ブロリー(ドラゴンボール超)

登録日:2018/12/28 Fri 07:26:27
更新日:2024/03/10 Sun 20:44:27
所要時間:約 6 分で読めます






お父さんのこと悪く言うのは、いけない



ドラゴンボール超 ブロリー』の登場人物。

過去三度の劇場版(以下、旧作)に出演した悪魔タン伝説の超サイヤ人なブロリーとは繋がりのない存在であり、
旧作ではキャラクターデザインにしか関わっていなかった原作者である鳥山明が、
本作のために設定やストーリーを考え、リデザインした新たなブロリーである。

声優は旧作に引き続き島田敏で、幼少期の声優は森下由樹子。

ゲームやフィギュアなどでは従来のブロリーと区別するために、映画のタイトルから取った『ブロリー:BR』『ブロリー(DBS)』等の表記がなされている。


※以下、作品のネタバレがあります。ご了承ください


概要

ドラゴンボール』の原作者である鳥山明氏は、当時アニメにはキャラデザくらいでほぼノータッチであり、
さらに自他共に認める忘れっぽさ(&連載終了した漫画のことはわざと忘れて心機一転する方針)や当時の忙しさなどもあって、ブロリーの事ももれなくすっかり忘れていたのだが、
劇場版の脚本を考えていた際、担当の方からブロリーの絶大な人気と「ブロリーを新たな敵として登場させる新作映画」を提案された事で旧作を視聴。
その結果、「アレンジ次第ではかなり面白くなりそうだ」と感じ、遂に制作が開始。

チライとレモという自分好みのキャラクターとフリーザ軍を交え、
「昔のイメージを意識しつつ、新しい一面も加えて、より魅力的になった」『超』シリーズのブロリーを誕生させた。
これにより人気キャラなブロリーだが、アニメ作品に関しては実に24年ぶりの登場となった。
ちなみにアニメに限らなければゲーム作品には毎年のように出ている他、前年度にはUSJの4Dシアターでブロリーゴッドが、SDBHではブロリーダークが新たに登場していた。


人物像

イメージとしては、旧作の血に飢えた狂戦士ではなく、ドラゴンボール版ハルクのようなキャラクターとなっている。
一番のアレンジポイントとしては監督もパンフレットで語ったように旧作ではあまり描写されなかった、
(特に通常状態の)ブロリーの性格や内面をより濃く描写し掘り下げている点である。

そもそも旧作では通常状態のブロリーはほとんどのシーンで制御装置を付けられていた上、
制御装置を付けられていないシーンでも、もれなく暴走しかけているため、彼の人となりを推察する術がほぼ無かった。
数少ないシーンがパラガスが制御装置を付けようとしたシーンの「親父ぃ、なんだ?」や悟空への異常な執着心など。
またかなり饒舌な伝説の超サイヤ人状態でも、旧作ブロリーの内面をある程度推察できる程度であった。

その内面もかなり大きく変わっているため、
(ノベライズ版まで発売されより内面を掘り下げられた)本作のブロリーは旧作とはまた違った魅力を持ったキャラクターとなっている。

生まれてから41年もの間、小惑星バンパという隔離された世界で暮らしており、
パラガス以外の人間と会った事がなく、復讐のための訓練ばかりで十分な教育も受けなかったためか、話し方は片言で感情表現もぎこちない*1

船という単語は知っていたが、自分が乗ったポッドやパラガスたちの乗ってきた壊れた宇宙船やチライとレモの船しか知らなかったためか、
フリーザの宇宙船に乗船した際には内装に興味津々の様子だった。

中の人に「ピュアで内向的」と言われたように行動や精神面は純粋で幼さが残るが、
酔っ払ったフリーザ軍兵士に絡まれたチライを助けようとするなど正義感は強い、心優しい性格の珍しいサイヤ人である。
旧作版で近いイメージとしては、舞空列伝IFルートのように事故で記憶を失いサタンと交流し始めたブロリーのようになっている。

そのほか、バンパにはまともな食料や水分になるものが大ダニしか存在しなかったため、
チライたちから受け取った携帯食料を、味を気に入ってかバクバク食べたり、
渡されたただの水を口にするなり「美味い」と感激して一気に飲み干すなど、微笑ましくも物悲しい場面も見せている。


戦闘力

旧作ブロリーは生まれたばかりで戦闘力10000という末恐ろしい数値を出していたが、
本作では赤ん坊時代は測定器をもれなくぶっ壊したため最大出力は不明。
しかし、小惑星バンパにてスカウトスコープで平常時を測定した際には920だったため、そこまではいかない可能性が高い。

