ロックマン11 運命の歯車!!

登録日:2018/10/13 Sat 22:29:17
更新日:2023/12/24 Sun 14:57:23
所要時間:約 24 分で読めます






待望のシリーズ最新作登場!!

運命歯車が今、再び回り始める!




ロックマン11 運命の歯車!!』(Mega Man 11)とは、カプコンより2018年10月4日に発売された『ロックマン』シリーズ11作目である。
対応プラットフォームはNintendo Switch、PS4、Xbox One、Steam。

前作から実に8年ぶりとなる続編で前作と前々作が原点回帰としてファミコン風のレトロ路線だったが、
本作は「7」や「8」のように対応ハードに準拠した最新のグラフィックを採用している。
キャラボイスも本家シリーズではロックマンロックマン以来12年ぶりに復活を果たした。
前二作の開発はインティ・クリエイツによる委託だったが、今回はカプコン自らが開発を行った。




あらすじ




「ふん、忌々しい夢を見たわ… こういう時はもう一眠りして忘れるに限…らんかもしれんぞ!」

「あの時の研究使えるかもしれん。見ておれ、ライト!」


今日も今日とて世界征服に余念がないワイリーは、ある日不吉な夢から目を覚ました。
そして夢で見たあるシステムの存在を思い出し、ライトへの雪辱を果たすためにシステムの開発を行った。

一方、その頃ライトの研究所では年に1度のロボットの定期健診が行われていた。
ブロックマンの健診が終わり残りのロボットが7体になったその時、突如としてワイリーが研究所を襲撃した。
ワイリーは完成させたシステムを使って、ライト達の目の前で8体のロボットを強奪し逃走した。
すぐにでもワイリーを追おうとしたロックだったが、システムに心当たりがあったライトはロックを制止しシステムについて語り始めた。

「ダブルギアシステム」。それはワイリーが大学時代に研究を進め、あらゆるロボットの性能を飛躍的に強化させる装置だった。
しかし同時に暴走する危険性も孕んでいるとしてライト達の反対もあって研究は凍結され、ライトが進めていたロボットの思考回路に関する研究に集中されることに。
以前より過激な実験をしていたのかライトに度々制止されていたらしいワイリーは、この出来事でついに学会を去りライトとも袂を分かつなど、ライトとワイリーの対立の発端ともなった。

数十年の時を経てワイリーがシステムの封印を解いた以上、今のロックでは歯が立たないと語るライト。
それでも出撃を諦めないロックに対して、ライトはワイリーが大学時代に開発したダブルギアシステムの試作機を組み込むことを提案した。
数日後ライトにシステムを組み込んでもらったロックマンは、みんなに見守られながらワイリーの野望を阻止するため戦場へと向かっていった。


今作の主な要素

  • ダブルギアシステム
今作の目玉であるシステムで、ゲームスタート時から使用可能。
発動・チェンジ・解除は任意でできるが、「ギアゲージ」が最大になるとロックマンがオーバーヒートして一定時間使用が不可能になる。
ギアゲージは時間経過で徐々に減少する他、歯車型のアイテムでゲージが回復する。

スピードギア
ロックマンの周辺の時間の流れがゆっくりと進む。
難所の突破や敵キャラを回避する時に効果を発揮する。
通常はロックマンの動きもスローになるが、後述のパーツでロックマンのみ普通に動けるようにもなれる。

パワーギア
ロックバスターが強化され、手数の増加やチャージショットが二連発になる。
また、溜めに時間がかかる上に一発でオーバーヒートしてしまうが絶大な威力を持つチャージショットの三段階目「ファイナルチャージショット」を発射することもできる。
ゲージが切れてもチャージを撃つか止めるまではパワーギアが途切れないので安心。
また特殊武器も強化できるが、その分消費エネルギーも増える。『Xシリーズ』におけるアームパーツの特殊武器チャージの様な感覚で使える。

ダブルギア
ライフエネルギーが僅かな状態の時に発動でき、スピードギアとパワーギアの両方が使えるようになる。
さらに、パーツ無しでもロックマンはスローにならずファイナルチャージショットを使ってもオーバーヒートしない。
強力な分途中解除が不可能となり、これでオーバーヒートするとロックバスターが単発になるなどのデメリットも存在する。


  • スライディング、チャージショット
ファミコン版をオマージュした前2作ではスライディングとチャージショットが廃止されていたが、今作にて久しぶりに解禁となった。
今作ではメットールやジョーなどのガード状態の敵に対してチャージショットを当てると、ガードを解いて僅かだが怯ませることができる。


