パトレン1号/朝加圭一郎

登録日:2019/1/30 Wed 00:15:53
更新日:2024/03/21 Thu 18:30:23
所要時間:約 15 分で読めます





動くな、ギャングラー!!

国際警察の権限において、

実力を行使する!!

画像出典:快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #6「守るべきものは」より(2018年3月18日放送)
©テレビ朝日・東映・東映AG


パトレン1号/朝加(あさか) 圭一郎(けいいちろう)とは、スーパー戦隊シリーズ42作目『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の登場人物である。

演:結木滉星
キャラクターソング:「Keepin’ Faith」



■概要

〇人物像

ルパンレッド/夜野魁利と並ぶ本作におけるW主人公の一人。パトレン1号の変身者。
国際特別警察機構戦力部隊(GSPO Tactical Unit)に所属し、「警察戦隊パトレンジャー」のリーダーを務める警察官。

この朝加圭一郎という人物の特徴を端的に説明するとすれば、「一昔前の刑事ドラマに出てくるような熱血で生真面目で男臭さに溢れる刑事」
警察官として強い誇りを持っており、市民の平和を脅かす者を断じて許さない正義感の塊のような人間である。熱血がいきすぎて、毎度敵に向かって叫ぶ「国際警察の権限において実力を行使する!」の決め台詞が
「ごぐざい゛げい゛ざづの゛げん゛げん゛に゛お゛い゛でじづり゛ょぐを゛ごう゛じずる゛!」と叫び声の一字一字が濁点交じりに聞こえてしまうことも。

普段は冷静沈着で理性的な判断ができる男だが、一度怒りが爆発すると周囲が見えなくなってしまったり、思い込んだら周囲を置いて突っ走ってしまったり、
挙句の果てには、絶対安静の瀕死状態に陥ったとしてもギャングラーを倒して市民の安全を守るためなら、本気で命を投げ出す覚悟で出動する等、良くも悪くも一直線な性格。
国際警察としての誇りは筋金入りで、すぐに熱くなったり無茶しすぎなところを除けば「市民の安全を第一に考える警察官の鑑」といえる人物である。

ちなみに警察官を目指すようになった切っ掛けは、少年期に町内に出没した通り魔を撃退しようと考えていた自分を「これは自分たち警察官の仕事だから」といって止めさせ、後日約束通りその通り魔を逮捕してみせた警察官に憧れたというもの。
だが、それで町の平和どころか世界の平和を守る国際警察の一員になってしまうところは生真面目で真っ直ぐな圭一郎らしいところというか、なんというか……。

そんな職務一筋な圭一郎だが、他人のことに完全に無頓着というわけではなく、むしろ周囲への気遣いはできる方。
また、自分の意見を無暗に他人にやり押し付けたりせず、他人の意見にはきちんと耳を傾け、警察官として看過できないものやどうしても自分の中で捻じ曲げられないものでない限りは、他人の意見も「それも大事だ、否定はしない」などフォローを入れた上で自分の意見を述べる等、考え方や視野自体は割と柔軟。
また、可愛い女の子とは仲良くなりたいので声をかけるという咲也に対し、「ふしだらな!」と苦言を呈することはあれど止めるように促すことはせず*1、ギャングラーと入れ替わっていたせいで『風邪とウソをついてナンパしていた』と勘違いされた透真にはただ一言『刺されないように気を付けろよ』と忠告を送るだけなど、他人の趣味嗜好に対しても必要以上に踏み込むこともない。

一方で、おしぼりで顔を拭いたり、馬鹿でかいクシャミをしたりするなどオヤジ臭い一面もあったり、生真面目が行き過ぎて余計なお節介を焼いてしまう場面も見られる。
また、恋愛面に関しては自身を『不器用な男』と称するほどの朴念仁で、異性からの好意も職務第一の自分には受け止めきれない*2と感じ、相手に返事を出さず有耶無耶のままにしてしまうこともある。この点に関しては初美花からも批難されていた。
国際警察のPRドラマ撮影時には緊張のあまりヒドイ棒読みを披露したり*3、子供好きでありながら顔が怖いからなのか子供に懐かれなかったりなど残念な部分も多々あったりする。

