水野愛(ゾンビランドサガ)

登録日:2018/11/19 (月) 00:40:00
更新日:2023/06/27 Tue 00:34:23
所要時間:約 5 分で読めます






まだ何も終わってない。私はここにいる。過去なんかじゃない。



出典:ゾンビランドサガ、8話より、2018年10月4日~12月20日まで放送、
MAPPA、Ⓒゾンビランドサガ製作委員会

『水野愛(みずの あい)』とは、ゾンビランドサガの登場人物である。



【プロフィール】
CV:種田梨沙
誕生日:1992年3月7日
没年月日:2008年8月4日(仏滅)
年齢:享年16歳
血液型:B
身長:160cm
体重:42kg
スリーサイズ:81(Bカップ)・56・80
趣味:アイドル研究、キモカワマスコットグッズ収集
好きな食べ物:焼肉
嫌いな食べ物:炭水化物
好きな色:青


●目次


【人物】

ゾンビランドサガのメインキャラクターの1人。ゾンビィ3号。もしくはフランシュシュ3号。
巽幸太郎によってゾンビィ化された、生前伝説を作り上げた少女たちの1人。

生前は、自己プロデュースの賜物もあって、2000年代アイドル戦国時代の頂点に立った『アイアンフリル』の不動のセンターだった。
幸太郎曰く「伝説の平成のアイドル」。
尚、『アイアンフリル』は、愛の死を乗り越えて10年を経た現在でもメンバーを変えつつトップアイドルグループとして存続している。
元トップアイドルなだけあって、歌もダンスも上手いが、本人的にはダンスのほうが自信があるらしい。
勝ち気でストレートな物言いをする性格であり、いちいち鬱陶しい幸太郎とはけんか腰になりやすい。

また趣味にアイドル研究とあるように、アイドルへの情熱とプライドは人一倍。
彼女のパフォーマンスも才能というより不断の努力によって築き上げられたものらしい。
実際、実は素の身体能力その物は全くと言っていいレベルで秀でていないような場面があるため、彼女の実力の本質とは、自負する位に優れた動体視力を活かしたクレバーな分析力とたゆまぬ練習によるものだったのかもしれない。
生きていたのは10年前だが、その頃に現在までの“アイドル”というものの在り方(芸能界での立ち位置やプロモーションとか売り方とか)が決まったためか、宣伝を含めた売れ方についても彼女の意見は的を射たものが多い。
そのため、正体不明で傍若無人な態度の幸太郎を基本的に信用していないが、無茶を言っているように見えて、その実は結果が出せるプロデュース方針については素直に納得している面も。
彼女が「伝説」なのも、その才能よりは生き様に起因しているようだが…?

わりと天然かつフリーダムなところもあり、ドライブイン鳥では肉を頬張ったり、
仲間達とも打ち解けた後の10話で山籠りした際はどこから調達したのか猟銃に蓑を着込んで、動体視力を活かしてか積極的に肉(イノシシ)を仕留めようと行動していた。

遺体は相当酷い状態だったらしく、ゾンビィ状態ではミイラに見えるほど全身包帯で覆われており、ゾンビであることを隠すメイクはその上から施されている。
頭に小さな飾りのような花がついているが、アイドルとして活動している時は何故か花が増える。



【本編での活躍】



〇1話「グッドモーニング SAGA」
+ ...
「何なのこれ……!」
冒頭、さくらが見ていたアイアンフリルのライブ動画に映っていた。
その後、どのような経緯があったか不明だが、さくらや他の少女たちと共に幸太郎の洋館で意識のないゾンビとして徘徊していた。
さくらの意識が覚醒した時には他のゾンビと共にさくらを襲い、とっさに反撃したさくらに暖炉の火かき棒を側頭部にぶっ刺される。
このときの火かき棒は頭部を貫通していたが、その状態のまま一晩明けても何の問題もなく活動を継続していた。
そして意識も戻らぬままさくらたちと共にデスメタルライブに駆り出され、他のゾンビ共々何故か音楽に反応してヘッドバンキングを繰り返していた。
このことが刺激となったのか、次の日の朝には意識が戻ることに成功した。


