右代宮金蔵

登録日:2018/12/01 (土) 21:18:35
更新日:2024/02/22 Thu 05:17:19
所要時間:約 14 分で読めます




右代宮金蔵(うしろみやきんぞう)とは、『うみねこのく頃に』の登場人物。
CV:麦人、小野大輔(青年時代)



右代宮家の現当主であり、序列は第1位。
78歳。


傲慢で居丈高な性格であり、常に怒鳴り散らす偏屈な老人。
蔵臼、絵羽留弗夫楼座ら四兄妹の父親で、一癖も二癖もある大人たちを恐れさせる唯一の存在であり、成人した今もなお叱りつけているほど。
自分の子供、孫にすら心を許さず、親族の貪欲さや無能ぶりを毛嫌いしている。信頼しているのは執事の源次と主治医にして友人の南條、そして熊沢、紗音嘉音ら限られた使用人のみ。
若い頃は戦人そっくりで、性格も快活だったらしい。

大の西洋かぶれであり、子供の名前もキラキラネーム西洋風、屋敷のインテリアも西洋風で統一している。
また西部劇愛好家で、ウィンチェスター銃(実物)を所持して若い頃は映画の真似をしていたらしい。

昭和の男尊女卑の考え方に忠実であり、女性を「子供を産むための手段」とみなしている。
そのため、次期当主を志願していた絵羽の願いを一蹴し、さらに子供を産めない嫁の夏妃を「女として欠陥がある」と罵倒するなど全女性を敵に回す発言を繰り出す。
なお、四兄妹の母親である自分の妻は一度も顧みたことはない。(作中では名前すら登場せず、とことん扱いが軽い)


右代宮家の分家筋に生まれた平凡な男だったが、関東大震災の影響で本家は崩壊、足に多指症を患っていたことを機に、分家の息子である金蔵が急遽後継ぎとして駆り出されることとなる。
当家の老人たちにいいように利用される傀儡かと思われていたが、戦後莫大な投資事業を次々行いそれを成功させ、進駐軍と太いコネを形成、瞬く間に没落した本家を隆盛させるに至る。
それからは小田原にあった右代宮本家を伊豆諸島の孤島六軒島へと移築し、巨万の富をやりくりしながら大資産家の地位を確立した。

…しかし、その事業の成功にはある噂があった。
彼は自分を偉大な魔術師であり、黄金の魔女・ベアトリーチェを召喚して彼女から10トンものの黄金のインゴットを授かり、それを資金源としたと吹聴したというのだ。
無論、そんな話を親族たちはまともに相手にせず、黄金を与えたかつての恋人を魔女と呼んでいるだけと思われていたが、確かに黄金のインゴットは存在していた。

晩年になると偏屈ぶりがますます悪化し、オカルト、黒魔術の趣味に没頭することとなる。
曰く、もう一度亡き恋人のベアトリーチェを蘇らせるためだと言い、魔導書、アイテム、薬等のオカルトグッズを買い漁って書斎に引き籠っている。
なお、同じくオカルト趣味の真里亞は出生の事情のためか毛嫌いしている。
酒癖も悪く、南條からも余命三ヶ月を宣告されており、親族間では遺産の話題でもちきりとなっていた。


そして1986年の10月4日の親族会議、彼はかねてより黄金の隠し場所を記したという碑文になぞらえて、ベアトリーチェ復活のための儀式を執り行うことを決意する。
生贄として差し出すのは自分を含めた18人の親族と使用人たち。
彼が当主の証の指輪をベアトリーチェに譲り渡すところから、殺人劇の物語は動き出すのである。





【各話の活躍】

Episode1-Legend of the golden witch
5日朝、次期当主の妻として悩む夏妃を励ました直後、書斎から姿を消す。
書斎扉には絵羽が挟んだレシートがそのままになっており、密室状態だった。
夕方、地下ボイラー室から悪臭がしたため全員が調査した結果、ボイラー内で第四の晩の焼死体として発見される。(足に多指症が見受けられたため、本人と断定されている)
頭にはマモンの杭が刺さっていた。

Episode2-Turn of the golden witch
書斎にずっと引き籠りっぱなしで特に活躍なし。
ベアトに会えず一人で泣いていたところ、第九の晩で復活したベアトとようやく再会。
チェスを楽しんだ後、ベアト復活の宴において来客の山羊どもにもみくちゃにされ、全身を食い千切られ死亡する。

Episode3-Banquet of the golden witch
第一の晩の生贄に選ばれ、ベアトによって早速焼死。
死体は密室状態のボイラー室のボイラー内で発見された。

Episode4-Alliance of the golden witch
兄妹の間で死亡説が囁かれ、絵羽らが蔵臼夫妻に手付金を増やすべくそれをネタに強請をかけていた。
だが、夜には本人が親族たちの前に登場。
しかし、金蔵は次期当主を孫たちの中から選ぶためのテストを、ベアトリーチェ復活の儀式を合同で開こうとしていた。
魔術師ゴールドスミスとしてベアトの眷属を使役し親族、使用人らを次々と虐殺し、悪の魔術師っぷりを見せつける。
だが、戦人の当主テストの答えに落胆したベアトの怒りに触れ焼死。その後またもボイラー室で第九の晩の焼死体として戦人に発見された。
メタ世界の戦人とベアトの決闘では金蔵生存を主張するベアトの魔力でドラゴンに変身させられたが、戦人に倒される。





































