ダイデンジン

登録日:2018/09/12 Wed 23:13:37
更新日:2023/02/24 Fri 20:27:00
所要時間:約 8 分で読めます






デンジタイガー、出動せよ!



ダイデンジンとは、スーパー戦隊シリーズ第4作『電子戦隊デンジマン』に登場する巨大ロボである。
機動戦艦ナデシコ』に登場した木星の機動兵器とは関係ないし、バイクに変形するロボでもない。
かといって『エクセル・サーガ』の六道神士が描いたオトナのギャグ漫画のタイトルでもない。

テーマソング:成田賢「ゴーゴーデンジタイガー」


D【概要】D

初出動は第1話「超要塞へ急行せよ」。
本編からさかのぼること3000年前、異次元からの侵略者ベーダー一族を迎え撃つためにデンジ星人が造り上げた。
しかし、完成を待たずしてデンジ星はベーダー怪物・ウミツラー(先祖)の襲撃を受け滅亡してしまう。
生き残った者は地球に逃げ延びて、デンジ犬アイシーと電子戦隊デンジマンとなった彼らの子孫に打倒ベーダーの悲願とダイデンジンを託すことになる。


D【デンジタイガー】D


全長:200m
重量:120,000t
装甲材質:デンジα鋼
飛行最高速度:マッハ8
地上走行速度:650km/h
水中:100ノット(海)
宇宙航行速度:光の速度を超える

デンジレッド/赤城一平の号令を受けて、デンジマンの秘密基地である人工島・デンジランドから発進する万能巨大戦艦。
発進ゲートは地上、地下、海底の3ヶ所に施されており、回ごとに異なる発進バンクが用意されている。

地球上のあらゆる物質よりも硬いデンジα鋼でできており、ベーダー戦闘機の機銃や巨大化したベーダー怪物の攻撃をものともせず陸・海・空を自在に突き進む。
1980年代戦隊のエンディングテーマでおなじみの「爆風の中を進撃する母艦」はこれから始まったと言っても過言でもない。

後部の主翼は飛行時に展開、地上走行時には下部に収納されたキャタピラを展開。海底航行時には主翼とキャタピラを収納して突き進む。
艦橋部は360度回転可能で、そこに搭載された二門のミサイル砲で攻撃する。
基本的にデンジマンが操縦するが、彼らが窮地に陥った際にはアイシーが搭乗し援軍に駆けつけることもある。
巨大ベーダー怪物の進撃にも耐えうる馬力も持っており、劇場版では巨大化したアンゴラーと押し合って勝利する場面も見られた。

後部にはクレーンが内蔵されており、救助用のマジックハンドが施されている。


D【デンジファイター】D


デンジファイター、発進!

全長:50m
重量:50,000t
最高速度:マッハ15

デンジタイガーから発進される巨大戦闘機。
発進時、空中ではデンジタイガーのハッチが上に向け展開、地上ではハッチがスロープを形成しデンジファイターを離陸させる。

本編では出撃後すぐにダイデンジンへと変形し、かつ戦闘機隊との交戦はデンジタイガーに任せていたため、デンジファイターによる空中戦は描かれずじまいだった。


D【ダイデンジン】D


ファイターチェンジ・ダイデンジン!!

全高:65m
重量:50000t
装甲材質:デンジα鋼
最高速度:マッハ10(ロボ時)
最大出力:500万hp/t

デンジファイターが変形して完成する巨大ロボ。
デンジファイターの先端部が後方に折りたたまれると頭部が起き上がり、デンジマンのエコマークを記した胸部がドッキングされる。
さらに、デンジファイターの主翼が先端部と同じように折りたたまれるとエンジン部とドッキングし偏平足両脚部が引き延ばされて完成する。

