リック・ドムⅡ

登録日:2012/06/28 Thu 11:43:01
更新日:2023/11/08 Wed 01:35:39
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少佐、行ってください。コンペイトウへ、いえ……ソロモンへ!!!


リック・ドムⅡとは機動戦士ガンダム0080および機動戦士ガンダム0083に登場するMS
Ⅱの読み方は「ツー」ではなく「ツヴァイ」



【性能諸元】

型式番号:MS-09R-2(MS-09RⅡ)
頭頂高:18.6m
本体重量:45.6t
全備重量:79.9t
出力:1,219kW
推力:21,000kg×5
    2,500kg×2
合計:110,000kg
センサー有効半径:5,400m
装甲材質:チタン・セラミック複合材

◆武装
360mmロケット・バズーカ
胸部拡散ビーム砲
ヒート・サーベル
シュツルムファウスト

◆搭乗者
カリウス・オットー
リリア・フローベール
ユイマン・カーライル
ギュスター・バイパー
ギー・ヘルムート
ジオン公国軍一般兵
デラーズ・フリート一般兵



【概要】

マ・クベが提唱した「統合整備計画」に則り再設計されたリック・ドムである。
全体的にリック・ドムより性能は向上しており、稼働時間の問題はゲルググJと同様に背部にプロペラントタンクを2個増設することにより解決し、胸部拡散ビーム砲の攻撃力も向上している。
場合によっては、シュツルムファウストも携行することがあったようだ。
一年戦争終盤に生産されたため少数量産にと止まっているも、一年戦争時にサイド6攻撃に使用されたり戦後0083時点のデラーズ・フリートも相当数保有している。

設計の優秀さからかネオ・ジオンドライセンの開発母体となっている。


なお、『0080』のMSの大半がそうだが、元々はOVA発売当時の時代に合わせてリ・デザインされた普通のリック・ドム、謂わば「リック・ドム Ver.出渕裕」であった。
しかし商品展開では別機体であった方が都合がよかった為、まとめてバリエーション機と設定された経緯がある。



【武装】

◆ジャイアント・バズⅡ
ジャイアント・バズの改良型。
弾頭を新型に変更した事で火力を強化、更に照準用スコープと排ガス処理機構にも手を加えたことで操作性も向上し、ドム系列以外にも扱い易くなっている。


◆MMP-80 90mmマシンガン
統合整備計画で開発された最新型のMS用マシンガン。
初速・貫通力に問題のあった旧来のザク・マシンガンよりも対MS戦闘用に最適化された強力なマシンガンで、利便性の良さからこちらを装備した機体も多かった。

前期型と後期型があるが、本機はどちらも使用する場面がある。


◆ヒートサーベル
ランドセル左側面にマウントした接近戦用装備。
機能は従来と変わらない。

実は初登場である『0080』の時点では設定に無く、『0083』に登場した際に改めて付け加えられた。


◆拡散ビーム砲
従来のドム系では目眩まし程度の威力しかなかったが、出力が向上して近接戦闘に有効な装備になったとされる。
ただし、映像作品では一度も使われたことがない。


◆シュツルム・ファウスト
統合整備計画で開発された使い捨ての携行ロケットランチャー。
命中率を補助する物は一切無いので移動目標に当てるのは至難の業だが、コストパフォーマンスの良さの割に威力は抜群でしばしば使用された。


◆超大型ヒートサーベル
マルコシアス隊のギー・ヘルムート少尉機が装備した試作兵器。
対艦用に開発された物で、機体の全長を上回る巨大さに違わない強力なパワーを持つ。

形状は違うが、ドム・グロウスバイルの超大型ヒートサーベルとほぼ同様の物。


◆その他
ザク・マシンガンなど、ジオン製のMS用火器ならおおよそ使用可能。



【劇中の活躍】

  • 0080
ティベ型重巡洋艦グラーフ・ツェッペリンの他ムサイ級軽巡洋艦数隻に搭載されてサイド6付近での陽動作戦に使用され、連邦軍のジム・コマンド相手に奮戦を見せる。
その後の行方は不明。生き残っていたとしても乗艦と共に降伏したのだろうが…


  • 0083
主にカリウス・オットーが使用。アナベル・ガトーガンダム試作2号機の護衛としてソロモン宙域に出撃、連邦軍に発見されるもジム隊に対して単機で迎え撃つ。
その後にガトーの回収も行っているため、カリウスの技量もあってか10機以上のジム改を返り討ちにするか撤退させるか、最低でも撒いてきている。
次ぐ、最終局面では、ニナを乗せた脱出ポッドをガトーから受け取り、アクシズ先遣艦隊と合流しアクシズへの脱出を果たす。


マレット以外のグラナダ特戦隊が搭乗。
フォルド曰わく「ドムもどき」。
小説版ではアクト・ザクとのコンビネーションでフォルドのガンダム5号機を追い詰めるが、ガンダム4号機のビームランチャーによってリリア以外の機体は撃墜された。



【バリエーション】

  • リック・ドムⅡ(コロニー仕様)
0080で登場したコロニー戦仕様の機体。ライトグリーンカラー、ザクカラーとも呼ばれる。
コロニー戦仕様という事が転じてゲームでは地上でも運用可能という解釈がされていることもある。


