アバレブラック/アスカ

登録日:2019/02/16 Sat 19:52:30
更新日:2024/02/08 Thu 21:19:37
所要時間:約 12 分で読めます




※推奨BGM:「爆竜戦隊アバレンジャー(オリジナル・カラオケ)」



次回予告!


なぜだ!?変身しても力が……

アスカ、事件ブラ。

今の私には…何も…!

情けない奴になったな。


次回!


アバレブラックこの一発!


(ほとばし)れ!無敵の竜人魂!!









戦ってくれ!ダイノガッツの迸るままに!


アバレブラック/アスカとは、スーパー戦隊シリーズ第27作『爆竜戦隊アバレンジャー』の登場人物。

演:阿部薫

キャラクターソング:「ハモニカの詩(うた)」


【概要】

第1話「アバレ恐竜大進撃!」にて初登場。
平行宇宙の地球ことダイノアースの住人『竜人』の生き残りで、邪命体エヴォリアンの襲撃に立ち向かうレジスタンスの一員。
竜人の外見は人間とほぼ変わらないが、両の頬に施された白い爪のようなアザが特徴で、竜人同士が意思疎通を交わす際にはそれらを重ね合わせる必要がある。

愛馬的存在であるブラックラプターを駆りながらエヴォリアンのバーミア兵と戦うが、移動要塞・アノマロガリスの猛攻を受けて変身不能に陥ってしまい、
そのまま空に生じたアナザーアース(我々の住む地球)に向かう『次元の扉』へ飛び込んで、現代の日本に辿り着く。

そして、ダイノガッツに選ばれダイノブレスを装着したアバレブルー/三条幸人アバレイエロー/樹らんる、そしてアバレッド/伯亜凌駕ら三人のアバレンジャーの指揮官ポジとして共に戦うことになる。
アナザーアースでの名前は『大野飛鳥』

性格は生真面目で礼儀正しく、責任感が強い。
それ故か自身を負い目に感じることが多く、第7話に至るまで爆竜チェンジが出来なかった頃はひとり仲間を巻き込ませまいと爆竜の卵をダイノガッツで温めたり、
暗黒の鎧を着ていたのが暗黒の使徒・ガイルトンではなかったことや破壊の使徒・ジャンヌの件で色々と問題を背負い込むことが目立った。
アナザーアースの住人に対しては一人称が「私」かつ丁寧語で接するが、恋人のマホロに対しては一人称「俺」かつ普通の言葉になる。
ひねくれ者の爆竜アンキロベイルスに対しては珍しく激しい口論に走ってしまうこともあった。

その一方で天然さも目立っており、
  • ダイノガッツに満ちた戦士を探す際、電話ボックスの真上に立ちながら街を眺めているため、通行人の注目の的になる
  • 大急ぎでダイノガッツの戦士を探す最中、車の上に乗っかり続ける。その結果、クラクションが連続で鳴り響き、運転手に怒られて「いけない事でしたか、すみません!」と謝罪する
  • 第2話、「俺の年収は4億。あんたにそれが払えるのか?」とアバレンジャー入りを拒絶する幸人に困惑。
    アバレンオー合体後、迷わず「払います、4億!何年かかるかわかりませんが……」と宣言*1
  • 第10話、「ビッグマネーを『蹴る』」という言葉の意味を理解できず、
    そのまま大金でできた球を蹴り飛ばすイメージを浮かべてしまい、そのまま蹴る仕草をした結果、トイレの中で便器を強く蹴って痛めてしまう*2
……といった具合で異世界出身であるが故か、アナザーアースの環境に馴染めていない描写が目立っていた。

物心ついた時から故郷がエヴォリアンの侵略にさらされていたのか、レジスタンスとして戦うことしか知らず、
メンバーを癒すためスケさんが踊った「かっぽれ踊り」が幼い頃見たバーミア兵の動きを思い出しトラウマが再発。変身不能に陥ってしまう。

しかし、スケさんの「かっぽれ踊り」が戦時中に腹を空かして泣く弟や妹を励ますためのものと知り、
かつて幼いマホロとその兄・ミズホを励ますためダイノハープ(アスカが持参するハーモニカ)を吹き鳴らしたことを重ね合わせ、「心の平和」を守るために再起。
やがて、新たに現れ新生エヴォリアンの首領となったアバレキラー/仲代壬琴の介入にも怯まず、アバレンジャーと共に激しい戦いに飛び込んでいく。

しかし、序盤に暗黒の鎧を使いこなせないジャンヌに対してリジェが「前に使った人に聞きに行けばいいじゃない」と言ったことや、
ジャンヌやガイルトンによるアスカに対しての「裏切り者」発言など、不穏な影が常に付きまとっていたが…





【アバレブラック】



爆竜チェンジ!


