フルパワーグリッドマン

登録日:2018/12/03 (月) 01:54:17
更新日:2023/06/02 Fri 23:36:42
所要時間:約 4 分で読めます






今こそ全員の力、合わせる時だ!!



画像出典:SSSS.GRIDMAN 第8話「対・立」より(2018年10月6日~2018年12月22日)
TRIGGER、「GRIDMAN」製作委員会
©円谷プロ ©2018 TRIGGER・雨宮哲/「GRIDMAN」製作委員会




概要


『フルパワーグリッドマン』とは『電光超人グリッドマン 魔王の逆襲』および『SSSS.GRIDMAN』に登場するグリッドマン最終形態。

CV:緑川光、高橋良輔、小西克幸悠木碧、松風雅也


『電光超人グリッドマン魔王の逆襲』において


正式名称は『究極合体フルパワーグリッドマン』といい、『てれびくん』の1994年7月号に登場した究極のグリッドマンである。
簡単に言えば、サンダーグリッドマンキンググリッドマン合体した姿。
前作にあたるテレビ版ではスーツの都合で登場には至らなかった。

『魔王の逆襲』自体、サンダーグリッドマンとキンググリッドマンを共演させるための連載企画で、
グリッドマンのであるグリッドマンシグマの登場、サンダーグリッドマンとキンググリッドマンシグマが並び立つ姿が描かれたことは確かだが、
『てれびくん』読者の多くは「サンダーグリッドマンとキンググリッドマンがグレート合体(いわゆる強化合体)した姿」が登場するのでは、と期待に胸を膨らませたことであろう。

ただ、このフルパワーグリッドマンは確かにサンダーとキングの合体形態なのだが、
正確にはドラゴニックキャノンを持ちキングジェットに乗ったサンダーグリッドマンだったりする。
つまり、サンダーとキングのグレート合体というよりは、全アシストウェポンと合体したグリッドマンと言っていいだろう。

そのスペックは謎に包まれているが、超スピードで空を飛び全武装で一斉射撃する事が可能のようだ。
雑誌では魔王ネオカーンデジファーが召喚した深海怪獣グラバスを粉々にした。



SSSS.GRIDMAN』において



超合体超人――


フルパワーグリッドマン!!

画像出典:SSSS.GRIDMAN 第8話「対・立」より(2018年10月6日~2018年12月22日)
TRIGGER、「GRIDMAN」製作委員会
©円谷プロ ©2018 TRIGGER・雨宮哲/「GRIDMAN」製作委員会

正式名称は『超合体超人フルパワーグリッドマン』
グリッドマンがグリッドマンキャリバーバトルトラクトマックスバスターボラースカイヴィッターと全合体して誕生したグリッドマン。
早い話、特撮版『電光超人グリッドマン』におけるサンダーグリッドマンのリファインした姿である。
当然元ネタは上記の究極グリッドマン。

マックスが両腕に、ボラーが胴体に、ヴィットが両足に合体し、キャリバーの柄の部分が分離・展開しボラーの胸の部分と連結する。
頭部パーツはバスターグリッドマンのものと同じものだがバスター時にはなかった角が展開する。
そして『電撃大斬剣グリッドマンキャリバー』を片手で持つことで合体は完了する*1

完全にその見た目はグレート合体した勇者ロボ、もしくはスーパー合体した戦隊ロボであり、新条アカネも「なんなの……もうただのロボットじゃん!」と怒りに震えていた。
原作で言えば『電光超人グリッドマン』をウルトラマン系だと思ってみていた人が、サンダーを見た時の驚きはアカネに近いだろう。*2

完全にロボな見た目同様にそのパワーは今までの比ではないほどに強い。
初対戦のメカグールギラスは今までのグリッドマンの攻撃をすべて無効化できるほどの超強力なバリアを有していたが、
この形態になるともはや最初から無かったかのようにバンバン攻撃を当てるほど強力となる。
回転する首ドリルも無理やり押さえつけ回転を止め、さらにその巨体を思い切り投げ飛ばせるほどのパワーを持つ。
防御力も高く、メカグールギラスやアンチのあらゆる攻撃にビクともせずに前進できるほど固い。
アンチ戦では、グリッドマンキャリバーを軸にして強烈なジャンプキックを繰り出せるほどの柔軟性をも見せている。
内海「パクってばっかの奴が勝てると思うなっ!」

