マホカンタ

登録日:2012/06/03(日) 12:38:42
更新日:2023/10/14 Sat 21:47:59
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まほうおばばAは バシルーラを となえた!

ひかりのかべが じゅもんを はねかえした!

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「マホカンタ」とは、ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズに登場する呪文である。

【概要】

ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』から登場した呪文。
対象者1人に対して、全ての呪文を跳ね返す光の壁を作り出す。
名前の由来は恐らく「魔法に対するカウンター攻撃」→「魔法カウンター」→「マホカンタ」。

効果は単純明快で、「マホカンタ状態で呪文を喰らった場合、その呪文の使用者にそのまま跳ね返す」。
その特性上、自分の呪文だけは跳ね返されない。
一部の作品では自分以外にも唱えることができるが、基本的には自分にしか掛けられない。

呪文攻撃主体の敵にはマジックバリア以上に有効な防御手段。ただし味方の呪文を跳ね返してしまう特性上、考えなしに使うと死を招く。
例えば呪文オンリーの敵ならこれで大丈夫だが、強力な打撃やブレスを織り交ぜてくる敵の場合、最初にマホカンタを使ってしまうとスクルトやフバーハが掛けられなくなる(ただし、フバーハは一部の作品では反射されない)。
また回復呪文も反射してしまうので、自分でベホマが使えるようにしておくなり、あるいは道具や特技による回復を行う等工夫していきたい。
補助呪文と違って全体掛けは不可能、もちろんいてつくはどうにもしっかり打ち消される。
判断力の高い敵は、複数人の味方にマホカンタが掛かっていると*1呪文攻撃を控えるようになる。

全呪文反射とだけ聞くと確かに強力なのだが、上記のように無視できない欠点を内包している為、どちらかと言うと癖が強い上級者向けの呪文。
慣れないうちはマジックバリアの方が有効か。


なお反射した攻撃呪文は当然敵にダメージを与える為、防御だけでなく攻撃にも使える。
ただし敵は自分の攻撃属性に耐性を持っていることが多く、ダメージ効率はあまり良くない。
その為攻撃手段としては見なさない方が無難で、ダメージを受ければラッキー程度に考えておくのが吉。
一部のやり込みでは火力として使われることもあるが。


因みにミラーシールド・光のドレス等、一部の防具は自動で呪文を反射する能力が備わっている。
ただし発動はランダムである為信頼が置けない他、肝心な所で味方のベホマやフバーハ、さらにはザオリクも跳ね返したり等不利に働く局面も少なくない。



…とまあクセの強い呪文というイメージが強かったこの呪文だが、9にて「味方の呪文は跳ね返さない」という仕様に変更。
更に全員に覚えさせるべき盾スキルにこの呪文と同効果の「ミラーシールド」の技があるので、今までより使う機会は増えたと言えよう(だがミラーシールドは盾スキルを極めれば職業に関係なく使える上、燃費もマホカンタと同じ、さらに特技なのでマホトーンで封じられないという、マホカンタの完全上位互換なため、これを覚えるとマホカンタの存在意義が無くなってしまうという問題が…)。

更に反射した呪文もかなり敵に通りやすくなっており、高レベルの魔王のイオグランデなんかを総反射すると2000ダメージくらい受ける事も…。


余談だが、FC版3(リメイク版では修正されている)には、マホカンタを利用したバグ技が存在する。
マホカンタ状態の敵にホイミをかけて、跳ね返った呪文で回復すると、回復量が200程度に増加するのだ(ベホイミやベホマを跳ね返した場合は逆に回復量が大幅に落ちてしまう)。
またマホカンタ状態の敵にマホトラをかけた場合、自分にマホトラがかかって一度自分のMPが減少し、直後に回復するが、この時にMPの回復量が減少量を上回る事がある。
これを利用すれば、マホカンタを使う敵を利用してHPやMPを回復できる。
ただし、マホカンタのかかった味方にマホトラやホイミを唱えても回復量は変化しない。
またマホカンタ状態の敵にメガンテを使うとゲームがフリーズしてしまう。

モンスターズではJOKER2以降の作品に常時この状態になる特性『つねにマホカンタ』を持つモンスターが登場している。所持モンスターはゲマ、デスピサロ、エビルプリースト、ゾーマ、キラーマジンガ等原作で使っていたもしくは戦闘開始時からこの効果を持っていた者が多く、所謂『原作再現』である。
名前から見てわかる通り、自分に向けられた呪文を常時シャットアウトできるがその代償として最大HPが25%下がる。
これの対となる物理版に『つねにアタカンタ』(つねにアタックカンタ)が存在する。

ダイの大冒険では大魔王バーンが使用。
ポップのメドローア(当たれば即死の呪文)が放たれるのを見てから着弾前にマホカンタを使用して反射という極悪な使用法を披露した。
さらに真・大魔王バーンは魔法攻撃だけでなく物理攻撃さえも無力化してしまう超高速の掌圧「フェニックスウイング」も使用する。
また、マホカンタの効力を持つシャハルの鏡というオリジナルアイテムも登場。

