風間隊(ワールドトリガー)

登録日:2018/12/7 (金) 20:30:44
更新日:2023/06/23 Fri 16:02:45
所要時間:約 6 分で読めます






「目」と「耳」で敵を捕らえる神出鬼没のステルス部隊!!




概要

風間隊(かざまたい)とはワールドトリガーに登場する組織・ボーダー本部所属A級3位のチーム。
エンブレムは見開いた目と、標識での『禁止』を連想させる斜線が入ったもの。
服装は紺と黒で構成され、所々に丸い点がある。この丸い点は、カメレオンでの消費トリオンを減少させるための装置となっている。
作者いわく「隊服が面倒くさく、風間隊が出張る回は葦原が死ぬ」

部隊の特徴は、なんといってもカメレオンにある。
カメレオンとは、姿を他人から見えないようにするトリガーだが、これの使用中は攻撃防御を含む全てのトリガーを使用不可能になるという強力だが制約の厳しいもの。
常に同士討ちに注意しなければならないという大きな欠点を抱えていることもあり、部隊の戦術として取り入れるにしても一部隊に精々一人が限界。
しかし風間隊は菊地原のサイドエフェクト聴力強化を用いて、菊地原の聴力で得た情報を全員で共有することで耳で相手の動きを捉えられ全員での隠密行動を可能とした。
攻撃手の連携では文句なしのボーダーNO.1である。
このSEは地味だが、見えない位置や実体のない敵からの敵の攻撃を認識したり、攻撃を当てた敵の装甲の厚さを把握したり、トリガーで分身した相手の本体を見分けるなどかなり活躍している。
この圧倒的アドバンテージを活かし、瞬く間にA級3位にまで上り詰めている……逆に言えば、こんな反則めいた戦法と練度でも3位に留まっている。魔境か。

隊員全員が遠征部隊として選ばれており、そういった意味でも戦い慣れしている。
転じて、生身の損傷や人死に対しての耐性も備えている。
緊急離脱トリガー標準装備のボーダーは戦時下において非常に恵まれているのだが、翻って生死に直面する機会が少なく、
ベテランかつ成人隊員であり、度胸あふれる諏訪隊長ですらそうした事態ではドン引いている。
諏訪「(遠征組は慣れてんな……)」

こうした性格・実力から、ボーダー本部には信頼が厚く、
多少なりともダーティーな裏の仕事を任される隠密部隊として扱われている節があり、重大な規律違反者の追跡任務を受けたこともある。
色々グレーな……一般隊員からするとほぼ真っ黒なメンバーを抱える玉狛第二のピンチに際しては、彼らに好意的なこともあっていち早く不穏な気配を察知し、通達した。


メンバー

A級21歳児 ■風間蒼也(かざまそうや)



「知恵と工夫を使う戦い方は、俺は嫌いじゃない」

隊長。
ポジションはアタッカー。21歳大学生。個人総合ランク3位。アタッカー個人ランク2位。
身長158cm。髪型は玉狛支部の陽太郎に似ている。
主にスコーピオンの二刀流で戦う。菊地原がC級隊員のうちに目をつけ、自分の部隊に入るようスカウトし、風間隊としての戦術を確立した。
常に冷静な性格で、隊長として淡々と指示を出す。
特に実務においては冷徹なほど突き放した言動をとることもあり、ともすれば冷血な印象さえ与える。
(例:あわや隊長を連れ去られかけた笹森に食い下がられた際、「じゃあ勝手に突っ込んで死ね」「それでお前の役目は終わりだ」と言い放つ)
しかしそれは任務に私情を挟まず、迅速かつ確実な打破を目指すからであって、後に笹森が役目を果たした時は諏訪隊長経由で「いい陽動だった」と伝えている。
お互いに暗躍し、またランク戦でもしのぎを削る間柄ゆえか、迅と会話することも多く、ちょくちょく呆れたりランク戦復帰に嫌な顔をしたり等、素らしい表情も見せる。

単独でも非常に優れたカメレオン使いかつ、変幻自在にスコーピオンを操るNo.2アタッカー。
1位の太刀川と同じく、ほぼ常に二刀流という両攻撃(フルアタック)式攻撃重視のスタイルを取る。B級ランク戦等で散々“防御の隙”がどれだけ危険かを物語っておいてこれである。
特筆すべきはその回避能力であり、初見ブラックトリガーとの攻防において気体ブレードなどという初見殺しの極みのような決め手を除けば、
それまで一切のダメージを負っていない。フルパワーを前に、察知の要である菊地原さえ腕を飛ばしていたのに、である。
修曰く「理に適った動き」をするタイプであり、機械のように正確な体捌きをもってしって相手の逃げ場をなくしていく。
その精密さと密度は未来視を持つあの迅に「読み逃し」を誘発させるほど。もぐら爪(モールクロー)等の搦め手も備え、敵を追い詰めていく辣腕。