無敵の竜人魂!アバレブラック!!

画像出典:爆竜戦隊アバレンジャー 第8話『アバレブラックこの一発!』より、(2003年月6日放送)
©2003 テレビ朝日・東映・東映AG

スーツアクター:日下秀昭

テーマソング:「Fight! For the earth!!」(歌:高取ヒデアキ)

アスカが爆竜ブラキオサウルスを模したアバレスーツを纏った姿。
ダイノハープから飛び出た鍵を変身ブレス・ダイノコマンダーの下部に施された鍵穴に差し込んで回すことで爆竜チェンジする。
爆竜ブラキオを模したアバレスーツ第1号は、肩の装甲と両腕部・両脚部に施された菱形状のパーツがとなっており、アバレッド達3人のアバレスーツと異なる仕様となっている。
ちなみに他の戦士達とフォーマットが異なる理由について、『超全集』では「爆竜ブラキオに由来する膨大な量のダイノガッツが封入されているため、ダイノハープが安全装置になっている」という説と、「単に旧式もしくは新型である」という説が提示されている。

怒りをみなぎらせダイノガッツを込めると、牙を模したゴーグル部が吼え、
菱形状のパーツが鋭く尖り、ブーツ後部から爆竜のヒレ部にも似た刃が伸びて戦闘力が増幅。
パンチ力は最大4.8t、キック力は最大18t、ジャンプ力は最高48mに増加。
特に、腕力が上昇しバーミア兵を難なく投げ飛ばす豪快な戦法が可能となる。

ベルトのバックル内は亜空間となっており、倍の大きさを持つライドラプターを収納することも可能。

第1話アバンタイトルにおける戦闘シーンからダイノハープが壊れてしまい、第6話ラストまで変身不能に陥っていた。
第7話で爆竜バキケロナグルスのヒダマのエネルギーを利用することで修復されたため、ようやく変身可能となるが、
暗黒の鎧を纏うジャンヌの正体を知り、精神面が不安定に陥り再変身後も完膚なきまでに敗北する事態に陥った。
しかし、翌話で優しさと強さの巨人のパチモンギャラクシアン・イグレックを模したギガノイド・英雄の蹂躙と、
産まれたばかりのバキケロの励ましを受け、怒りと恨みを晴らすのではなく他者の幸せを守るために戦うことを思い出し、戦士として再起。ギガノイド・英雄を撃破したのだった。


【装備】

  • ダイノスラスター
アバレブラック個人のダイノウェポン。
爆竜ブラキオの首を模したグリップ部からサーベル状の突起が伸びた格闘用スティック。
鍔部に施されたダイヤルを柄部の四方に刻まれたマークを合わせることで、様々な属性を秘めた技を発動させる。
使用すると大量のダイノガッツを消耗するため、多用ができないのが難点。
アバレッドら3名の合体武器・ダイノボンバーと合体することによりスーパーダイノボンバーに強化可能となる。

変身前でも長剣として使用可能。
戦闘以外にも行方不明の爆竜の探索に使われ、額に柄頭を当ててダイノガッツを集中させると爆竜の反応を探知できる。


  • ライドラプター
アバレンジャー共通の移動用恐竜であり、ヴェロキラプトルの背中に椅子が施されている。
全長333cm、重量480kg。最高速度は150km/hを誇り、険しい山道・悪路もスピーディーに駆け巡る。
カラーリング以外は姿・性能に差異はなく、アバレブラックは黒のブラックラプターに乗り込む。


【個人技】

  • ダイノスラスタースプラッシュインフェルノ
ダイヤルを水しぶきのマークに合わせた後、突起を地面に突き刺すとで水柱や大津波が発生し、敵を水攻めにする。

  • ダイノスラスターストームインフェルノ
ダイヤルをのマークに合わせて突起を地面に突き刺すと、突き刺した部分から竜巻が巻き起こる。

  • ダイノスラスターグランドインフェルノ
ダイヤルを地割れのマークに合わせて突起を地面に突き刺すと、そこから地割れが起き敵を飲み込んでいく。
Vシネマ『爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー』では、アバレキラーの駆るキラーオーの「爆竜必殺デススティンガー」により轟雷旋風神が大破して外に投げ出されたハリケンジャー達を庇うために、キラーオーに対して使用した。直前の轟雷旋風神との戦いによるダメージも相まって、あのキラーオーを撤退させることに成功する。

