宝多六花

登録日:2018/10/14 Sun 01:45:51
更新日:2024/03/02 Sat 09:39:35
所要時間:約 10 分で読めます





もし、また怪獣が出るなら戦ってほしい。

友達守れるのは響君とグリッドマンだけだから……。




出典:SSSS.GRIDMAN、OP映像より、2018年10月6日~2018年12月22日まで放送、TRIGGER、
「GRIDMAN」製作委員会、Ⓒ円谷プロ Ⓒ2018 TRIGGER・雨宮哲/「GRIDMAN」製作委員会


概要

『宝多六花』とは『SSSS.GRIDMAN』のダブルヒロインの一人。

CV:宮本侑芽

偏差値がそこそこ高めのツツジ台高校に通う高校一年生。響裕太のクラスメイト。
青黒い髪を長く伸ばしたクールな美少女。今どきの高校生であり気怠げな口調。
キャラデザのコンセプトは「手が出せない無理めの女子」。

身長は155㎝、2002年12月5日生まれの15歳。O型。

グリッドマンが苦戦している時に「ウルトラシリーズだったらな~」とぼやく将を「何言ってんだコイツ」と言わんばかりの醒めた目で(そうぼやく度に)見たり、
初戦闘で怪獣をグリッドマンが撃破したことに喜ぶ同盟の男子二人に対し、気疲れのせいか非常にドライな反応をしていたりと基本的にはクールだが、
怪獣によってクラスメイトが死亡した事実にショックを受け、それ以降街中に怪獣が現れれば真っ先に友達や母親の心配をするという友達・家族想いな一面や、
記憶喪失になった裕太を文句を言いつつ家まで送る、『ジャンク』があることで自宅が実質グリッドマン同盟の溜まり場になっているのを黙認するなど、お人よしな一面も持つ。


身体的な特徴として、かなり足が太めである。『SSSS.GRIDMAN ~Past & Future~』でのキャラ紹介時声優陣の第一声が「(足が)太い!」だったほど。

画像出典:SSSS.GRIDMAN 第6回「接・触」より(2018年10月6日~2018年12月22日)
TRIGGER、「GRIDMAN」製作委員会
©円谷プロ ©2018 TRIGGER・雨宮哲/「GRIDMAN」製作委員会

これは監督が言うには新条アカネとの差別化のためであるし、なにより男は足が太いか細いかの二択に好みが分かれるので、どちらの需要にも合わせる為である。
また太ももを魅せるためか靴下とスカートも短い。短すぎてパンツが見えそうで見えない、いわゆる「はいてない」状態。
そのため声優陣の第二声が「穿いてない?」だったほどである。それほど視線が下半身に向けられる子なのだ。
円盤特典のキャラ画によれば本人も太さを気にしているもよう。
じゃあなんでそんな短いボトムス。


実家はリサイクルショップ『絢』を経営しており、本作のキーアイテムである『ジャンク』もここにある。
六花ママが意外にオシャレな食事を作るらしく、ある日の朝食はフルーツグラノーラと緑のスムージーだったり、またある日の夕食はなんとチーズフォンデュであったりも。
家族構成は父と母と兄と六花の四人。母方の祖父が本編と同年に亡くなっている。

学生生活では、なみこ・はっすの二人とグループを作り絡んでいる。通称「六花さん軍団」
青山の美容院でカットモデルをした事や、表参道で青学生と間違えられたり、
フランフランでアロマディフューザーを買ったりした事があり、二人からからかいを込めて「六花さん」と呼ばれる事も。
二人からは六花は「無理めな感じが出ている」「社会人と付き合ってそう」と言われ、自分が男子だったら六花に手を出さないとも言われてしまっている。

アカネとは家が近所だが、最近遊ぶことが少なくなっており、そのことを六花は気にしている。

苦手なモノは炭酸飲料。好きなモノはボイスドラマから察するにチーズフォンデュ。
朝食はグラノーラとスムージー。ただ、ボイスドラマによれば中学時代に六花本人が母親に希望した(らしい)ものの、今では普通にご飯を食べたいと思っているとか。
普段履いている靴は、高校入学記念に今は亡き祖父が買ってくれた物。なんと1万8000円のお品。
機嫌がいいと『BELIEVE』の鼻歌を口ずさむ癖がある。
携帯番号は「030-3602-3030」