趣味はレコードによる音楽鑑賞。
現在は独身寮で生活しており、部屋の掃除は行き届いている。というより、部屋にあまりものを置かない主義のようだ。



〇同僚たちとの関係

質実剛健で生真面目な性格故に同じパトレンジャーのメンバーやヒルトップ管理官など、多くの人から信頼されている。
また、圭一郎が放った数多くの言葉が人の心を動かし、その人が変わる切っ掛けを作ったりしている。*4

明神つかさ/パトレン3号とは訓練学校時代からの腐れ縁で、頭に血が上りがちな圭一郎を止める役をつかさが受け持ったり、つかさが可愛いもの好きだということを圭一郎が知っていたりと、付き合いの長さ故に互いに気を許している部分も多かったりする。
つかさと圭一郎がGSPO戦力部隊に配属されたばかりの頃、つかさが「戦力部隊に配属されたことによる給料面や老後の安泰さ」に満足していたところに、圭一郎が「生活も大事だ、否定はしない」と前置きをした上で
「市民の平和を預かる国際警察の使命を忘れるな。自分たちが得た力は市民を守るための力だ。使い方を間違えてはならない」と国際警察としての使命を諭しており、その言葉がつかさにとって国際警察の使命と向き合わせてくれた切っ掛けとなっている。
ちなみに元々似た者同士なのか、それとも長年の付き合いで圭一郎の気質がうつったのかは定かではないが、彼女自身もちょいちょい気合と根性で乗り切ろうとするタイプ。

圭一郎の後輩である陽川咲也/パトレン2号は、訓練生時代に落ちこぼれて悔し涙を流していたところに、すでに戦力部隊に配属されていた圭一郎が「国際警察の使命はその流した悔し涙の先にある」と勇気づけており、その言葉を忘れずに頑張ってきた結果*5、戦力部隊に配属することができた。
そのため、咲也はその堅苦しいところを除けば圭一郎のことを尊敬している。
圭一郎も普段はうっかりな咲也に怒鳴ることも多いが、咲也の射撃の腕を認めて大切な場面を咲也に託したり、「誰かに褒められたいならば、まずは自分を信じることだ」と励ましたりする等、「やるときはやる後輩」として強く信頼している。

新たに仲間に加わった高尾ノエルに対しては、潜入捜査官としてルパンレンジャーと直接接触していながら、管轄の違いと守秘義務という理由で国際警察日本支部に情報を渡さないことから、
圭一郎は「警察官」としては不信感を抱いているものの「仲間」としてはそれなりに信頼しており、ノエルがピンチになったときには迷わず駆け付けている。
ノエルとは考えの違いから激突することも多く、決闘に発展したこともある。その際に圭一郎が快盗側の事情を知る自分の言葉を聞いて「快盗たちを自首させるチャンス」を得ながらも、それを放棄してくれたことに、ノエルは感謝している。また、ノエルは快盗寄りの立場にいるものの、快盗とは最も対極な立ち位置や性格をしている圭一郎のことを一個人として気に入っているようだ。



〇宿敵・ルパンレンジャーとの関係

宿敵である快盗戦隊ルパンレンジャーに対しては、「国際警察の邪魔をして、ルパンコレクションという危険物を収集していながら、市民から英雄視されている犯罪者集団」として、圭一郎は当初から敵視していた。
そしてパトレンジャーへの変身装備が支給されてからは、「ルパンコレクションを回収するためなら、場合によっては国際警察への襲撃も厭わない」という点から、より一層敵視するようになる。

しかし圭一郎がルパンレンジャーと戦う中で、「どんな事情があろうと、怪盗という道を選んだ時点で貴様らは間違っている!」と糾弾した際に「俺達にはこれしか無いから快盗やってるんだ!!正論なんかどうでもいいね!!」とルパンレッドに返されたことで、ルパンレンジャー側が抱いている「快盗になってまで果たしたい望み」について考えるようになる。
また、その後のルパンレンジャーの活躍を見ているうちに、「逮捕対象であることには変わりないが、市民を見捨てるようなことはしない点においてだけは信頼できる存在」と、ルパンレンジャーのことを多少認めるようになった。
とはいえ共闘に否定的なスタンスは基本的に変わらず、32話にてノエルから快盗との二度目の共闘について提案を受けたときには「快盗が邪魔してギャングラーを取り逃がしたせいで、市民への被害をどれだけ拡大させたことか!」と憤慨して、共闘の提案を拒む一幕もあった。