とはいえ、平常時の数値が倍以上になった段階で赤ん坊時代のベジータの戦闘力を越える数値をたたき出しており、
戦闘力や潜在能力を測るスキャナーもエラーコードが出たり、ブロリーが泣いた段階では上述したように「ボンッ」したほど。

上述したような異常な数値を除いてもなおブロリーの潜在能力は計り知れないと特別養育施設の職員から判断されており、
「それこそ伝説の超サイヤ人にもなれる」と言われていたほどだった。

41年後も通常時についに爆発しなくなったスカウターで測定不能なほどの戦闘力を有していた。
ただし、当初は大ダニやバアなどの非人型生物以外はパラガスとのシミュレーションくらいしかやっていなかったため、
フリーザの言うように人間との戦闘は慣れておらずベジータとの闘いに苦戦していた。

だが、ラーニング技術にも優れていたブロリーは戦いの中でどんどん学習。
ベジータや悟空の方も「通常→超サイヤ人→ゴッド→ブルー」といった具合に段階的に変身しつつ戦っていたこともあり、
悟空達の技やテクニックを吸収していきその潜在能力を開放していった。
最終的には戦いを終えた後の悟空に「たぶんビルス様より強いぞ」と推測されている。
旧作で脚本を担当した小山氏が言ったように、どこまでも強くなる可能性を秘めている「ドラゴンボール最強の存在」と言えるのかもしれない。


使用技はその肉体から放たれるパワフルな技の数々や手から緑色の気弾を撃ち出すというブロリーの代名詞的技のほか、
普通のエネルギー波や大猿由来と思われる口からのエネルギー波なども使用する。\デデーン/はやらない。
また、そのラーニング技術で超サイヤ人ゴッドの悟空が使った金縛りの術である「ゴットバインド」も習得し使用している。


形態

通常時

旧作と比べて肌が褐色気味で*2ラディッツやベジータのように眉と上瞼がくっつくなど目付きが鋭い。
またあまり華奢な肉体ではなく、左半身の胸や腕や顔に傷跡がある。
旧作の通常状態の気弱そうなションボリー雰囲気はなく、精悍な顔立ちをしているためある意味こちらもイケメンブロリー。
というより、旧作イケメンブロリーをそのままノーマルサイヤ人カラーにしたようなイメージか。
旧作では制御装置(『西遊記』の緊箍児みたいなヘアバンド)があったため中分けだったが、今回はボサボサ髪。

首には電流が流れる銀色の装置がつけられており、
暴走しかけた際にはパラガスが所持するリモコンで電気を流されて身動きが取れなくなるようにされている。

「あれは動きにくい」という理由で、当初フリーザの宇宙船で着替えたときには戦闘服のジャケットは着ていなかったが、
チライから「着ちゃうとそうでもない」と言われたためか、あるいはこれから始まるであろう戦闘への備えとしてか、地球に降り立った際には着用している。

上述したように戦闘力こそこの状態でも高いものの当初ベジータからは楽勝な相手と認識されていたが、
戦いの中で力の使い方を学習し徐々にベジータの動きについていき始め、
ついには素の状態で超サイヤ人のベジータと互角に戦えるようになった。

それでも当初期待していたフリーザも超サイヤ人ゴッドのベジータには圧倒されるブロリーを見て、
(パラガスにこれが限界だと告げられたことで)そうそうに見切りをつけ「今日のところは引き上げるとしますか」と告げるが……


大猿

パラガスの回想シーンに登場。
旧作ブロリーはゲーム作品でしか大猿の姿を見せていないため、一応アニメでは本作が初となる。
この姿になるとパラガスでは手に負えなくなるため、しっぽを処置してきたとの事。

なお、赤ん坊の状態に合わせた戦闘服で大猿になるとさすがのジャケットもぶかぶかになることが判明している。


怒り

本作オリジナル形態で旧作ブロリーとの明確な違いの1つであり、本作の「噂のイケメンブロリー」ポジション

大猿化を防ぐためパラガスに尻尾を処理されたことで、そのパワーが人型のまま発揮されるようになった状態。
全身を包む緑色の気のオーラ、通常状態からより隆起した筋肉、逆立った黒髪、金色の瞳などが特徴。