上記の理由から職業モデルのような意識高い系で孤高の人物、といった誤解を周囲から受け易いが、実際には母親の趣味に仕方なく付き合ううちに影響された結果。
他人との付き合い方が掴めず、かしましい輪に入れず一歩引いた付き合いになったり、プライベートも独りで過ごしがちで、同級生たちと一歩引いて接してしまったりと、
見た目がモデルじみた美少女ということもあってとっつきづらい一面はあるが、その内面は少々人付き合いが下手な普通の女子である。

ざっくばらんに友人のように付き合いつつ、叱るべきところは叱る気さくな母親が居る点を除くと、六花が気にかけるアカネに近い気質の持ち主とも言える。


響裕太とはクラスメイトだが、本編前では友達と言うほど距離感が近くなかった。
本編前では滅多に会話せず、唯一まともに喋ったのは夏休み前の球技大会の時の空き時間で二人っきりになった時だけ。
しかし本編開始時には裕太は六花の家の前で気絶した上、記憶喪失になっている。
記憶喪失になったことについて「嘘だったら最悪だよ?」と咎めるように言ったり、裕太に「友達?」と自分との間柄を尋ねられて不快そうにも見える表情で一瞬黙ったりと、
記憶喪失になる直前に裕太と六花との間に何かあったと思われる描写がちらほらあるが、六花の口から詳細が語られることは(第5話時点では)なく、
当事者以外には話せない内容なのか、なみことはっすに「記憶喪失前の裕太が何故六花の家に行ったのか」と聞かれた時には下手な嘘をついたり、強引に話題を変えたりしている。
第3話も過ぎる頃には裕太と仲良くなっており、ボイスドラマで裕太の事を友達に語る際の音色が優しくなっている。
なお、裕太は「六花」と彼女を名前で呼んでおり、六花も(自分は彼を「響君」と名字で呼びつつも)普通に受け容れているが、
同性・異性問わず、学園関係の登場人物で彼が名字でなく名前で呼ぶのは六花だけだったりする。


内海将からは驚かれるほどタイピングが早く、第一話では彼女のおかげでグリッドマンに素早く内海の指示が伝わった。
そのため『電光超人グリッドマン』での井上ゆかポジにあたる。
ただしタイピングが速いだけ(ノートパソコンの使用も確認できる)でパソコンそのものには詳しいわけではなさそうで、
フリーズした時は電源を抜いたりパソコンを蹴ったりした。一応明言はまだされていないが、あくまで使用できる程度なのだろう。

なお、明かされている没企画『電撃超人グリッドマンF』のあらすじにはいなかった、本作からの新キャラである。

名前の由来はおそらく電光超人グリッドマンの玩具を発売した『タカラ』とその代表製品の『リカちゃん』からと思われる。
GRIDMANの登場人物のキャラモチーフには『トランスフォーマー シャッタード・グラス』があるとネット上では推測されており、
それによれば六花のデザインモチーフはSG版メガトロンである可能性が高い。

ラジオにて明かされたが、実は当初キャラデザはアカネと逆だった。つまり元々六花はアカネの容姿をしていたのだ。
声優オーディションの時点でも六花はアカネの姿をしていたが、キャストが正式に決定した時点でキャラデザが入れ替わっていた。
というのも会議の時に若手の女性スタッフが六花のキャラデザの方が敵で、アカネのキャラデザの方が普通っぽいと言ったため、入れ替える事にしたとの事。


また、BD特典により
「新条アカネがCWに自分の理想のツツジ台を造る上で、六花や彼女が住むジャンク屋に、当時のアカネにとって不要なものを集約した」
と解説されている。
この点や12話のED*1から、「本当のアカネの容姿は六花と同じであり、六花はアカネをベースにしたレプリコンポイドである」可能性が示唆されている。

アカネにとって六花は、自分のコンプレックス等*2の不満点を置き去った存在であれ、
自分自身であるが故に自分を一番理解していて、精神的に追い詰められた時に縋れる存在として捉えているのが窺える言動をしている。
その言動や第9話から、二人が疎遠になった理由を見て取ることができ*3、この時点では真の友達ではなかった。