ダイデンジンが大地に立った後、デンジレッドの「搭乗せよ!」の号令を受けデンジマンが走り出す絵図から、その巨体が確認できる。

左脚部にはデンジマン五人をコックピットに誘導させるエレベーターが配備されており、
コックピットに座してデンジレッドが「アクション!」と号令すると共に起動。
両目と腹部のパネルを点滅させて巨大化したベーダー怪物を迎え撃つ。


D【装備・技】D

  • ダイデンジンパンチ
上半身を大きく振りかぶりながら連続パンチを繰り出す。

  • ダイデンジンブーメラン
全長25m・重量10tを誇る巨大ブーメラン
デンジタイガーおよびダイデンジンと同じくデンジα鋼で精製されている。
投げてよし、切ってよしと使い方には困らない。

  • デンジボール
両腕に電送されるチェーンと棘付き鉄球。
直径15m・重量18tでダイデンジンブーメランと同じくデンジα鋼製。
力任せに鉄球をぶつけるだけでなく、両腕部でチェーンを巧みに動かして鉄球を掴んだ敵を投げ飛ばすことも可能。

  • ナックルパンチ
第24話「罠をはる怪力男」にて使用。
ジェット噴射で拳を飛ばす、いわゆるロケットパンチ

  • デンジダート
第32話「地獄の大銃撃戦」における巨大ダートラー戦にて使用したダーツの矢。
様々な銃を使い分けながら弾切れに陥ったダートラーに向けて、三回投げつけて大打撃を与えた。

  • デンジ剣
ダイデンジン必殺の長剣。刀身にはご丁寧に『DENZIKEN』と書かれた英文も刻まれている。
デンジレッドの号令と共に腹部のパネルが点灯、ダイデンジンの右手に転送される。

地面に剣先を突き立てることで電撃エネルギーを放出し、刀身を前に構えることで「デンジ〇×返し/〇×落とし」が発動。
ベーダー怪物のあらゆる攻撃をそのまま跳ね返すことができる。

  • 電子満月斬り
ダイデンジン最大の必殺技。
エネルギーをデンジ剣の刀身に集めた後、逆時計回りで満月を描き袈裟懸けに振り下ろす。
基本的にこの剣戟を受け生き残った者はおらず、ベーダー怪物はおろか巨大化したヘドラー将軍を真っ二つに両断していった。



D【その後の活躍】D

  • Vシネマ『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』
ガオライオンの号令を受け歴代25戦隊のレッドメカと共に出撃。
左右部の砲門からビームを発射し、はぐれハイネス・ラクシャーサを攻撃した。
バンクシーンを合成したとはいえ、今作でようやくデンジファイターの空中戦がお披露目となったといえる。

とある子どもが大事にしているおもちゃとして、超合金ダイデンジンが登場。
あんパン屋となったデンジブルー/青梅大五郎からも「こいつには、勇気と強さと悪を憎む心が詰まっている……。君も大事にしてたら、きっといい事があるよ」と励ました。

そんな彼の言葉通り、クライマックスではこれとサラリーマンが売ろうとしたポピニカバリブルーンを介して『地球最大の奇跡』が発動。
歴代戦隊の1号ロボがバリブルーンとスカイエースと共に実体化し、ダイデンジンはデンジファイターに変形。ジェットイカロスが変形したイカロスハーケンとタイムロボαが変形したタイムジェットγと編隊を組んで黒十字城を迎撃した。
ただし、スーツが既に現存していないため、全ロボ集合シーンでは静止画が使われている。

そして2016年秋、シリーズ40作となる同作第29話の巨大戦にて、第35作『海賊戦隊ゴーカイジャー』では使われなかったデンジマンの大いなる力が遂に使われた。
ワイルドトウサイキングへ強引に乗り込んだゴーカイジャーがコックピットの操縦キューブにレンジャーキーをかざすことで電子満月斬りが発動、ゴクドス・ギルにダメージを与えた。


