ジェントル・クリミナル(僕のヒーローアカデミア)

登録日:2019/01/20 Sun 06:20:00
更新日:2024/03/23 Sat 01:21:50
所要時間:約 6 分で読めます





お金など目的になりえない 歴史に名を残したい

そう…それが私!! ジェントルさ!!


ジェントル・クリミナルとは『僕のヒーローアカデミア』の登場人物である。ここでは彼と関わりの深い「ラブラバ」についても記載する。


◆プロフィール

個性:弾性(エラスティシティ)
誕生日:8月29日(乙女座)
身長:181cm
血液型:A型
好きなもの:紅茶
CV:山寺宏一

◆人物

豊かな髭とロマンスグレー、そしてタキシード風のコスチュームを身に纏った敵。
一見して初老に見えるが、年齢は32歳と、ギリギリまだ青年と言っていい年齢。白髪と併せてとんでもない老け顔である。

本名は飛田(とびた)弾柔郎(だんじゅうろう)
「現代の義賊」「義賊の紳士」を自称し、曰く紳士的でないものに制裁を与えるためにパートナーのラブラバと共に、ネットの動画サイトに自身の制裁行為を録画した動画を投稿し続ける迷惑な男。
なお彼の行為は全体的にみみっちくセコイ上、微妙な事件にしか動かないため、基本動画も含め世間からは低評価。
(例:プリンの賞味期限偽装を行ったコンビニに強盗を試みる)
殺人犯ではないとはいえ10年間も自身の犯罪行為を配信し続け、時にはヒーローを撃退して逃げおおせるなどその存在は軽犯罪者の域を大きく越えている。
そんな危険人物でも警察からは「危険度は低いが鬱陶しい」程度に認識され、ヴィランとしての危険度はC級レベルという、ヒロアカ世界の治安の悪さを表す一端である。
その癖、活動資金はヴィランへ転向すると決めて以降、ひたすらバイトして貯金したものである。
また、相棒のラボラバがどうやっても取れない隈がもたらす醜さを気にしていることを察して、自分のコスチュームに敢えて隈取を取り入れて彼女の憂いを晴らそうともしていた。
全ての活動において義賊を自称する素振りと併せて捉えると、本質的には良くも悪くも生真面目だった人間性が歪な形で拗れてしまったことが窺い知れる。
愛飲している紅茶にもかなりのこだわりがあるようだ。

個性:『弾性(エラスティシティ)

触れた物質にゴムやトランポリンのような弾性を与え強烈に弾ませる能力。
固体のみならず空気にも付与させ、弾力を利用してカウンターや空中を足場に出来たりと意外と応用の幅がある。
個性を鍛え込んでるか怪しいにもかかわらず、
プロヒーローと比較しても高い水準にあるワン・フォー・オール8%状態でのデクの突進も受け切るだけの弾性を誇る。
欠点は弾性の消失は時間経過のみで自分の意志で解除することができない点。そして空気に使用した場合目に見えない点(ジェントルに見えているのかは不明)。

一見愉快で迷惑なだけのおじさんだが、プロヒーロー3人を相手取っても余裕で返り討ちにするだけの力を持っている。
ジェントルはこの個性をリスナーなら当然知っているものと言っているが、個性が割れていてなお警察は彼の正体を突き止められなかった。

◆技

  • ジェントリーリバウンド
弾性を与えた空気を膜状に展開して相手や攻撃を跳ね返す不可視の防御技。
勢いよく接近・攻撃してきたらその勢いのまま跳ね返すカウンター技であり、芝居じみた大袈裟な挙動で目を引いた隙に仕掛ける戦術を好む。

  • ジェントリートランポリン
相手が踏み込みそうなところの地面に弾性を与えて相手を吹っ飛ばす行動阻害技。
ジェントルの移動技も兼ねており、跳ねた先の空気にも弾性を与え、更に跳ねることを繰り返すことで擬似的な空中歩行を可能にする。

  • ジェントリーサンドイッチ
重ねた空気の膜で相手を地面へと強く押し付ける拘束技。

◆過去

今でこそヴィラン扱いされているジェントルだが、かつては「歴史に名を残す偉大な男になる」と大真面目に語りヒーローを目指す高校生だった。
だがその道を志すにあたり彼には致命的な欠点があった。
担任をして"普通"と評する学校で赤点を取り続け、仮免試験にも4度不合格、それ以外にも何かやらかしてたのか高校留年を繰り返し、
あまりの不出来っぷりに三者面談で退学を勧められ母親を泣かすどこにでもいそうでいない落ちこぼれ生徒だったのだ。
馬鹿キャラで通っている上鳴芦戸など比べ物にもならないレベル(まあ彼らはあくまで超難関校である雄英基準での馬鹿だしね)。