翌年放送の『ウルトラマンタイガ』では第2話に『六花製菓』と『チョコリッカ』というチョコが登場。
なんでも監督助手の奥野竜也氏が六花のファンであり、どこかにネタを仕込めないかと提案した所、監督がノってくれたため実現した。

本編の活躍

  • 第1話 覚・醒
意識不明状態から覚醒した裕太を見て、それまで口ずさんでいた『BELIEVE』の鼻歌を止めて声をかけたのが初登場。
話をした後にいきなり失神した裕太を自宅に運び入れ、目を覚ますまで看ていたらしい*4
目を覚ました裕太が記憶喪失になっていること、自宅の店先に陳列してある『ジャンク』から謎の声が聞こえていることを本人から聞き、
母親に促されたのもあり、半信半疑ながら裕太を井ノ上病院*5に連れていく。
診察が終わった彼に別れを告げて帰ろうとするも、自宅の場所が分からないという裕太を放っておけず、
彼の携帯から、クラスメイトの中でも特に裕太と仲が良さそうだった内海将にSNSで事情を話し、内海から聞き出した自宅の住所まで裕太を送り届けた。

翌日、『ジャンク』が気にかかった裕太と内海が自宅を訪れ、面倒そうに応対していたところ、突如町に怪獣グールギラスが出現する。
裕太が『ジャンク』に吸い込まれ、グリッドマンと融合・実体化するのを内海と目撃した六花は、グリッドマンと怪獣の戦闘をジャンクから見守り、
内海が見抜いた弱点を『ジャンク』に入力することでグリッドマンに伝え、勝利に貢献したが、精神疲労がピークに達し、勝利に湧く男子二人を家から追い返した。


  • 第2話 修・復
グールギラスに火の海にされたはずの学校が一晩で完全に元通りになっていることを、登校してきた裕太・内海と共に確認した六花。
怪獣騒ぎについても自分たち以外知らないため、夢でも見たのかと不思議がるが、そこで問川たちが来ていないどころか机すらないことに気付く。
登校してきたなみことはっすに何か事情を知らないかと尋ねた六花は、彼女たちが問川たちを忘れていることを知った。

『ジャンク』があることを理由に自宅がグリッドマン同盟の基地にされ、なみこ達と遊びに行く約束をキャンセルさせられた六花は、
自宅を訪れた不審者ことサムライ・キャリバーも加えた四人で、登校していなかった問川たちの消息を確認して回ることに。
その結果、昨日までクラスで話していた彼女たちが皆、高校入学前に死去していたことになっていることを掴んだ。

状況証拠から、問川たちが恐らく怪獣に襲われて命を落とし、その事実も怪獣の存在と同様に超自然的要因で現実改変されたことに気付いた六花は、
彼女らの死を悼んでナーバスになると共に、友達や家族がそうならないためには裕太とグリッドマンの力が必要不可欠であることを察するが、
彼らを自分たちの都合で死地に送り出すことや、戦闘によって裕太が負傷する危険性を考えてか、項目冒頭の台詞に表される内心を打ち明けることを躊躇する。
が、その言葉を聞いたキャリバーに励まされ、その後に出現した怪獣と戦うグリッドマン、裕太、キャリバーの姿を見届ける。
そして、無事怪獣を倒して帰ってきた彼らに、友達や家族が無事か確認に向かう前に、素直な感謝の気持ちを伝えた。


  • 第3話 敗・北
朝から降っている雨にテンションを下げつつ登校していると、訳アリっぽい少年が公園にいるのを目撃。
裕太からの電話を無視しつつ、遅刻すると分かっていながら少年にかまう。
遅刻が確定しているからか、少年と別れてからのんびり登校していたらキャリバーに道中拉致られて帰宅。
そこで裕太と出会い、先ほど電話にでなかったことを謝ろうと思ったものの、怪獣を倒した後でいいやと後回しにしてしまったことで、後悔する事になる。


  • 第4話 疑・心
晴れていたら晴れてたで今度は夏の暑さでテンションを下げつつ、暑さ対策のためにアカネと一緒にバス登校することに。
登校するとなみこたちが人気YouTuber集団『アーカディア』と合コンするので、人数合わせに六花を誘う。
六花自身は乗り気ではなかったが、アカネも行くと言うので提案にのることになる。
翌日なみこたちの愚痴を聞いていると『アーカディア』が一人を残して怪獣に殺されている事に気付く。
最後の一人に危険を知らせに向かう六花だが、時すでに遅く、知らせている途中に怪獣が出現してしまう……。