しかしここまでの力を持っていながら、本編に登場するフルパワーグリッドマンは本来の姿ではない。
そもそも本来はジャンクの処理不足で新世紀中学生は全員出動が出来ないのだ。
そこでジャンクが処理できる範囲まで出力スケールを小さくして出動し、合体したのが本編のフルパワーグリッドマンなのだ。
結果的にフルパワーグリッドマンは普段のグリッドマンと同程度の身長となったが、
普通に考えれば本来は今の2倍の大きさであり、パワーもそれ相応にさらに上がる事になる。


余談だがサンダーグリッドマンは玩具でこそグリッドマンソードを持てたが、本編では使っていない。これは予算の都合である。
キャリバー含めてフルパワーになるのは原作でできなかったことをやろうとしているからかもしれない。

そして、最終話『覚醒』にて驚愕の真実が明かされる。
グリッドマンが自分の正体と目的を完全に思い出した時、裕太だけでなく、新世紀中学生全員とアンチの手首にあるアイテムが現れた。
それまで裕太が使っていたプライマルアクセプターとよく似たそのアイテムは、「電光超人グリッドマン」のアクセプター。
彼ら全員が同時にアクセスフラッシュし、その心と力をその身に宿して現れたのは、まさしく「電光超人」グリッドマンであった。
そう、フルパワーグリッドマンとは、「本来の姿のグリッドマン」相当の力を宿した姿であったのだ。
裕太だけがアクセスフラッシュしていたグリッドマンは、ウルトラマンネクサスでいうところのアンファンスに近い不完全な形態であり、
アレクシス・ケリヴに一度敗れ、砕け散ったグリッドマンの身体の構成データがそれぞれ別の形態となったのが新世紀中学生だったのだろう。

なお、円盤3巻の特典ブックレットによると元々フルパワーグリッドマンは10話に初登場し、そしてそのまま敗北する予定だった。
パワードゼノンがフルパワーの次に登場したのは、本来フルパワーが10話に出る予定だった名残である。



能力


  • ツインドリルブレイク
肩の所にあるバスターボラーのドリルを発射、回転しながら敵にぶつかっていく。
敵に直撃した次のシーンにはもう既にドリルが元通りに戻っているが、これがサンダーのように戻って来るのか、それとも勝手に生えてくるのかは不明。
この技でようやくドリルらしい活躍をしたボラーであった。

  • ブレストスパーク
胸部のクリスタルから緑色の電撃光線を放つ。

  • バスターグリッドミサイル
バスターグリッドマンの武装はフルパワーグリッドマンでも使用可能。
キャタピラ部からミサイルを連続発射する。

  • ツインバスターグリッドビーム
こちらもバスターグリッドマンの武装。
ドリル部分をパラボラ状に展開して強力なグリッドビームを発射する。

  • グリッドフルパワーフィニッシュ
フルパワーグリッドマンの必殺技
「フルパワーチャージ」の掛け声とともに全身が金色に輝き、グリッドマンキャリバーにエネルギーが集中。
技名を全員で叫びながらビームが敵を切り裂く。


本編の活躍


第8話 対・立

アカネの目論見通りメカグールギラスは中学生たちの攻撃を無効化したが、裕太たちは速攻で合体。フルパワー(ハーフサイズ)になる。
フルパワーになったグリッドマンたちはアカネがしたかった攻撃の無効化を、前進しながら実現。メカグールギラスの攻撃は一切効かない。
そしてそのまま肉弾戦に持ち込み、またしても首を取りながらメカグールギラスをぶん投げる。
そして最後はグリッドフルパワーフィニッシュで止めを刺し、傑作怪獣で自分がしたかったことを全部相手にされたアカネは心がついに折れてしまう……。

第10話 崩・壊

怪獣ナナシが出現した際に全員で出動。フルパワーグリッドマンとなりブレストスパークでナナシを攻撃、ナナシは活動停止する。
アンチの乱入にも怯まず一蹴するが、着ぐるみを破って現れた中の人ナナシBの不規則なスピード攻撃の前に翻弄されてしまう。
挙句の果てに力づくで装甲まで引きはがされてしまいグリッドマンは絶体絶命の危機に陥るが、「グリッドマンを倒すためにグリッドマンと共に戦う」決意を固めたアンチに救われるのだった。