  • リック・ドムⅡ陸戦用
OVA「夢のマロン社宇宙の旅」に登場。
名前だけだとどっちで使えばいいのかわからない機体であるが、劇中ではジャブローでホバー走行していたので地上用なのだろう。

スパロボでは、なぜかドムⅡとして地上ステージで出ている。もしかしたらリックドムⅡ陸戦用なのかもしれない。


  • プロトタイプリックドムⅡ
0083冒頭で一瞬登場。エギーユ・デラーズの機体で、ガトーが強奪……もとい借り受けようとするがデラーズの説得を受けて押しとどまったために出撃することはなかった。

OVAでは上半身のみだったが、後にピクチャードラマの模擬戦で登場。
見た目はリックドムⅡとは大きく違い、無印リックドムに近い……というかほぼドム・トローペンだがピクチャードラマ出演時に下半身や背面のデザインが書き起こされ、設定や名称も決まった。
メタ的には一瞬の出番のリックドムにトローペンの設定画を流用したため見た目が似ているのだと思われる。

プロトタイプの設定で決まるまでは書籍などからドム・フュンフと呼ばれていたが、ジオニックフロントに全く関係ないドム・フュンフが登場したため設定がややこしいことになっている。
まとめると、エギーユ・デラーズ専用リックドム(見た目がドム・トローペンそっくり)→「なんで宇宙にトローペンあったんですかね」「多分別物だよ。名前はドム・フュンフとかでいいんじゃない?」→別のドム・フュンフがゲームに出たためデラーズドムはフュンフではなくなる→プロトタイプリックドムIIとして設定が固まる、という流れ。

そのためデラーズドムはドム・フュンフと呼ぶと認識している人がいたり、ROBOT魂プロトタイプリックドムIIは玩具用にトローペンを流用してでっち上げたバリエーション機と思われていたりもする。



ガンプラ

0080展開当時に(当時の基準としては)オーパーツレベルの1/144スケールの物が宇宙仕様のみ登場。
パッケージアートではジム・コマンドの顔面を肘打ちで粉砕している。
(完成品アクションフィギュアROBOT魂のパッケージではこれのオマージュで、0083版リック・ドムIIがジム・カスタムの顔面を肘打ちで粉砕している)

後にHGUCでポケ戦シリーズが発売されている間にノーマルカラーとライトグリーンが発売された。
HGUCはやや古いキットのため、肩の引き出し構造もないが、武装も一通り揃っており(多少スマートかもしれないが)プロポーションも良好である。
ライトグリーンは逆シャアシリーズ展開中にいきなり発売されたため、多くの人を「?」とさせた。

旧キットもHGUCとは違い重厚な感じでプロポーションは今でも十分通用する良キットである。


【ゲームでの活躍】

戦場の絆
REV.3.15より支給されたコスト200の格闘機。地上と宇宙ステージ両方で出撃可能。
ホバーは殆どかからないが、機動1を選択するとホバーが強化される
機動5(コスト+40)を選択すると背中にプロペラントタンクを装備し、ブーストリミッター解除&ダッシュの持続時間が強化される。

メイン武器は相手をよろけさせ易いMMP-80マシンガン、威力はドム・トローペンに劣るが硬直が無いラケーテン・バズ、弾が遅く誘導も弱いが威力が高いジャイアント・バズがある

サブ武器はリロードが長いが弾が当てやすい拡散ビーム砲、シュツルム・ファウスト

ドム・トローペンと比べて連撃回数も武器の数も勝っているが、使用率はグフ・カスタム等と比べると伸び悩んでいる模様。
他の機体と違い、旋回速度は機動・装甲双方で低下される。


◆機動戦士ガンダムバトルオペレーション2
350コスト汎用機。リック・ドムからコスト50上がっており、宇宙適正は保持したまま地上にも出撃できるようになった。
武装は威力0だったスプレッドビームが僅かながら攻撃力を持つビーム砲に変わり、さらにシュツルムファウストも携行。主兵装も合わせて即撃ち即よろけ3種はこのコスト帯では破格と言える。
欠点はそれらの武装単体では回転率や取り回しが悪いことと、ドム系共通のその図体の大きさでありながら、マニューバアーマー等のよろけ軽減スキルを持たない事。
以前は上記に加えて図体がでかいくせに耐久は平均以下と言う致命的な弱点をも抱えており、適性がある宇宙でもギリ失格、地上戦に出すのはもはや敗退行為とも呼べるレベルだった。*1
23年10月の調整でまともな耐久力と格闘火力とパーツによる拡張性を手に入れた。豊富な即よろけ武装やブースト射撃可能なビーム砲で先手を取り、強力な格闘を捻じ込む機体。
このコスト帯の地上戦でに溢れるアンカー系武装*2を持たないため、如何に先手を取れるか、アンカー持ち機体とのタイマンを避け味方との連携を取れるかが重要な機体となっている。




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最終更新:2023年11月08日 01:35

*1 勝率44%、ライバル勝率31%。与ダメは汎用平均の8割にも満たず、被撃破数に至っては平均の1.25倍。ここまでやらかしてる機体は少なくともここ半年で戦績公開された中には見当たらないレベル

*2 連邦水泳部のアンカーやグフ系のヒートロッドが持つ中近距離で強よろけを付与できる格闘武装。コンボ火力が大きく伸びるため先手を取られて味方に援護を貰えなければ大ダメージ必至。