ロマンシング サガ -ミンストレルソング-

登録日:2019/01/13 Sun 23:52:41
更新日:2024/04/15 Mon 16:17:31
所要時間:約 30 分で読めます





神はをつくり、
人は物語をつくる。





『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』は、2005年にPlayStation2で発売された、スクウェア・エニックスのRPG。

1992年にSFCで発売されたサガシリーズの1作『ロマンシング サ・ガ(ロマサガ)』のリメイク作品。
原作との区別もあってか、主な愛称は“ミンサガ”である。
北米では原作が未発売だったことから、本作が『Romancing SaGa』の名称で発売されている。
2022年末には本作のリマスター版が発売された。プラットフォームはPS5/PS4、Switch、Stea、iOS、Android。

ミンストレルソングとは原作版にも別の設定ながらシリーズを通じて登場し、本作ではシンボル的に扱われている“吟遊詩人の歌”という意味である。
OPでは言葉通りに吟遊詩人が山崎まさよしによる主題歌(メヌエット)を歌う後ろを主人公達が通り過ぎたり、ゲーム中の様々な場面が映し出されたりするという印象的なものであった。

プロデューサーに河津秋敏、イメージイラストに小林智美、作曲に伊藤賢治と、サガフロンティア以来となる、ロマサガシリーズの生みの親が顔を揃えた。
新たにデザインされ直したキャラクターのまとめや全体的なイメージについては『アンリミテッド:サガ』に続いて直良有祐が担当。

3Dモデルは、デザインが大幅に変更されつつもSFC時代と同じく3頭身程度のディフォルメされたモデルになっているが、
これについては、同時期にリリースされていた同社のFFシリーズ(ⅩⅡ)やDQシリーズ()との区別をする目的があったからだという。


【概要】

2D時代のサガシリーズ3Dフルリメイク作品の第1弾。
プロデューサーの河津神によれば『サガフロンティア2』の頃からリメイクをしたいという願望があったようで、同作のアルティマニアで希望を述べていた。

結果的に、シリーズ自体の生みの親に切望された本作は、原作であるSFC版ロマサガ1をベースに、ロマサガシリーズ、サガフロシリーズ、アンサガ…といった、
歴代のサガシリーズの集大成とも呼べるシステムが採用されることになった。

当初は、キャラクターデザインに非常に癖があることや、
当時、直前に発売されていたサガシリーズの最新作が悪名高きアンサガであったことや、スクエニに限った話では無いが大抵のリメイクと呼ばれる作品がガッカリに終わること……等から、
原作を知るファンからは素直には期待されなかった面もある。*1

……が、蓋を開けてみると、矢張りキャラクターデザインや、ほぼフルボイス化されたことにより長くてしつこくなる会話やイベント演出については「受け入れられない」とする声もあったものの、過去作の集大成とも呼ぶべきゲーム性に加え、
演出が細やかになって強化されたイベントの数々やら、声優陣の熱演(極一部除く)に癖が強いものの力の入ったグラフィック、
プログラマーの余計な気遣いの連携技により全く出ないレアな宝の地図といった途方もないやり込み要素から夢中になるプレイヤーも続出。

システムについても、とかく説明不足も仕様や魅力とすら言われていたサガシリーズでありながら、
特にアンサガで説明関連の連携不足が最大の問題となっていたことの反省から、本作については徹底したチュートリアルがゲーム内にもちりばめられている等、
いい意味でサガらしくないとの声も。
便利なシステムについては、設定し過ぎてやり込んでたつもりだったのにこんな機能あるの知らなかったという声も後になって上がる程である。
バランスや宝の地図の入りにくさや一部に難はあるが、概ね名作や良作であるとの意見が大勢である。
サガシリーズのファンもだが、これからサガシリーズを始めようとする初心者にも特にお勧めしやすい。

8人の主人公を選んで自由に物語を紡ぐ…というのはSFC版と同じだが、
ミンサガでは周回を跨がなければ攻略不能のイベントも登場していることや、システムさえ理解すればクリアー自体は簡単であること等からか、
周回プレイされることを意識した要素やメッセージも少なくない。
8人の主人公全員でクリアすると、エンディング後に、全員集合でのちょっとしたやり取りが見られる。