黒トリガー争奪戦の際に迅悠一と戦ったときは既に菊地原が緊急脱出してしまっており、前述の聴力が使えなかったが、そのときは「俺たちに当てても文句は言わん」とごく普通の口調で告げていた。
アフトクラトル(ワールドトリガー)との戦いでは黒トリガー持ちのエネドラと戦ったこともあって、早々に脱落してしまったが、それでも隊長として部隊の指揮を続けて存在感を示した。
ガロプラとの戦いでは、アタッカー上位4人勢ぞろいで敵を迎え撃った。
彼と戦ったラタリコフからは、その冷静な戦いぶりから「子供なのにやけに落ち着いた動きだな、仕事に迷いがない」と評された。菊地原も初見では年上ではないと判断されている模様。
ネイバーによって兄*1を亡くしているが、それを行動や感情表現に出すことはなく、ただ任務をこなしている。後に兄が旧ボーダーの人間の1人で、第一次大規模侵攻以前のある戦争で亡くなったことが発覚した。また兄の師匠は林道支部長であったことも判明している。
弱いはずなのになぜか注目されている三雲修のことを見極めるため、彼に模擬戦を挑む。そこで24連勝を食らわせるも、最後に引き分けをもぎ取った彼に上記の台詞を送った。
上記のように白兵戦、戦術、人心掌握全てをこなす完璧な人間のように見えるが、実は数々の残念エピソードの持ち主である。作者に暴露されたのは以下のとおり。
  • 市営バスに子供料金で乗っていたことに数年間気づかなかった
  • 諏訪に酒を飲まされて酔っ払った勢いでポストと戦った
  • 誰もいないところで雷神丸に乗ろうとしていたのを監視カメラに撮られていた
食事の際、頬を膨らませてもぐもぐする癖がある。これには加古さんもニッコリ。

使用トリガーは
メイン:スコーピオン、シールド
サブ:スコーピオン、カメレオン、シールド、バッグワーム


風景に溶け込んでる場合ではない ■歌川遼(うたがわりょう)


CV:三浦祥朗

「おまえはなんでそんなにえらそうなんだ……」

隊員。
ポジションはオールラウンダー。16歳高校生。
スコーピオンでの戦闘やカメレオンでのサポートを行う。風間隊では唯一、射撃系のトリガーを使う。近接系一辺倒なメンバーにあってこれはとてもえらいこと。
ともすればとても近寄りがたくキツい隊長、ひたすら口が悪い菊地原の中にあって物腰柔らかく、常に他人のフォローを忘れない性格で慕われている人物。
任務遂行を優先する点は共通だが、それでも優しさが光る好漢。
元チームの宇佐美にサラッと「また綺麗になったんじゃないですか?」と言えるイケメンである。
嵐山隊でいうところのミツル的ポジション。
宇佐美を除き、玉狛第二には個人的な入れ込みはないと思われるが、それでもヒュースの疑惑に連絡役を果たしてくれた人格者。

2016年のバレンタインデーランキング(複数投票版)では数多のキャラを押しのけて一位となった。
やたらとキャラが濃い他の2人に比べて、書くことが少ない

使用トリガーは
メイン:スコーピオン、メテオラ、シールド、アステロイド
サブ:スコーピオン、カメレオン、シールド、バッグワーム


黒トリ危機一髪 ■菊地原士郎(きくちはらしろう)


CV:菅沼久義

「うわこっち見てるきもちわる……」
隊員。ポジションはアタッカー。16歳高校生。
スコーピオンを使用。前述のSEで風間隊の戦術の中核を担い、耳の能力とカメレオンが便利だったり、
風間が単身でも強者であり、戦況によっては別行動になることも多いためか他のキャラの助太刀に入る場面も。