逆にルパンレンジャー側からは、圭一郎はパトレンジャーの中で最も厄介な存在と目されているが、純粋に正義を貫いているが故に「圭一郎は卑怯な真似は絶対にしない」「自分たちの正義を押し通す以上、警察に協力を求めるなら咲也やつかさではなく、圭一郎に頼むのが筋だ」といわれる程に、敵ながら一目置かれているところもある。



〇夜野魁利/ルパンレッドとの関係

夜野魁利は普段、圭一郎のことを「圭ちゃん」と呼んでおり、ビストロ「ジュレ」の常連兼友人として慕っている。またルパンレッドとしても、「自分たちの正体を知らずに敵として立ちはだかる圭一郎のことを面倒くさい熱血お巡りさん」と思いながらも、「圭一郎は自分たちを敵視しながら、自分たちのことを信じてくれている」と感じとっている。
しかしながら、魁利は内心、圭一郎に自分の兄の姿を重ねてみている節があり、自分に世話を焼く圭一郎が兄の姿と被って鬱陶しく感じたり、自分と違って光差す道を堂々と歩ける圭一郎に対して劣等感や後ろめたさを持っていたりしており、それが原因で一時は圭一郎に冷たく当たることもあった。

逆に、45話まで宿敵・ルパンレッドの正体を知らずにいた圭一郎は、魁利を「苦労しながらも頑張って働いている友人」として接している一方で、ルパンレッドのことは「逮捕すべき悪党」として追っかけ続けていた。
しかしながらルパンレッドとの戦いを経ていくうちに、「ギャングラーを絶対に倒す」という一点でのみ意見が一致するようになり、特に42話のデストラ戦においては、圭一郎がルパンレッドの意図をアイコンタクトで察し、デストラに特攻するルパンレッドに合わせて圭一郎がデストラの金庫を開けるという即興のコンビネーションを披露し、デストラ撃破の突破口を開く等、敵同士ながらもお互い奇妙な信頼関係を築きあげていった。



〇快盗の正体と2つの正義の狭間で ♯49より

悲しい結末に終わった東雲悟の事件により、「ギャングラーが人間へ変装する際に使用する『化けの皮』は、その人間の遺体から作られている」という事実を知り、そして化けの皮にされた被害者が一年前の連続失踪事件の被害者と一致していることを突き止めた国際警察。
街はシャケ騒動クリスマスムードで盛り上がり、咲也たちもクリスマスパーティーの準備に勤しむ中、圭一郎は一年前の連続失踪事件の被害者に、魁利たちジュレの3人の関係者がいたことを突き止め、ルパンレンジャーの正体が魁利たちジュレの3人だという確信を抱きつつあった。

そんな中、ノエルがギャングラーのゴーシュに捕まって人質に取られ、さらにはパトレンジャーも戦闘不能に追い込まれてしまう。公開処刑されそうになったノエルのもとに駆けつけた快盗たちだったが、そこにギャングラーのボス・ドグラニオも現れ、公衆の面前でマスクを外すように強要されてしまい、仕方なく快盗たちはマスクを外して正体を明かす。
圭一郎はマスクの下に現れた顔を見て、いつも親しくしてくれたあの3人組が快盗だったという事実を改めて突きつけられ、パトレンジャーの前から去っていく彼ら3人を黙って見ていることしかできなかった。


その後、魁利たちに国際指名手配が改めて発布され、何処かに姿を消した魁利たちのことを魁利と初めて出会った公園のベンチで考える圭一郎だったが、そこにふらりと指名手配中のはずの魁利が圭一郎の前に現れる。圭一郎はここで魁利を逮捕することもできるのに何故自分の前に顔を出したのかを問うと、魁利は圭一郎がそういうことはしない性格であることを指摘する。それを見た圭一郎は「ルパンレッドが時々自分に向ける妙な信頼感は何だったのか」という疑問の答えが、「ルパンレッドの正体が自分を良く知る魁利だったから」だと分かって納得していたが、そんな言葉を自分に向けて欲しかったわけではなかった魁利は圭一郎の胸倉を掴んで怒鳴った。

