暗闇大使/サザングロス

登録日:2018/10/06(土) 21:11:30
更新日:2024/01/08 Mon 01:30:14
所要時間:約 5 分で読めます






地獄大使だと!?あんな輩と一緒にするな!!

我はバダンの大幹部

暗闇大使なるぞ


所属組織:バダン
モチーフ:ファラオ
登場作品:『仮面ライダーZX』
演者:潮健児


概要なるぞ

地下帝国バダンの大幹部で、実質的な首領代理(最高司令官)。本名はガモン
本来の首領であるバダン総統の命令には忠実で、彼の意思を代行して世界征服の野望に着手する。

実は、かつて本郷猛/仮面ライダー1号と戦った地獄大使の従兄弟。だが、その姿や顔は地獄大使と瓜二つで、従兄弟というより双子の様にも見える(役者が地獄大使と同じなので当たり前だが)。*1
地獄大使との大まかなデザインの相違は、頭のファラオのような被り物に付いた大きなツノ、仮面ライダーのものに似た触覚、左腕の鍵爪の形状、電磁ムチと一体化した右腕など。
他にも胴体部分のディティールも地獄大使と若干異なる。
体内には「時空破断システム」のコントロール装置を内蔵している。

地獄大使とは肉親だが互いに仲が悪いらしく、仮面ライダー1号に「おのれ、地獄大使!」と間違えられた際には「あんな奴と一緒にするな!」と激怒する程。
出身は地獄大使と同じくサンフランシスコで、暗闇大使の方が3カ月遅れて生まれた。
裏設定によれば、暗闇大使は長らく地獄大使の影武者として活動してきた過去を持ち、
その設定は後述の『仮面ライダーSPIRITS』にも反映されている。

サザングロス

『ZX』の元々の企画である児童誌のグラビア掲載時と、小説『仮面ライダーZX オリジナルストーリー』(著:平山亨)に登場する暗闇大使の怪人態。
サザエの能力や特徴を持ったUFOサイボーグで、バダン最強の怪人。
ミサイル砲を備えるサザエの殻を纏った形態」と「ホヤやフジツボのような突起に覆われたグロい本体」の二つの形態を持つ。
本体は元の暗闇大使と同じく電磁鞭と鍵爪を武器とする。


各作品の活躍なるぞ

小説『仮面ライダーZX』&TVSP『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』なるぞ

上述の通り、バダンの最高幹部として登場。
世界征服の要となる時空破断装置のエネルギー源「バダンニウム84」を部下達に輸送させ、装置の完全なる完成を目論む。
まだ未完成状態の時空破断装置の力を確かめるべく、実験として多くの建物や人々を装置の力で消滅させた。
部下である三影英介/タイガーロイドの事は信頼しているらしく、逃亡しようとした伊藤博士の殺害を任せている。

ZXを始めとする10人の仮面ライダー達がバダンの目論見に気付き、バダンニウム84の輸送を邪魔し始めたことで、配下のバダン怪人や歴代組織の再生怪人を送り込んでライダー達の抹殺を図る。
最終的にバダンの本拠地である「阿修羅谷」でライダー達を迎え撃つ。

『小説版』ではサザングロスの姿に変身、『10号誕生!』では時空破断装置の力でライダー達を苦しめる。
しかし『小説版』では10人ライダーの攻撃に次第に押され、最期は「超パワーイナズマキック」を受けて倒された。
『10号誕生!』では、配下の怪人諸共ライダー達に時空破断装置による攻撃を浴びせるが、10人ライダーの「ライダーシンドローム」を受け怯んだ所に渾身の「ZXキック」を喰らって倒れ、
暗闇死すとも……バダンは滅びず……! バンザ──イ!!」の断末魔を叫んで爆死した。


漫画『仮面ライダーSPIRITS』なるぞ

バダン(BADAN)の最高司令官として登場。
本作では、かつて従兄弟のダモン将軍(後の地獄大使)と共に「自分達の国」を手に入れるべく、
東南アジアの小国で独立戦争を引き起こした解放軍指導者「ガモン大佐」として史実に記録されている人物として知られる。
周辺の国々からは「知恵の悪魔」(ダモンは「力の悪魔」)として恐れられ、作戦の考案とダモンの影武者を務めていた。
しかし、自身の存在を疎ましく思っていたダモンがわざと敵に拠点の位置を密告したことで敵に囲まれてしまい、ダモンから見捨てられる形で戦死した。
後に独立戦争の戦地となった小国は、戦死したガモンの功績を讃えて「ガモン共和国」と改められた。

