アレクシス・ケリヴ

登録日:2018/11/25 Sun 02:33:17
更新日:2023/12/05 Tue 00:27:25
所要時間:約 4 分で読めます






どーも、どうも。アレクシス・ケリヴです。いやー遅れて申し訳ない。


出典:SSSS.GRIDMAN、4話より、2018年10月6日~12月22日まで放送、TRIGGER、「GRIDMAN」製作委員会、
Ⓒ円谷プロ Ⓒ2018 TRIGGER・雨宮哲/「GRIDMAN」製作委員会

概要

『アレクシス・ケリヴ』とは没企画『電撃超人グリッドマンF(ファイター)』および、『SSSS.GRIDMAN』に登場する異世界人。
ここでは主にGRIDMANのアレクシス・ケリヴについて解説する。

CV:稲田徹

赤いサングラスをし、全身黒ずくめのマントをした謎の人物。
鋭く尖った頭をしており、その後頭部から青い炎をだしており、その姿はオーバージャスティス本部長を彷彿とさせる。
デザインは『HEROMAN』のキャラデザなどで知られるコヤマシゲト氏が担当。


普段は新条アカネのパソコンに住み込んでおり、彼女が作った怪獣の人形を「インスタンス・アブリアクション」の一声で実体化させる。
いわゆる原作でのカーンデジファー様ポジに該当するが、まさしく魔王(上司)として藤堂武史に接していたカーンデジファーと違い、父親みたいに接している。
アカネの言動に全て肯定し、共感し、甘やかし、褒めちぎる。彼女に自分が入っているパソコンを蹴られようが怒りはしない。
アカネ役の上田氏は監督から「アレクシスは年上の彼氏だと思って」と言われ演じていたという。
カーンデジファーとはタイプこそ違うが、視聴者からのあだ名はやはり『悪いドラえもん』である。


アレクシスの目的や正体、何故パソコンにいるかは中盤を過ぎてもいまだ不明。
カーンデジファーは2話の時点で正体や目的、藤堂武史との関係性が説明されていたが、アレクシスとアカネの関係性は説明なく話が進んでいる。
7話で明らかになった点で言えば、アレクシスは強い憎しみで作られた怪獣を欲しており、キレやすいアカネとは利害が一致しているということである。
そのため最近グリッドマンに執着しそれ以外に憎しみを抱かず怪獣を作らなくなったこと、
さらにそのグリッドマンには「憎しみ」ではなく「楽しさ」を感じはじめ、アレクシスが求める憎しみによる怪獣造りが上手くいかなくなったことに心配し始めている。


出典:SSSS.GRIDMAN、7話より、2018年10月6日~12月22日まで放送、TRIGGER、「GRIDMAN」製作委員会、
Ⓒ円谷プロ Ⓒ2018 TRIGGER・雨宮哲/「GRIDMAN」製作委員会

基本的にアカネのパソコンにいるが、実は外に出ていく事も可能であり、描写上外に出たアレクシスは新世紀中学生同様に一般人には見えないようだ。
現状ではアカネの部屋でのみパソコンで、家から一歩でも外なら実体化可能であるようだ。
理由は不明だが、ネットでは「アカネの部屋は現実世界で、家の外がコンピューターワールドだから」という考察が多かった。
しかし、7話ではアンチがアカネの部屋に入った描写があり、続く8話ではアレクシスがアカネの部屋内で実体化していたため、少なくとも「アカネの部屋は現実世界」に関しては否定されつつある。


なおアレクシスはグリッドマンを「お客様」と呼び彼を知らないらしいが、裕太が断片的に垣間見た記憶ではアレクシスらしき影がグリッドマンを倒していた。
そのためアレクシスは一度グリッドマンを倒しており、アカネには黙っている可能性が高い。




前述したとおり没企画『電撃超人グリッドマンF(ファイター)』からのキャラであり、この頃からアカネを傀儡にして地球侵略を企てる宇宙人だった。
Fでのアレクシスは暗黒宇宙から来た魔界の帝王であり、アカネを傀儡にして5つの怪獣軍団を従えていた。
暗黒宇宙出身なのか魔界出身なのかはいまいちわからない設定である。暗黒宇宙にある魔界なのか、それとも暗黒宇宙の通称が魔界なのか……。
ちなみにGRIDMANでは5つの怪獣軍団という設定が消えているように見えるが、
実は怪獣デザインを担当する西川伸司、丸山浩、板野一郎、山口修、前田真宏氏の5名こそが、本作における5つの怪獣軍団のことだと思われる。