【関連呪文/アイテム】


◆天空の盾
使用時にマホカンタの効果。5では呪文と違い自分にしか使えないが、青年期中盤結婚と同時にルドマンから結婚祝いとして入手。
なお、ルーツとされる説のある6のスフィーダの盾はマホターンとなっている。

◆さざなみの杖
3のみ登場。レアすぎてまず使われない。

◆さざなみの剣
7のみ登場。自分にしか掛けられないが、PS版では何故か味方が仁王立ちしている時に使うとそちらに対象が変わる。
リメイク版では対象を選べる。

◆マホステ
マホカンタと似ているが、反射するのではなく「呪文の効果を一切受け付けない」。
跳ね返す方が強いからマホカンタの下位互換に見えるかも知れないが、こちらは勇者が使えるので任意で使いやすく、しかもマホカンタと違って自分以外に使用可能なので、むしろこちらの方が使いやすい。
また敵にかけると、AIがそれに反応して敵に呪文を使わなくなるので、クリフトのザキやミネアのラリホーの無駄使いを防いだり、ブライにバイキルトを使わせたりできる。
敵のマホカンタで反射された呪文は自分のマホカンタでは反射できないが、マホステは反射された呪文も無効化できるのも特徴。
だが5ではマホカンタが自分以外に使用可能となった事や、「めいれいさせろ」が追加された事の影響でリストラされてしまった。
ちなみにリメイク版ではターン経過で効果が切れるようになった(これはマホカンタも同様)。また敵にかける事ができなくなった上に、マホカンタが自分以外に使用可能になったため、存在価値が低下している。

そして、長い時を経て10で再登場した。マホカンタと同様に味方からの呪文には影響なし。
しかし「かけられるのは自分のみ(マホカンタは自分以外に使用可能)」「無効化できるのは1回だけ」という仕様で、ほとんど役に立たないと言われることに。
のちに上方修正され、マホカンタよりも大幅に詠唱時間(使用から効果を発揮するまでの時間)が短縮され、さらに効果時間内なら何度でも無効化できるようになり実用的なレベルとなった。
相手にマホカンタがかかっていると呪文の使用を止める頭の良い敵であっても、マホステがかかっている相手には呪文を使おうとするため、無駄行動を誘発できるというメリットも。
11では敵専用呪文。キングスライムや、パンドラボックスなどが使用する。

◆マホターン
6と10では1回魔法を跳ね返すと消滅するマホカンタ。
7では1ターン限定のマホカンタ。

どちらの作品でも使い勝手は微妙なので影は薄い。
一応メリットとして、6では「マホターン発動→敵の呪文跳ね返す→マホターン消える→味方の呪文が掛かる」といった用途が使えないこともない。
あとDS版ではマホカンタと違って自然消滅しない。
また7では先制効果がついている模様。

どちらかと言うと、敵が使う場合にマホカンタでは少し強すぎるので代わりにマホターン……という風にバランス調整として登場することが多い。
6の場合ニフラム等の反射されても困らないような呪文をかけてよく消されるが。
ミラルゴはマホターン(最優先)→他の攻撃という行動パターン上、二フラム等で逐一消してやると2ターンに1回しか攻撃してこなくなる。

【別ゲーの似た効果の魔法】


◆リフレク
『ファイナルファンタジー』シリーズ版のマホカンタ。
ただし、実際は細かい所で仕様が色々と異なる為、全く違う運用方法が求められる。
どちらかというとこの魔法からではなく、召喚魔法やアクセサリで範囲や時間を補って使うのが主流となる。

◆マカラカーン
女神転生版のマホカンタ。
発動した1ターンの間全ての魔法を反射し、味方にかける魔法は反射しない。
この魔法を所持しているのは速さが低い悪魔が多い。その為継承せず普通に使った場合、敵の魔法をくらった後にマカラカーンという虚しいことになるので注意。
とは言え、その問題をクリアすれば物理攻撃反射の「テトラカーン」と併用するとあまりにも便利な魔法であり
速さを大きく強化できるソウルハッカーズやペルソナ2ではこの魔法が猛威を振るった。
これ以降の作品だと仲魔やペルソナを自由に育てられるというシステムとのバランスの問題から、消費MPがかなり重くなった上、
ボス相手に使用すると反応して発狂モードに突入したりと使い勝手が大きく下がった。
また、万能相性の魔法攻撃に対しても役に立たない。

◆ミラール
『エストポリス伝記』版のマホカンタ。
手に入るのは中盤、エルフのジュリナが加入してからだが、その性能は非常に優秀。
全体攻撃は大半が魔法なので強力な攻撃を粗方防げる、味方の魔法は跳ね返さない、消費MPは僅か、数ターン必ず持続と至れり尽くせり。
特にボスキラーとして性能が高く、ラスボスの連戦はミラールを味方に順番に掛けていけば殆どの敵を完封できる。
主人公が回復魔法を使えるので、ジュリナがミラール役になっても回復がおろそかにならないのも有難い。
雑魚には普通に殴った方が早いことも多いのと、入手がやや遅いのが難点だが、結構なバランスブレイカーである。





追記・修正は敵の呪文を跳ね返してからお願いします。



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最終更新:2023年10月14日 21:47

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