初期の時点では遺体は墓地に埋葬されていたが、後に大首領JUDOによってバダンの大幹部として復活。
ダモンが「地獄大使」と名乗っていたことから、自身を「暗闇の使い=暗闇大使」と名乗るようになる。
本作での暗闇大使の怪人態・サザングロスはバダンの巨大要塞として登場する。
また、原作と同じく三影を自身の右腕的な存在として側に置いている。

指くらいなら切り落としても瞬時にくっつく再生能力を持つが、
復活したばかりの状態では肉体が完全に再生しておらず、サザングロス内部から指揮を執っていた。最初は軍服を着ていたが、途中で原作と同じコスチュームに変貌する。
主であるJUDOの復活を目論み、ZXボディの適合者である村雨良を狙っていたが、良が仮面ライダーZXを名乗るようになったことで作戦方針を変更。
かつて仮面ライダーに潰された歴代組織をバダンの配下として復活させ、日本に全ての組織を送り込んで「バダン帝国の樹立」「大首領復活」の作戦を実行させることにした。
歴代組織の怪人や幹部は生前の記憶(魂)を持たない為、暗闇大使の思うがままに操れる。*2
地獄大使については、描き分けのため過去の恨みからかゾンビのような不完全な姿で再生させており、3カ月遅れて生まれたことから彼の事は「兄者」と呼んでいる。

しかし、その歴代組織も次々と仮面ライダーやSPIRITSの活躍で倒されてしまい、各地で展開していた作戦の殆どがおじゃんとなる。
しかも、暗闇大使は時空破断装置(竜)を制御できる人物として結城丈二/ライダーマンを大首領に黙ってバダンに引き入れるなどの行動を行ったことから、とうとう大首領の逆鱗に触れてしまう。
暗闇大使本人は、全ては自身を蘇らせた恩人である大首領の為を想って行動していたのだが、大首領にはそれが「増長した」と判断されてしまい、制裁として頭を縦にかち割られた。
正直あそこまで作戦失敗してるのにドヤ顔されたら、大首領がイラッとするのは尤もな気がしなくもない。
だが、その制裁が原因で暗闇大使が過去に抱いていた「地獄大使の裏切り」を想起させてしまい、結果「裏切られる前に切り捨てる」として大首領への造反を企み、バダンそのものが大首領を裏切ることになった。
以降は新生ツクヨミとなった三影と、新生アマテラスとなったシズカを新たなバダンの支配者にし、自身はその僕となっている。

だが、この辺りから彼の本性が徐々に現れ、その本質を表現するのならば「殻の中に引きこもっている小心者」というべきもの。
第二部の序盤以外は一切外に出ず、サザングロスに引きこもって再生怪人を操っていた様子が皮肉にもその本質を表していた。
そんな本質を見抜いていたであろう地獄大使からは「後ろにこもって大首領に従っているだけ」と嘲笑され、
反逆を決意して良に共闘を持ちかけた時は後であからさまに腹に一物抱えてBADAN入りするが「勝手に潰し合ってろ」と鼻で笑われてしまう始末だった。
大首領やデルザー軍団に反旗を掲げた後も、大首領の恐ろしさをよく分かっているからなのか、常に尋常でない量の冷や汗をかいている。
まさか暗闇大使がここまでヘタレになるとは当初の大物キャラな姿を知る読者も予想しなかったであろう。

そうして徐々に精神的に追い詰められた結果、自らの強化を図るべく、要塞サザングロスを収縮する形で同化を始め、遂に怪人態に変貌する。ちなみにこの際の姿は、上述のフジツボやホヤ状の突起に覆われた本体の姿であった。
以降も同化を続け、要塞のサザングロスが吐き出した冷気で東京湾が凍り付いて出来た「阿修羅谷」に潜伏する。

阿修羅谷では、凍結に巻き込まれたフェリーの内部に隠れており、暗闇大使を探していたシャドウが発見した際には巨大なサザエの貝殻に本体の上半身が埋め込まれたような外見となっていたが、
精神は「地獄大使が兄貴分として何かと助けてくれる」という脚色しまくった都合のいい過去に浸るなど廃人同然の状態となっており、
その精神状態を突かれてあっさりジェネラルシャドウに洗脳された。
シャドウの洗脳を受けたことで、完全にサザングロスとの一体化を果たして、「ミサイル砲を備えたサザエの殻を纏った姿」に変貌した。