以下、展開編『散』のネタバレ


































実は1984年11月29日に病死していた。
すなわち、彼が親族会議中に生きていた描写は蔵臼・夏妃夫妻と使用人たちによる口裏合わせから生まれた魔女幻想である。

投資に失敗続きだった蔵臼は金蔵の資産にも手をつけており、ましてや金蔵が死んだとなるとそれをネタに金を弟たちにむしり取られ、果てには当家から追い出されてしまう。
それを防ぐために、蔵臼が借金を返済するまでの急場しのぎとして、金蔵を親族会議の間だけ生きているように偽装したのである。




【各話の活躍・展開編その1】

Episode5-End of the golden witch
彼の生死が物語の最大の論争点となる。
金蔵の死を隠そうとする夏妃の幻想として、ベアトと共に彼女を明るい言葉で励まし続けるが、最終的にベルンカステルから「ゲロカス妄想」と切り捨てられ消滅してしまった。
古戸ヱリカの追及によって、「死んでる」「いや死んでない」「書斎に最初からいない」「いや窓から飛び降りた」「死んでるんじゃ?」「どっこい生きてて夏妃とヤってた」など振り回され続ける。
最終的にはGMとなった戦人の黄金の真実で死体を本人と断定され、彼の死亡が確定した。


Episode6-Dawn of the golden witch
死亡が確定したため登場せず(登場させるとややこしくなると考えて戦人が出番を削った?)
ただし、メタ世界においてGM戦人と駒の源次や熊沢との関係がまるで金蔵とのそれを思わせるものとなっている。

















































Episode7において、ついにベアトリーチェとの関係が明らかとなる。

生まれ故郷の台湾で親友の源次と共に楽しい少年時代を過ごした金蔵。しかし本家に次期当主として呼び出され一転、灰色の人生を送る羽目になる。
決められた人生を送る彼には、結婚させられた妻も産まれた子供たちにも愛情を抱くことはできなかった。
本家の老人に利用される日々に疲れ果てた彼は、死に場所を求めて太平洋戦争に徴兵され、人間魚雷・回天の基地である六軒島で兵士として働くこととなる。
そこへ、イタリアのサロ共和国から逃げ延びてきた潜水艦が六軒島に漂着。そこで彼が出会ったのが、指揮官の娘のベアトリーチェ・カスティリオーニ(愛称ビーチェ)。
二人は瞬く間に恋に落ち、金蔵は生きる喜びを彼女に見出す。
しかし、潜水艦に積まれていた黄金のインゴットを巡って日本軍とイタリア軍が対立。やがて島の中で殺し合いが発生し、両軍は金蔵とビーチェを残して全滅した。


二人は本土に戻り、金蔵はそのインゴットを使って本家を復興。ビーチェは愛人として右代宮家に匿われ、やがて一人の女の子を出産し、そのまま死去。
金蔵は酷く悲しんだが、忘れ形見であるその娘のベアトリーチェを六軒島の隠し屋敷・九羽鳥庵に住まわせる秘密の日々を過ごす。


…だが、ある日彼は一時の欲望に我を失い、最愛の人と瓜二つの実の娘と禁断の関係を結んでしまう。


やがて九羽鳥庵ベアトは子供を出産。だが彼女は楼座に連れられる形で屋敷を抜け出した後崖から落ちて死亡してしまった。
金蔵は贖罪のためにその赤ん坊を次期当主「右代宮理御」として大事に育てることを決意する。
しかし、赤ん坊は長年の不妊で追い詰められていた夏妃によって使用人ごと崖から突き落とされ死亡したと聞かされてしまう。
これをきっかけに、金蔵は完全に精神を病み、ベアトリーチェを蘇らせるための魔術に没頭することとなったのだ。


だが、それから17年後の1984年、彼は亡きベアトリーチェの生まれ変わりと再会する奇跡のため、黄金の隠し場所を示した暗号の碑文を設置。
そしてその「奇跡」は、ある使用人によって成就した。
その使用人こそ、死んだと思われていた三代目のベアトリーチェ。
碑文を解き、在りし日のベアトリーチェの姿で現れた彼女を優しく出迎え、そして酷い仕打ちをした娘のベアトリーチェとして彼女に謝り、高笑いを上げて大往生したのだった。




【各話の活躍・展開編その2】
Episode7-Requiem of the golden witch
理御の存在するカケラでは、精神を病まなかったためか1986年でも生存しており、理御に絶大な信頼を寄せている。
毎年の親族会議では、ベアトリーチェの葬儀を恒例行事としているらしく、親族たちを呆れさせている。
しかし、理御を次期当主にすることに反対する親族を黙らせるために碑文の謎を提示し諦めさせようとしたが、簡単に黄金の隠し場所を発見され殺し合いに発展してしまった。

Episode8-Twilight of the golden witch
完全に別キャラ。
子や孫を愛する家族愛の権化として登場し、親族会議ではハロウィンパーティーを恒例行事としてプレゼントを与えていた。
漫画版では真里亞にちゅーされ嬉しさのあまり顔面崩壊するなど笑いに絶えず、「誰だよ」と言わざるを得ない。
ろくに愛情を示してやらなかった縁寿に「良きお祖父ちゃん」として振る舞えるかは自信がなかったようだ。
正式な手順で帰還したベアトに黄金を返還し、親族たちの結束を固くさせた。
黄金郷の戦いでは唯一ヱリカに倒され山羊どもの餌食となった。















以下、知らなくてもいい情報





本当に知ってもいいんですか?




















私の項目を追記修正してくれ、そして微笑んでくれ!!
ベアトリーチェぇええええッ!!!

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最終更新:2024年02月22日 05:17