キャスト陣は本作の内容をほぼ教えてもらえず演じていたが、
アカネ役の上田氏は結末以外をおおまかに、上田氏が言うにはアレクシス役の稲田氏は結末含め全て教えてもらっていたという。
その後ラジオに出演した稲田氏いわく、正確には11話までの内容を教えてもらっていたらしい。


演じる稲田氏は円谷作品ではウルトラマンレジェンドダークファウスト、TRIGGER作品ではオーバージャスティス本部長などを演じている。

円盤特典のブックレットによれば、やはりデザインモチーフはオーバージャスティス本部長にカーンデジファーの要素を取り込んだもの。
これは作品が重くなり過ぎないようにライトな作品である宇宙パトロールルル子からキャラを引き継がせたため。キャストが稲田氏なのもそのためである。
そして六花ママ含めアレクシスの目が黄色なのは、この二人がルル子から引き継がれたキャラだからなのだ。
つまり目が黄色キャラはSSSS.GRIDMAN以外の作品由来キャラということになる。

また坂本勝氏が言うには、六花ママとアレクシスはSSSS.GRIDMANの台本を呼んで、ストーリーを知っているメタキャラだと監督が言っていたと語っている。
どの程度アレクシスが知っていたかは不明だが、稲田氏が11話まで聞いていた話を合わせると、その辺までだろうか……?


本編の活躍

  • 第1話 覚・醒
パンを潰されて怒ったアカネが作ったグールギラスを実体化させる。

  • 第2話 修・復
学校から帰宅し、問川が死んだことに盛大に喜ぶアカネと一緒に喜んだ。
先生を抹殺するために今回はデバダダンを実体化させる。
デバダダンが負けた際にはアカネにモニターを蹴られるというご褒美暴力を受けたが、特に怒りはしなかった。

  • 第3話 敗・北
本編前にアンチを実体化させていたので、特に何もしない。

  • 第4話 疑・心
アカネにグリッドマンのことを慎重に調べるように促している。
最後に怪しげな笑いをみせるが……?

  • 第5話 挑・発
今回のアカネはグリッドマンと裕太を調べるというか、一種の遊びで怪獣ゴーヤベックを作る。
今回は校外学習のために町の外に行っていたので、怪獣を予め作って置きアレクシスに電話する事で実体化させた。

  • 第6話 接・触
アカネは裕太の事を調べるために内海に近寄る。この時かなりイラついていたが怪獣を作ることなく一日が終わる。
グリッドマンに意識が向き憎しみが薄れていくアカネを、実体化して屋根の上で心配そうに見守る。

  • 第7話 策・略
アカネの憎しみが薄れていったため、グリッドマンを本気で憎んでいるアンチの持ち込み企画を採用し、怪獣ヂリバーを作成。
その後アカネの呼び出しを受けて中華料理屋『龍亭』に、人間に化けずそのままで訪れて裕太をびっくりさせる。
そして主人公とラスボスが日常的風景で初体面するという、ウルトラセブンメトロン星人を思い出させる光景を繰り広げる。
ヂリバーがやられた後は「いらないアンチを処分する」とアカネに言い、アンチの武器を奪い傷を負わせたあと、逃亡するアンチを見逃した。
命を奪おうと思えば簡単にできたはずなのに、それをしなかった理由は不明。

  • 第11話 決・戦
アカネは自分の所業の意味を自覚してしまい、理想郷だったはずの世界も上手くいかないことばかり増えて、完全な自暴自棄に陥りつつあった。
唯一の心の避難所だったツツジ台にも居場所を無くしたアカネは、友達になりたいと真に決意を固めた六花の言葉も受け入れない。
かと言って、自分が怪獣を嗾けて生命を奪ってきたと理解したアカネは、アレクシスが勧める通りに怪獣を作ろうともしない。
アレクシスとしては、アカネが精神的に追い詰められ情動を鬱積させるのは望むところだが、怪獣を通して発散してくれなければ、折角の情動を賞味出来ないのだから困る。
もうアカネで細く長く愉しむことはもう出来そうもない。アレクシスはツツジ台での総決算に入ることにした。
アカネが怪獣を作ってくれないなら、アカネ自身を怪獣にするまでと宣言し、インスタンス・アブリアクションを彼女に向かって行使。
六花の目の前で、親友が怪獣ゼッガーに変貌する凄惨な光景を見せつけたのだった。

