スコーピウス・マルフォイ

登録日:2019/01/05 Sat 13:21:00
更新日:2024/02/19 Mon 00:32:02
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スコーピウス・マルフォイ(Scorpius Hyperion Malfoy)は、
ハリー・ポッターシリーズの登場人物だフォイ。2006年生まれフォイ。

その名からお察しの通り、我らが魔法界のアイドル・ドラコ・マルフォイの息子なのだフォイ。
母親は『アストリア*1・グリーングラス』。
初登場は7巻最終章だが、主な活躍は最後の戦いから19~22年後を描いた第8巻『ハリー・ポッターと呪いの子』にて描かれるフォイ。
容姿は父親にそっくりだフォイ。

そうくれば当然、性格もかつての父親同様嫌なヤツ。ことあるごとにハリー・ポッターの息子・アルバス達ににつっかかり、ハーマイオニーそっくりの彼女の娘ローズの事も当然見下しているフォイ。純血家系の中でも屈指の名門マルフォイ家の出である事を鼻にかけ、スリザリン生のリーダー格である事も父親同様なのだフォイ。





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父親・ドラコとそっくりの容姿である点は嘘ではない。
が、中身は分かりやすく言えば学生時代の彼と丸っきり反対なのである。

まず、ハリーの息子アルバスとは対立しているどころか無二の親友である。
性格も控えめで優しい。どのくらいかと言えば、アルバス曰く『おなかの底の底まで、爪の先の先まで』優しい。
純血の家系を鼻にかけてもいないし、混血やマグル生まれへの差別意識も全く持っておらず、
挙句の果てにハーマイオニーそっくりのローズ・ウィーズリーに一目惚れし熱を上げ続けている有様である。
尤も、対面する前に父親のロン・ウィーズリーが要らぬ吹き込みをしたせいか、ローズからは初対面の時から好かれておらず、非常に厳しい恋路となっている。
両親達の過去・ドラコとそっくりの容姿からは想像も付かない内面と言えよう。





だが、彼にはある噂があった。

『スコーピウス・マルフォイはドラコの本当の子供ではない』

祖父ルシウスや父ドラコが死喰い人として活動していた事、
母親のアストリアが何故か滅多に世間に顔を見せなかった事などから、
「ドラコとアストリアの間には子供が出来ず、『強いマルフォイ家の跡継ぎ』を作る為にアストリアを逆転時計(タイムターナー)にて過去に送り込み、ある人物の子をその身に宿した」と。



そう、彼はヴォルデモート卿の息子だという噂がまことしやかに流れていたのだ。


スリザリンの血筋を誇ったヴォルデモート卿や、純血を誇っていたドラコのような性格ならともかく、
そんな事は欠片も誇りに思わぬ彼がそんな噂を囁かれては、当然その心は傷付いている。
ハリーの息子アルバスとは、『本人が望まぬのに親の事であれこれ言われる者同士』心が通じ合い、無二を親友を得られた事か、
普段はあまりその事を気にしている素振りは見せず、
成績は普通程度であるようだが読書家であり、魔法史ヲタクと言える程の知識を誇る。
その様はロン曰く(ハーマイオニーと並んで)『歴史おたくが二人』と言わしめる程である。




※以下、第8巻『ハリー・ポッターと呪いの子』のネタバレを含みます。
















【作中での活躍】

アルバスの思い付いた逆転時計(タイムターナー)を使い、無念の死を遂げたセドリック・ディゴリーを救い出す』という無謀な計画に協力する事となる。
だが、その方法がハリーとセドリックの同時優勝を防ぐ為セドリックを妨害するという、事情の分からないセドリックにとってはありがたくない方法であった為、2人の思惑通りには事は運ばず……



『第一の課題を妨害した世界線』では、ベインの忠告を聞いて見当違いの結論を出したハリーにアルバス(過去改変の影響でグリフィンドール寮所属となった)と強制的に引き離されさせられ孤立するハメに。
アルバスが自分の意志で状況を打破し、改めて友情を誓い合い『第二の課題を妨害する作戦』へと再挑戦を試みるも、
屈辱を与えられたセドリックを歪めてしまった事が発端で、世界を『最終決戦でヴォルデモートが勝利し、彼らが支配する世界』へと変貌させてしまうという、魔法史に残りそうなレベルの大失態を犯してしまう。
ハリーが最終決戦にてヴォルデモートを討伐出来ずに死亡した為、親友のアルバスも存在そのものが消滅してしまい、
周囲は悪の魔法使い達が大手を振って歩きマグル生まれ達やマグルが虐待・虐殺されるのが日常茶飯事という、心優しい彼にとっては耐え難い世界となってしまった。
しかもその世界では本来スコーピウスは昔のドラコを上回るクズ野郎で、周囲に自らを『サソリ王』と呼ばせ横暴を働く輩として存在していた。