  • 難易度選択
前作に引き続き、ゲーム開始時に難易度を4つの中から選択することが可能。

●NEW COMER
本作でロックマンシリーズに初挑戦する人向け。
エネルギーバランサーが標準で搭載され、
残機やビートコール、ショックガードが無限となり、トラップや落とし穴の一発アウトを防止してくれる。

●ADVANCED
シリーズの経験者で、若干のブランクがある人向け。
初期残機が5で、死亡からの復帰時武器エネルギーが全回復する。
どちらかというと「8」に近い難易度。

●ORIGINAL SPEC
現役プレイヤー向けの標準的な難易度。
従来通り初期残機が2となり、ADVANCEDよりもチェックポイントが減少し、敵配置も増える。
チャレンジモードの難易度は一部を除いておそらくこれに準拠。

●EXPERT
上級者向けの最高難易度。
被ダメージと敵の耐久力が増加し、ボスキャラのスピードや一部の技が強化。更に初期状態ではネジ以外のアイテムが出現しなくなる。


  • 保有アイテム数の仕様変更
前作と比べてE缶やW缶の最大保有数が9個から6個、
エディー・ビートコールが3個から1個、ショックガードが9個から3個にそれぞれ減少した。
ただし特定のアイテムを購入することで最大保有数を増やすことができる。


  • エスケープユニット
本作には現在プレイしているステージから脱出するアイテム「エスケープユニット」は存在しない。
ただしイレギュラーハンターXやロクロクのように、OPTIONからSTAGE SELECTを選ぶことでクリアの状況を問わず脱出することが可能。


  • SPECIALS
タイムアタックやポイントゲッターなど各種お題に挑戦できる「CHALLENGES」、
本編をプレイして獲得した称号を確認できる「ACHIEVEMENT」、
ザコやボスの詳細を知ることができる「GALLERY」など特別なモードが選べる。


特殊武器

今作では武器の試し撃ちができる他、上記の通りパワーギアを発動すると性能が強化される。
また従来とは異なりロックマンのボディがカラーだけでなく、倒したボスに似た姿となるなど姿も大幅に変わる*1

  • ブロックドロッパー
ロックマンから3キャラ分離れた位置から空中にブロックを4つ生成して真下に落とす。
隙が少ない上に攻撃範囲が広く使いやすいが、ロックマンの真上にブロックを生成するわけではない点には注意が必要。
またメットールなど頭上を防御する敵には効かず、ブロックの間には隙間がありそこを敵が抜けることもある。
パワーギアを発動するとブロックの数が4倍の16個に増加する。隙間がなくなる上に一気に降り注ぐため耐久力のある敵にも有効。が、燃費は相応に悪く使い過ぎるとすぐ無くなってしまう。


  • スクランブルサンダー
真下や真上に向かって前後に拡散し地を這う高圧電流弾を発射。弾は敵に当たるとスパークを起こし周囲の敵を巻き込む。
燃費が悪くなった代わりに性能が強化されたプラグボールといったところ。スパーク部分は防御中の敵を貫通でき、メットールやタテパッカンも一撃で倒せるという珍しい性質をもつ。
パワーギアを発動すると弾が大きくなり、進路上の敵をスパークを残しながら貫通するようになる。対地戦においてはほぼ隙なし。


  • チェインブラスト
標的に吸着する時限爆弾を正面に投げる。
4連射まで可能で爆弾同士が赤いラインで繋がると、爆弾の個数に比例して攻撃範囲や威力がアップする。
爆弾は地形や敵に接触した後一定時間経過か、十字キー下と攻撃ボタンを押すことでポーズを合図に起爆して円形に爆発する。
これも防御中の敵を貫通でき、またガビョールを倒すことも可能。
パワーギアを発動するとブラストマンが使った特大サイズの爆弾を投げる。爆風は通常版4つ分とほぼ同じ。
破格の貫通力と攻撃力を誇る代わりに連射はできず、何かに当たると即爆発する。当たるまでなら通常通り起爆も可。


  • アシッドバリア
消耗するか時間経過で消滅する劇薬のバリアを展開する。
敵弾を防げるのに加え、劇薬の弾を放物線に発射して遠距離攻撃することも可能。
ジャンクシールドのようにエリアを切り替えても効果は持続する。ただしバリアで敵の体当たりは防げない上、被弾するとその時点で消えてしまう点に注意。
パワーギアを発動するとバリアに攻撃判定が付加され、何かに当たる度に劇薬の飛沫が飛び散る。
他の武器とは異なり、パワーギアを解除しても効果は持続する。