  • 第5話 挑・発
校外学習でラフティングしにやってきた六花たち。
前回の合コンのおかげかアカネと距離が近くなったため、彼女から日焼け止めを頼まれている。
怪獣が出現した際には裕太たちに避難するように言われたが、密かに追いかけており、『絢』の電話番号を知らなかった二人を助けた。
とはいえ体力がひ弱そうな裕太と太っている内海よりもなく、結果的に足手まといになりそうだったため、裕太に先に行くように促す。


  • 第6話 接・触
なみこは部活、はっすは課題があったので六花一人で帰宅。
午前授業なので家に帰ってもすることがなく、何か買い物をしに出掛ける。
そこでいろいろ物色していると、4話でアカネがパスケースを使っていなかったことを思い出し、プレゼントしようと購入。
帰宅中に少年――アンチと遭遇し、彼が風呂も知らないということを知る。
驚いた六花はアンチを自宅に招き入れ、彼を風呂場に連れて行き、六花がわざわざ背中を洗ってあげていた。
ちなみにアンチは裸だったが、六花は普通に服着用だった。エロ瀬「逆にして欲しい」


  • 第7話 策・略
裕太からアカネが怪獣を創っている元凶だと聞く。
だが話があまりにも現実離れしていることと、なによりも友人のアカネがそんな凶行をしているとは信じがたく、半信半疑だった。
しかし上空に、逆さまになった街のようなオブジェを目撃してしまい、とうとう裕太の話を信じざるを得なくなった。


  • 第8話 対・立
前話で町に起こったことと、アカネ自身からの宣戦布告もあり、遂にアカネが元凶だと悟る。
しかしアカネを説得したいという気持ちが強く、アカネと全面的に戦うという判断をする内海と対立してしまう。
(怪獣によって町と住民に甚大な被害を出したアカネを、戦ってでも止めるという内海の判断は至極尤もな正論である。ただ発言内容が過激だったため、それが互いの亀裂を生んだ。)

その後は、帰宅中のバスの中でアカネと遭遇。
ここで自分はアカネの友達になるために、アカネの作った怪獣から生み出されたという衝撃の事実を知ることになる。
アカネの発言による混乱と説得できなかった無力さに打ちひしがれるが、裕太との会話である程度、落ち着きを取り戻し、後日に内海に謝罪することを決意。
そして当日、アカネの布告通り学園祭を怪獣が襲うが、裕太の機転で被害者はゼロ、怪獣も無事倒される。

その後、(互いに男装、女装というシュールな絵面で)内海と対峙。彼が速攻で謝って来たので、六花も自身の態度と発言を謝罪。
互いに和解して、以前よりも仲良くなった。


  • 第9話 夢・想
開幕から、対象を眠らせて(アカネにとって)都合のいい夢を見せる怪獣バジャックに取り込まれており、
六花は「高校に入ってもアカネと疎遠にならず、彼女と友人のままでいる」という夢を見せられていたが、
「アカネが自分を他の友人共々取り巻きのように扱う」ことに違和感を持ったことをきっかけに、これが現実ではないことに気付く*6
この時点で既に裕太と内海はそれぞれ自分が取り込まれた世界を「現実ではない」と悟り、アカネの「夢」の世界を拒絶していたため、
必死になったアカネに「夢でもいいから一緒にいよう」と引き留められるが、六花はそれを拒絶して現実に戻ることを決意。
前述の通り、「夢」から現実に戻ろうとしていた裕太、内海と共に「夢」から脱出し*7
「夢」の世界のバジャックを裕太と一体化したグリッドマンが倒し、それに呼応して現実世界にも現れたバジャックをパワードゼノンが撃破。
無事にバジャックの影響下から逃れた六花は、「夢」での様子からアカネが精神的に追い詰められつつあることを察し、
同じことを考えていた裕太、内海と共に、そんな状況にあるアカネを助ける決意を固めた。