第11話 決・戦

新世紀中学生らがジャンクを修復したことで意識と記憶を取り戻した裕太=グリッドマンが彼らと共に出動。
再生ゴーヤベックに踏みつぶされそうになったアンチ=グリッドナイトの窮地を救った。
「待たせてしまったな、グリッドナイト!」
「遅かったな、グリッドマン!」
再生ゴーヤベックを投げ飛ばし、二人の超人が並び立つ。
グリッドナイトキャリバーをグリッドナイトに手渡したフルパワーグリッドマンは、ツインバスターグリッドビームで再生ゴーヤベックを粉砕するのだった。


関連メカ・形態


合体戦神パワードゼノン



合体戦神!


パワードゼノン!!

画像出典:SSSS.GRIDMAN 第9話「夢・想」より(2018年10月6日~2018年12月22日)
TRIGGER、「GRIDMAN」製作委員会
©円谷プロ ©2018 TRIGGER・雨宮哲/「GRIDMAN」製作委員会


CV:高橋良輔、小西克幸、悠木碧、松風雅也

アシストウェポン4体が合体した姿。
バトルトラクトマックスが脚部、バスターボラーが胴体部、スカイヴィッターが両腕部となり、
グリッドマンキャリバーがパーツを組み換え(パワードアックス)となる事で完成する。もうただのロボットじゃん。
頭部はバスターグリッドマン及びフルパワーグリッドマン時にグリッドマンが被っていたパーツが180°回転して目を露出したもの。*3
動きこそ鈍いがパワーはグリッドマン以上を誇り、単独でも怪獣を撃破するほどの強さを見せる。

スカイヴィッターが腕を担当しているためにひじの曲げられない所謂"箱ロボ"。
関節の角度や数を見るとまともに動ける気がしないが、アニメでは特に肩の関節が非常に優秀であるため問題はなさそうである。

アシストウェポン3機が積み重なるため横幅含めて非常に大柄で、この形態になる際も出力サイズを絞って出動している。
公開されているホビーのプレビュー写真を見ると、縮まずに合体した場合その身長はグリッドマンの2倍程ある模様。

元ネタは特撮版に登場した合体電神ゴッドゼノン


能力


  • パワードブレイカー
左腕を豪快に振り上げて強烈なアッパーカットを繰り出す。
元ネタは当然ゴッドゼノンのアッパー攻撃・ゴッドブレイカーから。

  • パワードアックス
グリッドマンキャリバーが変形し、パワードゼノンの右手に持たされた斧。
こちらも特撮版に出たサンダーアックスが元ネタ。

  • ジャンボセイバースラッシュ
全エネルギーをパワードアックスに集めて、怪獣を両断する必殺技。
元ネタはゴッドゼノンを生み出すきっかけとなった、某ジャンボジェットロボットから。


本編の活躍


  • 第9話 夢・想
の世界からグリッドマン同盟の3人を救い出すために別行動していたグリッドマンに代わり、4人だけで出動。
実体化したバジャックの放つ光線をものともせず、ジャンボセイバースラッシュで両断・撃破した。


超合体超人フルパワーグリッドマン Initial Fighter

公式外伝ノベライズ『SSSS.GRIDMAN NOVELIZATIONS』第2巻「世界終焉の怪獣」序盤にて登場。
弱体化した状態のまま、メカグールギラス&スカイバスターアンチ(スカイバスターグリッドマンを模した形態)の同時攻撃に対抗するためにグリッドマン(Initial Fighter=いわゆる初期形態)とアシストウェポン四体が合体した姿。
見た目はフルパワーグリッドマンと何ら変わりはないがカラーリングが変化しており、主に装甲部の赤い部分が青く変色しているのが特徴。グリッドマンキャリバーの刀身も金色から銀色に変わっている。
グリッドマンキャリバーを投擲し円盤状の刃として繰り出すフルパワーグリッドソーサーと、両拳を打ち付けた後右拳から強力なグリッドビームを放つフルパワーグリッドビームでスカイバスターアンチとメカグールギラスを撃退した。
元々はワンダーフェスティバル 2020冬にて、グッドスマイルカンパニーブースで発売された限定カラーのフィギュア。
個数も500個とかなりのレアものだったりする。