〇2話「I♡HIPHOP SAGA」
+ ...
「そもそも私、佐賀出身じゃないし」
他のゾンビたちと共に幸太郎と対面し、自分たちがゾンビということはひとまず受け入れたが、
ゾンビ化した自分たちの容姿の問題や、そもそも自身が佐賀県出身でないことから、
幸太郎の下で「佐賀を救うためにアイドルをやる」という計画には反対の意思を示した。
そしてその晩には館を脱走して東京へ戻ろうとするが、同じく脱走していた純子と鉢合わせてしまい二人とも絶叫。
探していたさくらに気付かれ引き留められるも、意にも介さず脱出しようとするが、
さくらが無理に引っ張ったことで両腕がもぎ取れ、着地の衝撃で両目も外れて飛んでしまった
身体を元に戻して脱走し、純子とさくらと共に商店街を歩いていたところで野生のラッパーたちと遭遇。
彼らや助けを求めた警官から化け物扱いされた挙句、発砲されたことで脱走を諦め、館へ逃げ帰った。
この出来事は自分でゾンビとしての容姿にツッコンだとはいえ相当ショックだった様子。
翌日、結局ヤル気もないまま佐賀城でのステージに出演。
何やかんやあってキレたさくらとサキのラップバトルにも参加せず呆然と見ていたところ、勢いづいたさくらにラップで説教されることに。


〇3話「DEAD OR LIVE SAGA」
+ ...
「即席でも、本気ならそれは伝わる」
幸太郎から翌日にゲリラライブを行うことを通知されても相変わらず全くやる気がないままだったが、
幸太郎から燻っている本心を突かれたことや、懸命に努力しながらも窮地に陥ったさくらたちを放っておけずに途中から参戦。
またこれまで、素人集団に等しいさくらたちとのアイドル活動に意欲的でないことで共通していた純子が根本的に即席のステージなどやるべきではないと言うのに対して上記のセリフで応じるなど、昭和のアイドルだった彼女との思想の違いも描かれだした。


〇4話「ウォーミング・デッド SAGA」
+ ...
「そうなるには練習も意識もまだ足りてない」
相も変わらず滅茶苦茶な日程で活動させる幸太郎に不満を口にするが、
「少ないチャンスを逃すわけにはいかないし、ゾンビは無茶しても死なないのだからやらない手はない」
という幸太郎の考えに一理あると言わんばかりの様子を見せるなど、活動に前向きになりだした姿を見せた。
さくらたちにも一緒に入った足湯で1人だけ距離をとっていたり、さくらたちの意識や努力不足を冷静に指摘こそしたが、
さくらたちと共に活動すること自体は否定せず、無事に営業先でのステージを終えた。
営業先の商品「サガンシップZ」の効能を体験した際は恍惚とした表情で身悶えし、五体投地のまましばらく動かなかった。


〇5話「君の心にナイスバード SAGA」
+ ...
「チッ……はいはいサガジェンヌサガジェンヌ」
Aパート:ドライブイン鳥編
佐賀の地元企業・ドライブイン鳥*1のCM撮影に他のメンバーたちと参加。
鶏の衣装を着ての撮影に気落ちする純子に「いずれちゃんとした衣装を着るため」と諭し、
CMソングを歌う時にハモりを入れることを提案するなど、さらに積極的な姿勢も見せるようになった。

