登録日：2018/10/13 Sat 00:27:09
更新日：2022/06/07 Tue 20:58:30
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ハダカ裁判とは、ドラマ
リーガル・ハイ第2期、第7話にて行われた3件の裁判のうちの1件である。
本作に限らず法廷を舞台としたフィクション作品は多々あるが、
バカバカしさ&カオスぶりはおそらくトップクラス。
【関連人物】
演:伊勢志摩
原告。郷田の行為にショックを受け、慰謝料請求の民事裁判を起こす。敬虔な信者らしく常に黒い外套を纏っている。
演:橋本じゅん
被告。いわゆる裸族で、家の前を通った香苗に挑発的な態度で股間を見せつけた。毎朝7時から10分間だけ今のカーテンを開けている。
主人公。被告代理人。いつものように屁理屈とオーバーリアクションで法廷をかき乱す。
【顛末】
ある日曜の朝、原告の大石香苗は礼拝のため教会へと向かっていた。
だがその途中、ある民家に住む男性・郷田が窓越しに全裸で股間を見せつけてきた。
このことにショックを受けた香苗は男性恐怖症となり会社は休職、入会していた結婚相談所も退会することになってしまった。
黛は、損害賠償及び精神的苦痛に対する慰謝料請求は正当なものであると主張する。
誰もが人目を気にすることなく自分らしくいられる場所…それが自分の家です。
独身の郷田さんは家では基本的に全裸です。何が悪いんでしょう？
対する古美門は、カーテンが開いていたのは事実だが、日曜の早朝だから人が通らないと思って閉め忘れていただけであり、香苗に迫ったように見えたのもカーテンを閉めようとしただけと主張。
香苗さん、失礼ですが男性経験はおありですか？
なっ、何てこと…
本件とは無関係であると異議を申し立てる黛だが、古美門はお構いなし。
原告は男性に対し過剰な自意識と歪んだ倫理観をお持ちのように見受けられるので。
香苗さん、成人男性のイチモツを、生で見たのは初めてですか！？
なっ、なな、何を聞いてるんですか！？
ではわかりやすく言い換えます。男のお〇〇〇〇を見たことはありますか！？
お、おお、おぞましい！
傍聴席の女性陣はドン引きし、香苗は十字を切って祈りを捧げる。
神が創られしありのままの姿のどこがおぞましいんですか！？男のお〇〇〇〇がなぜおぞましいんですか？
異議あり！不適切な表現です！
どの言葉が不適切なんですか！？
法廷でお〇〇〇〇なんて不適切で…
お〇〇〇〇が不適切ならば何と言えばいいんですか、(ｷｭｲｰﾝ)ですか！？(ﾋﾟﾛﾛﾛﾛ)ですか！？
だから…(ｷｭﾙﾙﾙ)とか(ｷｬｰ!)とかいろいろ言い方あるでしょ！
(ﾊﾞｷｭｰﾝ!)とか(ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ!)とか！
その辺にしとこう真知子！どんどんエグくなってる。
本田の説得で我に返る黛。えげつない言葉の応酬に耐え切れなくなった香苗は気分が悪くなりこれ以上は無理だと言い、本田は休廷を願い出る。
何でお〇〇〇〇と言ったくらいで気分が悪くなるんだ、
いい年して男に免疫のないカマトトのせいで露出狂の変態扱いされ、迷惑しているのは被告のほうなんです！
請求は断固拒否します！！
休廷を願い出てるでしょうがぁ～！！
郷田の同僚の女性が証人として出廷。
郷田の脱ぎたがりは社内では有名であり、「全裸さん」というあだ名で呼ばれていると語る。飲み会で野球拳を行った際には、勝とうが負けようが脱ぐという暴挙に出たこともあったという。
郷田に自分の裸を人に見せたい願望があるのは明白であり、当日もカーテンを開けていたのはわざとだったと本田は主張。
対する古美門は証人に、野球拳をやり全裸になったのはあなたの知る限り何回かと問う。
