。
どちらかといえば地上戦で使われる場面が多く、105mマシンガンに混ざってこれを持っていたりするのだが、作中での描写はマシンガンのようだったり普通にビームを発射していたりと描写が安定していない。
これにも指揮官向けのショーティー型があり、第1クールあらすじパートに登場した機体やトラゴスが使用していた。


●シールド&ビームサーベル
左肩アタッチメントまたは左腕部に装着される円盤形状の盾。トールギスとほぼ同様の物。
裏にビームサーベルが2基懸架されている。

サーベルは至って標準的な仕様。多少ならば格上のサーベルとも切り結べる。
2基装備しているものの、基本的に二刀流などは想定しておらず、1基は予備とされる。
ドーバーガン装備機が多く装備している。懐に入られた時のフェイルセーフ用か。

なお、シールドを持っていなくてもビームサーベルを使用する場面があることから、シールド裏以外の何処かにもサーベルグリップを装備出来るものと思われる。


●ドーバーガン
対MSの切り札となる長砲身の大型火器。
巡洋艦を一撃で破壊可能な威力を持ち、ガンダムに対してもダメージを与えられる。
通常は右肩にセンサー付きのジョイントパーツを装着したうえで使用するが、普通に担いで使うシーンも見られるので必ずしも必要という訳ではないらしい。

実弾なのかビームなのかはシーンによって異なるが、近年では「撃ち分け可能」と解釈されることが多い。
ただしコストが高いので、配備数は少ないらしい。
加えてリーオーの場合は最大出力時での反動を抑えきれないのでトールギスに比べれば威力が落ちてしまい、動き回りながら撃つ事も出来ない。
とはいえそこはパイロットの技量と作戦次第でカバー可能で、劇中ではサリィのリーオーがドーバーガン2丁持ちによる交互撃ちで連射をしてみせたこともあった。


●バズーカ
各種の砲弾を撃ち分け可能な大型バズーカ砲。
ドーバーガン程の威力はないが、飽和攻撃ならばガンダムに対しても有効。

ちなみにセンサー部はリーオーの頭部からの流用品。


●大型ビーム砲
1クール目のあらすじパートに登場した大型のビーム砲。
両腕で保持する大型の火器で、巨大なだけあって大型シャトルを一撃で粉砕する威力がある。
第22話でも使用する場面(あらすじのシーンの流用)があったが、高機動を誇るトーラスには当たらなかった。


●肩部ビーム砲
両肩部アタッチメントに装着されるオプション火器。
主に指揮官機が使用する。
また、装甲板が肩部をまるまる覆うので追加装甲としての役割も持つ。

リーオーやエアリーズを一撃で破壊していたので相応の火力はある筈だが、エアリーズ(ノイン機)のエレガント装甲にはあまり通用しなかった。

曲線的なデザインを多用しているリーオーでも珍しく直線的な形状をしているので、これを装備している機体は他と結構印象が異なる。


●降下用パラシュートパック
背部アタッチメントに装着する、コンテナ状のユニット。
高高度落下時にパラシュートを展開し、使用後は分離可能。
これ自体は汎用の装備で、ビルゴも使用している。


●高機動オプション
腰部アタッチメントに接続するターボファンエンジンと主翼、脚部の加速用ブースターから成る高機動ユニット。
リーオーは本体のみでもスラスターを使った短時間の飛行は可能だが、これを装備することで完全な飛行が可能となる。
ジェット戦闘機を軽く超える速力を発揮しつつ3次元機動で戦闘可能なエアリーズ並みの機動性を与えるが、航続距離では劣る。
プロペラント使用後はデッドウェイトにならないよう、任意で排除可能。


●宇宙用バックパック
背部アタッチメントに装備される宇宙用オプション。
宇宙空間において必要な姿勢制御用のスラスターや生命維持装置などをひとまとめにしたラウンド・バーニアという円筒状のユニット。
肩にもバーニアを追加可能だが、劇中の宇宙仕様機には全く装備されておらず、バーニア付きはあらすじパートに登場した機体くらいであった。





カラーバリエーション

その優秀さから多数の勢力で使用されているため、多くのカラーバリエーションが存在する。


モスグリーン
使用勢力:地球圏統一連合軍
     スペシャルズ(OZ)
     OZ トレーズ派
     マリーメイア軍

一番よく見かけるカラーリング。
地球圏統一連合軍、スペシャルズ地上部隊のオーソドックスなカラーで、スペシャルズはOZの隠れ蓑として統一連合内に潜り混んでいたこともあってクーデターを起こした後もしばらくはモスグリーンのリーオーを使用していた。
ゼクスやトレーズ、レディ・アンが搭乗したのもこのカラー。
後にOZが分裂した際はトレーズ派の将校が搭乗して財団派と内紛を繰り広げた。
基本的に地上仕様のカラーだが、マリーメイア軍は宇宙でもこのカラーを配備している。