「…そうじゃないだろ…もっと俺に言うことあるだろ…。俺はずっと・…ずっとあんたを騙してたんだぞ!!」

「……怒れよ。ルパンレッドと戦うときみたいに怒れよ!!」


罪悪感に押しつぶされるのを必死に抗うが如く言葉をぶつける魁利。そして圭一郎は、胸倉を掴んだ魁利の手を解き、静かに言葉を返した。

「怒っているさ、……自分の不甲斐なさに」

「俺は何故もっと早く気づけなかったんだ!! 俺がもっと…頼れる警察官だったら、苦しんでいる君たちを救えたかもしれないのに……」


圭一郎は目に涙を浮かべながら自分の思いを吐露した。こんなときまで自分に優しい思いを投げかけてくれる圭一郎を見た魁利は、被っていた帽子を深く被り直しながら圭一郎に背を向け、呟く。

「……あんたがどんな警察官だろうと関係ないさ」
「どうして?」
「警察官に頼らないヤツが、快盗になるんだよ……」


そんな空しい言葉を自分に告げながら去っていく魁利に、圭一郎は魁利の兄が化けの皮にされる前に助け出すために、自分に出来ることはないのかと魁利に協力したいという思いを告げるが、魁利はそのまま圭一郎と別れるのだった。


その直後、人間界で巨大化して暴れ始めたドグラニオに対し、ビクトリールパンカイザーで迎え討つ魁利たちルパンレンジャーだったが、ドグラニオに手も足も出ず惨敗を喫してしまう。ビクトリールパンカイザーから身を投げ出された透真と初美花が国際警察に確保される中、消息を絶った魁利を一人で探す圭一郎。魁利もまた満身創痍の体を引きずりながら、ザミーゴの行方を追って夜の街を彷徨っていた。

―もうすぐ夜が明けようとした頃、魁利の前に圭一郎が現れる。魁利一人でザミーゴに立ち向かうのは無謀だと魁利を止めようとする圭一郎に、こっちの味方である透真と初美花を捕まえておいて言うことかと魁利は反論する。しかし圭一郎は強い決意に満ちた目で魁利に告げた、「(味方なら)俺がいる」と。「君の力になりたい」と。
魁利は、いつか圭一郎がルパンレッドとしての自分に向けて糾弾したときの「どんな理由があろうと、快盗という手段をとった時点で間違っている」という言葉をつき返した。

「俺が警察官になったのは、苦しむ人々を助けるためだ。……もし警察という立場故に、目の前の君を救えないのなら……俺は警察を辞める」


自分が抱いてきた正義よりも大切な人を救いたいという警察官の思いは、空に差し込んでくる朝日のように眩しく輝いていた。
そんなとき、巨大化したポーダマンの集団が街を襲ってきた。それを遠目でみていた圭一郎を見て、魁利は口元に笑みを浮かべながら圭一郎の背中を軽く押した。

「あんたはそっちにいてよ。こんな快盗じゃなくて、もっとたくさんの人を助けなよ」
「しかし……!」
「俺が圭ちゃんになれないみたいに、圭ちゃんは俺みたいになれない」

「ありがチュー、熱血おまわりさん」
「ううぅぅ……うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」

その言葉に、圭一郎は悔しくて今にも泣きだしてしまいそうな自分を押し殺すが如く、雄叫びを上げながら、背中を向けて去っていく魁利に背を向けて、自分のいるべき戦場へ向かって走り出した。
こうして圭一郎と魁利はギャングラーとの最終決戦に向けて、自分たちの掲げる正義を胸に、別々の道を駆け出すこととなったのであった。


この一連のエピソードは、圭一郎の「魁利に対する友情」と「本当の意味で圭一郎が掲げる正義」を深く描いており、当初から視聴者が気にしていた「魁利たちの正体を知ったときの圭一郎の反応」について、「いかにも圭一郎らしく、かつ正義のヒーローとして満点に近い回答」として視聴者から大変好評を得ていた。




■パトレン1号


「警察チェンジ!」


1号!パトライズ!!

警察チェンジ!

Pat-Ranger!!