超サイヤ人ゴッドのベジータとの戦いの最中にこの状態に変化。
その覚醒時には、それまで余裕があったベジータが悟空に仙豆があるか聞き、「これは遊んでいる場合じゃあ、ないな!」というほどのパワーを見せた。
この時点ではブロリーは超サイヤ人に覚醒していないにもかかわらず、ブロリー自身の「戦いの中で成長する」という特性もあって、
悟空と戦う段階でパワーだけなら超サイヤ人ゴッドを越え、最終的にこの姿のままで超サイヤ人ブルーとほぼ互角に至る戦いぶりを見せている。

一方、一度この状態になってしまうと力の制御が出来なくなり、理性も薄れて狂戦士とも言える状態になってしまう。
『超戦士は眠れない』やゲームなどで印象深い「意味のない雄叫びしか上げないブロリー」のイメージに近い。
一方でノベライズ版によれば悟空が再び立ち上がったことに喜びの感情を覚えるなど、戦闘民族サイヤ人らしい感情も抱いていた様子。

その髪が黒髪のまま逆立ち瞳が金色に光り輝く見た目や、人型の状態で大猿の力を解放しているという点は超サイヤ人4に近い。
そのほか、理性を失うという点では疑似超サイヤ人にも近いと言えるか。


超サイヤ人

パラガスに反抗する悟空とベジータに怒りを覚えて戦いを挑む中、ブロリーの覚醒をさらに求めたフリーザが
自分がクリリンを殺して悟空を超サイヤ人へ覚醒させた時の状況を思い出し、それを再現する為だけにパラガスを殺害
その目論見は成功し、フリーザの迫真の演技呼びかけに反応してパラガスの死体を見たブロリーは、
深い悲しみと更なる激しい怒りに襲われ、超サイヤ人へと覚醒してしまった。
この姿になってしまうと、完全に理性を失ってしまい、目に映るもの全てを破壊し尽くす怪物となってしまう。
ノベライズ版の記述を参考にすれば、死の概念は知っていたがパラガスにも死が訪れた悲しみの比重が大きいようである。

旧作と違いこの時点で瞳が消え白目に変化するほか、演出も旧作での伝説の超サイヤ人に覚醒する際の演出に近いものとなっている。
後述する事情から、本来の脚本ではこれが最終形態だったと思われるため、順当な演出とも言える。

覚醒状況が近いとはいえ超サイヤ人4のような特殊な覚醒を果たしたかは不明なものの、その強さは地球が破壊されてしまうかもしれない位、別次元レベルにまで上昇。
それはベジータが悟空に「一対一にこだわっている場合じゃないだろう!」と言って躊躇なく連携の取れた共闘をしたうえ、
悟空も超サイヤ人ブルー界王拳を発動する事はなく、フュージョンしてゴジータにならなければ倒せないレベルだと判断したほど。
ゴジータとの戦いでもお互いの強大なエネルギーによって次元に裂け目が生まれ、異空間に2(3)人纏めて突入してしまった。

なお、別に恨まれてはいないのに*3もれなく1時間以上*4岩盤に何度も叩きつけられる等ボコボコにされたゴールデンフリーザは、
痛めつけられた上に結果的に悟空とベジータのフュージョンの時間を稼いで出番が終了すると散々ではあったが、
視聴者からネタにされるとともに実力への評価が大幅に上がることとなった。


超サイヤ人フルパワー

ゴジータとの最終決戦で覚醒し、旧作において伝説の超サイヤ人と呼ばれた存在に酷似した形態*5
着ていた戦闘ジャケットを破壊しているため、半裸の状態である。

この形態は、作画監督の新谷直大が「旧作の様に最後は半裸になって暴れて欲しい」という思いから、旧作ブロリーをイメージして独自に追加した形態である。
そのため鳥山明の設定画は存在せず、彼が一からデザインを描いたとのこと。
鳥山明はあまりマッチョにしたくないと彼に話していたため、大きくなり過ぎない範囲で、なるべく大きく見えるように心がけ調整されている。

そういう理由があるためか、この形態の変身シーン自体は他の変身に比べると戦闘中に行われた比較的あっさりしたものとなっている。
背景が同系色なのも相まってかなりわかりにくい。
活躍も超サイヤ人状態のゴジータにダメージを加えたものの超サイヤ人ゴッド超サイヤ人となったゴジータには終ぞ一撃を入れる事も叶わず、圧倒的な力で叩きのめされた。
とはいえ、動きには最後までついていっており、彼のソウルパニッシャー(スターダストブレイカー)らしき攻撃にも耐えきっている。*6