Bパート:ガタリンピック出場編
開幕、幸太郎がベレー帽を被りフランスパン片手のおフランススタイルで登場するという、
何時もの奇行にめんどくさそうな顔をしていたところ、耳元でやたらと囁かれた挙句フランスパンで殴打されたことに激怒。
①間髪入れずにフランスパンを奪い取り
②幸太郎の胸元をつかみ姿勢を崩し
③慌てて身を引こうとしてのけぞった幸太郎のあごにフランスパンを叩きつける
という見事な反撃で幸太郎をノックアウトした。
ガタリンピックでは宣伝のためにも真面目に競技に挑戦するが、いい成績でもなければネタにもならないという全く美味しくない結果に終わってしまう。
その後、ガターザンで首と四肢がもぎ取れたたえに対処するため、他のメンバーと共にアイドルがしてはいけない形相で泥の中を突き進む姿も見られた。


〇6話「だってセンチメンタル SAGA」
+ ...
「まだ何も終わってない。私はここにいる。過去なんかじゃない。」
5話から一ヵ月半後、幸太郎から与えられた新曲のレッスンに励んでいたが、
現代のアイドル情報を調べている時やチェキ会での出来事から純子とのアイドル活動へのスタンスの違いが表面化。
激しく対立してしまい、対立を収めようとしたメンバーにも当たり散らしてしまった。
これは現代のアイドルについて調べている中で自分の死についての情報と、自分が所属していたアイアンフリルが今なお活動する中、
その死によって伝説化した自分が過去のものとして扱われていることを知り、焦ってしまっていたのも関係している。

雷雨の中一人館を抜け出し彷徨うも、落雷に怯える姿を見せる。
そして後を追って探しに来たサキに発見され、自身がかつて「落雷で死亡した」ことを明かす。
その死に様はライブ中にステージの観客席にせり出した部分に1人躍り出て、天に指を振り上げたその瞬間に落雷が直撃し、
そのポージングのまま全身が黒焦げになって焼死するというまさに伝説としか言いようのないものだった。

この場面、音を消してこの一連の部分だけ切り取ればまるでギャグ漫画の落雷・電撃ネタのワンシーンのような流れであり、
このあと観客たちが落雷でアフロヘアになった彼女を見て爆笑するシーンになっても違和感がないものになっている。
しかし、ここに至るまでの話の重々しさと、落雷を受ける瞬間まで笑顔でパフォーマンスする彼女と盛り上がる観客の姿に反した緊迫感のあるBGM、
そして落雷の後にステージを見つめ凍り付く観客と、黒焦げの愛が発する肉の焼ける生々しい音が重なり合い、
一種のシリアスな笑いと不気味さが混ざったような強烈なシーンとなっている。

……のだが、その強烈すぎる絵のインパクトからか、「サンダーブレーク」「世紀末覇者
「(この世から)電撃引退」だのとリアルの一部ではネタにされてしまっているのだった。
そして純子との対立も解消せぬまま、アイアンフリルも出演するサガロックの野外ステージ出演が決まり……?


【他のキャラクターとの関わり】


ゾンビィ仲間。さくら本人は覚えていないが、生前アイアンフリルのファンだった。
現在は生前の記憶を失っているが、ライブ中や愛のレッスンを見ている時にアイアンフリルのライブがフラッシュバックしている。
当初は、ゾンビィとしてのアイドル活動に否定的だった愛に再び情熱を取り戻させたのは間違いなくさくらであり、愛としてもさくらに思う所がある模様。オフショットではさくらと共に酔い潰れた幸太郎を迎えに来ていたりも。
実際、終盤でのさくらの異変に真っ先に気づいて真相を看破したのは愛だった。

ゾンビィ仲間。
初期にはサキは声をかけるが愛が無視するという形で積極的な交流は生まれておらずサキとしてもプライドが高い透かしたヤツ程度に思っていたのかもしれないが、愛が失踪した際に雷に怯えて震える愛を見つけ出したのがサキであり、その時に愛の死に様と無念を知ったことで愛の本心と態度の理由を理解するようになる。
終盤までにはサキも経験を積んでアイドルとして確かな実力を身につけたこともあり、チームメンバーとして意見を交わすようにもなる。