ブルー
使用勢力:地球圏統一連合軍 東南アジア方面軍
     OZ
     OZ ロームフェラ財団派
     ホワイトファング
     世界国家軍

やや紫がかったブルーは基本的にOZのカラー。
統一連合打倒後は地上・宇宙問わずこのカラーリングで、ロームフェラ財団の施設に展示されているあたりこれが財団所属機の制式カラーらしく、OZ内乱の際に財団派が搭乗してたのもブルーだった。
また、終盤ではホワイトファング・世界国家軍の両軍で使用された。


パープル
使用勢力:地球圏統一連合宇宙軍
     ホワイトファング

主に連合宇宙軍及びその残党が使用していたカラーリング。通称宇宙リーオー。ギャオスじゃねーんだから。
こちらもホワイトファングが使用している。


パープルゴールド
使用勢力:OZプライズ

デルマイユ侯の私兵部隊であるOZプライズでの基本カラーは連合宇宙軍で使われていたものに近いパープルだが、肩をはじめ手足の一部や頭部のひさしに差し色としてゴールドが配された。
これがOZプライズの基本カラーなのか、トーラスもこのカラーリングで塗装されている。


●ホワイト
使用勢力:MO-Ⅴ

スペースコロニー・MO-Ⅴで使用されていたリーオーは頭部のスリット以外は全身真っ白。
何となくトールギスを連想させる。




劇中の活躍


本編

第1話から登場。
ロボアニメの量産機と言えば主役機あたりにあっさりやられるというのが定番だが、そのお役目はエアリーズに。
ゼクスは高高度でバスターライフルを回避してウイングガンダムに組み付き、海底に落下させるという大活躍を果たした
以降はゼクスがトールギスに乗り換える事もあって一介のやられメカとなり、バンクシーンで悉く撃墜され続けるなど活躍の場が減るが、
トレーズが搭乗してモビルドールシステム搭載機を孅滅したり、ヒイロが搭乗して傭兵に身をやつしたりと、十分に頑張っている。
世界国家とホワイトファングの最終決戦でも非常に多くの機体が使用され、遥かに高い性能を持つビルゴタイプに善戦していた。
戦後は、そのほとんどが廃棄された事になっていたが……


Endless Waltz

X-18999コロニーに潜入した際、ヒイロとデュオ・マックスウェルが使用。
かなりの数が保管されていたらしいが、そのほとんどがヒイロ達に破壊された。
アルトロンガンダムサーペント相手にもガンダムパイロットによる凄まじい技量による善戦し一定の戦果を上げたが(五飛は本気を出していなかったがヒイロの技量に感嘆していた)
やはりガンダムパイロット同士の戦いでは分が悪く、機体の限界を超え乗り捨てる形になった。
余談だが、サーペントの原型はリーオーの後継機である。



バリエーション


●アーリータイプ
初期に開発されたリーオー。
トールギスから諸々のパーツを取り外したようなデザイン。
コストが安いので、貧乏な勢力や閑職パイロットが割と使用する。
こちらの機体もメインキャラに使用されていた。


●宇宙仕様
宇宙戦に対応したリーオー。
宇宙戦用のバックパックを装備している以外は地上用とほぼ変わらないが、肩部にバーニアが追加されている。(無い機体もある。)


●キャノンタイプ
両肩にキャノン砲を内蔵した武装強化型。近接戦闘で威力を発揮したらしい。
一部の基地で指揮官機として運用されていたが、出番は少な目。
しかし見せ場が無かった訳ではなく、偶々見つけたトロワ不在のヘビーアームズを守って全滅した連合軍部隊の隊長機など、無名の勇者がいたのもまた事実であった。


●MDシステム実験機
モビルドールシステムの実験機。
機械制御による正確無比な射撃で実験の成果を見せたが、トレーズのリーオーによって瞬殺されてしまった。
開発者のツバロフ曰く「開発に使用したのが旧式のリーオーなので外部入力」とのことで背中からケーブルが伸びて装置車と接続されている。
後に改良されたのか、『G-UNIT』に登場したホワイトファングのMDリーオーにはケーブルが見られない。


●Gリーオー01 /02
MO-Ⅴに残された2機のリーオーを結婚式の余興用に改装したもの。
アディン用の01とオデル用の02がある。

02はマーキングが白く関節部にカバーをしている以外はプレーンな宇宙仕様だが、01はガンダムのようなカラーリングにウイングガンダムのV字アンテナとへの字スリットが設けられ、シールドもジェミナスの物を用いている。