※以降については『ロマンシング サ・ガ』も参照。

【主なシステム】


【神々】

マルディアスの神々を参照。
光の神エロールを頂点とする、荒廃した世界を甦らせた新しき神々である。
地域毎に、各々の神格の信仰が篤い地域が分かれており、その地域で当該する神の陣形を発生させること等も恩寵値の上昇に関わる。
設定のみならず、恩寵値による効果を初めとして原作版以上に物語に関わってくる。


【三柱神】

の個別項目を参照。
かつて、神々に戦いを挑み世界を荒廃させた邪神三兄妹だが、現在までに和解したり封印されたりで何だかんだで平和な世の中になったのが1000年前の戦いである。
しかし、破壊神サルーインの信徒はテロ活動したり、分身が復活の為に非合法活動を起こしたりと、次兄だけは邪悪なままで、信徒達にすら何かの役に立つこともほぼない。
そもそも出自が悪かっただけで「邪神というか善神じゃね?」と言われる長兄や末妹を見習って欲しいものである。
尚、選択次第やイベントの進め方でデスとシェラハとも戦えるが、真サルーインにしない場合の通常状態のサルーインよりも強いので十分な準備が必要。


【四天王】

四天王の個別項目を参照。
1000年前にサルーインに生み出された地水火風の四大元素を司る強大なモンスター(精霊)。
如何にも強敵な見た目と四天王なんて名前なのに敵では無いという斬新なポジションは原作版から語り種。
神にも匹敵する力を持ち、精神性も高かったことから、自分の生み出したモンスターですら駒としか見ないサルーインに反旗を翻して神々に与して戦った。
平和になって以降は神様の様な形で崇められたり、世俗から離れて暮らしている。


【ディステニィストーン】

ディステニィストーンを参照。
神々の王エロールが、サルーインの力を封じる為に作り出した世界に溢れる10種の属性を司る伝説の宝石。
英雄ミルザに託された後、今は世界中に散らばっている。
PS2リメイクである本作にして、初めて全部集めることが可能になった。
ラスボス前に全部捧げてRPG史上屈指の強さと讃えられた真サルーインに挑むことも可能で周回する程のプレイヤーの目標の一つとなっている。
最も、装備すると全パラメーター+1に相反する属性完全無効の効果が得られる為にそうそう与えたくはないが。
また、サルーインがエロールに対抗して作り上げたもう一組のディステニィストーンも存在しているが、そちらはアイテムではなく凶獣ジュエルビーストに埋め込まれており、その影響でジュエルビーストは一切の術を受け付けない。
リメイク版では攻撃性能も超強化された結果、デスとシェラハ同様に通常状態のサルーインよりも遥かに強く、ジュエルビーストはその三強の中でも最強と名高い。
可能な限りHPを上げていてもジュエルブラスターでOVER KILLしてくるトラウマ。
イベントの進め方によっては、まだ眠ってる段階から戦い始められるので、攻略の際には利用しよう。


【各地の解説】

マルディアス世界の大まかな地域と国、町の解説。
選んだ主人公や仲間にするキャラクターによって持っている地域の地図や情報が違うため、僻地に関しては後から情報を得たり、地図を持っている仲間を得る必要がある。


【モンスター】


■獣人系

ゴブリンやオーガ系のモンスター。
シンボルはプレイヤーを見つけるとダッシュしてくる。
状態異常が効きやすい。
植物系をエサとするが、獣系が天敵。

■獣系

基本的には四足歩行の獣系モンスター。
シンボルはプレイヤーを見つけると突進してくる。
最上位クラスの獣は状態異常に耐性を持つ。
獣人系をエサとするが、昆虫、不死、不定系が天敵。

■植物系

植物や菌類系のモンスター。
シンボルはプレイヤーをみるとスーッと突っ込んで来る。
物理防御が低く、一部は火にも弱い。
有翼系の排泄物と獣系の死骸をエサとするが、昆虫、不死、魔族、獣人系が天敵。