  • 第10話 崩・壊
前回の話からアカネも精神的に限界が来ていると六花は悟っており、
裕太や内海もアカネやアレクシスと対話もしくは決着を望むことを決意していたため、同盟全員でアカネの実家に乗り込むことに。
その距離、六花の家から徒歩一分
まさに笑撃の事実だが、以前にもこの二人の家は隣同士だと言われてたりする*8
しかしアカネはおらず、会うことは叶わなかった。

その後は、しばらく怪獣が出ない日常が続き、その平和を裕太と共に満喫することに。
そして「明日も怪獣出ないといいね」というフラグ発言後に遂に怪獣が出現。
あからさまにやる気がない造形の怪獣・ナナシAはあっさりと倒されるが、その死骸は不気味に残り続け、
やがてその中から現れた中の人ナナシBのおかしな動きと猛攻の前に、グリッドマンは追い詰められてしまう。
六花は裕太の脱出を願うが、そこに今までグリッドマンと敵対していたアンチが現れると、なんとグリッドマンを援護。
それでも劣勢に立たされるが、自身の定義を刷新したことでアンチは「グリッドナイト」へと覚醒し、
アカネの気持ちを読み取る能力の応用でナナシBの動きを先読みできるグリッドナイトの活躍で、怪獣は倒される。

なんとか勝利を収めたグリッドマン・グリッドナイトの姿に安堵する六花の前に、アカネが現れた。

そして………


  • 第11話 決・戦
グリッドマンの秘密を知ったアカネは、衝動的に裕太をカッターで刺し、ジャンクを破壊するという凶行に及ぶ。
その後アカネが去ろうとするのを止めるも、刺された裕太の安否が最優先だったため、アカネを追わずに裕太の介抱を行う。
しばらくは病院で裕太の見舞いをしていたが、怪獣が現れたことで、六花は立ち上がる。
裕太の看病を内海に任せ、かねてより決断していたアカネとの対話、決着をつけることにしたのだ。

廃墟と化した街中を探していたが、遂にアカネを見つけて対峙。
追い詰められて自暴自棄となり、頑なに自分の言葉を聞かないアカネを説得しようとするが、
アカネは「自分に都合の良い存在として六花を作った」という事実を再度突き付け、突き放そうとする。
しかし、これまでの経験で精神的に大きく成長していた六花は、その言葉を聞いてもぶれることなく、
「自分はアカネと友達ならそれでいい。生まれた意味はどうでもいい」と宣言し、なおもアカネに手を伸ばす。

六花の言葉にアカネも心を開きかけるが、それをよしとしないアレクシス・ケリヴが突如出現し、
彼の手によってアカネが怪獣・ゼッガーに変えられてしまう瞬間を、まさしく眼前で目撃することになってしまった。


  • 第12話 覚醒
変わり果てたアカネの姿に呆然としているところに、アレクシスから追い討ちをかけるがごとく、
「君たちは人間ではなくレプリコンポイド」「今までの友人関係は偽りでしかない」と嘲られるが、
「自分たちの友情は本物だ」と確信していた六花は、アレクシスに毅然と反論し、
「自分たちがアカネの過ちを正し、救い出す」と宣言。
その直後、「自分がグリッドマンである」という事実を思い出し、覚醒した裕太が助けに現れ、
六花は彼の手を取って自宅へと戻った。

その後、アカネを救わんとする裕太とグリッドマンの力になろうとするが、内海は自身の無力さに打ちのめされていた。
そんな内海に、アカネとの対話を経て「真の友達」とは何かを悟った六花は、
「力の有無や役に立つ立たないよりも、ただ友達として一緒に居るという思い、友達の助けになりたい心が大切」と語る。
結成当初はグリッドマン同盟に乗り気でなかった六花だったが、既にグリッドマン同盟は六花にとってかけがえのないものになっており、
そんな彼女の言葉が、今まさに同盟の存在意義を否定し、尻込みする内海に喝を入れたのであった。

そして、ついに「真のグリッドマン同盟」となった彼らに呼応するように、グリッドマンも全ての記憶と力を取り戻した。

戦闘コードを打ち込んでくれ! アクセス・コードは……!

『G R I D M A N』……!

