エイル(FE)

登録日:2018/12/18 (火) 00:06:49
更新日:2023/08/02 Wed 23:07:21
所要時間:約 6 分で読めます





私の武器は『リフィア』……死の刃よ。

死を望む人には死を。生を望む人には慈悲を……。





出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始、
(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

概要

『エイル』とは『ファイアーエムブレム ヒーローズ』の第三部のメインヒロイン。
ゲームのシステム上、クラスは特にないが、サイファに出演した際には『ダークプリンセス』だった。
デザインを担当しているのはアスク王族たちと同じくコザキユースケ氏。

CV:雨宮天


死後『喜びの園』に逝くことが出来なかった魂が辿り着くと言われている死の王国ヘルの王女。
母親の名前は『ヘル』。
他の家族がいるかは不明だが、幼い頃から母と二人だけで過ごしてきたと言っているため、母子家庭のようだ。

外見はお尻にまで届くほどの長い銀髪をした幸薄そうな美人。
前髪も全て上にあげた髪型をしており、コザキ氏が言うには鎖骨のホクロがチャームポイントらしい。
美白通り越して病的なほどの青白い肌と、白と黒のモノトーンカラーで裾がボロボロのドレスが特徴。
メイン絵だと分かりにくいが、結構大胆に胸元を開けている。

性格は死の王国の王女らしく落ち着いており、凄く儚げさを出している。
「死は救い」と死を崇拝しながらも、それが生者にとっては喜ばしくないものと理解している。
そのため生者を無理やり死者にしようとする母親の行為に胸を痛めている。

死の国の軍勢は全員死者であり、死者は共通として骨が丸見えのスカスカな体をしている。
それは女王であるヘルも同じなのだが、一方で王女であるエイル自身は普通の体をしている。
本人と母親の発言からエイル自身はまだ生きている生者のようだ。

生れながら普通の人間には一つしかない命を幾千幾万も有することが可能であり、
母のヘルは死の数が増えると力を増していくため、エイルは専用の処刑場で一日に一回ずつ殺されていた。
そして最近ついに命のストックが一つだけになってしまったので、母にとって無価値の存在に成り下がってしまった。
エイルが死を「救い」扱いしているのも、常人には死が救いなのに自分にとっては毎日味わう苦痛でしかなかったからである。


初登場は三部の一章から。これをクリアするとエイルがもらえる。
母親がアスク王国に侵略を開始したので力になろうと出陣するが、その際に母から「死ぬならよし、生き残れたらアスクに行け」と言われた。
母が言うにはアスクのいう事を何でも従い信頼させ、いざという時に母の命令に従い寝首をかけとの指示だった。

その後特務機関に敗れたエイルはアルフォンスによって情報を聞くために捕虜にされた。
しかし当然エイルのことを疑っているアンナさんによってエクラの監視下に置かれる事になった。

+ 彼女の真の故郷
彼女の真の故郷は、第三部から3年経った2022年の戦禍の連戦「生と死の王女」で描かれる。

一目瞭然ではあるが、彼女は本当はヘルの娘ではない。
エイルの本来の姿は、ヘルによって滅ぼされた「生命の国ユーミル」の王女。
先述した「普通の人間には一つしかない命を幾千幾万も有」していたというのは、生命の神竜ユーミルの加護を受けた王族特有のものだった。

ヘルが生の国に攻め込んだとき、戦う術を持たない神竜ユーミルは、生き残っていた民の魂を幼いエイルの中に隠し、
彼女が生き残ればその魂を解放し、生の国を蘇らせようとしていた。
しかし、ヘルにはそうしたユーミルの策に気付き、幾度となく彼女を殺すことで、生の国の民の命を奪い続けた。

後にヘルが倒される事でユーミルは再び姿を見せ、生の国を復活のため、死者の国に彷徨っているであろう生の国の民の魂を回収しようとするが…。


特務機関メンバーと英雄たちの交流するストーリーが描かれる「想いを集めて」では暗くて交流させづらいためかしばらく出番はなかったが、
ミドリコの個人ストーリーにてようやく登場。
命との向き合い方について彼女と語り合い、命の価値を改めて知ることとなった。
以降もミドリコとは交流が続いているようで、レナの個人ストーリーでは苦しむ妊婦のために彼女を連れてきている。
また、人の中にある声を聞けるサラは、彼女から普通の人間からは絶対に聞こえることのない命が失われる時の声を聞き、彼女の興味から交流を持つようになる。


コザキ氏は髪を全部上げる髪型は「明るいイメージ」があるので、暗く儚げなエイルに似合うように試行錯誤をしたらしい。
また他の三部キャラは色々と悩みながらしてストレスが溜まっていたらしく、この頃にブルーノ漫画を描いている。

第三部進行中のゲームアイコンは彼女になっていた。


性能


出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始、
(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