  • ツンドラストーム
垂直方向に巨大な絶対零度のブリザードを発生させる。
さしずめチャージ版ストームトルネードの冷気版というべきか。
発生時間は短いが耐久力の低い敵ならそのまま破壊し、倒しきれなかった敵がいた場合はその場で凍結させる。
トーチマンステージの迫りくる炎の壁を一時的に凍らせることができる。
パワーギアを発動するとブリザードが更に巨大化して画面全体への攻撃に。
その性能故にエネルギー消費が大きく、通常時で最大7発、パワーギア発動時で最大4発しか撃てない*2


  • ブレイジングトーチ
への字を描くように斜め前方に火球を打ち上げ、そこから斜め下に急降下する。
実はこの軌道、トーチマンの飛び蹴りをトレースしたもの。
独特の弾道を描くため当てづらいが貫通力と威力に秀で、スナイパージョーの盾程度なら貫通する。
ジャンプしながら使うもよし、目の前に置く感覚で使うもよし。更に上空の敵はもちろんちょっとした段差の上に居る敵にも有用と軌道さえ掴んでしまえば非常に強力。ちなみに水中でも使用可能。
パワーギアを発動すると火球の急降下が3方向に分裂し、更に広範囲を攻撃できる。


  • パイルドライブ
パイルバンカーによるダッシュ突きを繰り出す。
ガード効果を持つ敵も怯ませる上にガビョールを倒すことも可能。
壁や一撃で倒せない敵にぶつかると爆発し、さらに追加ダメージを与えられる。
このときノックバックが生じるため、即死地帯で使う際は気をつけること。
空中でも発動可能でエアダッシュ代わりになり、タイムアタックでは必須の武器。
パワーギアを発動すると飛距離と速度が強化される。


  • バウンスボール
正面と上下の3方向に3つのラバーボールを発射する。
2連射する他、正面と斜め上下の3方向に撃ち分け可能。
地形や敵に命中するとボールは跳ね返る。破裂した時の音がかわいい。
攻撃力が低く開けた場所では扱いにくいが、ウォールブラスターなど意外な敵の弱点でもある。
パワーギアを発動すると前だけでなく背後にも弾を発射し、同時に6つの弾で攻撃可能。
全武器中最低燃費を誇る。
前作のリバウンドストライカー、9のマグマバズーカを組み合わせたような性能で、同じボール系の前者と比べると使い勝手が向上した。


購入アイテム一覧

一部のパーツは特定の条件を満たすと開発可能になる。
また毎週土曜日になると「アイテム開発強化デー」となり、アイテムやパーツが通常の2割引きで購入できる。

○1UP
毎度おなじみの生首残機が1増える。最大9まで。

○E缶
ライフを全快させる。

○W缶
「7」と同様、全武器エネルギーを全快させる。

○M缶
ライフと全武器エネルギーを全快させる。また、全てが満タンで敵のいるエリアで使うと…

○エネルギーバランサー/エネルギーバランサーNEO
ロックバスター装備時に武器エネルギーを取ると自動的に残エネルギーが少ない特殊武器から回復してくれる。
後者は武器エネルギーを取るとすべての特殊武器のエネルギーが回復する。

○ガードアップ
使用するとミスするまで、もしくはそのステージをクリアするまでの間、被ダメージが半分になる。

○ショックガード(何度かトゲでやられると追加)
トゲに触れた際の即死を防ぐ。
トゲに触れた際に自動で消費され、被ダメージモーション(ダメージはなし)が発生するだけになる。

○エディーコール
炊飯器エディーを任意のタイミングで呼び出すと5個アイテムを出してくれる。

○ビートコール
穴に落ちた際にビートが助けてくれる。

○オートチャージチップ
自動でロックバスターをチャージする。チャージ中に通常弾を発射するとチャージは中断される。

○バスタープラスチップ(バスターを一定数撃つと追加)
ロックバスターの当たり判定が大きくなる。

○パワーシールド(何度か敵や弾に当たっていると追加)
ダメージを受けた際にノックバックが発生しなくなる。狭い足場では地味に便利。
ただダメージ量が減る訳ではないのでそこは注意。

