ゲゲゲの鬼太郎 最強妖怪軍団!日本上陸!!

登録日:2018/12/15 Sat 21:31:56
更新日:2023/03/25 Sat 17:13:34
所要時間:約 8 分で読めます




1986年7月12日公開のアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズの劇場版第3作。
第三期TVシリーズの劇場版作品で、上映時間は49分。
夏休みの東映まんがまつりの一本として上映され、同時上映は『キャプテン翼 世界大決戦!!Jr.ワールドカップ』『メイプルタウン物語』『ハイスクール!奇面組』というバラエティ豊かなラインナップ。


原作エピソード「妖怪反物」を元に構成されており、前作の西洋妖怪に続いて今回は中国妖怪が戦いの相手となった。
早々に鬼太郎が敗れ、総大将不在のまま戦いに臨む日本妖怪たちの大軍団が描かれており、活躍する者からモブ気味の奴まで実に沢山の妖怪が登場するのが特徴。
ユメコちゃんのサービスシーンもあるよ!

劣勢からの逆襲、そこから敵のさらなる反撃、追い詰められた時に見出した起死回生の一手等、49分間に目まぐるしく変わる戦況は手に汗握る。


【あらすじ】

栃木県の那須高原で殺生石に語り掛ける怪しい中国人の老人。
彼は妖怪・チー。日本妖怪を反物に変え、それを人間に流すことで、反物を使った着物を着た人間たちを支配するという恐ろしい妖術の使い手であった。

鬼太郎は単身チーの妖怪城に乗り込むも、術中にはまり反物にされてしまう。
残された子泣きじじいたち日本妖怪は徒党を組み、チー率いる中国妖怪軍団と対峙する。
果たして彼らは鬼太郎を助け出し、中国妖怪から日本を救うことができるのか……!


【主な登場人物】

日本妖怪陣営


鬼太郎
CV:戸田恵子
ご存知、ゲゲゲの鬼太郎。
今回はかなり早い段階で倒されてしまう。結果として日本妖怪たちは頭を失ったまま中国妖怪に挑むこととなり、手ひどい痛手を負うことに。
中盤で復活してからは一転、主人公らしい華麗なアクションの数々で敵幹部を撃墜していき、生き残っていた日本妖怪たちの士気向上に貢献する大活躍を見せた。
一方で、ユメコちゃん絡みになると冷静さを失ってしまう場面も……

○目玉おやじ
CV:田の中勇
ご存知、鬼太郎の父親。
丸毛と共に妖怪城へ潜入し、反物にされてしまった鬼太郎と砂かけ婆を助け出すという手柄を挙げた。

ねずみ男
CV:富山敬
鬼太郎の敗北を知ってさっさと白旗(薄汚れているが)を振り投降。
チーにゴマを擦って取り入るも、反物の見張り役という割と重要な地味な仕事を任される。
しかし、彼が反物と一緒に盗み出した秘術薬が、後に起死回生の一手に繋がる。

ねこ娘
CV:三田ゆう子
チーの暗躍をいち早く目撃し皆に知らせたが、今回は戦闘ではあまり活躍できなかった。
代わりにコメディリリーフとしては出番が多く、うっかり目玉おやじの浸かったお湯を飲んでしまったり、井戸仙人からしつこく踊りに付き合わされたりしていた。

○砂かけ婆
CV:江森浩子
物語開始前に反物にされてしまうという憂き目を見るも、中盤で復活してからは目を見張る活躍。
得意の砂かけで中国妖怪を雑魚から幹部まで次々葬っていった。
近々開かれる妖怪と人間の合同盆踊りを楽しみにしており、踊りのレクチャーをすると張り切っていたらしい。

○子泣き爺
CV:永井一郎
鬼太郎の敗北を聞いて、代わりに日本妖怪の先陣に立った。
今回はいつになく真剣な様子で、戦闘でも手堅く成果を挙げていた。

○一反木綿
CV:八奈見乗児
ご存じ飛行手段。
単騎ではあまり活躍できず、捕まった時「元から反物だぞ!」と強がったら紙縒りのように捩じられて縄にされてしまう。
復活してからは鬼太郎が空中戦を行う際のキーキャラとして安定の活躍を見せる。
終盤で羨まけしからん役得シーンがある。