それでもめげずに何の根拠もなくヒーローとして大成することを夢見ていたジェントルだったが、ある日偶然ビルから清掃員が墜落しそうになった現場に遭遇し、救助を試みるも、自身の個性と視野の狭さのせいで同じく救助に向かおうとしていたプロヒーローを妨害してしまうことに。
結局、清掃員は助けが間に合わず重傷を負ってしまう。
アニメではこの失態の流れが詳しく描かれており、咄嗟に空中に一枚のみ発動するものの、デクにも危険性を指摘された「他人に見えない」弾性のあるものを空中に張ったが為に救助に向かったヒーローを跳ね返して妨害してしまった挙句、「クッションになると思った」という個性も、作業員と一緒に落ちてきたコンテナが跳ね返され、結局クッションになるどころか作業員がコンテナの下敷きになってしまったという、視野の狭さと自分の個性への理解の無さが浮き彫りになっている。
これが理由でジェントルは高校を自主退学、家族は世間からの誹謗中傷を受け実家からも追い出されてしまう。
それから22歳までは1人貧しくフリーター生活を送っていたが、ある日かつての同級生でプロとして活躍中の竹下と数年越しに再会。懐かしさでつい声をかけるも、彼からは「えーと…誰でしたっけ」ものすごく気まずそうに言われてしまう。


落ちこぼれても平気だった

母を泣かせても諦めなかった

助けようとした人に怪我をさせても折れなかった

道を閉ざされ、夢を忘れたつもりでいた

だがその言葉がジェントルの転機になった


「誰だよ」「知らねーよ」などと軽く返されたのなら、竹下が意地悪だった、あるいは忙しくて思い出そうともしなかった、で済ませられたかもしれない。
だが、竹下は思い出そうとして果たせず、申し訳なさそうに答えたのである。それはつまり、人柄の良い彼ですら忘れているほど、飛田の印象が薄かったということ。
「歴史に名を残す」どころか、かつて(相対的に)最も近しい存在だった学友にさえ忘れられているという現状を突き付けられたことで、逆に押し込めていた夢を揺り起こされてしまう。

「歴史に名を残す偉大な男になる」。ヒーローになれないなら、誰かに迷惑をかけてでも…どんな手段を使ってでも…
学生時代かじっただけの犯罪学で理論武装し、人々に己を刻みつける為に飛田弾柔郎は「ジェントル」になった。
ジェントルの正体はヒーロー社会を憂い世直しを目論む正義の人などではない。彼は英雄になりたくて、そんな自分を皆に認めて欲しかったのだ
とはいえ根が小市民なのと生来の頭の悪さから大した悪事も集客もできていない。結局ジェントルはヒーローにもヴィランにも向いていないのだろう。
だが、そんな彼の動画がある少女の目に留まり……


ラブラバ


再生数が伸び悩んでるわジェントル!

ジェントルは今日もこんなに素敵なのに!! 何でかしら!!


個性:愛
誕生日:2月14日(みずがめ座)
身長:111cm
血液型:B型
好きなもの:ジェントル

本名『相葉(あいば)愛美(まなみ)』。
ジェントルの相棒を務める女ヴィラン。
見た目は赤い髪にツインテールが特徴的な幼女のようだが実年齢は21歳とれっきとした成人。
つまり合法ロリ。よく見たら結構おっぱいもあるし

人物像を一言で言えば狂信と言えるほどのジェントルの熱狂的ファン。
一途な上に愛がとんでもなく重たく、ジェントルへの憧れは最早盲愛の域で、「ジェントルが喜ぶためなら何だってする」という思想が彼女の全てを物語る。
番外編ではジェントルへの愛を直接表現したところ、ジェントルは恐怖のあまり粗相しかけた。
プライベートではジェントルの私生活を盗撮してこっそり自分のPCに保存している模様。

中学生1年の夏休み明け、好きになった男子に重すぎる分厚いラブレターを送った結果酷評されたのが原因で引きこもりになってしまい人生を悲観。
悲しみのあまり、目の隈が二度ととれない程に深く刻み込まれてしまった。
思い詰めた挙句、人生を自身の死で終わらせようかと思っていた時、偶然ジェントルの投稿した動画を視聴した結果彼に一方的に憧れてしまい、衝動的にハッキングでジェントルの住所を突き止め、ジェントルの相棒になるため押し掛けてしまった。
当初は良心の呵責によりジェントルに断られるも、怒濤の押しによりジェントルが根負け。そのまま相棒になってしまった。

