カミヤドリ

登録日:2018/10/16 (火曜日) 01:35:00
更新日:2020/10/04 Sun 18:05:44
所要時間:約 10 分で読めます




「カミヤドリから『誰か』を守る・・・」

『守る』(その)ための右腕さ」

概要

「カミヤドリ」は僕だけがいない街で有名な三部けいによるマンガ。続編の「神宿りのナギ」についてもここに記載する。
両作とも連載は月刊少年エースで行われた。(「ナギ」のみ当初はエースアサルトで連載されていたが1年ちょっとで廃刊した)

銃と硝煙と怪物蔓延る世界観、作者が大好きなネパール的な雰囲気満載の舞台、スラムと残飯、ほぼ全裸の褐色ヒロインの存在など合う人にはとことん合う作品。
全5巻、続編も全3巻ととても読みやすいので短めでおもしろいマンガを探しているなら是非にでも読むべし。

ストーリー


カミヤドリ編

人間のみならず全ての生物に寄生し怪物化させるウイルス「カミヤドリ」。カミヤドリに感染し発症した者は殺すことでしか救えない。
人工的にカミヤドリを人体に共生させることで効率的に感染者を殲滅する「右腕(ライトアームズ)」の一人、ジラルドは感染者やカミヤドリを利用するテロリスト、暗躍する悪意と戦いながら人間だった怪物を殺すという葛藤やカミヤドリという存在自体に向き合うことになる。

神宿りのナギ編

カミヤドリと人類の戦いが激化する中「右腕」(ライトアームズ)の不可解な殉職が連続する。新米の右腕(ライトアームズ)である少年、ナギは次々と死んでいく仲間たちの意思を継ぎながら合流したヴィヴィとともに事件の真相を追う。

用語


カミヤドリ

動植物問わずあらゆるモノに寄生、感染し怪物化させるウイルス。感染し、発症した者は燃やすか特殊な武器でしか殺せない。虫のように繭となりそこから生まれるもの、人の精神に影響し操るもの、生物を狂暴化させるもの、建築物や生前の感染体に擬態するものなど様々なタイプが存在する。
長い研究の成果でライトアームズやカミヤドリ感染者の情報を特定するサーチャー、サーチャーの意思を言語化するトーカーなどのカミヤドリの力を有効的に使用する能力者も現れている。

右腕(ライトアームズ)

右腕にカミヤドリを寄生させることでカミヤドリ感染者に共鳴させ的確な必殺を浴びせることのできる特殊能力者。職種としては警察官にあたるが他隊員と比べかなりの自由が認められており、服装や所持する武器種、作戦行動中の自由行動、その他諸々好き勝手に働く遊撃手の役割。カミヤドリを人間に共生させることができるのは体質に完全に関係するため応募者のうち4~5%ほどしかなれない。カミヤドリが寄生している右腕は呪文のタトゥーが掘られており暴走を防いでいる。また、当然感染者であるため発症し怪物化するリスクも持っており抑制剤を定期的に摂取している。

特捜(スカッドラ)

正式には「特殊捜攻隊」。公安(警察的な組織)の中でもカミヤドリに関する事件、戦闘に携わる特殊部隊。ライトアームズもここに所属する。組織内はライトアームズなどが個人的に雇用しているヴィヴィのような者もおり意外にザルらしい。点数式で支給品がもらえるため勤務外でも講師などのバイトをしている者も多い。

登場人物

  • 「左きき」(レフティ)ジラルド
主人公。27歳のイケメン。童顔に生やしたあごひげがセクシー。仲の良い仲間からはもっぱら愛称のジルと呼ばれる。うんこ拭いたタオルで顔を拭って気絶したり褐色少女のおしっこを舐めて気絶したりうんこ拭いた水を飲んで気絶したりなにかとシモのほうに縁があるお方。
かつては相棒のキャロスとともに狂気の右腕(マッドライティ)と呼ばれるほどのハッピートリガーだったがとある事件をきっかけに「命をうばうならせめて自らの意思で殺したい」と左手に銃を持ち替えた。ライトアームズでありながら左手で銃を扱う様をまわりから疎ましく思われ時には罵倒されることもあるがあくまでも救えるものは救うというスタンスを貫く。
使用する武器はハサミ型のヘンテコな形の銃「シザース」。ヴィヴィに持たせているものと違い銃身が切り詰められているため左手でも扱いやすくなっている。
発症した感染者はもう救えないと理解しながらも人間を撃つという行為や死んだ仲間、失った故郷の重荷に苦しんでおりそれでも前を向いて戦う姿勢を信頼する者も多い。