両耳が丸ごと隠れるくらいの長めの髪で、SE使用時はこれを束ねる。その髪型のせいで嵐山隊の時枝と混同した人がいるとかいないとか
別にそれで聴力が変わるわけではないが、単に本人の気分的なもの。
常にダウナーだが結構熱くなりやすく、エネドラに尊敬する風間を侮辱された際は風間に諌められれてもなかなか怒気を抑えられなかった。
黒トリガー争奪戦のときは最初に緊急脱出したが、彼は『自分が一番手強いから真っ先に狙われた』と思っているらしい。
ある意味ソレは間違っておらず、迅は様々な事情で黒トリガー争奪戦に落としどころをある程度着けなければならなかったため、自分が不利になる条件*2をあらかじめ誘導で聞いておいたりしていた。
菊地原が生きていたらさらに面倒なカメレオン連携やらを使われる恐れがあった。ので補佐役から先に落とし、脅威度を下げられたという意味で合っている。
心音を聴き分けることで擬似的に嘘発見器めいた判断を下すこともでき、尋問等の情報戦でも上層部から重宝されている。

お世辞にも人当たりがいいとは言えない性格で、修に対しても毒舌で対応しその度に宇佐美からは突っ込まれている…が20巻のある場面では修を間接的に助けていたりと、宇佐美の後輩、そしてただのB級とは違う目では見ている様子。
修と菊地原の会話する様子を見ていた時枝は遊真に「あの2人は仲良いの?」と聞くほどで、時枝によると「菊地原が風間隊以外の隊員と1対1で話すところを久しぶりに見た」とのこと。
なお、作者によれば「彼にとって会話した相手は大体友達」。
彼の性格的に「一度でも会話した相手は友達認定する超気安い人物」という意味ではないことは明らか。つまりはそういうことだろう。
元風間隊のオペレーターで現玉狛第1と玉狛第2のオペレーターの宇佐美に対して、Bランク戦後に会った時には本心では無く軽口で「玉狛に寝返ったうらぎりもの」「ちょっと太ったよね」と言ったら、宇佐美からは「かまって欲しいのかこの寂しがりや」とヘッドロックを受けた。

かつては今からはちょっと考えられないぐらい大人しい性格の少年だった。
彼の「強化聴覚」のSEはボーダー区分ではCランク、1番低いポジションのそれであり、こんなショボいもの超能力のように扱われないほうがよかったと思っていた。
常人の5~6倍の聴力は聞きたくもない陰口も勝手に拾ってしまうため、マイナス面がよほど大きく、それが本人の心境にも影を落としていたと思われる。
しかし、風間さんに「お前の力が必要だ」と求められ、実際にA級として実力と実績を重ね、自信をつけることで、
立派に誰かれ構わず生意気な態度と悪口を振りまく成長を遂げたのであった。…………あれ?

使用トリガーは
メイン:スコーピオン、シールド
サブ:スコーピオン、カメレオン、シールド、バッグワーム


みかみか ■三上歌歩(みかみかほ)

CV:豊嶋真千子

「気持ちが人を強くすることもあると思いますけど……」

風間隊のオペレーター。
16歳の高校生。Aカップ。
4人姉弟の長女。親代わりにきょうだいたちの面倒を見てきた長女気質で、女子隊員たちから慕われている。
風間隊の戦術上、オペレーターの存在はとても重要なものであり、この隊の活躍は間違いなく彼女の貢献も大きい。
宇佐美が自信を持って自身の後任に推薦した才媛。
玉狛第二VS那須隊VS来馬隊のランク戦では実況を担当。将棋囲碁の解説の『聞き手』のように、わざと基本的な質問をして解説を引き出す気遣いができる。
風間がやられた際、正常な判断力を欠いた行動をした二人を弁明し、素直じゃない様子の年上の隊長を見てわずかに微笑む母性。
冷静さを失わない女性だが、あえて迅にフォローされたときは思わず赤くなる愛らしい一面も。


元メンバー

世界が眼鏡になあれ ■宇佐美栞(うさみしおり)


「またわざとそういうこと言って~ かまってほしいのか? この寂しがりやめ!」

風間隊設立時のオペレーター。
玉狛支部への転属に伴い、三上を後任に推薦したうえで脱退した。
現在でも気安い関係で、菊地原に対して上記のような台詞でからかった。



風間「追記・修正したいならそうしろ。おまえたちの仕事はそこで終わりだ」

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最終更新:2023年06月23日 16:02

*1 名前は進(しん)。一般人ではなく、戦って命を落としたと思われるが、詳細は不明。

*2 船酔いで休んでいた冬島のこと。トラッパートリガーを展開されれば恐らく本部部隊側が圧倒的有利となるため、迅も警戒せざるを得なかったのだろう。