真の力を取り戻したグリッドマンの活躍によってアレクシス・ケリヴは倒され、
そして、アカネもまた、グリッドマンやグリッドマン同盟の助けを得て自らの心の扉を開き、怪獣ゼッガーから元の姿に戻ったのだった。

その後、救出されたアカネと、六花は二人きりで最後の会話をすることに。
自らの行いと、それによって犠牲となったレプリコンポイド…ツツジ台の人々に涙ながらに懺悔し、謝罪するアカネの言葉を、
「友達」として静かに肯定し、しっかりと受け止めていく六花。
アカネとの話が終わった後、六花はアカネに神様として、なによりも一人の友達として「最後のお願い」をする。

だから神様、最後にお願い聞いてくれませんか?

私はアカネと一緒にいたい。どうかこの願いがずっと叶いませんように。

それは、自らの世界…「現実世界」に戻ろうとするアカネの背中を優しく押す、「友達」としての言葉であった。
この言葉がアカネに最後の一押しをして、彼女はツツジ台から去ることになる。
そしてこの際、六花はツツジ台から去らんとする彼女に、定期入れをプレゼントした。
まさにこの六花の「お願い」を形にした、「最後のプレゼント」といえよう。

その後ハイパーワールドへ帰還するグリッドマンを見送った。
ちなみにこの際、グリッドマンはさらっと裕太が六花へと向ける恋心を暴露*9しており、
六花は突然の(間接的な)裕太からの告白に、思わず赤面していた。
宿主の個人情報を漏洩していいのかハイパーエージェント…

最後はグリッドマンがいなくなり眠っている裕太が目覚める瞬間を内海と共に見届けるところで、この物語における六花の役割は終わる。
そしてEDで裕太が目覚めると同時に、別の世界で六花に良く似た一人の少女が目覚めるところで、この物語の幕は降ろされるのである。

グリッドマン ユニバースでの活躍

SSSS.DYNAZENON』とのクロスオーバー作品である本作にももちろん登場。引き続きヒロインを務める。

『SSSS.GRIDMAN』の時と比べて、アカネとの和解や平和が戻ったこと等からか、とっつきづらい雰囲気が薄れ、柔和な表情を浮かべるようになっている。
怪獣がツツジ台に再び現れ、裕太が再度グリッドマンと一体化して戦うようになってからは、特に裕太の行動に対して物憂げで心配そうな態度を見せるようになるが、
既に彼氏彼女の関係であることもあって素直に蓬に心情を吐露する夢芽とは対照的に、自身の心情を直接裕太には言えない、複雑な乙女心も見え隠れする。

なお、裕太との恋愛的な関係の進展は、本編最終回でグリッドマン経由で裕太の自身に対する想いを六花は知ったにもかかわらず、
それから7ヶ月ほど過ぎた本作開始時点でも裕太・六花共に奥手すぎることもあって全くない(それでも以前よりは仲良くはなっている)。
裕太は六花が自分の想いを知っていることや、それに対して満更でもない反応を示していたことを知らないこともあり、
クラスが分かれ、以前よりも学校生活で六花と接する機会が減ったことに焦り、告白しようと決意を新たにしている一方で、
六花が彼に対してどのような想いを今現在持っているのかは不明である。

他方、世界の真実を共有する間柄である内海とも、本編時と同じような友人関係を継続している。
彼のヲタ発言についていけないところは相変わらずだが、それなりに友人として接してきたこともあってか、
彼と口論になっても適当なところで落としどころを見つけて妥協するなど、以前よりも気心が知れている節もある。
なみこ・はっすとも変わらず仲良くしているが、はっすが内海と割と親密になっていることも知っているのかは不明。

突如世界に現れた『SSSS.DYNAZENON』の「ガウマ隊」の面々とは、自宅が彼らの仮の宿となったこともあって接する機会が多く、
特に『SSSS.DYNAZENON』のヒロイン・南夢芽とは、年代が近い同性ということもあってか親しい関係になるが、
彼氏である麻中蓬が絡むと急に饒舌になったりする恋愛怪獣浮かれポンチっぷりには若干戸惑っている*10


