アナザーファイズ(仮面ライダージオウ)

登録日:2018/10/14 Sun 01:55:51
更新日:2024/03/26 Tue 23:04:57
所要時間:約 3 分で読めます





FAIZ

2003



「何でもする! 何でもするからカリンをっ…!」


アナザーファイズとは、『仮面ライダージオウ』に登場する怪人「アナザーライダー」の1体。

身長:186.0cm
体重:91.0kg
特色/力:生体エナジーの吸収と供給
変身者:2003年(ファイズの時代)の佐久間龍一
契約したタイムジャッカー:オーラ
モチーフ:仮面ライダーファイズ
デザイン:篠原保
登場話:第5話、第6話
※身長・体重は、仮面ライダーファイズ 通常形態/アクセルフォームと全く同じ。


概要

第5話、第6話に登場したアナザーライダー。
変身者はアナザーフォーゼと同じく佐久間龍一。劇中ではアナザーフォーゼのマスクやボディが剥がれ落ち、その下から現れる形で出現した。
その実態は2003年の時代に現れたタイムジャッカーオーラと契約した当時の佐久間が、
本来の仮面ライダーファイズ乾巧から奪った力で作り出した「アナザーファイズウォッチ」を埋め込まれて変身した姿。

劇中では、アナザーフォーゼ同様に「天秤座生まれの女子高生」から生体エナジーを奪う為に活動する。

変身者である佐久間は後に第25話で再登場。
現在は天文台の職員となっており、 レグルスの光と位置がおかしい ことを他の施設に連絡していた。
直後に現れた加古川飛流に契約者だったことを問われたが何のことか分からず、アナザーエグゼイドに変身した飛流に力を奪われ気を失ってしまう。


容姿

仮面ライダーファイズの通常形態の面影を残しながらも、アナザーライダー特有の歪でグロテスクな外見。
全体のカラーリングはファイズと同じ黒・赤・銀がベース。
巧を思わせる手首スナップの仕草を見せ、初登場時にはアナザーフォーゼの「宇宙キター!」から繋がるという秀逸な演出となっている。
ちなみにデザインを担当しているのは、『仮面ライダー555』でオルフェノクのデザインを担当した篠原保氏。

Φを模した黄色い複眼の内側には、炎のような模様やオルフェノクを思わせる白いライン、垂直になったアナザーライダー特有の眼球がある。
触覚は横から見ると、魚のヒレかの羽を思わせる形状となっている他、
ファイズの裏モチーフである鮫のような歯を剥き出しにし、強く食いしばっているような口がある。
頭部のデザインは、『555』のラスボスにして、設定上ファイズのモデルであるアークオルフェノクに似ているという意見も多い。

胴体部は元のファイズに比べると非常に筋肉質な体格となっており、胸・肩・腿にかけてフォトンストリームに当たる部位も存在。
下半身そのものはアナザーフォーゼと同じ外見で、四肢はアナザーフォーゼのモジュールベイスメントの意匠が残っている。
だが、下半身のデザインは元のファイズにもフォーゼにも見て取れるように工夫されている。

フォトンストリームの色は通常形態同様に赤色だが、その形状は本物の血管のように歪んでいる。
胸は人間の肋骨のような見た目となっており、腹部にはファイズドライバーをモチーフにしたベルトがあるが、ファイズフォンに当たる部分は爬虫類の眼のように見える。
右肩にはFA(ファ)IZ(イズ)、左肩に「2003」の年号が描かれている。


能力

固有の能力はアナザーフォーゼと同じく、襲った対象の生体エナジーの吸収と供給。
アナザーフォーゼのように何らかのデバイスを用いることはなく、襲った人間を直接青い炎のような生体エネルギーに変換・吸引する仕様となっている。
だが、2011年の時代では何故かアナザーファイズの力が消えかかっており、この能力も失われつつある状況となっていた。

戦闘では特に武器は用いず、徒手空拳による格闘で戦う。
更にはライダーキックを思わせる飛び蹴りを必殺技としているが、その際に赤黒いエネルギーが発生していることから、ファイズ ブラスターフォームの「超強化クリムゾンスマッシュ」を意識しているとも。

歴史改変の影響

2003年の時代で力を奪われる直前、巧はエレファントオルフェノク(突進態)に車ごと圧し潰されかけた園田真理を助けるべく、エレファントオルフェノクにクリムゾンスマッシュを喰らわせようとしていたが、
その途中で佐久間がオーラと契約してアナザーファイズになった影響でファイズの力を失ってしまう。
この際、前回のフォーゼと違って巧の腰にはファイズドライバーが残ったままだったため、この場面だけ切り取れば、ビルドやエグゼイド同様に記憶と力もある程度維持していた可能性はあるが、
最終的には巧からファイズとしての力や記憶だけでなく、歴史改変によってオルフェノクの存在も消滅したと思われる。*1*2
オルフェノクが存在しなければ流星塾も設立されなかったはずだが、佐久間自身の過去に関わる為か消滅を免れたようである。
だが、佐久間と関係のある草加が、アナザーフォーゼ/アナザーファイズの起こす事件に関わっていたことから、巧も草加と同じく事件解決の為に行動している。

ちなみに仮面ライダーの力を失った巧は、流しでクリーニング「西洋洗濯舗 菊池」の仕事を続けている(「西洋洗濯舗 菊池」のポイントカードを名刺代わりにしている)。


劇中での活躍

第5話「スイッチオン!2011」

第5話開始時、天ノ川学園高校においてアナザーフォーゼとして活動。詳しい詳細はアナザーフォーゼの項目も参照。
第5話終盤でフォーゼアーマーに変身したジオウに倒されるが、炎の中でアナザーフォーゼの身体が崩れ落ちる形で登場した。