○スパイクブーツ
氷の上でも滑りにくくなる。ツンドラマンステージで有効。

○ショックアブソーバー
ロックバスターを発射した際の反動をなくす。

○スピードギアブースター(スピードギアを何度も使うと追加)
スピードギア発動中の移動速度が通常時と変わらなくなる。

○エネルギーディスチャージャー
ダブルギアがすぐに発動できるようになる。その場合ライフは僅かとなる。

○スクリューキャプチャー
敵を倒した際にネジが出やすくなる。アイテム開発強化デー限定アイテム。

○リカバリーキャプチャー(何度かゲームオーバーになると追加)
敵を倒した際にライフエネルギーが出やすくなる。

○エネルギーキャプチャー(特殊武器を何度も使い切っていると追加)
敵を倒した際に武器エネルギーが出やすくなる。

○クールダウンシステム(ギアシステムを一定回数使うと追加)
ギアゲージの回復速度が上昇する。

○クールダウンシステム∞(クリア後のみ)
ギアシステムの時間制限がなくなり、ダブルギアシステムが使い放題になる(ダブルギアは除く)。

○ミステリーチップ
短時間でステージをクリアすると不思議なことが起こる。

○バディコールプラス
エディーコール、ビートコールの最大保有数が1つから3つに増える。

○缶袋
E缶やW缶の最大保有数が6つから9つに増える。

○覚醒チップ(クリア後のみ)
特殊武器の消費エネルギーを0にする。


登場人物

ちなみにメインキャラの中の人はロックマンとロール以外は全員エグゼシリーズで声を担当していたりする。

心優しい主人公。基本装備は真っ直ぐ飛ぶロックバスター。
今作にてスライディングとチャージショットがやっと使えるようになった。
ワイリーに連れ去られた8体のロボットを救うべく、ライトにダブルギアシステムを組み込むように頼んだ。


ライト博士が製作したお手伝いロボット。ショップ担当。
今作の衣装は8ロールに準拠している。


ライト博士の研究をサポートするお手伝いロボ。ショップ担当。


ロックマン達を製作した科学者。
ワイリーが封印を解いたダブルギアシステムに対抗すべく、
自らも大学時代にワイリーが開発したシステムの試作機をロックマンに組み込んだ。


犬型サポートロボ。今作でも「ラッシュコイル」「ラッシュジェット」の2形態が使用可能。
従来とは異なり特殊武器枠から独立しボタンひとつで呼び出せる他、エネルギーはそれぞれで共有するようになった。


毎度懲りずに世界征服を企む悪の科学者。ドクロのパジャマを愛用する。
今回はダブルギアシステムを使って、新たなる世界征服を開始した。
ライトもシステムをロックマンに組み込んだことを知ると、無断で使われたと激怒しライトを発明泥棒呼ばわりした。
自分も人様のロボット盗んでおいて何を言うか
今作では過去作ではあまり語られなかったライトとワイリーの因縁の一端を知ることができる。


8ボス

今回は純ワイリーナンバーズではなく、定期健診でたまたまライトの研究所にいたところをワイリーに拉致された。
ワイリーによってダブルギアシステムが組み込まれたが、設計ミスかは不明だがスピードかパワーの片方しか発動しない。
GALLERYではそれぞれに製造元が記載されている。

ボイスが付くのは本家では『8』以来となり、GALLERYで聴き直すことも可能。例によって一部のボスは撃破時の断末魔がカオスなことに。

今回は弱点を当てても怯みはしないが、その代わり多くがボスの攻撃を相殺したり、移動パターンに対して比較的当てやすい。
また、相関図は(カットマン要素を除けば)どことなく『1』を連想させるものとなっている。

  • DWN.081 ブロックマン(CV:山本和臣)
製造元:NAKAUME製作所
「オイラのブロックは重いぜ!」

外装工事用ロボット。
小柄でいつも元気いっぱいで現場のムードメーカーだが、負けん気が強くケンカっ早い性格。
いつかは後世に残る世界的な巨大建造物の工事に携わることを目標としている。
研究所を襲撃したワイリーに真っ先に啖呵を切ったが、他のロボット同様ライト達の目の前で捕まってしまった。

体力に応じて行動を変化させていくのが特徴で、最初はドタバタと走り回って「ブロックドロッパー」で次々とブロックを作り出してはロックマンの頭上に振り落とす。
追い詰められるとパワーギアを使って小柄な体格をブロックで覆って巨大化し、怪力を活かして力任せに攻撃してくる。
それをも破られると元の姿に戻って、悪あがきとしてブロックをむやみに投げつけてくる。ブロックはバスターで破壊可能。
難易度が上がると前半に落としてくるブロックの数が増え、EXPERTではパワーギアよろしく16個隙間なく落とすようになる。

弱点はチェインブラスト。積み重なったブロックも爆破で崩れるということだろう。道中の一部ブロックも爆破して突破できる。
巨大化時はブレイジングトーチも効く他、実はダメージを調節すれば巨大化前に倒すことも可能。