最後はかめはめ波を放つ彼を前にして完全に戦意喪失。
なお、理性を取り戻した際には、この姿で一瞬だけだが瞳が現れた状態になっている。
このあとバンパに戻った際には通常状態に戻っていたため、戦意を喪失して理性を取り戻した事で変身が解けたのかもしれない。


関連人物

パラガス
もちろん本作でも父親。旧作の「親父」呼びではなく、「お父さん」と呼んでいる*7
今作では旧作より時代が進んでいることもあってか、髪の色が変わるほど老け込んでいる。
旧作ではブロリーの力で宇宙を支配する野望と復讐を抱いていたが、今作では自分たちを救出してくれたフリーザ軍に親子揃って加入するなど野望は薄い。
ベジータや悟空たちとブロリーを戦わせたのも、ベジータへの因縁もあるがまずフリーザ軍としての立場からである。

パラガスからは強くなるべくスパルタ的な育て方*8をされてきたが、
それでもブロリーは彼の事を恨むことなく、むしろ自分の為だけに助けに来てくれた事に感謝し、ただひとり頼ってきた父親として大切に思っていた。
※ちなみに旧作でもブロリーはどんな存在と見ていたかはともかく、パラガスにだけは心を許している場面がある。

その父親への思いは、彼の息子の扱いについて悪口を言ったチライとレモをブロリー本人が諫めたほどである。
ノベライズ版などで明言されているようにベジータ達と戦ったのも彼のためだった。

彼の死がブロリーの超サイヤ人への覚醒のトリガーとなったことからも、ブロリーの父親への想いが窺える。旧作と違って1人用のポッドには乗っていない。

パラガス自身はブロリーが飛ばし子にされたと聞いて、一目散に救出に向かったり生存を喜んだりするなど愛情は持っていたようだが、
脱出も救出のあてもない中で何十年も過酷な環境の星に閉じ込められたこともあってか、息子への教育は復讐のためという側面が強く、
訓練相手の動物との馴れ合いを禁じたり、言葉で止めようとしてもブロリーが攻撃を行おうとする時には首輪から電撃を流すなど、厳しい面があった。

そのスパルタの後ろめたさからか、はたまたブロリーの暴走に巻き込まれ重傷を負った過去でもあるのか*9「ブロリーが暴走した場合真っ先に殺されるのは自分」と心中では怯えていた様子。
ブロリーを復讐の道具にしている事に引け目を感じつつも、ブロリーからは憎悪を抱かれていると思っていたようだ。

ベジータ王のブロリーへの仕打ちを理不尽と怒り、強い復讐の念を抱いて数十年過酷な星で過ごしてきたが、
ブロリーの暴走と戦いの中でどこまでも上がっていくあまりの強さに、「ベジータ王は間違っていなかったのでは?」と復讐の正当性が揺らぎ、力なく座り込んでいた。
復讐のためと称して息子への厳しい教育を正当化してきたことへの悔恨なのか、これまでの過酷な年月を支えてきた復讐の意味が失われたことで気力が尽きたのか。
いずれにせよ、ブロリーのさらなる力を引き出すため、フリーザによって胸を射抜かれて呆気なく死亡する。
同じく息子を自身の復讐に巻き込んだ旧作と比較しても、それは憐憫を感じさせる死であった。

……ところで、(いくら想われていたとはいえ)通常状態のブロリーに外せない電流が流れる首輪をどうやって作ったのだろうか?


・バア
小惑星バンパに生息する、緑の毛並みを持つ哺乳類の超巨大生物。
その鳴き声が「バア」と聞こえることから、ブロリーからその名で呼ばれている。

バアの攻撃を避け続けるという特訓を繰り返すうちに、幼少期のブロリーが唯一心を通わせる生物となった。
しかしそれを快く思わなかったパラガスによって左耳を撃ち落とされてしまい、以後ブロリーにも心を許す事がなくなってしまった。

本作でブロリーがつけている腰布は、そのとき撃ち落されたバアの耳である。
これは「バアと仲良くなれなくなってしまったが自分はいつまでも一緒にいたい」という意思の表れであり、彼のアイデンティティと言えるものである。


・チライ、レモ
旧ブロリーと新ブロリーの分岐点に繋がる人物達。舞空列伝ブロリーIFルートで言うサタンポジション。
救難信号をキャッチした彼らによってパラガスとともに助けられた。
優しい対応をしてもらったことや父以外に初めて出会った人間なのもあり、彼らには心を開きバアについて語っている。
とはいえ、上述したように父パラガスのことを悪く言われるのは嫌だったようで、項目冒頭のセリフで諫める一幕も*10