  • 第12話 覚醒
怪獣として暴れるアカネを他所に、六花に「この街の住人はレプリコンポイドにすぎず、紛い物の人間である」とさらに衝撃的な事実を突きつけるが、アカネを救うと決意した六花には全く通じず一蹴される。
グリッドマン本人として覚醒した裕太が六花を迎えに来た際も、特に妨害する意図を見せず挑発的な言葉を投げ掛けるのみだった。
アレクシスの力で怪獣に変貌させられて強制的に暴れさせられるアカネ。彼女を止めるべく戦うアンチ改めグリッドナイト。
その様子を見守るのみだったアレクシスだったが、とうとうアンチが怪獣を制止してアカネを救い出したところを見計らって行動を開始した。
アカネが自分を救い出したアンチに希望を見出したその瞬間に、アカネに見せつけるように不意打ちでアンチを刺し貫いてゴミのように放り捨てたのだ。
最後の最後で育てた希望も丹念に摘み取ることで、反動で強まった絶望からくるアカネの情動を美味しく戴く為である。
そうしてアレクシスは、狙い通りに情動を抱え込むアカネをまるごと取り込んで、情動の力で瞬く間に巨大化。
用済みのアカネは御馳走として頂戴して、絞り粕と化したツツジ台で成すべき用事は終えた。

全てを終えて、またアカネに代わる餌を求めてツツジ台から飛び立とうとしたその時。
かつてアレクシスがその手で撃退したグリッドマンが、アレクシスを止めるべく帰還。
ツツジ台での最終決戦が始まった。

しばらくは一進一退の攻防を続けるも、真っ二つにされようが消し飛ばされようが瞬時に再生してしまう不死身性を活かして段々と優勢に持ち込み、かつての戦い同様にグリッドマンを追い詰めていく。
しかし、本来の力を取り戻したグリッドマンによる修復の力である「フィクサービーム」を受けたことで状況は一変。
取り込んでいたアカネの心が修復されて生きる希望を取り戻し、アレクシスの力の源である負の情動が昇華されてしまった。
その結果、巨大化した自慢の不死身の肉体は、スカスカの風船のように弱体化。
最後は心が生み出す可能性を否定するべく、残された力でパンチを繰り出すが、全身全霊のクロスカウンターで返り討ちに遭う。

これがぁ……限りある生命の……力かっ……!

絆が生み出した力をまざまざと見せつけられ敗北。
コアらしき物体をキューブ状の檻に封印され、グリッドマン達と共にツツジ台から去って行った。

本編外での活躍

  • グリッドナイトファイト
ダイナゼノンと修行中のグリッドナイトの前に現れ、臥薪嘗胆怪獣 アンチをけしかける。
出現と同時に2代目が姿を消したためグリッドナイトからは2代目を攫った犯人だと決めつけられたが……?


当たり前だが登場。プレイヤーの進め方によっては版権作品の最後のボスになる事もある。
しかしツツジ台に主人公部隊のドライクロイツがやってきたせいで、楽園を壊されることをアカネが危惧したので「楽園を守るために楽園の外に出よう」と提案する。
とはいえ原作と違う動きは基本的にそれくらいであり、ほぼ原作通りの末路を迎える。
…と思いきやDLC2にて復活。アカネがサポーターになってる場合は彼女のトラウマを刺激するなど悪辣さはそのままである。
勿論そんな彼なので基本的にドライクロイツの面々からの戦闘台詞はほぼ罵声に近い。
特にタマキの「暇つぶしに付き合ってくれる友達もいないんだね!」という台詞は彼の本質を見事に突いていると言えるだろう。もう少し手加減してやって。
更に魔法騎士の3人を作中のギャグシーンで見られるデフォルメ調の姿に変えた際には、「女の子をちっちゃくして喜んでる変態コスプレおじさん」と散々な扱いを受けていた。
他作品の女キャラからここまで踏んだり蹴ったりされる版権ラスボスなんて、コイツか某1000年引きこもりの変態ナルシスト野郎くらいである。
なお、ツツジ台における決戦の際にULTRAMANを仲間にしていた場合、ウルトラマンの存在を知っているかのような発言をしているため、もしかするとウルトラ戦士達からマルチバースを越えて追われていた可能性もある。