遺跡を舞台にしたステージ。
上空からブロックが落下してくるのでジャンプで穴を飛び越える際はぶつかって落下しないように。
コンベア上の後ろから迫ってくる一撃死の粉砕機から逃げないといけないが、前方から迫る複雑に入り組んだ足場を突破しないといけない。

ちなみにブロックマンという名称は「5」のストーンマンの初期名だったりする。
本編より先に配信されたため体験版にて、いち早く戦うことができた。
また、この頃は声優はまだ非公開だったので、戦ってる最中は女性声優が演じているものとカン違いして、
いざ発売となってスタッフロールをみて男性声優であることにびっくりしたプレイヤーが続出したとか。
さすがリアル男の娘声優だのCV:三瓶由布子だのと言われる山本和臣氏である(ちなみに氏は男性なのに女性キャラも難なくこなせてしまう高音の持ち主である)。


  • DWN.082 ヒューズマン(CV:古川慎)
製造元:O.D.A-ELECTRONICS
「充電完了… いくぞ!」

電気設備管理用ロボット。
頭にヒューズが付いているが決して飾りではなく、仕事中に誤って高圧電流に触れてしまっても、切れて電気回路を守るように設計されている。
高圧電流を取り扱う危険な仕事だが、本人のそれに対する使命感は非常に強い。モットーは「電光石火」。
24時間気の抜けない仕事を請け負う関係上無口でいつも神経をピリピリさせているが、
ペットである電気ウナギの「ワット」の世話をするときだけ緊張が解け口元がほころぶ。

ステージ周囲を旋回する電流弾「スクランブルサンダー」を放ったり、そのスピードを活かして瞬時に死角に回り込んでロックマンに攻撃を仕掛ける。
またスピードギアが発動するとスピードがますます上昇し、ヒューズマン自身が雷と化して襲い掛かってくる。
難易度が上がると各攻撃の数が増え、EXPERTでは電撃弾は2連射、スクランブルサンダーに至っては4つ同時に展開してくる。

弱点はバウンスボール。やはり電気は絶縁体に弱い様子。空中を飛び回るだけにただばら撒いても当たりやすい上にスクランブルサンダーを消すこともできる。

発電所ステージ。
オレンジに光る箇所は電流で過熱しているコイル。これに触れるとダメージを受ける。
レーザーを発射する地帯は安全地帯があるので、スピードギアで進みたい。
電極の一部はバウンスボールで破壊できる。


  • DWN.083 ブラストマン(CV:畠中祐)
製造元:B.B-BOMBカンパニー
「本物の爆発見せてやるぜ!」

元々は発破作業用ロボットだったが、現在は映画やテーマパークの爆発効果を担当しているバクハツアーティストとして活動している。
依頼に応じてド派手な大爆発からセンチメンタルな小爆発まで様々な爆発を提供する。
すぐにカッとなり感情を爆発させる程の短気な性格で、
爆発業界の専門誌「月刊爆破時代」の人気コラム「やっぱ爆破!」にて、毎月並々ならぬ爆発へのこだわりを述べている。
ワイリーに改造された結果、自身の爆発欲の赴くまま爆弾を操る爆弾魔となってしまった。

発破作業現場で培った俊敏な動きで「チェインブラスト」などの様々な爆弾をバラまく。
バラまくパターンは飛び上がりながら投げる場合と、放物線状に投げる場合の2種類がある。
追い詰められるとパワーギアを発動させて破壊力抜群の巨大爆弾を投げつけてくる。
高難易度ではパワーギアを使う頻度が上がり、移動やばら撒く爆弾も全体的に高速化する。普通でも弾幕が激しいだけにキレやすく高速化した彼は最早破壊神

弱点はブレイジングトーチ。「1」のボンバーマン同様、爆弾を誘爆させるというところか。
ただ武器が独特の弾道を描くため、活発に動きまくるボスに当てるのはなかなか難しい。
爆弾を一掃できるので投げる瞬間に重ねたり、着地の瞬間を狙えば比較的当てやすいか。
立ち止まった瞬間にスピードギアで動きをスローにさせるか、パワーギアを発動すればより確実。