「パトレン1号ッ!!」

画像出典:快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #2「国際警察、追跡せよ」より(2018年2月18日放送)
©テレビ朝日・東映・東映AG


朝加圭一郎がVSチェンジャーとトリガーマシン1号を使って変身した姿。メインカラーは赤。
周囲に被害が及ぶのを避けるために、スーツの頑丈な装甲で攻撃を敢えて受け止めつつ、そこからの反撃を狙う「肉を切らせて骨を断つ」戦い方を基本とする。
市民の平和を守る立場である故に非常に諦めが悪く、食らいついたら離さない粘り強さが最大の武器であり、鮮やかなルパンレンジャーとは対照的に非常に泥臭い戦い方が特徴的。
射撃の腕も咲也ほどではないがそれでもかなり良い方で、敵の攻撃をVSチェンジャーで撃ち落とす場面も多くみられる。

しかし「肉を切らせて骨を断つ」戦い方が基本であるため、敵の攻撃を真正面から受けることが多く、「肉を切らせる」段階で撃ち落とされてしまう危険が伴うのが弱点であり、対象を老化させるリューグのフケムリ玉、対象を幼児化させるエンビィのコドモード光線、装甲すら貫通するトゲーノのポイズンウニードル、一撃必殺の威力を誇るザミーゴのオンザロックのような『一撃でも喰らえばアウトな攻撃』を使用してくる敵とは相性が悪く、敵の攻撃を撃ち落すしか対処法がない。

他にも
  • 空中戦を織り交ぜるルパンレンジャーと異なり、地上戦メインのため『相手を転ばせる』『宙に浮かせる』といった効果のコレクション相手には苦戦を強いられる。*6
  • 基本的に初見の攻撃には対応しきれず、特に精神攻撃に対しては根性で乗り切る以外に対策がない。
といった弱点があげられる。
とはいえスーツそのものは非常に頑丈で、ブンドルトの強化犯罪技『ペイン斬り』を体一つで受け止めきり、#14までダメージ過多による変身解除は全くなかったほど。
また、国際警察官として実戦を潜り抜けて磨き上げてきた戦闘センスは随一で、生身の状態でも鉄パイプで武装したゴロツキ集団を一蹴したり*7、ノエルとの決闘においては少々運が圭一郎に味方したとはいえ、武装のスペック差を覆して実質的な勝利を収めている*8


●装備

詳細はルパンコレクションVSビークルの項目も参照のこと。

  • VSチェンジャー
国際警察フランス本部より支給された変身銃。VSビークルに秘められた力を開放するルパンコレクションの一種であり、ルパンレンジャーも共通のものを使用する。
変身前・変身後を問わずメインの武器として使用し、VSビークル搭乗時には操縦桿の一部となる。

  • トリガーマシン1号
パトレン1号専用のパトカーをモチーフとしたVSビークル。
パトレン1号への変身に使用、さらには巨大化させてビークルとして乗り込むことができる。
巨大ビークルとしてのトリガーマシン1号は、トリガーマシン共通の後部トリガーを作動させると、シャーシが前後に伸びて4輪駆動から6輪駆動へと変化し、空を翔けるダイヤルファイターに負けない程のスピードを出すことができるようになる。*9
ちなみに初登場の2話においては、海上に乗り捨てられるというとんでもないデビュー戦を飾っている。
『警察ガッタイム』時にはパトカイザーの頭部及び胸部を構成する。

  • パトメガボー
パトレンジャー全員共通のメガホンと警棒が組み合わさった近接武器。
メガホンで発せられる音波はポーダマン程度ならば相手の動きを封じさせることが可能。
必殺技は動きを封じた相手に警棒で打撃を与える「ダメゼッタイ斬り」。

  • トリガーマシンバイカー
パトレンジャーのメンバーが共有して使うトリガーマシンの一つ。
VSチェンジャーに装着すると、タイヤ状のエネルギー弾を発射する「バイカー撃退砲」を発動させることができる。
その威力は並のギャングラーなら一撃で消し飛ばすほど強烈で、射撃の腕が良ければ数百メートル先のターゲットへの狙撃も可能という、序盤に手に入れた武装とは思えないほどの使い勝手の良さを誇る。

  • トリガーマシンクレーン&ドリル
パトレンジャーのメンバーが共有して使うトリガーマシンの一つ。
VSチェンジャーに装着すると「警察ブースト」が発動し、使用者の右腕が巨大なクレーン型の大砲「クレーンバズーカ」に変化する。
この状態ではまともに動くことは難しく専ら必殺技発動用の武装だが、圭一郎はこれを気合で振り回してポーダマンたちを蹴散らしたこともある。必殺技はトリガーマシンドリルを射出して突撃させる「ストロング撲滅突破」。