ハリーがヴォルデモートを倒した『正史』を知っているのは自分だけ、だが自分自身は無力という絶望的な状況に陥ってしまうが、
この世界線では存命し魔法薬学の教師としてホグワーツに在任していたスネイプの存在を知り、彼に一縷の望みを託す事に。
『正史』を語るも警戒を解かぬスネイプに対し、困窮の末切り札として『正史』にてスネイプがハリーに明かした彼の記憶・リリーへの愛情を明かし、彼の信を得る事に成功。
レジスタンスとして密かに活動を続けていたスネイプとロン・ハーマイオニーと共に、歴史の再修正へと望み、
スネイプ達が襲い来る吸魂鬼達から自らの身を呈して彼を送り出す事で、無事歴史の再修正に成功した。

再修正に成功した直後、事の発端となった逆転時計(タイムターナー)を『湖の中で無くしてしまった』が、
これは彼が『逆転時計を破壊し、二度と過去への遡行など誰も出来なくする為』に吐いたウソ。見事な冴えっぷりを見せた。

……が、アルバスが『君にも関わる事』と、計画を知っていたデルフィーをホグワーツに呼んでしまったしまった事でおじゃんに。
彼女のオーグリーの入れ墨を見て、『第二の課題を妨害した世界線』にてヴォルデモートの腹心『オーグリー様』と呼ばれていた存在が彼女である事を見抜いたものの、
正体が正体なだけに強力な魔女であった彼女には敵わず、三度の歴史の改変へと巻き込まれる事に。
二度目の改変後にて恐ろしい思いを味わった彼はデルフィーの協力に断固として拒否するも、
アルバスと彼は使えぬと判断したデルフィーが1981年に遡行直後逆転時計を壊して姿を消してしまった事で、アルバスと共に過去の世界に取り残されてしまう事に……
だが、アルバスと共に元の時間へとメッセージを送る手法を思い付き、ハリー達や父親のドラコがもう一つ保存されていた逆転時計によって救援に駆けつける事に成功。
歴史の改変を防ぎ、無事元の世界へと帰還した。

エピローグでは、懲りもせずローズをデートに誘い哀れみの目を向けられてしまうも『哀れみこそ第一歩』とどこまでも前向きな姿勢を見せていた。
つくづく過去の父親からは想像も出来ない恋愛模様である。



【出生の真実】





ドラコ「我々の子供、スコーピウスが生まれた。我々夫婦にとって、人生最良の日だった。
しかしアストリアは目に見えて弱った。我々は身を隠した。三人で。私は、彼女の力を温存したかったのだ……それが噂を生んだ」





心優しい彼があのヴォルデモートの息子であるはずもなく、当然ドラコの本当の息子。
だが、彼の母アストリアの先祖には重い呪いがかけられており、
アストリアの世代になってその呪いが再び表面化してしまうという不幸が故に、アストリアは虚弱体質となってしまった。
アストリアを消耗させたくなかったドラコは家族3人で出来るだけ身を隠すようにして生きる事を選んだが、それが良からぬ噂を生む事となってしまった……というのが真相。
彼もまた、親たちの運命に翻弄される魔法使いであったのだった。



【余談】

学生時代のドラコとは似ても似つかぬ彼の優しい性格。
アルバスが作中で発言したように、『ヴォルデモートの息子なんかではない証拠』であるが、
これは彼が『アストリアに似た』だけではなく、『ドラコが昔に比べて随分丸くなった』事も影響していると言える。

事実、本作での『正史上のドラコ』は昔のように闇の魔法使いらしい側面は全くと言っていいほど見せず、
逆転時計を隠し持っていた事を魔法大臣として非難されるハーマイオニーを擁護したり、
1981年での作戦時に彼女の指揮を聞いた際には『口うるさい指揮だが私はそれを少しばかり楽しんでいる』と微笑みながら宣うという、
過去7作での彼からは想像も付かないほどの人としての成長を見せている。
またアルバスと父親のハリーが行き違いからの確執があった時に、同じ父親としてハリーに冷静な視点から忠告をしている。
『太陽』と比喩する程のアストリアの内面に触れ、ドラコもまたあの頃から成長していたのだ。

ヴォルデモートが支配に成功しスコーピウスがクズ野郎として君臨していた世界線では、ドラコもまた『別人のような風格で、権力の匂いを漂わせ』、ハリーの事を学校で口にし母親の事を言及した息子に対して暴力をふるうような性格であった。
正史にてスコーピウスが心優しい性格に成長出来たのは、父親であるドラコが人として成長し、彼の背中を見てきた事が影響している証拠と言えるであろう。




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最終更新:2024年02月19日 00:32

*1 『アステリア』表記の場合もあるが、第8巻日本版の表記に則って『アストリア』表記とする