〇ぬりかべ
CV:屋良有作
今回は序盤で反物に変えられてしまい、全く見せ場が無かった。
地味に口を開けて物を食べる場面がある。

○呼子
CV:杉山佳寿子
藁笠を被った山の妖怪。
最初の敗戦を生き延び、子泣き爺らと共に撤退後、復活した鬼太郎と一緒にリベンジに臨んだ。
レギュラーでもないし大した活躍もしてはいないのだが、今回はやたら出番が多かった。

○丸毛
CV:塩屋翼
手のひらサイズの毛玉妖怪。タワシに目が二つ付いた姿を想像すれば大体あってる。
目玉おやじと一緒に鬼太郎を助け出す、箱に閉じ込められたねずみ男を錠開け術で救出する、妖神の正体に繋がる情報を鬼太郎に持ち帰る等、MVP並みの活躍を見せた。

○井戸仙人
CV:青野武
井戸の底で1000年間メタンガスだけを吸って生きてきたとんでもねぇ仙人。
見た目は本作に登場するどの妖怪よりも不気味。
中国妖怪に詳しいらしく、反物に変えられた妖怪の救助法をあっさり教えてくれた上に、水晶玉でチーの正体すら見破るガチで凄い仙人である。
なお、反物を元に戻す方法とは「清らかな水で洗った後ドクダミの煎じ薬をふりかけ、風で乾かす」というものだった。
割と手軽な方法で治るんだ、とは思っても言ってはいけない。

〇炎の妖怪4人衆
つるべ火、姥火、天火、海月の火魂の4体。
なぜか化け火は今作では欠席。
終盤でチーが繰り出してきた龍・妖神に対抗すべく、鬼太郎がオカリナで招集した。
最終的に鬼太郎のちゃんちゃんこに松明として集合し、強力な炎と化した。

〇天童ユメコ
CV:色川京子
妖怪ではないが鬼太郎側の人物なので一応こちらに。
那須高原を母・優子や弟・星郎と旅行中、チーから妖怪反物を買い、それで浴衣を拵えてもらった。
結果的にチーに操られてしまう。


この他にもノズチやかまいたち、天邪鬼等、数多くの妖怪が登場する。

中国妖怪

今回の敵。指導者であるチーの下に集い、日本を支配下に置こうと目論む。
モブ兵士を始め、甲冑や装束は古代の中国武将や軍師を思わせる意匠となっている。

○チー
CV:宮川洋一
中国妖怪のリーダー。
カタコトの日本語で安価の反物を売る、一見は糸目の好々爺だが、実際は青白い肌に吊り上がった目をした恐ろしい老人。
数々の妖術を操り、食わせた妖怪を反物に買えてしまう妙薬や桃源郷を見せる幻覚を披露した。
日本に対し並々ならぬ憎悪を抱いており、妖怪反物を着せて人間を支配し、日本を掌握しようと画策した。
+ その正体は……
銀毛・九尾の狐。*1かつて大陸から日本へ渡り武将に討ち取られた大妖怪「金毛・九尾の狐」の、弟にあたる存在である。
殺生石に封じられた姉の仇討ちのために日本を訪れ、今回の侵略計画を実行した。
自らの身体を強力な毒霧に変化させ鬼太郎たちを追い詰めたが、ねずみ男が持ち出していた妙薬を空中からバラまかれたことで自ら反物となり、敗北を認めて散った。

○天狗(中国天狗)
CV:若本紀昭(現・若本規夫
赤い肌とくちばしのように尖った口元が特徴。
チーの側近で、前線には出ず兵士への指示や反物の管理等を担っていた。
反物を盗まれた咎でチーに追い立てられ、武器を手にねずみ男を追うも樹上から降ってきた子泣き爺に圧し潰され、消滅した。
なおゲーム「ゲゲゲの鬼太郎 危機一髪 妖怪列島」によれば、中国天狗は日本の天狗の元になった妖怪とされ、災いを防ぐとも言われている。じゃあなんでチーに加担したんだよ