そのままZXとの交戦を開始したが、まだ自我が残っていたらしく、僅かながらZXの問いかけに反応。
大首領の本体が存在する牢獄への道として魔法陣を展開し、ZXが魔法陣を通過した後、まるで力を使い果たしたかのように身体がボロボロに崩れ去った。
原作とは異なり仮面ライダーに倒されるわけでもなく、サザングロスの膨大なエネルギーの負荷が掛かったことで死亡することになった。

なお、魔法陣の使い手としては類稀な適合者だったらしく、暗闇大使の死後にジェネラルシャドウが魔法陣を展開した際には強烈な負荷に苦しみ、これを操って見せた暗闇大使に対して敬意を表していた。


漫画『仮面ライダーZX』なるぞ

細井雄二版では地獄大使を特に嫌っている描写はない。
展開自体が違い、間違えられる場面がないためでもあるが、
山奥に隠れ住んでいたショッカー残党のマーダーが変身したガラガランダ実験体の映像を見て
「地獄大使め、生きていたのならなぜわしに言わないのだ」と怪訝な顔をしており、生前の地獄大使とは仲が悪いわけでもなく、頻繁に連絡を取り合っていたことがうかがえる。
結局細井版では死亡することなく、ショッカー残党が全滅したのを見てZXにいつか決着を付けることを宣言する場面で物語は終わった。


漫画『銀河の11 仮面ライダー銀河大戦』なるぞ

マーダー帝国の再生幹部として登場。本作ではサザングロスに変身しない。
デッドライオン、魔神提督と共にマーダーマシン02を操縦して、カニレーザー、ゼロ大帝、悪魔元帥が操縦するマシン01と共にライダー達を迎え撃つ。
だが1号やRXら6人ライダーのギャラクシー号(漫画オリジナルの宇宙バイク)の粒子砲一斉射撃・サークルボンバーで吹き飛ばされた。


漫画『仮面ライダーSD』なるぞ

悪の秘密結社・グランショッカーの大幹部「八鬼衆」の一人として登場。
地獄大使も八鬼衆の一人として登場しており、原作同様に犬猿の仲。

コミックボンボン版『マイティライダーズ』では地獄大使が八鬼衆一の短気、部下に当たり散らすのに対して八鬼衆一の知恵者で怪人に優しい。
が、その計画が「タイガーロイド魔法瓶押すだけポット」で極地の氷を溶かして洪水を起こすための電源として乾電池を奪う内容だったり、タイガーロイドを猫かわいがりしすぎて使い物にならなくしてしまったりとやっぱりこの漫画である。*3
途中から出てこなくなったが、作者のサイトによれば「魔神大首領の計画に気づき、怪人を連れて逃げた」らしい。
地獄大使達の辿った末路を考えれば、賢い判断だったと言えるだろう。


映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』なるぞ

原作通り、地下帝国バダンの大幹部として登場。
外見は大杉漣氏の演じていたリ・イマジネーション地獄大使と似た黒い鎧のようなコスチュームを着ている。
昭和ライダーと平成ライダーが戦う中、倒されたライダーが変化したレジェンドライダーロックシードを回収していた。
ファンにはバレバレかもしれないが、その正体はバダンの目的を阻止すべく、組織内に潜入するために「虚像投影装置」で姿を変えていた村雨良だった。
しかし、流石にバダン総統には正体がバレていた。
恐らく本編開始前に「本物の」暗闇大使を倒し、彼に成り代わっていたのだろう。


ゲーム『AZITO2』なるぞ

秘密基地作製シミュレーションゲーム『AZITO』の続編。
暗闇大使が出演しており、声は大塚明夫氏が演じる。



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最終更新:2024年01月08日 01:30

*1 なお、石森章太郎によるラフデザインでは「新地獄大使」という仮名で記され、実際に地獄大使の双子の弟とされていた。

*2 しかし「銀のドクロ」で蘇った地獄大使、生存していたデッドライオン、元々魂を持たないデルザー軍団は除く。

*3 バンダイの設定ではくだらない作戦を立てることでグランショッカーで地獄大使と一、ニを争う。