  • ダイノスラスターファイヤーインフェルノ
ダイヤルをのマークに合わせて突起を地面に突き刺すと、地割れ部から激しい炎が立ち昇り敵を焼き尽くす。
ダイノガッツ次第では巨大トリノイドギガノイドを撃破することも可能だが、その反動でいったん眠りについてしまうのが難点。

  • ヘッドクラッシュ
敵を踏み台にし、バク転ジャンプを経てダイノスラスターで斬りつける。

  • サークルムーン
所謂円月殺法で、満月を描くことでダイノガッツがチャージされ、満月状の衝撃波が放たれる。
後にアバレッドにも間接的に受け継がれ、佐竹雅昭ヒルリンドウ戦で披露した。

  • クレッセントムーン
ダイノスラスターで三日月を描いて振るうことで、三日月状のカッターを繰り出す。

  • 竜人・アバレフィニッシュ
Vシネマ『爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー』にて使用。
ゴウライジャーこと霞兄弟が投げた二本の刀をアスカが手にし、×の字に斬りつける。

  • ダイノスラスター・トリプルインフェルノ
こちらも『アバレンジャーVSハリケンジャー』にて使用。
アバレブラックのダイノスラスター・ファイヤーインフェルノと共にアバレブルーがアバレイザー・ソードモード、ハリケンイエローがハヤテ丸を地面に突き刺すことで強力な火柱が迸る。


【爆竜ブラキオサウルス】


アバレブラック「ブラキオ!」


爆竜ブラキオ「不器用ですけど……ブラ」

全長:129.5m
全高:112m
全幅:73m
重量:9000t
足のサイズ:11.6m
最高走行速度:160km/h
最大出力:3000万馬力


アバレブラックのパートナーを務める爆竜。
ブラキオサウルスがダイノアースで超ハンガー進化した姿で、その巨体で他の爆竜を収容することができる。
その巨体は格納された爆竜達にとってはゆりかごのようなもので、彼らは戦いの中で傷ついた体を休ませ、疲れを癒していく。
激走戦隊カーレンジャービクトレーラー以来、また、2023年現在最後の輸送空母メカポジションである。

普段は湖のほとりで静かに過ごしているが、トリノイドが巨大化する、もしくはギガノイドが出現した際にはアスカの呼び声で湖の中から出現。その巨体を揺るがせ戦場に駆けつける。

左ハッチからは爆竜ティラノサウルスが勢いよく駆け出し、腹部からは爆竜プテラノドンが羽ばたき、
背中のコンテナからは爆竜トリケラトプスが現れて、その長い首を橋代わりにして飛び出していく。
また、ダイノコマンダーを介して武装用爆竜も発進可能。ブラキオの「出でよ、爆竜〇×△□!」の声と共にコンテナから発進される。

第5話では巨大ギガノイド・運命からのサイコロ攻撃を首に受けてしまいハッチが展開できず、爆竜たちが発進不能に陥ってしまう。
アメリカ国防総省の黒服三人組の援護を受けたアバレブルーのアバレ整体治療を受け元通りに戻るが、爆竜が見た目と異なり生命体であることを強調する回でもあった。

なお、爆竜ブラキオは「ひとりひとりは小さいけれど、力を合わせれば無敵ブラ!」と出撃時に歴代戦隊の主題歌を意識したフレーズを呟く。
回によっては「最後の最後の最後まで戦うブラ!」「スーさんも怒っているブラ!」「信じてた未来が崩れ去ろうとしているブラ…」と、戦隊以外の作品を意識したものを呟くことも。
Vシネマ2作品では「シュシュっと参上ブラ!」「はびこる悪、許せないブラ!」とクロスオーバー元を意識したものを呟いており、アバレンジャーの登場する二次創作でもこれに倣ったものも見られた。

ちなみに、7体以上の爆竜を搭載するだけあって、他の恐竜戦隊に登場するブラキオサウルスモチーフの中で最大級のサイズを誇っている。
名前 全高 全幅 全長 重量
キングブラキオン(恐竜戦隊ジュウレンジャー) 62m 不明 116m 510t
獣電竜ブラギガス(獣電戦隊キョウリュウジャー) 61.6m 47.3m 101.8m 3500t
爆竜ブラキオサウルス 112m 73m 129.5m 9000t

ちなみに、基本的に巨大戦は参加できないアバレブラックだが、年末回ではキラーオーにも一時的に搭乗。
さらに、年明けにはマックスオージャにも搭乗し巨大戦に参加している。
Vシネマ『アバレンジャーVSハリケンジャー』ではマックスオージャの最強形態であるマックスリュウオーにも搭乗している。


