伊井野ミコ

登録日:2018/09/12 (水曜日) 04:10:00
更新日:2024/04/10 Wed 18:40:41
所要時間:約 8 分で読めます





私と一緒にこの学園の規律を取り戻すんです!


かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』の登場人物。
本作の裏ヒロイン

CV:富田美憂
演:影山優佳(日向坂46)*1

プロフィール

性別:女性
学年:秀知院学園高等部1年B組
生徒会役職:会計監査
委員会活動:風紀委員
誕生日:5月5日
血液型:O型
身体的特徴:低身長

名前の由来は『竹取物語』の登場人物で、かぐや姫への求婚者の一人「石作皇子」。「皇子(ミコ)」だけだけど。
石作皇子は「仏の御石の鉢」を持ってこいという難題に対し、3年探し回っても見つけられなかったのでポエム混じりの頑張ったアピールを行う。
更に、かぐや姫に拒否された後も何度もポエムを送り付けて「恥(鉢)知らず」と呆れられた。
この恥に縁のあるポエム系メンヘラがミコのキャラクターの基本となっている。


人物

第65話にて初登場した第68期生徒会会長選挙の立候補者である1年生の女子生徒。
白銀御行と同じ学年1位の成績を誇る*2秀才。
高等裁判所裁判官の父親・国際人道支援団体の職員の母親を両親に持ち、自身も風紀委員会に属し、同級生のメガネっ娘・大仏と共に風紀活動に邁進する清廉潔白な優等生。

多忙で殆ど帰宅出来ていない両親の状況を「世の中が悪い人だらけだから両親はなかなか帰ってこれない」と感じ、両親から受け継いだ正義感も有って自らも幼少の頃から真面目を絵に描いたような生き方をしている。

身長は147センチと実に小柄だが、例え相手が自分より何十センチもデカいヤンキーだろうが人気者の男子だろうが、上の学年の人であろうが、風紀を乱す者には誰彼構わず容赦しない、実に真面目で公平な風紀活動を行っている。
また実行力もあり、決めたことはきちんとやり遂げる義理堅い一面もある(融通が効かないという、欠点でもあるのだが)

しかし、石上をして「取り締まられる相手の気持ちを考えず」と評されるように、その取り締まり方は規律に反した相手を頭ごなしにどやしつけるだけであり、彼女からしょっちゅう取り締まりを受けている石上からは「小型狂犬」と認識されている。
目の上のたんこぶで小煩い彼女を快く思っていない層が一定数居るのは風紀委員キャラの宿命である(理由は違えど、"周囲から快く思われていない"という点は石上と共通している)。
一方、周辺住民からの評価は良く、風紀活動が功を奏して、キャンプファイアーの実行にこぎつけたこともある。また、石上の素行不良の報告書を可能な限りやんわりした表現に留めようと苦心したりしている面もあるなど、取り締った相手への配慮は手段とは裏腹に細やか。
もっとも彼女の気質と『母校がよりよくあってほしい』という目的を考えれば、
物言いの厳しさはあくまで「誰かが嫌われ者になってでも厳しいことを言わなければいけない」くらいの考え故のものかもしれない。

中等部時代に疎まれ孤立していた頃、ステラの押し花と「君の努力はいつか報われる」と書かれた差出人不明のメッセージを貰ったことがあり、「見返りを求めないピュアな本当の愛」と、メルヘンチックなミコにはどストライクであったこれを心の支えとして日々頑張っている。
そして、「キャンプファイアー実行のために自ら周辺住民の署名を集めに行き、(その苦労をしたにもかかわらず)自分はキャンプファイアーを見ることなく見回りをする」など、自分を犠牲にしてでも他者のために貢献するという素晴らしいことを、実際にやってのけた。

上記の通り学業成績は優秀なのだが、「正しさは必ず認められる」という幻想を抱いていたり、生徒会の公約や文化祭で実施したいことでは「実現が難しそうなものを提案する」など、理想ばかりで、現実があまり見えていない節も窺える(ただし文化祭のやつはきちんと実現させたので、決して口先だけというわけではない)。