フリーザ
チライとレモに助けられた後は、パラガスとともに彼が指揮するフリーザ軍に所属することに。
最終的には自身を超サイヤ人に覚醒させようとした彼に父親を殺されることになる*11


・ベジータ王
本作でブロリーを泣かせたのはこの人。

誰よりも強くなり、さらには伝説の超サイヤ人にもなれるだろうと息子に期待していた中で、
特別カプセルに入ったブロリーがその数値を上回り、「それこそ伝説の超サイヤ人になれるかもしれない」と告げられたせいで、
王子こそ最強であってほしいと願っていた彼はブロリーを本来下級戦士の役割である飛ばし子に、
それも小惑星バンパという過酷なだけで価値のほとんどない星に飛ばすことを決めた。

パラガスには「将来その力を制御出来なくなり惑星ベジータはおろか宇宙そのものを破壊しかねない」と告げている。
その言葉を聞いたパラガスは我を忘れて「王子より高い潜在能力を持ったブロリーに嫉妬し亡き者にしようとしている」と言い返したが、否定も肯定もしなかった。
ちなみにノベライズ版ではパラガスの推測が正しかったと書かれている。

ぶっちゃけ、本作のブロリーが地球に来てベジータ達と対峙するまでに一番因縁がある人物はこの人なのだが、
彼がブロリーを飛ばし子にしていなければフリーザによって惑星ベジータごと消滅した(ないし旧作のような歪な覚醒を果たした)可能性が非常に高いため、
結果的にだが命の恩人といえる存在。パラガスとともに抹殺を図りゴミのように捨てていないあたり、旧作と比べても有情な対応である。


孫悟空(カカロット)
旧作と違い、ブロリーとは因縁が全くない人物。
そもそも生まれた年も日も違うことから、彼と出会うのは41年後を描いた本作となるため、
旧作にあった「戦闘力たったの2の悟空の泣き声に泣かされる」「それを見た他のサイヤ人に馬鹿にされる」
などのブロリーが悟空に憎しみを抱く理由の部分が存在しないため当然と言えば当然である。
そのおかげで拒絶状態の旧作と違い歩み寄れる余地が残っており、悟空も「おめぇは悪いヤツじゃねぇ、オラにはわかる」と戦いの中で評価している。

これらの経緯から、悟空のサイヤ人としての名前も知らず、
旧作(主に二作目)で言っていた「カカロット」と呼ぶブロリーは本作には登場しない(あくまでも本作では…となるかもしれないが)。

……? 作中で初めて悟空と一対一で対峙したとき言ってなかったかって?
残念、あれは応援歌的な要素で作られた挿入歌『カカロットvsブロリー』の歌詞である(歌手:富永TOMMY弘明)。

旧作ではその所業から彼に「カカロットじゃねぇ、オラ孫悟空だ!」とものの見事に拒絶されてしまったが、
本作では「サイヤ人同士仲良くやろうぜ」と歩み寄られ、決戦後には……


ベジータ
今作で同じ部屋にいた人物。
今作においてブロリーと因縁があるのは悟空ではなくベジータであるが、
ブロリーと隣り合わせのベッドで寝かされていた訳でもないのでお互いに面識はなく、地球での出会いが初対面となる。

今作では真っ先にベジータと戦っていたが、ノベライズ版によればこれは父パラガスがベジータに怒りを感じていたため、
父の怒りは自分の怒りということで彼を憎い敵と認識したためとのこと。

最初は彼に圧倒されるものの戦う中で学習し、通常状態で超サイヤ人の彼と互角と戦えるようになった。

ゲームでの活躍

ドラゴンボール ゼノバース

エクストラDLC第4弾にて登場。フューによって弱体化されたゴジータと共に、プレイヤーはフルパワー状態のブロリーと戦うことになる。
途中でケフラが援軍として駆けつけながらも、ゴジータの合体が解除された隙を狙い、一気に3(4)人を倒すなどの奮闘を見せた。しかし、さらなる援軍として参加したジレンとプレイヤーにより敗れてしまった。