担当はジェントルの活躍の録画及び撮影した動画の編集・投稿。
「ハッキングのプロ」を自称する通りネットワーク関係に卓越した技術と才能を持ったハッカーであり、ネット上にジェントルの数々の問題行動を映した動画を投稿しながらも警察の捜査を振り切り続けるなど力量はとんでもない域に達している。
他にも自作の再生回数を増やす違法ツールでジェントルの動画再生数を内緒で増やしていたりもする。
ジェントルより明らかに才能に満ち溢れてるのは禁句。
なおジェントルの動画ではジェントル本人より人気がある。

個性:『愛』

「愛」を囁くことで、最も愛する者一人だけを短時間パワーアップさせられる個性。
愛が深まれば深まる程与えられるパワーも強くなり、危機的状況で発動されたその力は何十倍にも跳ね上がる 。
また一度強化されれば後の強化された力の運用は対象者に委ねられる。

弱点として制限時間が非常に短く長期戦には不向きな事と、個性の発動は一日一回である事。
制約や発動条件の厳しさから使い勝手は悪いものの、その強化性能はOFAを使用した緑谷に肉弾戦で拮抗可能な程の効力を与える程。
加えて発動条件の厳しさはラブラバ自身が狂信的なまでの愛をジェントルに向けているため事実上制約がほぼ無きに等しい。


◆活躍

ラブラバの参入以降は警察の手を掻い潜りながら人気を集め、知る人ぞ知る迷惑男という地位まで躍進していた。
ある秋の日にセキュリティ強度が世間から疑問視されている雄英高校に目を付け、特に警備の厚くなる文化祭当日へ不法侵入し、
動画をアップすることで雄英のセキュリティの脆弱性を世間に知らしめ更に自分への注目を集めようと企画する。

しかし文化祭当日の潜入直前に買い出しのため街にいた雄英高校の生徒と接触、
やり過ごそうとしたが正体と目論見を暴かれてしまい、やむなく交戦する。
ヴィランが校内に侵入すれば警報を流し、仮にそれが誤報であっても文化祭は中止という学校と警察の取り決めがあったため、
文化祭に懸けてきたみんなの想いを守るために果敢に食らいつくデクに対し、
自身も「歴史に名を残す」という夢を成し遂げるべく雄英の文化祭にこだわる理由は特にないもののギリギリの攻防を繰り広げるが、
乱闘騒ぎを察知した雄英の警備が逃げられない距離まで迫っていることを悟り、計画を放棄。
守りたいものを賭けてぶつかったデクとの戦いを通じて、
「自分にとって一番守りたかったのは、かつての夢ではなく今の自分を支えてくれているラブラバだった」ということに気づかされ、
ラブラバを守るため1人責任を背負って警備隊に投降した。
この事件が表面化すれば文化祭の続行が危うくなるため、物的証拠*1を学校側で押収し、関係者全員が口裏を合わせることで「少しもめただけ」というふうに事実を隠蔽して決着となった。

熱意こそあったものの、素質の無さと不運のため道を踏み外してしまったジェントル。
実力不足だろうとも、困った人を救おうと思わず身体が動いてしまった善意の行動ではあったが、彼の場合はその行為が人生の破滅に直結してしまった。
それでも夢を諦めきれずにねじ曲がってしまった彼の姿は「もしかしたら僕もあの場にオールマイトがいなければ、前科がつき世間から責められヒーローへの道を閉ざされ、承認欲求を拗らせた犯罪者に身を落とした末に逮捕されていたかもしれない」とデクの心に強く刻まれることとなる。

◆余談

初登場時に紅茶を上手く注げず服をビチャビチャにしていたが、これは個性と特に関係ない。
思わせぶりな一コマだったが、格好つけて風の強い高所で紅茶を注ごうとした結果に過ぎない。屋内でもビチャビチャになっていたのは謎。

ジェントルの目的は文化祭の破壊ではなく侵入を果たし警備の杜撰さを後日動画で伝えることだったので、
彼の計画が全て予定通りに進めば文化祭自体は無事終了していた
ただし、当日は特別警戒を敷いていた上に、ラブラバの計画では堅固なセキュリティシステムをハッキングによってシステムダウンさせて突破させる予定だった。
この方法で侵入に気付かれずに穏便に済ませる、というのは所詮絵に描いた餅に過ぎない*2
また、万一計画通り成功しても、雄英の信用は少なからず低下していただろうし、当然ジェントルの逮捕・改心にも繋がらなかっただろう。



追記修正は忘れられたくない人にお願いします。

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最終更新:2024年03月23日 01:21

*1 ラブラバが戦闘中回していたカメラ

*2 雄英のセキュリティを突破できるかは直接的な描写が無いため不明だが、ラブラバのハッキング能力が常軌を逸して高い事は間違いない。