道中にある木箱は、センサーに接触、または一部の雑魚による爆破攻撃で連鎖爆破を起こしてしまう。急いで進まないと大ダメージを受ける。

ちなみにブラストマンという名義はロックマン&フォルテのバーナーマンの初期名である。


製造元:マチャチューチェッチュ工科大学
「酸の海に溺れろ!」

サイエンティストロボット。
化学薬品プラントで薬品の生成に従事しており、几帳面な性格もあって雑な調合を行えば容赦なく怒る。
薬液プールに飛び込んではプラント内を泳ぎ、四六時中施設や薬品成分をチェックしている。
その様子から「薬液プールの半魚人」という異名を持つ。
ワイリーの改造によって変なスイッチが入ってしまったのか、マッドサイエンティストとなり危険な劇薬の生成に狂喜している。

劇薬を「アシッドバリア」として全身に纏い防御しつつ、劇薬の弾を飛ばして攻撃してくる。
バリアで防御している際には攻撃はなかなか通らないが、バリアを破壊すると動きが止まる。
スピードギアが発動すると足元の劇薬プールに飛び込み、高速で遊泳しながら酸の飛沫を上げてくる。
高難易度になると劇薬のバスター連射が速くなる。

弱点はブロックドロッパー。金属をも溶かす劇薬も岩の塊には効かないらしい。或いはガラスの体なので上からの衝撃に弱いか。
床下を潜っている状態でも当てられる上にパワーギアならアシッドバリアを破ったところにすかさずダメージも与えられる。

薬液だが、お馴染みの水中ステージ。水流、回転リフトで操作ミスしないように。
また浅めの薬液エリアはピペット型の雑魚が出す液体で青→黄色→赤→緑と変化し、緑色はダメージを受けてしまう。実はアシッドバリアなら緑色の薬液に入っても平気。


  • DWN.085 ツンドラマン(CV:川田紳司)
製造元:コサックロボット研究所
「さあ、開演の時だ!」

極地の調査及び開拓を行うために開発されたロボット。
テレビで知ったアイスダンスに魅了され、いずれは世界を飛び回り人前で自分のダンスを披露するアイスダンサーになるという欲求を満たすため、
北極の動物たちを観客に一人練習を重ねている。
当初はゴツゴツした姿だったが、美しい姿になるために自ら改造を重ねた結果現在のフィギュアスケートの選手のような姿となった。
その反面耐久性は当初よりかなり落ちてしまったが、本人は仕方ないと割り切っている。
自身の華麗なアイスダンスを北極に閉じ込めておくことは地球規模の損害であると断言している。

その見た目通り華麗でスピーディーな舞いを披露しつつ、トリッキーな動きで氷を滑りながらロックマンを翻弄する。
スピードギアが発動すると高速スケーティング攻撃で部屋の中央に追い詰め、
そこに絶対零度のブリザード攻撃「ツンドラストーム」でフィニッシュをかける。

弱点はスクランブルサンダー。アイスマンやコールドマンに次ぐ「電気に弱い氷系ボス」であり、地上をスケートで動き回るので効果的に刺さる。

滑りやすい氷のステージ。
一部エリアは吹雪が発生し、向かい風で前に進みにくくなったり、追い風でジャンプ力が大きく上昇する。
白鳥型メカ「アイスワン」の落としていく氷を破壊も被弾もせずにすべて避けると実績が貰える。

ボスは相当な初見殺しだが地上戦主体でスケーティングのパターンを見切れば戦いやすくなることもあってかラバーマンやブロックマンと並んで一番手の攻略候補に選ばれやすい。
難易度を上げてもスピードアップはすれどパターンが大きく変わることも無い為、やはりEXPERT攻略の足がかりにされることも。


  • DWN.086 トーチマン(CV:小西克幸)
製造元:ツバクロ製作所
「トーチ火炎拳、とくと味わえ!」

キャンプ場で働くロボット。
主に火の使い方をレクチャーするアウトドアアドバイザーとして活動する傍ら、
体から吹き上がる炎を制御するために修行に励んでおり、その一環として「トーチ火炎拳」という独自の拳法を編み出した。
しかし修行は半ばで、気を抜くとすぐに火力が上がってしまう。特にバーベキューではターキーの丸焼きをよく焦がす。
一度滝行に挑戦したことがあるが、そのせいで故障しかけてしまった。
意外にノリツッコミが得意。主な相方は中ボスの七面鳥型ロボ「モエターキー」。
燃えたターキーだから焦げターキー…って、ターキー焦がす話それかい!