■有翼系

基本的には鳥系のモンスター。
シンボルはプレイヤーを見つけると突っ込んでくる。
飛んでるモンスターは土耐性を持つ。
昆虫、水棲系をエサとするが、植物が天敵。

■昆虫系

虫や甲殻類系のモンスター。
シンボルはプレイヤーを見つけると追いかけてくる。
固い身体で属性防御が高めで、危険な体液を飛ばしてきたりする。
冷気に弱く状態異常も効きやすい。
植物、獣人系をエサとするが、有翼系が天敵。

■水棲系

水中や水辺に棲む生き物系のモンスター。
シンボルはプレイヤーを見つけると突っ込んでくる。
水耐性を持ち、打撃と火に強いが射突と電気には弱い。
不定系をエサとするが、有翼系が天敵。

■ハ虫類系

蛇やトカゲ系のモンスター。
シンボルはプレイヤーを見つけると追いかけてくる。ただし至近距離で視線を合わせるとその間動かなくなるので他のシンボルより回避が容易。
高位の一部を除けば属性防御は低め。
昆虫、水棲系をエサとするが、不定系が天敵。

■魔族系

悪魔系のモンスター。
シンボルはプレイヤーを見つけるとテレポートして目の前に現れる。これを逆手にとってテレポートの瞬間にプレイヤーは後ろを向いておくと逃げやすい。
術や強力な全体攻撃を繰り出してくるものが多く、属性防御も状態異常にも強い等、厄介。
植物系をエサとするが、天敵は不明。

■不死系

ゾンビや骨、霊系のモンスター。
シンボルはプレイヤーを見つけるとにじりよってくる他、土に潜って隠れていることも。
骨は射突に強く、霊は物理と冷属性に強い。
植物、獣系をエサとするが、天敵は不明。

■不定系

スライムと結晶系のモンスター。
シンボルはプレイヤーを見つけるとにじり寄ってくる。
前述の様に隠密のアビリティでも見つけてくる。
物理防御が高く、相反する術には弱い。
獣系をエサとするが、水棲系が天敵。


本作では生態系が設けられており、シンボルになっているモンスターを倒すと、その地域での同じ系統のモンスターの個体数が減る。
また、上記の様に系統毎に天敵とエサにしている別系統のモンスターが設定されており、例えば水棲系モンスターを増やしたい場合には有翼系モンスターを倒し、不定系モンスターを残す必要がある。
四天王腹ペコイベント(「モンスターを増やせ!」)に関係してくるので留意。
失敗すると召還アイテムが貰えないし、以前の周回でこのイベントをクリアしていると、途中で町に戻ってしまった場合には失敗判定をされてしまい、腹ペコで弱った四天王がミニオンに乗っ取られてしまうのだ。
その場合でも強力な武器(斧ばっか)が入手可能だが、成功させて四天王から直接に貰える召還と術法具を兼ねた武器の方が有用でグレードが高い。
本作の四天王召還は、その術法具の固有技となっていることからも重要度が解る。
尚、乗っ取られた四天王を倒した時に入手出来る異形の斧の固有技はチェーンソーや、異世界の扉等、ネタ満載。


■この他のモンスター

上記の通常に出現するモンスター以外は固定シンボルや特殊エンカウントするボスや固定モンスターとなる。
通常モンスターとは種類が違う、ドラゴンや人間系、神といった系統のモンスターが存在する。


【主人公達】

原作版同様に、8名の内から1人を選んでゲームを開始する。
基本的なストーリーの流れは一緒。
デザインは原作の要素を活かしつつも全くの別人になった者も。*3


“正義の希望”

アルベルト

17歳。男性。貴族の息子。
声:浦田優
ローザリア王国の要地(他国との境目)であるイスマス城主ルドルフの長男で、ディアナの弟。
なんかジャージ姿で羽根飾り付けた格好に。
相変わらずの主人公の中の主人公といった、波乱に満ちた物語が展開され、序盤でモンスターの大軍の襲撃により城と両親を失い姉と生き別れに、更に自分は北方の海に流されることに。
冥府に行くと必ず両親の姿が見えたりと、本当に可哀想な少年である。
武神の鎧を取る専用イベントがありグラフィックも変わるが“二術・三術合成の効果を得られない、戦闘中に喋らなくなる。”というバグが。