現時点で3種類が存在。うち開花版以外の2種類はどちらも配布で得られるのでお財布に優しい。


2018年12月から開催の三部の一章をクリアすると貰える。
無属性の暗器使いで飛行ユニット。また本作で初めて実装された『神階英雄』
彼女は光の神階英雄であり、効果はシーズン中に一緒に出撃すると飛空城のレート上昇率が上がる。

武器スキルは死の刃『リフィア』
魔防+3。戦闘開始時、自身のHPが50%以上なら戦闘中、攻撃、速さ+4、かつ自分から攻撃していれば、敵は追撃不可になる。
また上記の攻撃、速さ+4の状態で攻撃した時、戦闘後、自分に4ダメージを与える。
さらに戦闘中に攻撃していれば、戦闘後に敵とその周囲2マスの敵の守備、魔防-7(敵の次回行動終了まで)


Aスキルは自分から攻撃した時、戦闘中の攻撃、速さ+4『鬼神飛燕の一撃2』
Bスキルに戦闘中、敵の「敵の守備か魔防の低い方でダメージ計算」と「杖は他の武器同様のダメージ計算になる」を無効化。戦闘後、HP6回復する『生命の護符3』
Cスキルにはターン開始時、自分を除く最もHPが減っている味方を10回復『生命の輝き』

当時、死の国王女らしい攻撃性能が極めて高く、しかもちょっとしてヒーラーの役割も担える。
マムクートや魔法武器にある「敵の守備か魔防の低い方でダメージ計算」や神罰の杖も受けないのでとくに魔法攻撃の相手には相当強い。
リフィアの自傷ダメージもBスキルで無かったことにして回復するので謂わばノーリスクハイリターン。

そして耐久面は難があり、近接武器か飛行特攻はどんな武器でもほぼ一撃。
レイヴン効果も火力が中々発揮しない点も大きい。

2022年2月のアップデートで強化された。
Aスキルが周囲2マス以内に味方がいる時、戦闘、中攻撃、魔防+5かつ自分が攻撃、魔防の弱化を受けていれば、弱化の値の2倍だけ上昇する『攻撃魔防の連帯』に変化。
Cスキルがターン開始時、自分を除く最もHPが減っている味方を20回復し、自分を除く味方の戦闘開始時のHPが50%以上なら、戦闘中、魔防+5する『生命の輝き・神』に強化。
速さは上がらなくなってしまうが、もともと高い魔防を上げる事でより魔法や竜の相手がしやすくなり、
回復量が20まで上がってメガクエイクはおろかシンモラの20ダメージすら打ち消せて、HPが50%以上なら自分以外の味方全員の魔防を強化する支援もできる。

同時にリフィアも錬成武器対象に。
条件が自身のHPが25%以上と緩和。しかも守備と魔防が+4に加わった。
追加効果に同条件かつ自分から攻撃しているか、速さが敵より1以上高い時、
敵は追撃不可かつ敵の奥義発動カウント変動量が-1になる効果に強化。また、戦闘後の自傷ダメージも無くなる。
特殊錬成は周囲3マス以内に味方がいる時、戦闘中、攻撃、速さ、守備、魔防+4かつ戦闘中、
攻撃、魔防が戦闘開始時のHPの20%だけ上昇し、戦闘後、自分と周囲2マスの味方を7回復する。

これで、反動ダメージが無くなってより戦闘しやすくなり、特殊錬成下では更なる強化に加え、自身は生命の護符と併せて13、周囲3マスの味方も7回復できるようになった。
杖ユニットがいなくても十分すぎる回復が行えるユニットになったといえる。相手にする場合は回復不可を付与できる伝承シグルドや比翼リーヴ、ムスペルあたりが有効。



年を重ねるというのは死に近付くこと。

だけど、積み重ねた人生が豊かになるのは……喜ばしいこと。


出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始、
(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

2020年の正月には、晴れ着に身を包んだ超英雄として登場。
イラストは伊藤未生氏。
戦禍の連戦報酬として獲得でき、現在では聖杯召喚対象となっている。

やはり飛行の暗器使いだが、通常版とは異なり赤属性となっている。
他の赤暗器キャラはいずれもガチャ限定、それもフローラフォルカ以外は期間限定の超英雄であるため、
聖杯召喚とはいえいつでも入手できる正月エイルは貴重な存在。

武器は、ターン開始時に敵同士が隣接しており、なおかつ魔防が自身より3以上低い敵の守備と魔防を-5とする『手毬+』。暗器なのでデバフ撒き効果も持つ。
補助スキルに『体当たり』、
Aスキルに自身のHPが80%以下なら戦闘中の攻撃と魔防を+7とする『攻撃魔防の大覚醒3』、
Cスキルにターン開始時に同じ移動タイプが2人以下の味方の速さを+6する『速さの指揮3』を持つ。