○黒怪物
漆黒の体毛に覆われた、二足歩行の牛のような妖怪。名が体を表しまくってる。
戦闘時には巨大化し、棍棒を振り回して暴れる。見た目通りのパワー系だが、石化した子泣き爺を砕くことはできなかった。
鬼太郎には終始あしらわれており、眼を毛針で攻撃され怯んだところに、オカリナの鞭を使って画皮を叩きつけられ呆気なくやられた。
なおゲーム「ゲゲゲの鬼太郎 危機一髪 妖怪列島」によれば、黒怪物は中国の山中に現れる妖怪とされ、人さらいをすると言われているとか。

○妖犬
CV:戸谷公次
側近その2。二足歩行の犬妖怪で、語尾に「ヤンス」を付けて話す。
天狗以上に見せ場が少なく、ねずみ男の追跡時に砂かけ婆から不意打ちを受けてあっさり倒された。

○山趙
CV:小宮山清
中国武将のような甲冑姿をした小柄な人型妖怪。
身体は子ども程だがかなりの膂力を持ち、自分より大きな妖怪を軽々投げ飛ばす。
タフさも指折りで大石を頭にぶつけられても(兜越しとは言え)衝撃一つ受けず、ネコ娘の顔面ひっかきも「くすぐったいわ!」と軽く受け止めていた。
だが、鬼太郎復帰後の戦いでは前述の黒怪物がやられた際に放り出された巨大棍棒が運悪く降ってきて下敷きとなり、脱落。

○角端獣
赤みがかった体色の一角獣。険悪な顔つきをしており、初戦時は背に山趙を乗せて戦場を駆け回った。
単騎でもその鋭い角を使って戦い、竜巻化して襲い掛かってきたかまいたちを容易くひっかけて蹴散らす様子を見せた。
鬼太郎復帰後の戦いでは子泣き爺に背中を取られてしまい、そのまま一気に圧し潰されてしまう。
本来は麒麟の亜種とされる神聖な存在であるが、今作では悪役である。

○くしゃみの精
CV:丸山裕子
掌サイズのベアード様。黒い球体に一つ目で、細長い手足を使いぴょんぴょん跳ね回る。
敏捷性に優れている他、元々小さいのにさらに小さく4体に分裂して相手に付き纏う。
初戦はネコ娘の身体に取り付いて苦しめ、2戦目もネコ娘を追いかけまわしていたが、砂かけ婆を「このクソババア!!」と罵倒したことで彼女の怒りを買い砂攻撃に倒れた。

○画皮
巨大な頭だけの妖怪。大きく見開かれた眼が特徴。
空を飛べる他、口から黒い突風を吐き出して攻撃できる。

中国妖怪サイドのMVPと言っても過言ではない。
初戦は突風で飛行妖怪を蹴散らしたり隠れ蓑だった雲を吹き飛ばす等し制空権を奪う。
2戦目は鬼太郎のオカリナ鞭で大岩に叩きつけられ一時的に意識を失うも、チーの檄によって目を覚まし、妖神を焼こうとする炎の妖怪衆を追い詰めるという大役を果たした。
最終的にはちゃんちゃんこ松明に炎を集約されたことで、画皮の突風を受けても火の勢いが強くなる性質を得られてしまう。
そのまま炎を浴びた妖神にぶつかり、共に妖怪城へ墜落して敗北した。

〇妖神
鬼太郎の復活を機に勢いを盛り返した日本勢を蹴散らすべく、チーが召喚した龍の妖怪。
その正体は紙の精であり、チーが紙に描いた絵を実体化させたものである。
毛針を飲み込んで吐き返したり、鼻面を直接殴りつけられてもまるで怯まない等、無敵に近い強さだったが、本質が紙であるが故に炎には非常に弱い。
火を吹いたりできず、突っ込んでいく地味な攻撃しかしなかったのはその為か。
炎妖怪の力を結集した松明ですれ違いざまに火を付けられ、全身が燃えている所に、鬼太郎を追ってきた画皮が追突、諸共に炎上した。


まずは綺麗な水で追記をし、その後ドクダミの葉をすり潰したものをかけて修正するのだ。

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最終更新:2023年03月25日 17:13

*1 ただし、本編中ではその名前を呼ばれていない。