  • 「小道具」(ガジェット)ヴィヴィ
褐色の肌、長い黒髪、健康的な尻とおっぱいを持つ推定年齢12~15歳のヒロイン。ぱんつはいてない。ジルの現在の相棒で少数民族ロジェク人の末裔。ジルたちのいる中心地から遠く離れた僻地の村で暮らしていたため共通語は下手で片言で話す。口癖は「コロソウ」。ついでに不思議ちゃん属性も持ち合わせており野良犬にまぎれて残飯を漁ったりストリートチルドレンに服を恵んで全裸になったり、かと思えば知人であっても危険と判断すれば迷わず攻撃したり何を考えているのかよくわからない。そしてそこが魅力。かわいいよヴィヴィ。かわいいよヴィヴィ!
出てくるたびにだいたい全裸、アクションするたび毎回まるだしのサービス精神の塊みたいな少女。
他人の動きをほぼ完ぺきにトレースすることが可能で楽器の演奏や折り紙も一度見ただけでこなすことができる。抜群の運動神経と戦闘センスから特捜入りしてすぐに左ききの男の小道具(レフティズガジェット)と呼ばれるようになった。
使用する武器はジルと同じくハサミ型の銃。クレボルトが参加した後は彼からもらったものと辺境の村から持ってきたものを組み合わせたやっぱりハサミ型の大型刀剣で戦う。
神宿りのナギではなりゆきからナギと行動を共にすることになる。月籠りにより現界したサーチャーと雰囲気がそっくりなど謎の多き少女。

  • アリサ
特捜の作戦立案、指揮を執る26歳の女性。おっぱいがでかい。尻もでかい。ヴィヴィほどではないが結構な頻度でそのプロポーションを晒す。勘がよく、まったく根拠のない提案でもアリサ発案のものであれば一応は実行されるほど信用されている。
もとはサーチャーの意思を伝えるトーカーの役割を持っていたが平均よりも発育が良かったためトーカーの能力を失い任を解かれ初の生き残ったトーカーとなる。(トーカーは初潮前の少女のみがなれる)。
公安の施設で暮らしていたところたまたま幼少期にジルと出会いスラム街の子供たちと仲良くなる。その後は初代ライトアームズのマドックスやジルの影響から彼と共に特捜入りする。
下の人間に情報を隠匿しカミヤドリ関連の事件の裏に公安のトップがいるのではと怪しんでおり恋人になったジルや旧知の隊員にたびたび調査を依頼している。

  • 「影刻み」(シャドウメーカー)ナギ
神宿りのナギの主人公。16歳。ライトアームズでありながら左手でも右腕同様に銃を撃つことができる天才。年相応の無邪気さと容赦なく感染者を殲滅していく様を皮肉を込めて影刻みと呼ばれる。若輩ながら他隊員から浮いているが、ライトアームズとしての給料のほとんどを一緒に暮らす孤児たちのために使うなど家族思いの面を持つ。
使用する武器は二丁の拳銃(おそらくモデルはベレッタM92)。フート死亡後は彼の愛銃を受け継ぐ。
+ ...
実はライトアームズの理論とは違う技術(ストークス)の成功者。一般のライトアームズよりも格段に強化されたセンスを持っている。