「少なくとも1回は…」という証言を捕まえて「1回だけなんです、誰だって泥酔しハメを外すころはありますよ」と述べ、会社という環境が噂に尾ひれをつけて脱ぎたがり・全裸さんなどと広めただけだと反論。ついでに変顔をかまし黛たちを挑発する。
また別の日、郷田の近所の住民が出廷。
その住民の家からは角度的に郷田の家のリビングが丸見えであることを話し、証拠写真も提出する。カーテンを閉めるように注意しに行ったこともあったが効果はなく、開いている時間が日曜の朝7時から10分間と決まっていることもあり、意図的に開けているとしか思えないと証言。
2人目の証人の証言を受け、黛は郷田になぜ同じ曜日・時間にカーテンを開けているのかと問う。
「朝の空気を入れ替えるため」と郷田は答えるが、黛はその時間帯はちょうど香苗が教会へ行くために通る時間であり、香苗に対し特別な感情を抱いていた郷田が偶然を装って裸体を見せつけていたのだと主張。
そのような行為に性的興奮を覚える男性がいるのは事実であり、性的嗜好もそれぞれである。ただし、相手に精神的被害を与えることは許されない、故意に猥褻行為に及んだ計画的犯行であると訴え、郷田に猛省と賠償金の支払いを受け入れるよう促す。
裁判長に意見を求められた古美門は「ありません」と返し、黛と本田は勝利を確信する。
しかしそれも束の間、古美門は前回中断した香苗への反対尋問の再開を希望。
不適切な表現は極力避けると前置きし、趣味について問う古美門。
「映画鑑賞でしょうか」と答える香苗に「そのようですね、この1か月で少なくとも12本の映画をご覧になっています」と返す古美門。どうしてそれを知っているのかと顔を引きつらせる香苗。
古美門は香苗の行きつけのレンタルビデオ店に蘭丸を送り込み、彼女が借りているビデオをチェックさせていたのである。
「ラストタンゴ・イン・パリ」「氷の微笑」「ベニスに死す」等々…その12本のうち11本には男性の全裸もしくは上半身裸のシーンがあります。
うち7本にはそれはそれは濃密なベッドシーン、うち2本には何と男性同士のラブシーンがありました。
やはり映画の選考基準として男性の裸は欠かせませんか？
映画は芸術です、そんな目で見ていません！
マーロウ・ブランドとマイケル・ダグラス、どちらのお尻が好みでした？
異議あり！
大石さんの性的嗜好を知りたいんです。どんなタイプの男の体に興奮するのか。
{女性に対する侮辱的発言です。
侮辱などしていません。男は女に裸を見せることで興奮するかのように断定しているそちらこそ偏見だ。
反論できない黛をよそに、古美門は香苗に郷田の家に面した路地を通る理由について問う。教会へ行くためと返す香苗だが、古美門は地図を取り出して遠回りであることを説明する。
大通り沿いに行ったほうがはるかに早く着くのに、なぜわざわざこの路地を通るのか。
以前、大通りが工事で通れなかったときに仕方なくこの路地を通ったところ、静かで気持ちの良い路地だったから通るようにしたと香苗は答えるが、この路地を通るようになってから神父の話に5分ほど遅刻するようになったという事実に触れる。
ただ路地を通りたいのであれば、5分早く家を出れば遅刻せずに済むのになぜそうしないのか。それは、6時55分に通ったのでは郷田の家のカーテンが開いていないからに他ならない。
確かに郷田さんはあなたに見せるために7時にカーテンを開けていたのかもしれません。
しかしあなたもまた、郷田さんの家を覗くために7時に路地を通っていたんです。
違います。
郷田さんに気付かれずに彼の裸体を盗み見るのが、
あなたの日曜の朝の楽しみだった。
違います！
神父様のお話なんかよりよっぽど興奮されたことでしょう！
違う！
しかしたまたま相手と目が合ってしまった。
パニックになりご自分の性癖を否定するため、相手を露出狂呼ばわりして被害者を装った！