  • サイレンストライカー
ノエルが所有しているトリガーマシンの一つ。
VSチェンジャーに装着すると「超警察チェンジ」が発動。2つのトリガーと4門のキャノン砲を備えた金色の装甲「サイレンアーマー」を装着する。
初登場時にはスーパーパトレン1号の登場が期待されていたが、サイレンストライカーは基本的にノエルが使用し、パトレン側はグッドストライカーでU号に合体するという構図が定着してしまい、日の目を見ることが出来なかった。
だが、#51のドグラニオとの戦いで彼の鎖を破壊すべく、パトレン1号が使用。最終回にしてまさかのスーパー朝加圭一郎パトレン1号への変身を果たした。

  • グッドストライカー
自我を持ち、グッと心にくれば快盗にも警察にも協力する気分屋な性格のルパンコレクション。
パトレンジャーが使用する場合はグッドストライカーの力でパトレンジャー3人が1人に合体した姿「パトレンU号」になり、必殺技「イチゲキストライク」を放つ。




■朝加圭一郎とその人気

朝加圭一郎は放送開始前の時点で、演じる結木滉星の「昭和の男前と呼ぶに相応しすぎる顔の濃さ」や番組PVでの「トレンチコートを着て公園のベンチで新聞を読みながら缶コーヒーを飲む姿」や濁点交じりの叫び声などから、「銭形平次を彷彿させる見た目からして昭和の香りがするむさ苦しい刑事」といったイメージを持たれ、良くも悪くも視聴者からの注目度が高いキャラだった。
むしろ放送前における良い意味での注目度といえば、圭一郎や結木滉星よりも、ルパンイエロー/早見初美花役に元・モーニング娘。の工藤遥が抜擢されたことのほうが高かった。

しかし、いざ放送が開始されると、結木滉星と朝加圭一郎の役のはまり具合に加え、圭一郎の「見ているだけで咽かえりそうな熱血漢でありながら、気配りもできて相手のこともきちんと肯定してあげられる人格者であり、理想的なリーダータイプの男」というキャラが大人の視聴者を中心に大ヒット。
さらには「圭一郎のブレーキ役として後方で見守るつかさ」「本当は敵ながらも、友達として接してくれている魁利」など、圭一郎の周りを固めているキャラの良さや人気の高さも相まって、ここ近年の戦隊でも稀にみる大人気キャラとなってしまった。
その人気っぷりは放送開始からたった2ヶ月ほどでマイナビニュースの話題として取り上げられるほど。

また、「国際警察としての自分の在り方を問う」という内容だった6話等、圭一郎の個人回での活躍も勿論だが、序盤では他のキャラの個人回なのに、何らかの形で圭一郎の株も上がるというパターンが特に多かった。
その最たる例といえば、つかさの個人回であった4話において、つかさ自身は「ぬいぐるみ好きは自分の弱み」だと思っていたのに、圭一郎は「つかさの弱みなんて思い浮かばない」と言っておきながら、実はつかさの趣味を知っていた(つまり、圭一郎は「つかさの趣味は弱みなんかではない」と間接的に肯定していた)という場面だろう。

そのため、毎週日曜日になると「#圭一郎」のタグがツイッタートレンドにランクインするという事態も珍しくなく、視聴者の中には「別に圭一郎目的で見始めたわけではないのに、いつの間にか圭一郎(もしくは圭一郎を中心とした人間関係)に一番はまってた」なんていう声も上がったりした。
そんな視聴者の間では「朝加圭一郎は“朝加圭一郎という一つの概念”」と称されて、「この行動は圭一郎ポイントが高い」「今週の圭一郎は実に圭一郎らしい圭一郎だった」「早くパトレン側のパワーアップで、スーパー朝加圭一郎が来てほしい」等、半分何言ってんだともツッコみたくなるような発言が視聴者から飛び出す事態にもなっていた。

そして最終回を迎えて1ヶ月後、放送批評懇談会が選定する「ギャラクシー賞月間賞」に、本作がスーパー戦隊シリーズ初の受賞という快挙を成し遂げたが、その際の選評においては「(中略)脚本の香村純子が描く登場人物はみんな愛らしく、特に結木滉星が演じたパトレン1号・朝加圭一郎は、長いスーパー戦隊シリーズの歴史の中でも屈指の魅力的なキャラクターだった」と、結木滉星と朝加圭一郎のことを名指しで賞賛しており、名実共に人気キャラの地位を確固たるものにしたと言えよう。