ドラゴンボール ザ ブレイカーズ

シーズン4にて「超好戦型」レイダーとして実装。高い攻撃能力、機動力、体力を有している、ハイスペックレイダー。
本作の要とも言えるドラゴンボールはすでにフリーザが確保しており、代わりに超トランスボールというものがトランクスから3回投下される。超トランスボールはリミットゲージ(体力)が攻撃を受けない限り減らず、また防御力も高い。
そのため、超トランスボールを投下されるとブロリー側は苦しくなる。なので、最初の超トランスボールが投下されるまでの2分間で勝敗が分かれる。いずれにせよ戦闘は避けられないので、自分の戦闘テクニックに自信のある方には、おすすめのレイダーである。

余談

自他共に認める悪魔で完全に敵な旧作ブロリーと全く異なるそのキャラクターには、当初困惑する声も少なくなかったが、
掘り下げられた内面や非常に多いピュアなシーン、強調されるパラガスとの歪だが深い関係などから、新たな人気も生み出すこととなった。
映画公開前からのブロリーのファン(いわゆる「ブロリスト」)の中でも、破壊の権化ともいうべき旧作ブロリーへの思い入れが強い層からは、
「ブロリーの名を冠して登場させる必要がない」という手厳しい批判もあるものの、全体的に見て新たなブロリーの誕生は概ね好意的に受け入れられている。
誰が呼んだか、「可愛いブロリー」「天使なブロリー」。「カカロット! 新作の俺は可愛いか!?フフフッ!」
実際映画パンフレット(完全版)では長峯監督が「鳥山先生が性格面に可愛い要素を入れて下さった」と語っている。

視聴したファンからは「ブルマや亀仙人に出会わなかった孫悟空」とか「違う運命を歩んだ孫悟飯」とも例えられている。
特に悟飯とは「本来は優しい性格」「高い潜在能力」「大猿関連」「幼少期にトレーニング相手の動物がいる」などの共通点がある。


長峯達也監督は本作での悟空とブロリーとの関係について
「悟空は悟空で、まだ強大な同胞がいたことで自分はもっと成長できると感じただろうし、ブロリーが「純粋なサイヤ人」であることも認めたんだと思う」
「悟空たちが今後前へと進んでいくために、ブロリーは必要だったのかなと感じています」
と語っており、すでに他の宇宙に目を向けていた悟空が同じ宇宙かつサイヤ人で自分よりもっと強いブロリーと出会ったことは本人的にも良い刺激となったようだ。


本作でブロリーが見せた変身形態に関してだが、
  • 「怒り」 超サイヤ人4&疑似超サイヤ人
  • 「超サイヤ人」 原作での超サイヤ人
  • 「超サイヤ人フルパワー」 旧作の伝説の超サイヤ人
  • 「怒り」状態で見せた超サイヤ人ゴッドの能力のラーニング
と見れば、今まで提唱されてきた「伝説に残された超サイヤ人」要素を多く網羅しているとも言えるかもしれない。




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最終更新:2024年03月10日 20:44

*1 とはいえバアについて喋った時はたどたどしくも問題なく話していたり、「ありがとうございます」と丁寧語でお礼をできたりとパラガスもちゃんと父親としての責務は果たしていたようである。

*2 超サイヤ人形態が酷似したケールと似た色だが、関係は不明。あるいは旧作と同じ肌の色をしたパラガスとの血縁を表現しているとも言えるか。

*3 当のブロリーからは親の仇として認識されてないものの、ブロリーを超サイヤ人に覚醒させる為にパラガスを殺しているので結局は自業自得である。

*4 本作のフュージョンは「復活のフュージョン!!」の時と同様に1時間のインターバルが存在しないが、代わりにフュージョンに二回も失敗してベクウになっていたため。

*5 ただしこちらの方が緑色が濃く、超サイヤ人3ブロリーに近い色合いになっている。

*6 なお、ソウルパニッシャーは浄化技としての側面がジャネンバ戦にて描かれており、ブロリーが最終的に理性を取り戻す一因となったとする見解もある

*7 ちなみにDS用ソフト『ドラゴンボールZ 舞空烈戦』のIFストーリーでは敬語かつ「父さん」という呼び方をしている。

*8 ノベライズ版によれば訓練は厳しく、強くなっても褒めてもらえなかったらしい。

*9 旧作でブロリーの暴走と凶暴さによって傷つけられた左目の傷は、本作でもブロリーと二人きりで過ごした数十年後には付いている。ただしそれがブロリーにされたものとは作中では言及されてない

*10 チライとレモはパラガスのクソ親父ムーブしか見ていないため、二人が毒親と判断したのも仕方ないが。

*11 本作のベジータ王の直接の死因は不明だが、どちらにせよ今作にて生き残った4人のサイヤ人の父親は全員フリーザに殺されたことになった。