さて、本作の時系列はアカネが去ってから7ヶ月後の2019年6月。
六花は学園祭のクラス演劇の脚本を内海と共同で執筆することになった。
そこで彼女が題材に選んだのが、『SSSS.GRIDMAN』で語られた、忘れられた二ヶ月間の出来事であった。
アカネとグリッドマンが去った後、ツツジ台でその二ヶ月間の出来事を覚えているのは内海と六花のみになっていたが、
既にこの世界から去った六花の『親友』であるアカネの存在を何らかの形で残したいという思いもあって、
六花は演劇という形で、彼女とグリッドマンの戦いを描きたいと思い立ったのである。

しかし、出来上がった仮脚本は、クラス内ではあまり良い反応を得られなかった。
特に問題視されたのはアカネの設定。曰く、あまりにも非現実すぎるとのことだった。
アカネの存在を削除すればいいと言われるが、そこは六花にとって何よりも大切な部分であり、妥協することはできない。
六花の思いを察した内海と共に思い悩む中、裕太から脚本執筆の協力の申し出があり、ありがたくそれを受けた六花だったが、直後に怪獣が出現し……。

その他の作品での活躍

時系列は、8話と9話の中間。
裕太や内海と共に時間の巻き戻しに巻き込まれた。しかし1話開始時点での記憶しか持たない。
当初は裕太しか時間が巻き戻ったことを知覚出来ずに、彼の発言もいぶかしんでいた。
後に六花と内海、新世紀中学生の面々も時間逆行を知覚して記憶を保持することに。
また黒アカネが自身の正体を六花に明かしており、明確に本物と違うアカネをどうするか苦悩することに。

しかし黒アカネとの交流で、彼女も一つの命だと悟り、彼女の存在や世界を守る決意をする。
黒アカネを説得して、彼女が生み出したツツジ台には、もう怪獣が出ないと安堵したが、再び怪獣が現れる。
アレクシスが明確な悪意を持って、黒アカネと彼女が制作した怪獣を利用し、町や裕太を危機に貶めたのだ。
絶体絶命の危機の中、グリッドマン同盟と新世紀中学生は思いと力を一つにし、フルパワーグリッドマン・オーバースペックモードを顕現。
黒アカネが創り、アレクシスが利用した終焉の怪獣デイワルダスに打ち勝った。

とある場所の一角で、黒アカネは目を覚ます。そこには六花がいて、彼女に膝枕をしているところだった。
結果的に黒アカネも彼女が創ったツツジ台も救えなかったこと、限られた時間を有効に使えなかったことを謝罪する六花。
しかし彼女は笑って、六花がちゃんと選択してくれたことに感謝を示す。
そして別れ際「アカネ」は六花に一つお願いをする。

「もし六花が、次に誰かとお別れする時は……笑って見送ってあげて」

この切実な願いが叶えられるのは、もう少し後のお話である。

スパロボシリーズには今作初出演。今作では、サポーターの一人として活躍する。
ツツジ台に怪獣が襲ってくるのだが、同時にドライストレーガーが現れる。
グリッドマンが怪獣を撃退した後は、裕太や内海と同様にドライクロイツの一員となり、乗船することに。

実は今作では、本編程アカネと交流をしない。一応アカネも度々ツツジ台から出て裕太たちの前に現れるのだが、彼女は別作品であるエルやブレイブポリスの前に頻繁に現れる。
翻って六花の方は、MJPやバトルチーム、魔法騎士やDLCのULTRAMANに登場する早田進次郎などの中学生、高校生組という同世代の子供たちと仲が良い。
特にMJPのケイやタマキと仲が良く、ケイには料理を教えたり、裕太との関係を根掘り葉掘り聞かれたり、タマキからは「健康的なムチムチ美」という認定で、ライバル扱いされたりする。
(よってアカネはジェイデッカーに登場するキャラで、六花はMJPのサポートメンバーと言われることも…)

もう一つ本編と異なる点は裕太との関係。今作の裕太は「彼の人格を模したグリッドマン」というよりは、「裕太とグリッドマンが一体化」している側面の方が強い。
よって記憶喪失なのは本編同様だが、明確に違う人物という訳ではない。(事実、グリッドマンも自分が出て行っても、自身が宿っていた時の裕太の記憶は残る可能性が高いと明言している)
なので本編程、距離を取らずに裕太に接している。上記に挙げたように、ケイには裕太に対する好意を見透かされている。(逆に六花の方もイヅルに対するケイの思いを把握している)
さらにある出来事で魔法騎士の3人の姿が変わり、その時の光を見た裕太が「可愛かった」と称賛するのだが、
この発言には黙っていられずに、嫉妬しながら「記憶喪失になったら中学生が好きになったんだ」と皮肉を言う程である。