  • 「傷モノ」(スクラッチ)キスミ
kiss me.
スタイル抜群の美少女ライトアームズ。ピチピチの20歳。卓越した身体能力を持ち敵との間合いを一瞬で詰めることが可能で、その格闘術を活かし武器は主に右手に装着したかぎ爪を用いる。ちなみにスリーサイズは上から83・55・90お尻が大きいのが悩みらしい。
胸元の大きく開けた服と二つに結んだ髪が特徴。裸オーバーオールというフェチズムの塊のような衣装も見せてくれるイかしたキューティーライトアームズ。信頼を寄せるものにはいい意味で隙だらけだが敵に対しては基本容赦はない。
本編より16年前に起きた集落全滅事件の犯人の娘で唯一の生き残り。その際犯人である父に首を斬られた傷を揶揄してスクラッチと呼ばれるようになる。孤児となってからは娼婦たちにせめてキスミだけは人に愛される生き方をしてほしいと育てられやがて大切な人を守るために特捜へと入隊する。その経緯から「傷モノ」を娼婦に育てられたことから発生した通り名だとキスミ本人をよく知らない隊員からは認識されている。

  • 「軍医」(ドク)ウルベル
ライトアームズでありながら医者兼、研究者として公安でカミヤドリ研究を行っている。ライトアームズ全員の定期検査や新技術の検知も行っておりジルたちにとっては必要不可欠な「マッドサイエンティスト」。

  • 「狂犬」(マッドドック)キャロス
ジルの幼馴染で元相棒。現在は死亡扱いになっている。クマの酷い眼つきと一部だけ色が違う前髪が特徴。幼いころから暴力的で排他的な性格をしておりジルとともにライトアームズとなった後も変わることなく残虐にふるまう。非発症者であろうと問答無用で銃撃に巻き込み仲間の隊員であろうと他者を見くびる姿勢を微塵も隠さない。使用していた武器は巨大な機関銃(おそらくBAR)。子守歌を歌いながら片手で機関銃を振り回すその姿は他隊員から悪魔と恐れられる。
とある事件を経て左手に銃を持ち替えたジルを見て「飽きた」キャロスは作戦中、何者かに銃撃され死亡する。
+ ...
大方の予想通り生存しており公的に死亡扱いになった後は公安直属の「調査部」として暗躍している。神宿りのナギにて本格的に登場。ジルと即席のコンビを再結成しライトアームズ殺しの事件に決着をつけるために戦うことになる。幼少期のナギに出会っていたことがある意味きっかけでもあるかもしれない。

  • ガトー・クラマ
特捜の隊員。ガトーは口のみ覆うガスマスクに革ジャンを着た大男。クラマは小さな体躯のガスマスク。

  • 「60人殺し」クレボルト
元陸軍大尉。カミヤドリの実験施設を強襲し一人で警備兵、研究員、感染者を含めた60人を殺戮したとされる凶悪犯。事件後、廃墟と化した元実験施設で赤い雪が降る現象が発生し調査のために案内役としてキスミに雇われる。ライトアームズではないが軍部に所属していただけあって戦闘は得意。

  • 「役者」(アクター)レドナ
特捜上がりのライトアームズでジルの後輩にあたる。目つきが悪くかきあげた髪をヘアバンドでとめた不良然とした見た目をしている。芝居がかったしゃべり方や大げさなアクションなど映画のキャラクターのようなふるまいからアクターと呼ばれるようになった。
使用する武器は特捜標準装備のショットガン(SPAS-12)。かっこつけのくせに堅実な武器を選んでいるあたりレドナらしい。
後の連載で過去にジルやキャロスと面識があったことがわかり初期の描写と微妙に違和感が生まれている。

  • 根なし草(デラシネ)マドックス
人類最初のライトアームズ。カミヤドリの核を唯一正確に撃ちぬける存在であるライトアームズであることに責任を負っており他隊員の安全を優先するあまり自身の危険を顧みない癖がある。発症したジルの両親を撃ち殺したことから孤児となったジルのことを気にかけていた。
作戦中に両腕を失う大けがを負いジルに自分を撃たせる。彼のシザースと精神を引き継ぎジルはライトアームズを目指すことになる。




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最終更新:2020年10月04日 18:05