“未来への力”

アイシャ

15歳。女性。遊牧民の娘。
声:小林由美子
ガレサステップに暮らす少数民族タラール族の族長ニザムの孫娘。
民族衣装の布の量が減って、脇というか側面チラのセクシーな格好に。
好奇心旺盛な性格で、それまでの選択肢次第では殿下に都会に誘われてる時に嬉しそうな表情を見せる。
仲間意識が強いのか、他の主人公の誰を仲間にしてもピンチの時には名前を呼んでくれる。
冒険の中でタラール族の秘密をも知ることに。

“絶対自由”

グレイ

26歳。男性。冒険者。
声:千葉一伸
名うての冒険者で、卓越した剣技の使い手。毛玉。
一切の過去が不明で、名前も髪と目の色からの通称である。
主人公時には古刀を育てるイベントが設定されたことで、髪型の変化も踏まえてビジュアル系のお侍さん。なんて呼ばれ方も。
刀の使用時はちゃんと鞘から抜いている。流石は侍。
元はバファル帝国で剣を学んでいたらしいが、自由を求めて出奔。
現在は主にガラハド、ミリアムと組んでいる模様。
自由を求めてはいるが、割と律儀でもある。
メルビルに帰った所で、旧知のジャンにクローディアの護衛を任されることに。
専用武器の鬼神刀を手に入れると鞘が白くなるが“戦闘中に喋らなくなり、神の恩寵も発生しない。”というバグが出てしまう。
しかし、黒鞘鬼神刀、または古刀バグと呼ばれるバグを起こすことで回避可能である。*4

“宿命の娘”

クローディア

22歳。女性。森の番人。
声:皆口裕子
バファル帝国領内の通称「迷いの森」で、魔女オウルに育てられてきた娘。黒様。
そのため俗世間を知らず、動物達と心を通わせられる反面、人との接し方が上手く出来ない面も。
ミンサガでは高貴で可憐なイメージの帽子が目立つ緑の衣装とスパッツがトレードマーク。にもかかわらず、能力の伸び方から脳筋呼ばわりも。
戦闘開始時のBPは最低の20%だが、回復BPは最高。
生まれた時から身に付けているというサンゴの指輪には出生の秘密が…?

“上昇する野心”

ジャミル

22歳。男性。都会の盗賊。
声:吉野裕之
南エスタミルの貧民街で育った、生き抜くために技を磨いてきた誇り高き盗賊。
いつの日か伝説の宝石であるディステニィストーンを手に入れるのが夢。
個性付けのためか耳が尖って細身の美青年というのが強調された印象に。
治安の悪い貧民街に強い影響力を持つ盗賊ギルドには属しておらず、コソ泥を働く一方で幼なじみのファラ親子に分け前を与えている。
ファラが奴隷商人に売り飛ばされた事件を経てクジャラートを治めるウハンジと関わりが出来た他、ジャミルが外の世界へと飛び出していくきっかけにもなった。

“果断なる勇”

シフ

33歳。女性。辺境の戦士。
声:土井美加
雪と氷に閉ざされた極寒の地に住む勇猛な狩猟民族バルハル族の中でも随一の勇者。
バルハル族の特徴である金髪碧眼の美しい女性であるが、戦士として生きる彼女には性別など関係ない。
素手の攻撃性能も15だしな!
と言うかデザインが大幅に変更された結果、男勝りとかなんとか以前の、毛皮を纏って角まで生えて見えてキャラモデルが大型のため勇まし過ぎる姿に。
誰が読んだかフ。
…因みに、イラストではぴっちりスーツ姿で角も小さく普通に美人である。何故だ。
まあ、原作版が設定の割には極寒に耐えてる風で無かったから方向性は解るが。
偶然にも流れ着いたアルベルトを助けたことで外の世界へと出ていくことに。「やるよ。」