ssssグリッドマン及びssssダイナゼノンとアズールレーンとのコラボイベント開催を知らせる生放送に突如乱入。
本編で裕太の前に姿を見せた時のように胡散臭くも友好的に振舞っており、マフィア梶田を始めとする出席者の質問にも丁寧答える、のだが…
登場早々「最近はスパロボ30で忙しくて…」と他所のゲームの名前を漏らす、アズールレーンはおろかダイナゼノンの事も知っていると宣言する、
アズールレーンには家賃分課金していると宣告する、『コラボイベントで登場するキャラの中で一番好きなのは誰?』という質問に、
ムジナの名前を挙げて「ドミネーションされたい」と述べるなどフリーダムな発言を連発しまくった。

そして指揮官たちに豪華な手土産を残していった。

アカネはスパロボ30をプレイしており、既に2週目に入っているらしいという事も教えてくれた。


グリッドマン ユニバース


アレクシスー?
今度はわたしがあなたを利用させてもらうよ。

かなわないなぁ。
まあ、ちょうど退屈してたところだ。好きにしたまえ。


終盤、アカネの力でまさかの復活を遂げる。
前回の戦いの終結後にグリッドマンによってハイパーワールドに連れ帰られるはずであったが、
どうやらその間すら無かったらしくグリッドマンユニバースと化したグリッドマンの手の中に封印されたままでいた。
だが友達の危機を知って裕太に協力することを決めたアカネはインスタンス・ドミネーションを使ってアレクシスの封印を解除の上で存在を制御。
アカネはかつての怪獣優生思想に似た姿に変身、アレクシスもまた白い装甲が加わったヒロイックな姿「アレクシス・ケリヴ(ニューオーダー)」に変化し、まさかのグリッドマンの味方として参戦した。
顔はそのままなので悪党っぽさは全開だが。ん? オーバージャスティス本部長?

二人とも昔のことを蒸し返すつもりは無いようで*2、息の合った連携でグリッドマンを封じていた怪獣マッドオリジンを攻撃、グリッドマンおよび彼と再び一体化した裕太を解放した。
その後はツツジ台の戦いに真っ先に参戦。数的に不利と判断し、「手が足りないなら君の頭の中にあるものを使えばいい」とグリッドマンに対して「インスタンス・アブリアクション」を行使。消滅していた新世紀中学生&ダイナレックス麻中蓬を除いたを復活させて戦局に大きく貢献した。
最終的に隙を突かれ、マッドオリジンに取り込まれるものの、すんでのところでアカネを脱出させる。
そして、ビッグゴルドバーンと合体したグリッドマンのフィクサービームとガウマ隊、グリッドナイト同盟らの総攻撃を受けながら必死にもがくマッドオリジンをおまえはこっちやと言わんばかりに拘束し、勝利に貢献した*3

このままやられてなるものかあぁぁ!!

せっかく合体したんだ。
もっといっしょにいようよ!!

再生と消滅を繰り返すマッドオリジンはグリッドマンの拳で完全に消滅、後に残ったのはアレクシスだけであった。

フッ……限りある命っていうのは、おもしろいねぇ……
もっと早く気付いていれば……
退屈しないで済んだのになぁ……。

かつてフィクサービームの光と「限りある命」の力に負けた悪魔は、そう言い残しつつアカネに見送られながら白む茜空に消え去った。
果たして、アレクシスは消滅したのだろうか?それとも別の世界に逃亡したのか?
それを見届けた新世紀中学生は様々な思いを抱えながらも、もしアレクシスが復活しても見つけ出して再び封印することを決意するのであった。


追記・修正はアレクシスに泣きついてからお願いします。


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最終更新:2023年12月05日 00:27

*1 断言はされていないがアレクシス自身がイレギュラーの発生に関与していた可能性が超全集にて示唆されている

*2 上田氏によると台本のト書きは、「元カレ」

*3 同TRIGGER制作アニメ「宇宙パトロールルル子」のラスボスのブラックホール星人も同じように悪あがきするところを敵であったΑΩノヴァに道連れにされており、雨宮哲監督の自己オマージュとなっている