D【玩具・プラモについて】D

ポピーから発売された超合金ダイデンジンは全長160mmと小型だが、差し替えなしで劇中同様のデンジファイターからダイデンジンへの変形パターンを再現。
玩具オリジナルとしてミサイル発射ギミックが追加。デンジファイターの機首先端部のスイッチを押すと、スプリングギミックにより勢いよくミサイルが飛ぶ。
本編で使用されたデンジボールとデンジブーメラン、金属製のデンジ剣も付属。さらに腕のスイッチを押すことで両の拳が飛ぶギミックもついている。

DXデンジタイガーは『サンダーバード』『謎の円盤UFO』『スペース1999』などで有名なジェリー・アンダーソンからも高く評価されている。
バンダイUKがスポンサーを務めた人形劇『地球防衛軍テラホークス(原題:TERRAHAWKS)』の打ち合わせのため、
ポピーの村上克司氏がアンダーソン・プロダクションを訪れた際、オフィス内にDXデンジタイガーが置かれていたのに驚いたという。

プロダクション側が「これは素晴らしい。こういうのを作りたいんだよ」と交渉を持ちかけた際、「それ、ウチで作ったやつだよ」と言ったら逆に驚かれてしまって、二つ返事で交渉成立している。『世界の超合金』の力おそるべし。
惜しむらくは、『テラホークス』の玩具が日本未発売かつ番組人気があまり振るわなかったことであろうか。

超合金やポピニカが買えなかった人のためにバンダイからダイデンジンやデンジタイガーのプラモデルが販売。
特にデンジタイガーはキャタピラが差し替え式とはいえ、DX超合金やポピニカに引けを取らないディテールで、
小型サイズでありながらもデンジファイターに変形するダイデンジンも付属している。

メガハウスからも「コスモフリートコレクションシリーズ」の特別版として「スーパー戦隊 レンジャーメカニクス」が発売。
第1弾としてバトルシャーク、ジャガーバルカン、バイオドラゴン、そしてデンジタイガーがラインナップされている。
ワンコインサイズでありながらもいずれも開閉・変形ギミックが再現されており、戦隊メカの発進シークエンスが再現されている。


D【余談】D

本機の胸の部分に書かれているマークはアルファベットの「D」なのだが、あれをカタカナの「エコ」と読み間違える子どもが続出したことは『デンジマン』放送当時からちょくちょくネタにされている。

1980年に『東映まんがまつり』の上映作品として公開された劇場版では、ヘドラー将軍が作戦会議を開き、デンジピンク/桃井あきらの救出に向かうデンジマンへの対抗策を練る場面でポピーから発売されたデンジマンの玩具シリーズが使われている。
超合金ダイデンジンやDXデンジタイガーをはじめ、超合金デンジマンや、ポピニカシリーズを使いながらデンジマンの行動パターンをシミュレートする場面は現在の戦隊シリーズからすれば非常に珍しいものだが、ヘドラー将軍の戦術家としての一面を感じさせる場面でもある。
1981年に公開された『太陽戦隊サンバルカン』劇場版の冒頭でも、サンバルカンの玩具シリーズが登場。
機械帝国ブラックマグマの配下となったベーダー一族の銀河無宿アマゾンキラーがサンバルカン分断作戦を立案する際、ヘドラー将軍と同様に使用しサンバルカンの行動をシミュレートしている。

重量5万トンという重さは、歴代スーパー戦隊のロボで重量が明確に分かっている中でも最大の重量である。
1号ロボは当然ながら、スーパー合体ロボ、全合体ロボ、基地ロボよりも上と考えると、ダイデンジンがいかに重いかよく分かるはず。
その重さは、なんとあの重甲気殿(必殺技が7体合体分の超重量で敵を押し潰す技)の1788tをも上回っているから恐ろしい。
なお、実際に5万トンもの重量が一点に集中してしまうと、地面が陥没してしまい兼ねないが、この辺りはご愛嬌で。



デンジ星の名を長く称えるために、追記・修正お願いします。


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最終更新:2023年02月24日 20:27