ノイエ・ジール

登録日:2011/12/29 Thu 17:21:10
更新日:2024/03/13 Wed 08:17:49
所要時間:約 6 分で読めます





もはや語るまい……!


ノイエ・ジールとは、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するMAである。

ノイエ・ジール
Neue Ziel

型式番号:AMA-002(AMA-X2, AMX-002)
所属:アクシズ→デラーズ・フリート
建造:アクシズ
生産形態:試作機
頭頂高:76.6m
本体重量:198.2t
全備重量:403.5t
出力:75,800kw
推力:1,938,000kg
装甲材質:チタン合金セラミック複合材

武装:
メガカノン砲×1
偏向メガ粒子砲×9
有線クローアーム×2
メガ粒子砲×6
大型ミサイルランチャー×4
小型ミサイルランチャー×24
サブアーム×4
Iフィールドジェネレーター×4




【概要】

作中終盤でアクシズがデラーズ・フリートを援助するため譲渡したMAであり、設計自体は一年戦争から進められていたが、物資や技術等の問題から開発が見送られていた。
しかし、アステロイドベルトの豊富な資源や、各種技術の進歩によってようやく建造が可能になったという経緯がある。

縦に長いアゲハ蝶のような美しいシルエットが特徴であるが、これはジオンの国章をイメージしているらしい。
パイロットのガトーはこれを見て「ジオンの精神が形になったようだ」と絶賛していた。


【武装】

  • メガ・カノン砲
機体腹部中央にある大型メガ粒子砲。
ジェネレーター直結式なためノイエ・ジールの兵装の中で最大火力を誇るが、胴体内に埋没した固定兵装のため射角が狭く、ついでに連射性も悪いのが欠点。

  • 偏向メガ粒子砲
全身各部に9門搭載。
メガ・カノン砲と違って連射が可能。戦艦を数射で撃沈させる威力を持つ主力兵装。

  • 大型ミサイル・ランチャー
背部に4門内蔵された実弾兵装。

  • 小型ミサイル・ランチャー
機体左右に24門装備。「マイクロミサイル」と表記される事も。

  • 有線式クローアーム
ノイエ・ジールの巨大な両腕。先端部はズゴックなどを彷彿とさせる鋭利な爪状になった3本のマニピュレーターがある。
掌部にはジオングの如くメガ粒子砲を搭載。コンピュータによる半自動制御(半分は手動)でオールレンジ攻撃が可能であるが、パイロットにかなりの負担をかけるため、扱いは非常に難しく、ガトーのような百戦錬磨のパイロットにしか使えないと言って良い。
射出せずともビームを撃てる他、ビームサーベルを形成して使用することも出来、またクロー自体で殴ることも可能なので通常の使い方でも十分強い。

  • サブアーム
左右の肩部に各2基内蔵。
搭載されたビーム砲及びビームサーベルで隠し腕のように攻撃することも可能。

  • Iフィールド・ジェネレーター
左右の肩部バインダーに1基ずつ、背面テールバインダーに2基の合計4基を装備。
機体全周囲をカバーするIフィールドの展開が可能。


【劇中での活躍】

劇中ではアクシズ艦隊からデラーズ・フリートへ譲渡され、星の屑作戦の最終段階においてコロニー防衛のため戦線に投入された。
コンペイトウからの連邦軍の追撃艦隊を奇襲をかけ戦艦を次々に撃沈、撃退する。

その後、コロニー奪還のため追撃してきたアルビオン隊のガンダム試作3号機と交戦。
ビーム兵器主体の本機は序盤こそ劣勢だったが、有線クローアームによってIフィールド・ジェネレータを破壊した後は小回りの良さもあって優位に立ち、コロニーの阻止限界点突破を成功させた。
その際、地球連邦軍が地球へ向かうコロニーを焼き尽くすために稼動準備を進めていたソーラ・システムⅡのコントロール母艦を稼動直後に撃破し、作動不能に陥らせると言う戦果を挙げている。

その後、コロニーから離脱したコウ・ウラキの3号機を待ちかまえ、最後の決闘を行う。
再び圧倒するも、再稼動したソーラ・システムⅡに3号機共々巻き込まれるも、コントロール艦が破壊されていた事とコロニーの直撃により一部のミラーが使用不能になったことによる威力の低下が幸いして、撃墜は免れた。
同じく大破していた3号機にとどめを刺さず、友軍の脱出を援護するために連邦軍艦隊と交戦。
ボロボロの状態でサラミス級巡洋艦に特攻し、道連れにして爆散した。


余談だが、アクシズが後に開発したMAゾディ・アックは本機との共通点が非常に多く、開発の際に参考になった事が窺える。

  • 頭部形状
  • ビームサーベルや素手で殴れ、さらに射出してオールレンジ攻撃が可能な有線式アームクロー
  • ジェネレーター直結の大型メガ粒子砲
  • ノイエ・ジールを横に長くしたと言っても良いシルエット。
(発表はゾディ・アックが先でデザイナーも異なるが、参考にしたものと思われる。)

また、『0083』スタッフは後のα・アジールに似せてデザインした事を明言しており、実際原型ともとれるデザインになっている。



【バリエーション機】

  • ノイエ・ジールⅡ
Neue Ziel Ⅱ
型式番号:AMA-002S

武装:
ビームサーベル
80mmバルカン砲
ビーム砲×2
ファンネル
Iフィールドジェネレーター

『SDガンダムGジェネレーション』シリーズのオリジナル機体。
アクシズがグリプス戦役初期にノイエ・ジールの後継機として計画していたMAであり、サイコミュの搭載を前提として開発された。