“燃える魂”

ホーク

36歳。男性。海賊。
声:石塚運昇
サンゴ海のパイレーツコーストを拠点とする海賊の一人。キャプテンキャプテンホーク。
当時の流行だからかパイレーツなカリビアン風に。前よりオッサン化して渋くなったとの声も。
素手の攻撃性能が15と破格。
相棒のゲッコ族、ゲラ=ハと共に愛船「レイディラック号」を率いる。レイディラックレイディラック
無益な殺生を嫌う信念は他の海賊達からも一目置かれている一方で、外道仕事を好む海賊ブッチャーとは事あるごとに対立しており、遂には彼に嵌められてパイレーツコーストを追放された挙げ句、逃亡中に突然の大嵐により船を失ってしまうことに。
陸に上がり、一介の冒険者となったホークの前には数奇な運命が待ち構えているのであった。

“誠実なる舞”

バーバラ

30歳。女性。旅の踊り子。
声:篠原恵美
ニューロードを旅する芸人一座の踊り子で、ある夜に躍りを披露した酒場にて、吟遊詩人から不思議な魅力を持つアメジストを預けられることになる。
大幅に見た目が変更された一人で、彼女の場合は元デザインがかすってもいないレベル。
ダンスがフラメンコになったからか情熱的で魅惑の肉体の銀髪お姐さんに。貫禄の三十路である。リメイク前は26歳だったので加齢したわけだが、バブル期当時の世相を反映したバリバリのケバメイクだったのでリメイク後の方が若く見える。
旅芸人らしく、原作版同様に幅広い地図を所有している他、ニューロード間ではモンスターと接触しない馬車を使うことが可能である。
今回も地図とアメジストの為だけに仲間にされることもあるが、能力の成長率、BPの戦闘開始時割合と回復値から最強キャラとの呼び声も高い。
特に因縁とか宿命のようなものは無し。


【主なサブキャラクター】


■吟遊詩人

声:仮屋昌伸
あちこちの酒場にいて、主人公に昔語りを聞かせたりパーティーから別れたい仲間を外してくれる人。
一曲お願いした時にはパーティーに加わってくることも。
OPや、戦闘中のチュートリアルなんかのナレーションも担当していらっしゃる。
美形だったり、ギターがダブルネックだったりとパワーアップ。
リメイクでは“ハオラーン”の名前は無し。
いくつかの、ある設定からむしろこいつって黒幕かなり酷い奴では…?と思われることも多かったのだが(そういう改造版まであった)、慈愛を込めて情感たっぷりに喋るおかげでそういうイメージも減ったと思われる。アルティマニアで、神殺しに挑んだ主人公達が生きて帰ってこれたのは詩人のお陰だったことが明かされている。
伝説の事件も見てきたかのように話す(すっとぼけ)。

■ディアナ

声:雪乃五月
アルベルトの姉。脳筋。*5
殿下に結婚を申し込まれた直後に城が滅ぼされ、と弟に負けず劣らず不憫。
流れ着いたのかワロン島で弟を探しているが、アルベルトが動いている時はブルエーレ領主フランコに保護されていて姿が見えない。
普通の方法では彼女とアルベルトを一緒のパーティーに入れられないが、ランダムに出口が変わる妖精の森を利用すればパーティーに姉弟を揃えられるチャンスがある。

カール・アウグスト・ナイトハルト

声:加藤雅也
ローザリアノオウジョ。でも、通称は殿下。
ローザリア王国の王太子で、父王が病気で臥せっている為に、殿下が国政を担う一方で王国の版図を拡げる活動を行っている。ゴランシンヲ。
原作版では、登場直後にイスマス城が落ちたために有らぬ疑いをかけられていたが、リメイク版では明確に否定されている。
アルベルトやアイシャ編で無ければそこまで出番は無い筈なのだが、その濃すぎるキャラクターから虜にされた人間は数知れず。ポーゥ。
詳細は個別項目へイクゾー!