上段・下段に「ブレイジングトーチ」などの火炎弾を飛ばしたり、ロックマン目がけて飛び蹴りや回し蹴りを放ってくる。
パワーギアが発動すると、全身火だるまとなって自制心を失い凶暴化。炎の輪でロックマンの動きを制限しつつ、強力な急降下攻撃を仕掛けてくる。
高難易度ではブラストマンと同様パワーギアの頻度が増え、更に回し蹴りを中心に狙いが正確になり非常に避けにくくなる。破壊神と化すブラストマンと共に今作最強クラスのボスとの声も。

弱点はツンドラストーム。絶対零度の強風ならば松明の火も消せるだろう。
パワーギアを使えば炎も一掃できる上に、エネルギーが切れる4発ジャストで倒せる。3発で残り体力1なので道中で1発分使ってもOKか。

敵が潜むテントがいくつもある真夜中のキャンプ場がステージ。
背景が燃え盛る場所では背後から即死の炎が迫ってくるが、高低差のある地形や耐久力のある雑魚が邪魔をして攻略は一筋縄ではいかないだろう。


  • DWN.087 パイルマン(CV:てらそままさき)
製造元:NAKAUME製作所
「俺のパイルは、世界一ィィ!」

工事現場で主に基礎工事を担当する、万能型建築支援ロボット。
職人気質の長男「クイイチロー」、優柔不断な次男「クイジロー」、しっかり者の三男「クイサブロー」の三体の杭打ちロボット兄弟が合体した姿。
合体中の主導権はクイイチローが握るが、調子が悪い時はクイサブローが担当する。
「とにかく突貫!」がモットーで暑苦しい性格の持ち主。
猪突猛進の精神と工事を進める使命感を持ち合わせており、請け負った仕事は何があってもやり遂げる。
同じ製作所出身のブロックマンとはたまに現場で一緒になると、仕事終わりにロボットオイルを飲みに行く程の仲。
ワイリーに改造されて以来使命感が暴走し、無秩序な工事を延々と続けるようになった。

大柄な見た目に似合わず機動力が高く、パイルによる高速突進「パイルドライブ」や自身の体を変形させて突貫するなどしてロックマンに襲い掛かる。
また、ジャンプの着地時に振動が起こり、巻き込まれると動きが封じられてしまう。
パワーギア発動と共に部下の杭打ちロボット達と更に合体して、圧倒的な破壊力の極太パイルで攻撃を仕掛ける。
難易度が上がると純粋にスピードアップ。それだけかと侮るなかれ、元々の巨体故に単純な突進でも相当避けにくくなり、更に振動に捕まってからの復帰もシビアになっている。

弱点はアシッドバリア。流石に劇薬強酸に突っ込むのはマズいようだ。
とは言え体当たりを食らうとバリアが解除されてしまうため、劇薬の弾で攻撃するのがメインとなる。
むしろ人によっては無理にバリアを使うよりバスターで戦う方が楽かも。

地下の工事現場を進むステージ。
道中は矢印のラインに沿って三体の杭打ちロボット兄弟が飛来し、リフト地帯では特に厄介。

日本国外版では「インパクトマン(Impact Man)」と表記される。


製造元:コーゴーゴム×MOMOS ROBOT
「レッツ、ホッピーング♪」

元々は衝撃テスト用のロボットだったが、現在は室内アスレチック施設「ポインポインパーク」にてインストラクターとして働いている。
かなりの巨体だが、無邪気な楽天家で、楽しく跳ね回っていたいお年頃。
そのせいで客を跳ね飛ばすなど迷惑をかけることもあるが、本人はあまり気にしていない。
愛くるしい声やまん丸のボディのおかげで、子供達からはアイドルとして扱われている。
最近自ら生み出したトランポリンとエクササイズを融合した新感覚エクササイズ「ホップボクササイズ」が主婦層を中心に人気が広がっている様子。

ゴム製のボディを活かしてとにかくフィールド内を跳ね周りながら、急降下して押しつぶしてきたりものすごく伸びのあるパンチを繰り出す。
強力な攻撃を受けるとカウンターとして「バウンスボール」という技で、頭部と手足を分離させて一斉に跳ね周る攻撃を仕掛ける。
大柄だがスピードギアが組み込まれており、発動すると目にも留まらぬスピードで縦横無尽に跳ねまくる。
高難易度になると全体的にスピードアップ。といってもパイルマンほど強くはないのでツンドラマンに並ぶEXPERT攻略の癒しとも。

弱点はパイルドライブ。ゴム風船パーン!と、いいたいがバラバラになって「バウンスボール」によるカウンターを確定で使うので、その後の立ち回りには注意が必要。
胴体部分に追撃できるのでスピードギアで2発目を狙うのもあり。

ゴムボールがたくさんあるカラフルなステージ。
高い所から落ちると反動で大ジャンプさせる足場や、触れるとバウンドするゴムボールで移動に苦労してしまう。
ゴム手袋の仕掛けは、ショットで当てると半回転し、3秒後に元の位置に戻るがその時にロックマンがいると横方向に弾き飛ばす。