■客演

本編終了の翌週にスタートした特別番組『スーパー戦隊最強バトル!!』において、早速客演。
本編終了の翌週に即座に客演というのは前代未聞である。*10
惑星ネメシスに召喚され、メガブラック、ゴーピンク、ボウケンピンクゴセイブルーの4人の先輩と共に生真面目チームとして参加。
願い事は「世界平和」と言っており、これは5人全員共通の願いらしい。
第一試合において、変わり者チームのジュウオウイーグルとの一騎討ちで戦うが、大和に世界平和は願い事で叶えるのとは違うと諭され、大和の願いを聞いた事により潔く負ける道を選び、大和に勝ちを譲り脱落した。ちなみに圭一郎は時系列ではこの前になる『ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー』では唐突に現れた同じくジュウオウジャーのジュウオウザワールド/門藤操と共演することになる。


■余談

  • 結木滉星はオーディションで朝加圭一郎に決まった際、実はやりたかったのはルパンレッドだったそうだが、撮影始まってからは「自分が朝加圭一郎役で本当に良かった」と思うようになったという。
  • 放送開始当初の話で圭一郎の前髪が変な感じになっているが、これは結木滉星が自分で髪を切って失敗した結果とのこと。
  • 上にある「圭一郎が警察になるきっかけとなった警察官」を演じたのは、パトレン1号のスーツアクターの高田将司氏。高田氏は、後年のゼンカイジャーやドンブラザーズでも顔出しで警察官役を演じており、定番になりつつある。
  • ドンブラザーズで演じた警官は「朝田刑輔」という役名で、スタッフブログによるとルパパトのシリーズ構成である香村純子氏の謹製で圭一郎の没ネームを流用したものとのこと。さらに第四話で圭一郎の口癖である「実力を行使する!」を翼を追跡する際に言い放っている。台本かアドリブかは不明。
  • 結木滉星は、夜野魁利役の伊藤あさひとは2人で日帰り旅行に行くほどの大の仲良しで、現場で他のキャスト陣から茶化されたり、イベントでは2人で抱き合ったりして、2人の仲をアピールしたりしている。また次回作である「騎士竜戦隊リュウソウジャー」のEDダンスをルパパトメンバーで踊ってみた動画をYoutubeにアップしているが、その中の一つに「伊藤あさひと結木滉星の2人で踊ってみた」バージョンがあり、こちらにおいては特に2人の仲の良さがうかがえる微笑ましい内容になっているので、必見である。
  • 本編終盤の手に汗握る展開の中、2019年1月27日はtwitterのトレンドに「朝加圭一郎 出産」という謎のワードが入りニチアサ民を大爆笑の渦に叩き込んだ。これは同日一足先に最終回を迎えた『HUGっと!プリキュア』で主人公の野乃はなが成長した姿となり出産シーンが放映されたためである。一部のツイ民がこのシーンに「2030年でも無痛分娩じゃないのか」といちゃもんをつけたことで論争になるのと並行して、ルパパトの圭一郎をめぐる熱い展開の感想が飛び交った結果、twitterのアルゴリズムが変な語句の拾い方をしてしまったようである。



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最終更新:2024年03月21日 18:30

*1 流石に勤務中は注意するが

*2 ギャングラー殲滅という危険任務に巻き込まないようにという理由もあると思われる

*3 ヨシー・ウラザー尋問時の茶番劇ではしっかり演技出来ていたのでカメラを意識しすぎると緊張するタイプなのかもしれない。

*4 ただし、他人の心を動かした言葉の半分くらいは圭一郎自身「そんなこと言ったかな?」と覚えていなかったりするが

*5 ただし、半分は「戦力部隊に入れば女の子にモテるだろう」という疚しさもあったのも事実のようで、それを知った圭一郎とつかさは呆れている

*6 どちらもルパンレンジャーには効果がなかった。

*7 しかも委縮した相手を驚かすほどの余裕を残している

*8 尤も、その直後に圭一郎がノエルに王手を掛けずに勝ちを譲ったため、記録上はノエルに敗北したことになったが

*9 ただしそれでも道路を走る都合上、地形を無視することはできないため、現場到着にはレッドダイヤルファイターよりも時間が掛かることが明言されている

*10 過去にターボレンジャー1話のライブマン、ゴーカイジャー1話のゴセイジャー等終了翌週に即客演した戦隊は居なくは無いが変身前の顔出し客演としては圭一郎が唯一である。