違う違う違う！
見せたのか！？覗いたのか！？どちらが変態なのか！？
徹底的に検証し合いましょう。
この裁判はそういう裁判であり、吹っ掛けてきたのはそちらだ！！
香苗さん。欲望を否定する必要はありません。心の赴くままに生きればいいんです。
「性的嗜好は人それぞれ」です、ご自分の性癖を何ら恥じることはありません。
来週からは、6時55分に通ることをお勧めします。以上です。
結果、原告側は敗訴。当然黛は古美門に噛み付く。
香苗さんがかわいそうだとは思わないんですか！？
実にかわいそうだよ、代理人がボンクラ過ぎて！
お前は依頼人の心理を奥の奥まで読み取ろうとしなかった。だから法廷で恥をかかせた挙句、負けたんだ！
一見横暴だが筋の通った反論に、黛は返す言葉を失うのだった。
【その後】
翌週、6時55分に郷田の家の前を通る香苗。当然カーテンは開いていない。
どこか残念そうな顔で通り過ぎようとしたとき、カーテンが開き郷田が姿を見せた。
ウィンクする郷田に香苗は会釈を返し、「おいで」と目で合図する郷田に誘われるまま、彼の家へと入っていくのだった…
裸を見せたい男と見たがる女、傍から見れば異様な光景だが、当人たちが幸せである以上この判決はベストな結論だったといえる。
日頃win-winなどクソ食らえだと言っている古美門だが、彼のやり方でもwin-winに持っていくことはできるという何よりの証明である。
むしろ、独善的な思考を押し付けるだけの羽生のやり方よりもよほど健全であると言えよう。
香苗さん、Wiki籠りの追記・修正を、生で見たのは初めてですか？
- アホやｗ -- 名無しさん (2018-10-13 01:02:41)
- アホっぽいけど結構真面目な問題だよなぁ -- 名無しさん (2018-10-13 02:40:17)
- 羽生よりも古美門のやり方の方がwin-winな結果になることを明快に示したエピソードだな -- 名無しさん (2018-10-13 07:38:00)
- 異性の裸を見たがるのはなにも男だけじゃない、ってのは盲点だったわ -- 名無しさん (2018-10-13 11:56:34)
- 圧倒的ハッピーエンド これと野球観戦ババアの裁判は特に笑ったわ -- 名無しさん (2018-10-13 14:39:05)
- 原告被告両方とも整った顔立ちの役者なのに、服装と演技で芋っぽさ溢れさせてたのがとても良かった。最後の芋男女がくっつきましたENDが引き立つというか。 -- 名無しさん (2018-10-13 20:27:25)
- これDVDだと伏せ音外されてるの？ -- 名無しさん (2018-10-16 18:44:56)
- 訴えられて裁判まで起こされたのに気にしていない郷田さんパネェっす。 -- 名無しさん (2020-01-13 16:48:48)
- おもしろい -- 名無しさん (2020-06-27 16:15:33)
- 依頼人の心理を奥の奥まで読み取ろうとしなかったって古美門は言ってるけど、言った当人はこれを軽視した結果安藤貴和や赤目義二の裁判で余計な苦労をする羽目になった気がする -- 名無しさん (2021-07-03 09:09:38)
- 後日談で性嗜好に素直になった香苗さん「マーロウ・ブランドとマイケル・ダグラスどちらのお尻が好みでしたか？」「尻はやっぱり三船敏郎ですね」とか言えるようになるのだろうか -- 名無しさん (2022-02-06 19:07:56)
- 著作権裁判や隣人トラブルの裁判にも言えるけど、古美門って推理力(古美門風に言えば新たな真実を創り出す力)にも長けているってのがよく分かるエピソード -- 名無しさん (2022-06-07 20:25:56)
最終更新：2022年06月07日 20:58