日本国外版では「バウンスマン(Bounce Man)」と表記される。

また、この人も声優の演技で驚かされたプレイヤーも多いキャラ。
あんなまるまるに太った巨漢が、白い悪魔と同じ人だなんて想像のその字もできっこないだろう。


歯車城ボス

28年ぶりに登場した、イエローデビルシリーズの第3号機。
分離攻撃の他、目玉には歯車(スピードギア?)が内蔵されており、そこからビームを飛ばしてくる。
分離攻撃を活かすためにスピードギアが組み込まれており、発動するとボディを9体に分離させて一斉に動き出す。滑らかで中々キモい(褒め言葉)。
この時1体だけ目が開いている本体がおり、それに攻撃してダメージを与える形となる。
大柄なボディを活かしてパワーギアを組み込む案もあったが、予算の都合もあり三日三晩悩んだ末に現在の仕様となった。
ちなみに分裂パターンは1のイエローデビルとまったく同じ。
高難易度では分裂がスピードアップ。ORIGINAL_SPECでも相当だがEXPERTでは目を疑う速さに。

弱点武器はチェインブラストだが、通常版よりパワーギア版の方が当てやすい。
シリーズ経験者ならば「弱点は電撃…でも真っ直ぐ飛ばないから違うか…?」という思考を辿ったはず。


  • 歯車城ステージ2:モンバーン
ワイリーマシン11号を開発する過程で生み出された戦闘ロボット。
周囲を頑丈な外装で覆っており、ダメージを与えるにはまず攻撃を何度も加えなければならない。
またワープしたり追尾ロボットやショット連射で攻撃してくる他、
内蔵されたパワーギアを使用して巨大なビームを複数回放ってくるなど攻撃面でも抜かりはない。
当初はスピードギアとパワーギアを別々に備えたロボットを2体作る予定だったが、
頑丈な外装を開発するために時間がかかった結果、最終的にパワーギアを持つ一体に絞られた。
外装にはメットールのヘルメットやジョーのシールドに使われる鋼材をふんだんに使用しており、ワイリーはその防御力に自信を持っている。

弱点はバウンスボールおよびパイルドライブで、外装を簡単に開けることができる。

道中はガビョールやメットール等の頑丈な敵が多数登場。防御を貫通する特殊武器やダブルチャージを上手く活用したい。


  • 歯車城ステージ3:文字通りの被害者の会、もとい8ボスとのボスラッシュ。


  • 歯車城ステージ4:ワイリーマシン11号
長めのリフトに乗る以外はボスまでほぼ一本道。モンバーンの制作費で予算が尽きたのだろうか。

ダブルギアシステムの粋を凝らしたドローン型のワイリーマシン。
両サイドのミサイルポッドから追尾する大型ミサイルで攻撃する。大型ミサイルは足場として利用可能。
ミサイルポッドはあえてミサイルを遠回りの軌道で打ち出すことで逃げ回るロックマンをゆっくりと眺めるため、という悪趣味な理由で前後逆に取り付けられている。
ある程度体力が減ると目の部分からワイリーの姿が見えるようになり、歯車を地面に下してベルトコンベアを動かして、
マシンの頭部からWと書かれた赤いエネルギー弾を円を描きながら発射する。

第一形態を撃破すると過去作のワイリーカプセルに相当する第二形態となる*3
ワープしながらスピードギアの力でホーミング弾を撃ってきたり、パワーギアの力で歯車をローラーのように形成してロックマン目がけて体当たりを仕掛ける。
ある程度体力を減らすと両ギアを同時に発動。4つの歯車に組み込まれた特別な冷却システムによってオーバーヒートせずに使用でき、撃破するまで効果が切れない。

弱点は第一形態がアシッドバリア。第二形態はアシッドバリアとスクランブルサンダー。最終形態はチェインブラストなら歯車の盾を貫通してダメージが通る。





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最終更新:2023年12月24日 14:57

*1 スタッフが前2作の時点で特殊武器のイラストは出尽くした感があるとコメントしていたので、今作にて大幅に内容を変えたのかもしれない(オフィシャルコンプリートワークスR20+5のP89、P95を参照)。

*2 裏技として後者の場合通常版を一回放てばその分だけ回数が増える。

*3 GALLERYではワイリーマシン11号(第二形態)としか書かれていない。

*4 勿論ライトは全てが終わった後、ライトットのダブルギアシステムを取り外すつもりではいたが。