武装は本家に比べて固定兵装は減ったが、その分ファンネルによる効果的なオールレンジ攻撃が可能であり、総合的な火力は上がっている。
しかし生産コストの高さや、テストにあたるNTパイロットが確保出来なかったことなどから結局生産は見送られた。
なお、当機はシャア・アズナブル大佐の搭乗が予定されており、彼の専用機として塗装も赤系統(実際は紫に近い)となっている。

ゲーム『ギレンの野望』にも登場し、かなりの高性能機になっている。



ガンプラ

1/550HGメカニクス、1/400ガンダムコレクションでデンドロビウムとのセットで、BB戦士で発売。
ライバル機であるデンドロビウムはHGUC(1/144)で発売されたが、特にギミックのないこのサイズのMAのキット化は絶望的だろう……



【ゲーム】

初代からⅡと共に登場。2機とも宇宙限定だが強力な機体である。が、燃費が悪い欠点がある。

WORLDではメガカノン砲がマルチロック可になり、強さが増した。
Ⅱは設定通り固定武装が減っているものの初期性能が凄まじく武装も使い易くはある。こちらは強力なNTキャラを乗せよう。
なお、「シャアの搭乗を予定していた」という設定からかSEED,WARSでは『Ζ』時代のシャアが乗って現れる。後者では『SEED』の最終面で腕試しとして登場。
乗る前に「使わないままなのは勿体ない」と発言するが、確かにその通りではある。

初代やジオン独立戦争期以外の、主に一年戦争以外も取り扱うナンバリングで登場。ちなみにⅡは何故か新ギレンの野望では出てこない。

ノーマル機の方はIフィールドを持つのでビーム兵器が主流になりだした雑魚相手なら無双できる……かと思いきや、これが出るころにはリック・ディアスパワードジムそれにズサと実弾攻撃系も意外に多いのでそれらに絡まれると正直厳しい。運動性や限界も思ったほど高くないので、ΖやRジャジャやバウといった運動性や格闘力に優れた機体に絡まれるとこれまたあっさり墜ちる。そして武装のビーム砲もどちらも通常兵器な為殲滅力も物足りない。

Ⅱはサイコミュ持ちでファンネルを持つ。おかげで殲滅力はノーマルよりは高いが、やはり受けに回ると意外に脆いので、サーベルがショボいネモクラスはともかく逆シャアシナリオでジェガンの群れに戦いを挑むとサーベルで思わぬ損害を被ってしまう。

  • SDガンダムGX・GNEXT・GCENTURY
GXからライバルのデンドロビウムとともに登場。ちなみに初登場のGX
GXではデラーズフリートがまだ使用可能勢力として存在していない為アクシズ枠で登場。

GXとGNEXTではクローアームがインコム扱いで登場した…のだがそれが却ってこの機体を弱くしてしまった。劇中でも使用していたミサイルがハブられてしまい、4種類ある武装が拡散ビーム砲・大型ビームサーベル・チャージ式メガ粒子砲・インコムというこのシリーズ的には微妙なラインナップに。特にミサイルが無いためIフィールド持ちの機体に有効打が無いというのが重くのしかかり値段の割にあまり強くない機体となってしまった。
ダブルミサイル持ちのZZビギナ・ギナに2倍の数で絡まれたらこっちがやられるし(しかもそれらは一機当たりのコストはこちらの五分の一で到底割に合わない)、原作の宿敵であるデンドロビウムに同数で挑んだらミサイルの雨を前に一方的にフルボッコにされる。*1

GCENTURYではインコムをなくして念願の複数ミサイルを手に入れた上に格闘が有利になったのでこの機体の価値が大幅に上昇、デンドロビウム相手にもかなり有利になりようやく汚名返上を果たした。

とある土地の領主であったシュタイン・H・シュリッヒンの機体として登場。
彼は典型的な悪徳領主であり、民に反乱を起こされてこの機体で逃げたという設定だが、彼自身は反乱を起こされた理由がまるでわかっていない超独善的な、色んな意味で終わっている男であった。
そのため、彼が乗るノイエも民から巻き上げた重税で買ったものと見て間違いなく、ジオン及び本機のファンからは「機体が汚されている」とも言われかねないようなキャラだった。
似たような批判はダテのνガンダム、スミスのサザビーにもあるし、そもそも原作のガトー自身も色々な意味でそんな汚れてない人物でも無いのだが……。

そのためか、2では天才科学者シメオンの機体となっている。
彼は地球に隕石を落として荒廃させた元凶だが、1に比べれば大分マシな人物である。

『0083』が参戦する大抵の作品でガトーが搭乗する敵ユニットとして登場。
IMPACT』ではガトーを条件込みで仲間にできるため自軍入りする……が、隠し面ではガトーが裏切って敵になる際に本機も持っていくため改造は禁物。
α外伝』『第3次α』では条件次第で機体のみ自軍で運用する事が可能。性能は高いが、地形適応が宇宙以外は劣悪であるためミノフスキークラフトやA-アダプターといった強化パーツで補正しないとまともに戦えない。


追記・修正をお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ガンダム
  • 0083
  • MA
  • ジオン
  • ジオンの精神
  • アクシズ
  • デラーズ・フリート
  • 怪獣大戦争
  • ジオンの精神が形となった機体
  • Υ
  • 擬似サイコミュ
  • アクシズのびっくりどっきりメカ
  • アナベル・ガトー
  • シャア・アズナブル
  • ガトー
  • ノイエ・ジール

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月13日 08:17

*1 CPU操作で3VS3で10組ずつ対戦させた場合、CPUがIフィールドを貼らない場合もあるGXだと30分の1ぐらいの確率でステイメンまで撃破できる(但しこちらは必ず全滅)が、CPUが必ずIフィールドを貼るGNEXTだとこちらはフルボッコになる上に相手の外装を剥がすどころか外装を半壊させることすらできない