合体戦艦パワードフォートレス

こちらも、公式外伝ノベライズ『SSSS.GRIDMAN NOVELIZATIONS』第2巻から。
黒アカネによるバックアップ世界に飛ばされたグリッドマンから切り離された『光』の一部が、内海と六花が打ち込んだ【隠しコマンド】によりアシストウェポンとして実体化した。
バトルトラクトマックスを中心に、後部にバスターボラー、左右と機首部にスカイヴィッター、機体上部にグリッドマンキャリバーの展開されたアックスブレード部が連結。機首部はメインケーブルによりバトルトラクトマックスに接続されている。
巨大戦艦として実体化したこのアシストウェポンは、今作のラスボス怪獣である一蓮托生怪獣 デイワルダスとほぼ互角の状態で渡り合った。


いくぞみんな! 今こそ最後の力! 振り絞る時だっ!!

!!

超絶合体超人――

フルパワーグリッドマン

オーバースペックモード!!

超絶合体超人 フルパワーグリッドマンオーバースペックモード

パワードフォートレスの奮戦に立ち上がったフルパワーグリッドマンが飛び乗った特別形態。
パワードフォートレスの上部に力場(フィールド)を生成しフルパワーグリッドマンの両足部とドッキング。そこへ、サイズの異なるグリッドマンキャリバーが巨大な双刀状態で連結され、フルパワーグリッドマンの右手に装備されることで完成する。
グリッドマンキャリバーは分離可能で、デイワルダスの放つ触手を難なく切り裂いていく。
パワードフォートレスの巨体に見合わぬ機動力で翻弄し、黄金の輝きを纏いグリッドマンキャリバーから放つ必殺のグリッドハイパーフィニッシュでデイワルダスを両断し、戦いに終止符を打った。


■余談

スーパーロボット大戦30』にて『SSSS.GRIDMAN』が参戦して界隈から驚かれたが、参戦の要因はこのフルパワーグリッドマンにあったという。
寺田プロデューサーはアニメをリアルタイムで見ており、スパロボ関係で親交のある緑川氏や稲田氏からも「これ出せますよね?」と言われていたが、
フルパワーグリッドマンを見たことで「ファンの反応はわからないけど、これはもうスパロボに出そう(意訳)」と判断して関係者に掛け合ったとか。
フルパワーグリッドマンは中盤から登場。気力が一定まで上がれば合神可能となる。
初登場するキーミッション「炎の合体」はファイヤージェイデッカーも加入するため、とにかく燃えるシナリオとなっている。

しかし…

いざ蓋を開けてみると、本編で使った多種多様な武装の数々の存在は無かったことされており、使える技も本編でちょろっと使ったブレストスパークと高燃費のフルパワーフィニッシュのみ。
終盤でイベントで電光超人グリッドマンが追加されるが、これも高燃費であり技はこの3つのみである。
更にはパワードゼノンは登場すらせずに存在すらも触れられない始末。
一緒に登場したファイヤージェイデッカーは合体ムービーがあるにも関わらず、フルパワーグリッドマンは合体ムービーも無しのオマケ的な扱い…
決して弱いユニットでは無い(燃費にさえ気を付ければファイナルガオガイガーと並ぶ最強クラス)のだが、いまいち扱いが微妙な感じである…


追記・修正は合体してからお願いします。

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最終更新:2023年06月02日 23:36

*1 グリッドマン時には両手で、しかもかなり持て余していた大剣だったが、グリッドマンよりも倍は大きい巨体に加えてアックス部分のパーツが分離したことも加わり、スケール的にはかなりジャストフィットしている。「小さい」という一部の視聴者の感想が出るほど。

*2 今作のグリッドマンはサイバー的なデザインであるため、尚更ロボット感が増しているのも要因か。

*3 元ネタのゴッドゼノンも合体時に頭部が180°回転するため、それのオマージュも含まれていると思われる。