第6話「555・913・2003」

アナザーファイズとしての姿を現すが、再びアナザーフォーゼの姿に戻って行方をくらませてしまう。

やがてアナザーファイズは2003年の時代において、佐久間がオーラと「ある契約」を交わしたことで誕生したことが判明。
佐久間が交わした契約の内容とは「交通事故で死んだ山吹カリンを生き返らせる」というものであった。

佐久間はアナザーファイズの固有能力によって、死んだカリンと同じ天秤座生まれの女子高生を生体エナジーに変換し、そのエネルギーをカリンに与えることで彼女を蘇生させることに成功。
以降も同じく天秤座生まれの女子高生を狙い、生体エネルギーをカリンに与え続けることで彼女を生き長らえさせていた。その為、カリンは一度死亡した2003年時から全く容姿が変化していない。

だが、佐久間の思いとは裏腹に、カリンは既に死んでいる自分が他者の命を奪ってまで生き長らえることに苦痛と罪悪感を感じており、
自分と同じく養護施設「流星塾」で育った草加に自分を殺してくれるように頼んでいた(佐久間も草加やカリンと同じく流星塾で暮らしていた仲)。
その為、前回における草加の行動は一種のミスリードであった。

一方、概要にもあるように佐久間のアナザーファイズの力は2011年の頃には失われつつあり、そのことに不安を覚えた佐久間は自らスウォルツによってアナザーフォーゼウォッチを埋め込まれる*3ことで、
ファイズとフォーゼの力を併せ持つアナザーライダーと化していたのだった。
その為、アナザーフォーゼの行動を含めると佐久間は2003年から2018年までの15年もの間、アナザーライダーとして活動していたことになる。

その後、ソウゴとゲイツは佐久間を止めるべく2003年と2018年の時代でそれぞれアナザーファイズとアナザーフォーゼを撃破する策に出る。
2003年の時代において、タイムマジーンでやって来た仮面ライダーゲイツと対決する。

ゲイツとの戦闘では格闘戦を繰り広げるが、ゲイツはソウゴを通して巧から受け取ったファイズライドウォッチでファイズアーマーに変身。
ファイズアーマーの「エクシードタイムバースト」にライダーキックで対抗しようとキック同士のぶつかり合いになるが、最後は力で押し負けて爆散した。
描写はないが、アナザーファイズウォッチも破壊された模様。

事件は解決したもの、ソウゴは巧と弦太朗にブランクウォッチを渡し忘れており、ツクヨミに指摘されると慌てて2003年と2011年に向かうのであった。

第25話「アナザージオウ2019」

加古川飛流が変身するアナザーファイズが登場。
仮面ライダーウォズ フューチャーリングキカイの必殺技を受けたアナザーエグゼイドから変身したが、直後に飛流が変身を自ら解除したので戦闘は行っていない。

第28話「オレたちのゴール2019」

加古川飛流によって、佐久間とは別の人間にアナザーファイズウォッチが埋め込まれたことで復活。
アナザーライダー軍団の1体としてジオウやゲイツと戦うが、最後はファイズアーマーを装着したゲイツに倒された。

第43話「2019:ツクヨミ・コンフィデンシャル」

アナザージオウⅡ率いるアナザーライダー軍団の1体として登場。他のアナザーライダー同様、身体に刻まれている年号が「2019」に変化している。
スウォルツの命令により、用済みとなったウールとオーラを抹殺すべく、アナザーWや海東と共に追跡。
海東から2人の居場所を伝えられ襲い掛かるも、そこへ駆け付けたジオウとゲイツに妨害され、ファイズアーマーに変身したゲイツのエクシードタイムバーストで撃破される。

その後アナザージオウⅡの能力で再び復活し、飛流の屋敷までやって来たソウゴ達を迎え撃つ。
アナザーカブトやアナザー鎧武と共にディケイドと戦うも、ディケイドスラッシュでまとめて倒された。


余談

  • 第6話において、アナザーファイズ誕生の際にオーラから「今日から貴方が仮面ライダーファイズよ」と言われているが、
    原典『555』を知る多くの視聴者から「目だよ!」とツッコミの声も上がった。

  • アナザーライダーはその設定上、誕生後はジオウ達に倒される2018年まで野放しのはずなのだが実際には、
    アナザークウガとアナザー電王は誕生後すぐ2018年に移動し、アギト・ブレイド・響鬼のアナザーライダーは2019年製、アナザー龍騎に至っては詳細な経緯が不明である。
    そのため、結果としてアナザーファイズは上述の通り(途中でフォーゼの力を継ぎ足したとはいえ)暗躍していた期間が断トツで長いことになる。
    もしかすると、他のアナザーライダーの力も長期間使い続けると減退していくのかもしれない。*4



追記・修正は、タイムジャッカーと契約してアナザーファイズになってからお願いします。

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最終更新:2024年03月26日 23:04

*1 恐らく巧もオルフェノクではない普通の人間になったと考えられ、同時にエレファントオルフェノクの存在も無くなった事で真理が襲われる歴史そのものも消失したと思われる。

*2 ファイズギアは武器として以外にそれぞれが同型のスマートブレイン製の電子機器としての側面も持つため、そちらの機能のみが残ったと考えれば、アナザーファイズ誕生と同時に記憶諸々が消えていたとしてもおかしくはない。ただベルト自体には特に他の機能が持たされていないのでどういう扱いになっているのかは不明。好意的に考えるならツールキャリアー、555本編の言葉に準えるなら腹巻き…だろうか?

*3 スウォルツ曰く「実験」「新しい体験」

*4 ただ、アナザーライダーはオリジナルの仮面ライダーに加えてそのライダーの敵の存在も引き受けるため、オルフェノクの特徴である「短命」が力の減退という形で反映されたとも考えられる。