【その後のスーパー戦隊シリーズにおいて】

Vシネマ『特捜戦隊デカレンジャーVSアバレンジャー』

邪命神デズモゾーリャ復活を目論むエヴォリアンの残党トリノイド・サウナギンナンを追って再びダイノアースへ。
かつての悲劇的展開を見せた姿はどこへやら、EDではすっかりマホロの尻に敷かれる恐妻家ぶりを見せていた。


Vシネマ『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』

故郷のダイノアースにて、結婚生活3年目を営みながら2人目の子供を育てていた事が判明。
時の魔神・クロノスにより幽閉されたボウケンジャーを救出するためにタウンページスーパー戦隊住所録を片手にドリーム戦隊を選抜していた高丘映士よりも先にアカレッドと接触していたらしく、なぜか映士の変身ブレスであるゴーゴーチェンジャーにも通信してきた。
規格が違いすぎるダイノコマンダーでどうやって通信できたのかはツッコまないでおこう。

その後、何とかアナザーアースに到着するが、他のドリーム戦隊とのコンビネーションはてんでバラバラで、謙虚なアスカらしからぬ疑念の意識を抱かせてしまう。
とはいえ、口論の最中ボウケンレッド/明石暁の通信を受け、絶対に助け出すと誓う映士の姿を見て己を顧みて、他のドリーム戦隊選抜メンバーと共にクロノスとの戦いに勝利するのだった。
「スーパー戦隊アドレスブック」によると住所は「ABA03004」。


【余談】

アスカのパートナーである爆竜ブラキオサウルスは、劇中同様に爆竜を搭載できる玩具が発売される予定だった(書籍『スーパー戦隊 TOY HISTORY 40』にも、その試作品の写真が確認されている)。
自動車のガソリンタンクなどに使われるブロー成型技術で、全長570㎜という戦隊シリーズ玩具でも最大級の大型玩具で、
横および首の付け根部のハッチや上部のコンテナ部から爆竜が発進できると、劇中通りのシークエンスを再現できる一品であった。

しかし、コストの問題に加えて前番組の大型玩具であるリボルバーマンモスがあちこちのおもちゃ屋さんで売れ残る事態に陥ってしまったため、爆竜ブラキオの大型玩具化は見送られることになる。
結局、爆竜ブラキオの玩具は『爆竜合体 DXアバレンオー』などのロボの腕に頭部が合体する爆竜アクションシリーズ(クリア成型のミニ爆竜付き)にとどまった。

一応、キャンペーン応募でもらえる大型ペーパークラフト『特大ブラキオBOX』で我慢した当時の子どももいるかもしれないが、
やはり劇中通りのDXサイズの爆竜ブラキオが欲しかったことであろう……。

アバレブラックを初期メンバー、あるいは追加戦士とするかは今でも議論が分かれている。
『ゴーカイジャー』では初期メンバーとして扱われている一方、『アバレンジャー』第1話にてしばらく変身不能&一時期消息を絶つ、『ダイスオーDX』では追加戦士枠でEXレンジャーカードとして参戦という点から、レッド、ブルー、イエローの3人を初期戦士扱いする意見も見られる。


追記・修正はダイノハープを吹きながらお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • スーパー戦隊シリーズ
  • 爆竜戦隊アバレンジャー
  • 阿部薫
  • 日下秀昭
  • アスカ
  • 大野飛鳥
  • 感激屋
  • 天然
  • 涙もろい
  • 豆腐メンタル
  • 歴代ブラック
  • ブラキオサウルス
  • 爆竜
  • ダイノアース
  • 竜人
  • 異世界人
  • 愛妻家
  • 恐妻家
  • ドリーム戦隊
  • 戦隊個別
  • ハーモニカ
  • アバレブラック
  • 司令塔
  • 敬語
  • ハモニカの詩
  • レジスタンス
  • 悪堕ち
  • 爆竜ブラキオサウルス
  • 生真面目
  • 苦労人
  • 暗黒の鎧
  • 無敵の竜人魂
  • 子持ち
  • 父親
  • ABA03004
  • 司令官ポジション
  • 結構暗い過去持ち
  • 苦悩の連続
  • 全属性
  • レッドじゃないリーダー

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月08日 21:19
添付ファイル

*1 第49話でも、次元の扉が開かれずマホロを救いきれない辛さを隠すためわざわざ「3億9,812万5,000円稼がなきゃ!」と残り金額を呟くとともに空元気を見せながら仕事する場面も見られた。

*2 この時、スケさんが留守だったため幸人が作った珍料理「カレーフルーツポンチ」をうっかり食べてしまったため腹を壊してしまっていた。

*3 また、この話の次の回から復帰するまでの約2か月間、一時的にOPの戦隊メンバー紹介からも消えてしまうという演出まであった。