ゾンビィ仲間。
生前トップアイドルであった者同士通じるものもあり、共に幸太郎の掲げるアイドル活動にも厳しい目を向けていた。
しかし昭和と平成という時代の違いもあり、自身の経験から愛がファンとの触れ合いの場を設けたプロモーションをしようとした時には、互いに抱くアイドル像とのギャップもあって衝突をしてしまった。
蟠りを解消してからは、互いにプロとして役割を分担しつつフランシュシュの指導役をこなしている。

ゾンビィ仲間。
ほとんど絡みはないが、逆に言えば当初から特別ないざこざもなく馴染めているということ。
実際に、二人とも周囲の空気を読んで合わせられるタイプだったり。
愛は、人生経験が豊富そうな彼女のことも呼び捨てにしている。

ゾンビィ仲間。
芸能界で活動していたところは純子や愛と共通しているが、アイドル活動にはそこまで抵抗を見せる様子はなかった。
会話するときは年上として接することが多い。

自分を生き返らせた張本人。
そのあまりにも胡散臭くウザい言動には辟易している。
だが一方で、自分たちが売れるために少ないチャンスを逃さず掴もうとする姿勢には他のメンバーが文句を言っている中でも意図に気付いて、愛だけは一理あると思う素振りも見せている場面もチラホラ。

  • 詩織
CV:徳井青空
かつて愛が仲間と共に作り上げ、現在でも世代を跨ぎつつ最強のアイドルグループとして君臨しているアイアンフリルの現リーダー。
愛の生前には幼女であったので実際の面識は無かったものの、生前のさくらと同様に愛に憧れ彼女の歌う姿を見て育ち、自分がアイアンフリルに入ってからも常に伝説の初代リーダーにして不動のセンターである愛の名を口にしつつ、その名に恥じないパフォーマンスを見せることを心掛けている。
第1期の7話から登場していたものの、本格的な本編への登場は第2期『リベンジ』の第3話となった。
愛&純子回となった『リベンジ』第3~4話では、第1期でステージを見て以来、当然のように気づいていた水野愛に似ているフランシュシュ3号の存在が気になっており、チームとしては成長途中のフランシュシュの中にあって、贔屓目もあるのかもだが矢張り飛び抜けた実力を持つ3号=愛自身を、新設されたSAGAアリーナの杮落としに呼ばれたのを幸いにと、自ら出向いてまで現在の自分が率いているアイアンフリルに引き抜こうと声をかけた。
幸太郎が「出れると思うんですかぁ水野愛そのもののその顔で~!?」と無駄に煽りつつ、SAGAアリーナでのアイアンフリルの前座出演に愛を出さないことを決めたことによる混乱や、偶然にも引き抜きの場面を覗き見てしまい動揺した純子(とさくら)との間に一悶着ある等したものの、幸太郎から託されたエレキギターにより、愛抜きでもバンドベースの新しいパフォーマンスを見せつけた純子&フランシュシュからの呼び掛けに応える形で、改めてフランシュシュとして結束に加わった愛による第1期以来となるゾンビィであることを活かした感電パフォーマンスを目撃する。
自分が予想してた以上のフランシュシュの実力を認めつつも諦めずに愛に声をかけた詩織だったが、愛だけでなく、他のフランシュシュの面々からも愛は渡さないとの意志を示され、メンバーであり相棒的存在でもあるユイ(CV:金子千紗)から「フラれちゃったね」と言われたことに苦笑しつつも、アイアンフリルとして完璧なパフォーマンスを愛達に見せつける為にステージに向かうのだった。

そして、その後の全国区のワイドショーの出演にて、恐らくは打ち合わせ無しで「佐賀のフランシュシュが最大のライバル」であると言い放ち、結果的にフランシュシュへの注目を集めさせることになるのであった。




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最終更新:2023年06月27日 00:34
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*1 佐賀県内に実在する鳥料理専門の焼肉店