武装は2機とも105mmマシンガンだが、あくまで余興の機体なのでペイント弾を装填している。


●EWACリーオー
型式番号 OZ-06MS-E2

外伝作品『新機動戦記ガンダムW DUAL STORY G-UNIT』にて登場した偵察型のリーオー。
頭部が巨大なレドームとなり、カメラが3基に増やされているのが特徴。
直接の戦闘が目的ではないので武装は105mmマシンガンを小型軽量化したミニマシンガンのみ。
劇中に登場したのはOZプライズの所属だが、本家OZにも配備されているかは不明。


レオス
LEO-S
型式番号 OZ-06MS-SS1
頭長高 18.9m
重量 7.2t
武装
ビームマスケット、ビームデュエルサーベル×2、ディフューザーマント
主な搭乗者
ロッシェ・ナトゥーノ

レオール
LEO-R
型式番号 OZ-06MS-SR2
頭長高 19.7m
重量 6.2t
武装
ビームデュエルランサー、スーパーチャージドビームカノン(ハイパーランチャー)、アクティブジャマーリード、ショルダーシールド×2
主な搭乗者
クラーツ・シェルビィ

レオン
LEO-N
型式番号 OZ-06MS-SN3
頭長高 19.2m
重量 14.5t
武装
ビームサーベル×2、バルカン×2、ヘッドアックス、ショルダーシールド×2
主な搭乗者
ブルム・ブロックス

外伝作品『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』にて登場。
OZプライズの「星屑の三騎士(スターダストナイツ)」が使用する、近接戦闘用にカリッカリにチューンされたリーオー達。
ロッシェ・ナトゥーノが駆るレオス(Leo-S)がバランスタイプ、クラーツ・シェルヴィが駆るレオール(Leo-R)が高機動タイプ、ブルム・ブロックスが駆るレオン(Leo-N)が重装甲タイプ。
辛うじて名残はあるが、外見はリーオーには見えない。
レオスには手足や腰周りなどにトールギス、レオールは脛などにエアリーズ、レオンには手足などにトラゴスのパーツが使用されている。


●カスタムリーオー(ヴァルダー機)
同じく『G-UNIT』に登場。
「暗黒の破壊将軍(笑)」ことヴァルダー・ファーキルが使用していたらしいリーオー。
ヴァルダーの「暗黒の破壊将軍」という異名はこの機体を駆ってOZに反抗する者を殲滅した際の非情な戦いぶりから付けられたもの。
劇中には奴の悪評が語られるシーンに1コマだけ描かれただけで本編には未登場。

背部や両肩部にスラスターユニットらしき物や頭部に鶏冠を追加、カラーリングも真っ黒に塗装されているが、その他は原型機とさほど変わらない。
コミックボンボンの企画「超改造リーオー大募集」からの作品。


●ロッシェ専用リーオー
ロッシェの回想に登場した、レオス以前に乗っていたというリーオー。
カラーリングは真紅に肩部、足首、袖口が金で胸部にエングレービングという、レオス、トーラス、スコーピオ、LOブースターと他の乗機と共通するド派手なカラーリング。


●キマイラ
『Frozen Teardrop』に登場。
初期宇宙型のリーオーⅡ型とⅢ型の通称。

キマイラとは皆さんご存じギリシャ神話に登場する怪物で、ライオンの頭と山羊の胴体、蛇の尾を持つ。


●グライフ
同じく『Frozen Teardrop』に登場したリーオーⅣ型。生産コスト度外視の特別仕様。カラーは白。
機体性能の強化と両肩の高出力バーニアはエアリーズ並の高速飛行性を発揮し、右肩のキャノン砲はトラゴスの中距離砲にも匹敵する。
言うなればリーオーの集大成であり、トールギスへの先祖返りを果たした機体。
リーオーを設計した技師は「これなら最初からトールギス量産すればよかったじゃん」と憤慨したとか。