■ガラハド

声:松本大
ローザリアの聖戦士で、グレイの旅仲間。
見た目がゴツくなりハゲた(剃っていると思われる)。
誰が呼んだかガラハゲ
伝説の氷のモードの大剣アイスソードに強い憧れを持っており、大枚をはたいて買った後に嬉しそうに街角に立っている。
原作版では「な なにをする きさまらー!」で知られる殺してでも奪い取るイベントで知られるが、リメイク版ではちゃんと戦闘になる上に追い剥ぎ相手に開幕「吹雪」をかまして全滅させてくる……ちゃんと事情を話して仲間になって貰おう。
また、フレイムタイラントにアイスソードを渡す場合にガラハドが居ると非常に無念な表情を見せる。*6
尚、アルティマニアの小説ではアイスソードを得るためにグレイに一度殺された後で甦らせて貰ったらしく、公式でもネタにされている

■ミリアム

声:後藤邑子
クジャラート出身の女魔法使い。だがなぜか初期クラスは無職。
なんかもう魔女っ子みたいな格好に。
ゴットゥーザ様の鼻にかかった声がいい感じ。
初期装備の靴下にロマンを感じる変態の報告も。

■ゲラ=ハ

声:岡野浩介
やたらと声が格好いいゲッコ族(トカゲ) ゲッコ族の習性で鳥が生理的に嫌い、虫が生理的に好き。
ホークの配下だが、なぜかいつもノースポイントにいる。

■ダウド

声:飯田利信
気弱でステータスも貧弱なジャミルの相棒。
ジャミル主人公時はクジャラートから出たくないと言う彼を置いていってしまうと……。ジャミル以外の主人公では仲間にできない。

■ファラ

声:雪乃五月
ジャミルの幼馴染みで、リメイク版では仲間にすることも可能だが、ジャミル主人公だと普段の注意を聞いてか(システム的にはジャミルEDに出てくるという都合だが)パーティーに加入できない。
可愛いし性能が高いのでプレイヤー人気も高い。

■エルマン

声:坂口大助
バーバラの旅芸人一座の経理担当。
特徴的な帽子をかぶり糸目という非常に癖のある見た目で若くなった。技を閃いた瞬間などに糸目が開く。

■パトリック

声:岡野浩介
バファル帝国財務大臣。なんと謹慎中になった後に連れ回せるように。
知力が高い。少しは皇女様に…いや何でもない。

■ジャン

声:佐々木健
腕利きなのだろうが、何処か不安なバファル帝国のイケメン騎士。彼女持ち。
法務大臣でもある親衛隊長ネビルの下で、ローバーン公の身辺を探っている。
グレイの昔の同僚(らしい)。
グレイが出奔した件では自分を助けてくれたから辞めたと思い込んでいるため、彼に全幅の信頼を寄せてクローディアの身を預けた。

■テオドール

声:山本満太
“騎士団の剣”と呼ばれるミルザプール領主。
娘はリメイク版では格好が毎日パーティーなコンスタンツ。
時代が変わり、情けない騎士が多くなったことを悩んでおり、見習いながらラファエルを鍛え上げようという方針はテオドールが決めたものらしい(そして娘をとられる)。
実直過ぎる性格やコンスタンツが嫁いだ寂しさで生じた心の隙を突かれてしまうことに。
偽物のテオドールは準備をしていかないと今作もトラウマ。だが今作のこのイベントは失敗がなくなったので、満足できるまで鍛えてから挑むことができる。
通常はイベント時のみ仲間になるのだが、やっぱり妖精の森を利用したバグによってずうっと連れ回すことも可能。

■ハインリヒ

“騎士団の盾”と呼ばれるオイゲンシュタット領主。
テオドールと並ぶ重鎮であり、ラファエルの主。
様々な試練を(主人公のお陰)で乗り越えたラファエルに城を譲る資格があるか確かめる為に、伝説の竜騎士の下へと向かわせる。