最終的には、原作同様アカネとの別離となるのだが、アカネ加入の条件を達成すると、彼女もドライクロイツに加わりしばらく行動を共にする。
そうなると本編と違い、改心した後のアカネとしばらく交流があるので、原作程の悲壮感がなくなる。
最後は互いの健闘を祈り、笑顔で手を繋いでの別離となった。

余談

本編では、裕太の方は六花に対して異性として好意を抱いていることが明確に描写されていたが、
一方の六花に関しては、第一話の『鼻歌』や「友達?」と裕太に自分たちの関係を尋ねられた時の意味深な沈黙、
そして最終話、グリッドマンから裕太が自分に向けている恋心について言及されて赤面する描写など、
「六花も裕太のことが好きなのではないか?」と匂わせる描写こそあれど、彼女の本心が明確に描かれることはなかった。

ただ、本放送時にリリースされた六花のキャラソン『ガラス玉』の歌詞が非常に意味深なため、
この内容が、六花が内心裕太(記憶喪失)をどう思っているかを示唆するものと考えられている。

その内容だが…はっきり言って非常に重い
そもそも六花が身近な人間を大切に想う性格の持ち主なので、それが好意を抱く異性に向ける想いともなれば相当なものと推測できるが、
それにしても、(歌詞の『君』が裕太だと仮定すれば)彼が六花に寄せる好意の3倍くらいはありそうな激重感情である。

また、この歌詞が本編中の、六花の裕太への想いを表しているものとするなら、
おそらく六花は、具体的な事情(彼に憑依したグリッドマンが、本人も自分が裕太だと思い込んで行動している)こそ分からずとも、
記憶がないこと以外は外見・内面共に以前と変わらないにもかかわらず、記憶喪失後の裕太は別人(グリッドマン)であることをなんとなく察していたと思われる。
あるいは、本編中の六花の、それなりに親しく接しつつもある程度距離もある裕太への対応も、
六花が記憶喪失前と後の裕太を「別人」と見なしていた、あるいは無意識のうちに察していたから故なのかもしれない。





「追記、修正をするかどうかは、私達が決める!」

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最終更新:2024年03月02日 09:39

*1 所謂現実世界において、アカネの髪型だけでなく部屋の間取りや小物のデザインが六花のそれと似ている、という指摘がある

*2 上述の通り、円盤特典等の資料集にて、太ももの太さを六花自身が気にしていることが注記されている。六花の姿でも十分に容姿端麗だからこそ、玉にたった一つ僅かな傷があれば、それが異様に目立って見える心理だったと推測される。

*3 9話で怪獣が見せた夢の世界では、二人は紛うことなき親友という設定だったが、精神的にゆとりのあるアカネは六花を他と同じ取り巻きの一人として扱い、その結果、心理的距離感を抱いた六花はアカネから距離を置くようにして夢から醒めた

*4 いきなりクラスメイトが失神し、自分一人で自宅で介抱するという中々傍迷惑な状況と思われるが、六花の癖を加味すると、少なくとも裕太が目を覚ます直前までは機嫌が良かったことになる。

*5 『電光超人グリッドマン』に登場するヒロインの家である井上病院にちなんだネーミングと思われる

*6 グリッドマンの持つ精神攻撃への対抗策・グリッドキネシスの補助も得ている。

*7 ちなみにこの時3人が夢から覚めるのに走る描写があるのだが、六花の走るフォームが二人に比べて凄く綺麗だったりする

*8 ただし、六花とアカネの家が映るカットで互いの家が一緒に収まることはほぼなかったので、気付かなくとも無理はない。

*9 あくまで「何故グリッドマンが裕太を選んだか」について、「裕太が六花に好意を抱き、アカネの割り振った『役』から自らの意思で脱したためであり、その強い思いに彼に憑依した自分も影響を受けた」と語っただけで、別段悪気はなかったと思われる。

*10 ノベライズ版では、夢芽から延々と蓬のノロケ話を聞かされ、自分の部屋に戻った後にひとり顔を扇ぐ一幕が描かれた。