『敗者たちの栄光』では増加パーツは全て取り外したのか白いリーオーが同名で登場し「旧式」と呼ばれている。

ちなみに「グライフ」とはドイツ語でグリフォンのこと。
キマイラは頭だったが、こちらは下半身がライオン。
飛行能力を持つことを強調したチョイスか。


●ネメア
グライフの後継機であるリーオーⅤ型。
量産機ながら生産数は多くなかった模様。

「ネメア」とはギリシャに存在する古代遺跡のことだが、おそらくはそこに住んでいたとされる「ネメアの獅子」から付けられたものだろう。


●レーヴェ
リーオーⅥ型。
OZに配備されたものはパイロットに合わせてカスタマイズされ、原型よりも高性能な機体が多かったとされる。

なお、「レーヴェ」とはドイツ語でライオンのこと。


●新型宇宙用リーオー
『敗者たちの栄光』のEVE WARSにおいて地球統一軍の主力として配備されたリーオー。
肩部分に固定バーニアを増設し、大腿部はトールギスタイプに似たスラスター内蔵タイプの物に変更された。
腰部には従来の宇宙用リーオー同様に筒型宇宙用パックを装備。


●リーオーⅢ
新機動戦記ガンダムW BATTLEFIELD OF PACIFIST』冒頭でリリーナが査察に行った北米のオースターインダストリで密造されていたリーオー。
生産ラインはヒイロに破壊され、開発用のコンピューターデータはデュオに破壊された。
機体形状はデザインとコミックスで異なっており、デザインではトールギスに近く肩にプラネイトディフェンサーまで装備される予定だったが、コミックスでは頭部バイザーと肩部に大型の装甲が追加されている程度。
完成した姿で登場しなかった理由について、作者は「担当さんに止められた記憶は無いけど…気まぐれかな?w」と証言している。
ちなみに未完成故か自爆装置がないのか、ライン破壊にヒイロが乗った機体は自爆ではなく自らの頭を撃ち抜くことで始末された。


●リーオーNPD
ガンダムビルドダイバーズ』に登場したリーオー。
一言で言うなら、「NPC用のリーオー」。「~ファイターズ」におけるモック&ハイモックポジション。
AI機体としてディメンション内に多数配備されている。やられ役として。
修行回では生身のリクとユッキーに中破させられてたりもしてた。
なお、NPDとは「ノンプレイヤーダイバー」の略称。

ヘッドパーツに様々なバリエーションがあり、中にはマグナアックヘッドも……



ゲーム等


悲しきかな所詮量産機なので、基本やられ役。『スーパーロボット大戦シリーズ』ではヒイロ達が搭乗してスポット参戦する場合もあるが、ガンダムまでの繋ぎでしかない。
ただし『SDガンダムGジェネレーションシリーズ』などではそれなりの性能に設定されている。
…それでもビルゴやらクラウダやらGN-Xやらがあるので使用率は低いが。

Gジェネでリーオー系の機体を使いたい場合はサーペント以外では『OVERWORLD』以降のレオールがオススメ。
武装はロングビームランスとハイパーランチャーのみだが、どちらも射程が優秀で使いやすい。
ただし、Iフィールドやプラネイトディフェンサーといったビーム耐性持ちの機体との戦いでは不利なので注意。
ちなみに『F』で登場した際にはなんと武器の射程が隣接1マスのみという悲惨な性能だった。

参戦作品を絞り込んだ『CROSSRAYS』では従来の地上・宇宙仕様に加え、OZカラーの地上・宇宙仕様にOZプライズ仕様&MO-Ⅴ仕様、肩部キャノン砲装備型が登場とリーオー祭りとなっている。
初期生産にもいるため、地道に経験値を稼いでいけばトールギスやジェミナス(MO-Ⅴ仕様から開発可能)も遠くはない。

ちなみに、中でもリーオーの扱いが珍しいのが『ガンダムトライエイジ』。
『ガンダムW』を特集したBUILD MS3弾でカード化したが、なんとそれから2年5ヶ月の間、再排出されず、しかもOZ系統の機体はそれまで“これ”のみだった。
再排出された鉄血の4弾では他のOZ系統の機体でエピオン(EW版)が登場して孤独な状況を脱した。ちなみに、この時トールギスは登場してなかったので、ゼクスやプロモーションカードで排出されたトレーズ閣下の専用機がしばらくこれだった。

玩具


放送時はガンプラなどが発売されず、放送終了後にリミテッドモデル(LM)にて発売された。
が、他のLM同様に簡易金型で作られた為に商品寿命が短く、今となっては極めてレア。
でもってその割に出来が悲惨。それでもポリキャップを採用しLMとしてはマシな方。

EW時にもキット化されず長らく絶望されていたが、HGがアナザーガンダムシリーズもキット化を展開した事から期待が高まっている。
さあ磐梯よ、早くHGACリーオーを出してくれ!
MGでもいいぞ!定価3000円くらいなら!