■フラーマ

声:幸田夏穂
騎士団領バイゼルハイムを治める女魔道士で、騎士では無いが相談役として騎士団領の重鎮となっている。
ディスティニィストーン“火のルビー”の守護者。
バイゼルハイムに居る時の彼女からは金で「火の鳥」など強力な火術を購入できるのだが、中盤のイベント『コンスタンツ誘拐』時や終盤の『テオドール乱心』後で無ければならない。また初対面の時は選択肢「それが自分の運命だったのか!」を選ばないと怒って城内の宝箱をくれず術も売ってくれない。諦めて機嫌をとっておこう。結局ラスボスを倒すのは主人公の運命だし。*7

■ラファエル

声:保志総一朗
騎士団領オイゲンシュタットの見習い騎士。
まだ半人前なのに偉い人(テオドール)の娘さん(コンスタンツ)と恋仲になっているヘソ出し野郎。
見習いとはいえ、現在の腐った騎士団の中では見所があるためハインリヒとテオドールからの期待と信頼も篤い。

■コンスタンツ

声:皆川純子
「コンスタンツは可愛いわね(byフラーマ)」

■竜騎士

騎士団の初代オイゲン公の教えを受け“竜であり騎士”になった者。
オイゲンシュタット領主となる者は、竜騎士の下を訪れて教えを受ける慣わしがある。
陣形“龍陣”を発生させなければクリアー出来ないので、ちゃんと前衛→中衛→後衛に並べて連携させるようにすること。
イベント後に仲間にすることも可能だが、一度でも殿下に会っているとドゥーキシドノォを殺しに来てしまうので、イベント時に殿下を連れていたり、反対に一度も殿下に会わない、等の調整が必要となる。
死んだ後でデスに復活させて貰うことも可能だが、再度出現することは無いのでLPの無駄となってしまう。

■シルベン

「迷いの森」の美しい牝狼。
何故だか神秘的な雰囲気がある。
クローディアの初期パーティーの仲間。

■ブラウ

「迷いの森」の牡熊。
クローディアの初期パーティーの仲間。

■シェリル

声:皆川純子
世界を放浪しながら酒場で働いている美しい女性。
自分に関わった人間は不幸になってしまう、として他者との関わりを避けている。
思い出してはいけない記憶があるようだが…?
指に美しいダイヤの指輪をはめている。

■海賊シルバー

声:高橋美佳子
名前は原作版から登場していたが、キャラクターとして登場したのはリメイクが初。
本作ではディステニィストーンの守護者に付けられていたのがシルバー自身であったという解釈になっている。
何しろ正体はシルバードラゴンとはいえ、まさかのペッタンコ美少女だったことには衝撃が走った。
通称はおやびん*8
LPは低いが他の能力が初期から高く、苦労の末に仲間にするプレイヤーも多かった。

■フリーレ

声:幸田夏穂
本作での「凍りついた城」に隠された“邪のオブシダンソード”の守護者である女魔道士。
バイゼルハイムのフラーマの双子の姉であり、若返った彼女と同様に美しい女性。
試練の際に4人以下で挑めば仲間にすることが可能。

■ダーク

声:藤原啓治
ミンサガにて加えられた新キャラクターの一人。他の新キャラと違って、設定だけは原作版で登場していたり、既存キャラクターと設定を関連付けられたりしている訳でもない、全くの新キャラである。
失われた記憶を求めて各地を放浪している。
名前や経歴だけじゃなく、格好からして非常に怪しい
2周目から登場し、その出自には本作の設定の中でも奥深いものが関わっている。
能力の伸ばしかた(物理か魔法か)により、本来の“ダーク”か、宿らせられた“アルドラ”の何れかの人格を取り戻すことになる。*9

■ミニオン

声:泉尚摯(現:いずみ尚)
破壊神サルーインの分身であり、その忠実な下僕として主の復活の為にディステニィストーンを求め世界を混乱に陥れる。
ヘイト(憎悪)、ワイル(策謀)、ストライフ(闘争)と不吉極まる名前が付いた3人組で、分身だけに主に似て性格も悪い。
本作では活躍が増やされると共に存在感が増しており、彼等との決戦時に流れるヘエーエ エーエエエーもあって本作でも最大級の語り種となった。
ヘイトは「凍りついた城」にて、赤魔道士として主人公に接触してくる。
また、周回イベントでは前述の様に四天王を乗っ取り、裏四天王として主人公達に襲い掛かってくる。
ミニオンとの直接の戦闘の際には、なるべく強い技で止めを刺さないようにしたい所。


【余談】


  • 本作では一部の地名が変更されているが、実は変更後が元々の設定時の名称で原作版(SFC)の名称は、当時の容量では限られたフォントしか用意出来なかったが故の苦肉の策の結果であったらしい。その割りにわざわざの字を頑張ったのはどうしてなのだろう?