ほとんどのステータスは通常版と大差はないが、守備が図抜けて高く(と言っても通常版と比較しての話であり、全キャラの中で見ればまだ低いほう)、
特効を受けてしまう弓はともかくとして、物理攻撃の一撃程度なら耐える可能性も出てきた。
適度にHPを減らして大覚醒を発動させ、一気に攻めにかかるのがいいだろう。



この世界は眩しい……。

今の私には、その眩しさが心地いいの……。


出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始、
(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS


2022年10月には戦渦の連戦「生と死の王女4」から登場して終了後に開花英雄として実装。イラストはHACCAN氏。
暗器を使う点は他と同じだが属性は緑で、騎馬ユニットになった。緑属性と騎馬ユニットはユーミル自身と共通する。
ユーミルに生の力を与えられた事でユーミルに近い姿になり、これまでのエイルと比べて明るい雰囲気に。
出自からしても、これが本来あるべきエイルの姿なのだろう。

武器スキルは奥義が発動しやすい(発動カウント-1)
自分から攻撃した時、または、敵が射程2の時、戦闘中、攻撃、速さ、守備、魔防+5、
さらに、戦闘開始時のHPが、自分を除いて2番目に低い味方の戦闘開始時のHPの40%を攻撃に加算(上限20、味方が1体以下の時は0)、自分の追撃不可を無効。
自分から攻撃した時、または、自分が射程2の時、かつ自分のHPが25%以上で敵の致死攻撃を受けた時、ダメージをHPが1残るように軽減の『永生ユーミル』

Aスキルは敵のHPが100%で戦闘開始時、または敵が【不利な状態異常】を受けている時、戦闘中、自分の攻撃、速さ+7。
敵のHPが100%で戦闘開始時、かつ敵が【不利な状態異常】を受けている時、戦闘中、さらに自分の攻撃、速さ+2する『攻撃速さの機先4』
Bスキルは戦闘中、敵の攻撃-5。
「敵の守備か魔防の低い方でダメージ計算」と「杖は他の武器同様のダメージ計算になる」を無効化。
敵が杖の時、戦闘中、自分が受けている反撃不可を無効。戦闘後、HP10回復する『生命の護符3』。
Cスキルは神装版同様『生命の輝き』

ヒーラー自体の役割は神階版より劣るものの、攻撃性能は今までのエイルと比べてずば抜けて高い。
ステータス強化は勿論のこと、二番目に低い味方のHP数分の火力アップと追撃不可も受けない。しかも自分のHPが25%なら祈り効果も発動して場に残りやすい。
それもBスキルで戦闘する限り永遠に回復するので放っておくと苦しくなる。

その高性能な分、弱点は相当な数に増えている。
まず近距離武器。エイルから攻撃すると(HP次第だが)全部の武器スキルを発動するが近距離武器の相手に攻められると祈りの発動条件が満たせず、ほぼ一撃で沈む。
HPと守備は低いままなので耐久面の問題もそのまま。
仮に攻撃しても遠距離反撃+絶対追撃の対策も用意しておらず、反撃で祈りが発動して相手が耐えてしまうと追撃分で必ず倒される。
自分が耐えても再移動すら出来ないので戦闘した敵を倒したとしても他の敵から見るとただの的。
回復を封じる『不治の幻煙』も阻害も影響を及ぼす。

台詞

  • 死ぬのね……私……。
  • 私は死の国のエイル。今は、そう……エクラの捕虜……。
  • とても痛くて、辛くて、苦しい……そういう時、人は死を望むの。
  • 疲れてるのなら、私が眠らせてあげる……誤解しないで。永遠に眠らせるって意味じゃないから……。
  • 人はみんな、いつか死ぬ。でもだからこそ、人が生きる輝きは眩しい。
  • ……例えば、治ることのない病に冒されて、耐えがたい苦痛に苛まれている時……死は、優しさになるの……。
  • あ、エクラ……いつも暗い顔でごめんなさい……私、笑ったりすることに慣れてないの。
    子供の頃は……もっと笑っていたのかしら。よく思い出せないわ……。でも、ぼんやりした記憶があるの……。
    お母様にお花をあげて……お母様が微笑んでくれて……それが、とても嬉しかった……。
    私、子供みたいね……今も心のどこかで、あの時みたいに誰かに喜んでもらえることを期待してる……。
    あなたが喜んでくれるなら、私の存在は無価値じゃない……そう思えるの。
    だから、私にできることはなんでも言って。あなたの役に立てたなら、私は嬉しいわ……。
  • 私の幼い頃のことをユーミルは話してくれたけど、まだ信じられなくて……。
    でも、やっぱり私にとってのお母様は……過ごした時間と記憶は消すことができないもの。
    辛い思い出ばかりだけど……それでも……。
    でも、ユーミルはそれでいいって。生の国の思い出はこれから一緒に作りましょうって。
    エクラもそう思う……? そう……そうね……。
    私、いつか生の国を蘇らせてみせる……そしてあなたを招待するわね……。


追記・修正は捕虜になってからお願いします。

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最終更新:2023年08月02日 23:07