……とか言ってたら、本当にHGACでの1/144リーオーが発売された。全国のOZ将校大歓喜。
「FineBuild」と銘打たれている通り、とことん作りやすさを重視しており、ランナー上でのパーツ配置が工夫され非常に組み易い。
慣れていれば30分以内、慣れてなくても1時間少々あれば簡単に完成する為、ガンプラ入門者にも最適。

低価格でありながら見栄えも稼働も良好、センサー部クリアパーツは地味に蛍光素材を採用、シールが無いにもかかわらず色分けも細部が気になるくらいと良キット。
しかも最近流行りのKPSこと関節用PS素材を駆使した結果、使用しているポリキャップがプチッガイと同じという変態性まで備えている。
全国のOZ将校は即座に購入しその優秀さを実感しよう!勿論、2機3機と多々買いして自分だけのリーオー小隊も組んでもOKだ!
首が回らない欠点はあるが、小改造でどうにでもなるのも嬉しい限り。

武器がマシンガンとサーベル、シールドしかないのが残念。
だが、バリエーションとして発売された「HGACリーオー(宇宙仕様)*5」には、
ビームライフル3種(コロニー用・ショート・ロング)、大型ビーム砲が付属しているので是非確保したい所。
更にその後「HGACリーオー(飛行ユニット仕様)*6」が発売。
こちらには新たに飛行ユニット一式、バズーカ、ドーバーガン、ショルダーカノンが付属する。

そしてその後、これまでのオプション一式に加えて平手とパラシュートパックをセットにした大ボリュームの「HGACリーオー(フルウェポンセット)*7」が発売。
これまでのリーオーのオプションは全て付属するので、カラーリングにこだわりがなければこれを購入した方がいいだろう。

全部プレバン枠だけどな!おのれ財団B……


また、『ビルドダイバーズ』仕様のリーオーNPDも「HGBDリーオーNPD」として発売。
上記の原型機に比べてちょっとお高いが、頭部が3パターン×3色(シール選択式)+マグアナックヘッドが付いてくるという素敵仕様で、しかも今回は首がちゃんと回る。
また、バックパックや上半身は新規パーツが装備され、各種ビルドカスタムパーツに対応。魔改造リーオーも余裕で作れる。
ベース機の弱点は多少受け継いでいるものの、相変わらずの組みやすさを誇る名キット。

ちなみに、元のリーオーのパーツは全て残っている為、青白いリーオーも作れます。やっぱり首は回らないが

また、ガンプラという視点以外でも安価で集めやすく、手軽に組んで並べられる量産機のプラモデルという革新的存在。
このHGACリーオーをベースに、バンダイのオリジナルプラモデルシリーズとして開発されたのが「30 MINUTES MISSIONS」である。

フィギュア系ではROBOT魂が入手しやすい。プロポーション、稼働共に申し分なく、ガシガシ遊べる。
単体では首が回らない(胴体と一体化している)のと、劇中で魅せたモンローウォーク(脚を交差させながら歩く)の再現が出来ないのが残念だが…
また、やたらバリエーションが多く、そのくせ付属手首と武器が少なく、別売りのオプションセットを組み合わせる必要があるのもややこしい。

●緑色・標準型(マシンガン付属)←これを買うなら下の連中を買った方がお得。各種パックを外せば標準型になります。
●緑色・宇宙型(標準型ビームライフル&宇宙用パック付属)
●緑色・飛行ユニット型(マシンガン&高機動パック付属)
●紫色・宇宙型
●青色・飛行ユニット型

○オプションセット1・緑:ドーバーガン、バズーカ、シールド、ビームサーベル×2、肩部ビーム砲
○オプションセット2・紫:ドーバーガン、ショーティービームライフル、シールド、ビームサーベル×2
○オプションセット3・青:ドーバーガン、大型ビーム砲、トールギスビームライフル、シールド、ビームサーベル×2、肩部ビーム砲
(なお、全種に回転用頭部と追加ハンドパーツが付属する)

あと完成品ではロボ魂以前にもMIAで登場しているのだが……はっきり言って地雷もいい所。定価の6割引あたりで適正価格。うっかり間違えたりしないように。

また、派生機はHGACレオスがプレミアムバンダイにて予約受付中。
特徴的な各部やマントは勿論、エングレービングも色分け別パーツで造形されている。





追記・修正もあっけない……
これで良いのか?


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最終更新:2024年02月10日 19:30

*1 無論、ヒイロ・ユイ暗殺なども大きな理由だった。

*2 リーオー以外にエアリーズやバルジの設計も彼の手によるもの。

*3 デュオが乗った時は片手でも扱っていたのでパイロットの技量次第なのだろう。

*4 ザクマシンガンのタイプは本来「パンマガジン」と呼ばれているもの。

*5 本体カラーはパープル。

*6 本体カラーはブルー。

*7 カラーリングはグリーンに統一。