  • 結局、本作もサガシリーズらしく、多数のバグや設定ミスがあったり、そもそもゲームとして厳しかったり不親切な部分は多く出た。にもかかわらず、SFC当時と同じく熱心なファンを獲得出来たのは、これだけのボリュームのリメイクを完成させくれたスタッフの尽力あってこそと言える。

  • 前述の様に、Lv5宝の地図の入手条件と発掘結果といい、本作のやり込み要素は凄まじいものがある。その為、本作はじめ、サガシリーズの廃人プレイヤーをフレイムタイラントの「やはり狂人であったか」という台詞に掛けて狂人プレイヤーと呼ぶ慣わしが出来た。

  • 大のロマサガファンで知られる漫画家・石塚2祐子は『犬マユゲでいこう』にて、ソシャゲ『エンペラーズ・サガ』のイラスト描き下ろしの仕事の話が描かれた際に本作の存在についてよく知らなかった事が判明。大幅に変更されたキャラデザについて困惑し頭がハゲたガラハドに至っては「このガラハドって…SFC版のガラハドのお父さんですか!?」と大騒ぎしていた。



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最終更新:2024年04月15日 16:17

*1 実際、2chなどの匿名掲示板では激しい非難に晒されており、リクエスト型ショッピングサイト「たのみこむ」にて「キャラデザを元に戻して欲しい」と署名活動じみた事も行われていた。結局、後述のようにゲーム自体の出来が良かったためこういった声は下火になっていったのだが。

*2 アルティマニアではバトルランク1~10で記載されているが、出版前の検証によるランク0~9のほうを使うプレイヤーやサイトが多い。後述するランク9は、アルティマニア基準ならバトルランク10。

*3 没となった膨大な音声データがあり、主人公間に多くの会話パターンが用意されていた模様。ただし、没にされただけあって、プレイヤーの想像の余地を奪い兼ねない程に濃密な内容であり、没になって良かったとも思われる。

*4 ①イベント『水竜の神殿』でセケト宮殿に突入した後で、ボスを倒して出てくるまでに古刀+7にする。②外に出た時点で最後の語りとなるが画面がおかしくなっている。③そのまま“刀鬼”と戦って勝利した後で、ムービー中にメニューを開いてクイックセーブする。④一度リセットした後でクイックセーブをロードして、ワールドメニューから他の場所へ移動。これで、イベント『刀の声』は未決となるが、鬼神刀は入手出来てグレイにバグが発生しなくなるという、バグをバグで解消するバグ。

*5 クロ様といい、高貴な女性は逞しいのだろうか?

*6 これはイベント担当のこだわりだったとのこと。尚、複数持っていてガラハドのではないアイスソードを渡しても同じ表情を見せる。……ただのアイスソードマニアなのだろうか?

*7 一応、火術の下位はジェルトンで、上位は終盤に行ける巨人の里でも購入可能。

*8 親分。おやぶん。OYBN。とも。

*9 ①ダーク:戦闘で器用の数値を50以上にして最後の語りをするとパーティーから抜けていく。アサシンギルドの奥にいる記憶を取り戻したダークに話しかけて仲間にする。②アルドラ:戦闘で知力を40以上にして最後の語りを聞いた後で冥府へ。デスに煉獄を開いて貰い、1000階へ到達する。1000階の最深部でアルドラの記憶を取り戻した彼女はパーティーを抜けてしまうが、町に戻ってから最深部に落ちていたウィザードリングを渡して語りかけると、再度仲間になり名前もアルドラに。感動のエンディングも増えるので苦労の価値はある。