豊かな想像力であらぬ勘違いをしてしまう(これも風紀委員キャラの宿命か)点は、小柄な身体と一緒でまだまだ成長途上のお子ちゃまである。

ラクダの鳴き声・イケメンが励ますボイスで癒されている、好きなタイプは童話に出てくるような王子様(本人曰く、面食いでは無いが)で、なおかつ王子様の存在を本気で信じている、 藤原を心から尊敬している など、少しズレた一面もある。

料理披露回にて審査員を勤めた際は、試食どころか全て綺麗に平らげた上で直後に当然のようにお弁当を食べ始める見た目にそぐわない大食いでもある。
まあ最近の大食い有名人は細い女性が多いのだが。

好きなアニメは『マイメロ』。

なお、クリップボードや書類を抱えているシーンが多くて目立たないが、胸はそこそこ大きい方であり、
同人版』では大仏から「ドスケベな身体」と評されたり、かぐやからは「胸ばかりに栄養が行ってる脳カラ」と藤原と同列に罵倒されているほか、
原作者の赤坂アカ氏もTwitterにてファンからの質問に対し『トランジスタグラマー(=小柄だが出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでいる、均整の取れた女性らしい体型)』である事を公言している。


作中での活躍

第68期の秀知院生徒会会長選挙にて、再選を狙う白銀と争う形で登場。
優秀かつ清廉潔白さがハッキリと見て取れるキャラクター性を示してみせたが、真面目すぎて融通の効いていない選挙公約(男子の坊主頭強制・男女の50センチ以内接近禁止etc…)を公布・周知してしまう残念さと、日頃の厳しい風紀活動を疎ましがられている影響か、事前の調査では白銀にダブルスコアに近い差を付けられていた*3

選挙当日では元々大勢の人前は苦手であったのと、過去のトラウマ*4から悪化した極度のあがり症により声にもならない稚拙な演説で醜態を晒してしまう。
しかし、「頑張っている彼女が嘲笑されるような敗北は見たくない」という石上の念により、敵である白銀が彼女の持説を引き出すような討論式の助け舟を出したおかげで伝えたい事を全て伝えられた結果、敗北こそしたものの、その票差は全体の1割にも満たない程の僅差まで詰め寄った。
また、下降線を辿る秀知院のブランドイメージを下げるのを防ぎたい彼女の思念が生徒達にも届き、新たな信を得る事にも成功した。

そして選挙後、「実地で学んでおいた方が良い」との理由で白銀から生徒会へのスカウトを受け、会計監査として生徒会5人目のメンバーとなる。
案外ポンコツな生徒会の日々の更に間の悪い部分だけを見て生徒会に対し数々のあらぬ誤解をするものの、
現在は疑いも晴れ残念なポンコツ集団の一員として立派にやっている。


ちなみに、 黒の下着は穿いていない


交友関係

先輩。
初対面で(入学当初からの学年1位という事に)対抗心を燃やしやや黒い発言をしてきた事や、生徒会室での間の悪い瞬間のみ見続けていた為暫くは「腹黒い上に性欲にまみれた獣」などと誤解していた。
大仏の提言もあって最近は誤解が解けた様子。
だが、案外ポンコツな白銀の紛らわしい言動をあらぬ方向に勘違いしてしまう事象は健在。
尊敬はしているが顔が全くタイプではないので好意はない。
白銀からは「扱いの難しい後輩」という認識。

先輩。
選挙前からかぐやの腹黒な一面を見ていた為、白銀への誤解が解けたと同時に「彼女こそが諸悪の根源」というこれまたあらぬ誤解をしていた。
しかし、本性を問い詰めた際に想像とは全く違うピュアな反応をされたため、かぐやに対する認識は「よくわからない」状態。
逆にかぐやの方からは、「会長とお似合い」*5と再三発言している事から「いい子」という認識である。

尊敬する先輩。
藤原のインチキ腹黒ガールな側面を全く知らなかったため、過去のピアノコンペでの金賞経験やマルチリンガルであるという面だけを見て崇拝しており、
選挙時には「当選したら藤原先輩に副会長になって欲しい」と発言して彼女の本性を知る面々から絶句されていた。
生徒会加入後も崇拝の念は有り、例え石上への発言を無碍に突っぱねても直後に同じ事を言った藤原に対しては従ったりしている。
その藤原の方からは可愛い後輩というだけでなく「新しいおもちゃ」扱いされている様子。おお、もう……
話が進むにつれて残念な本性を目の当たりにしたり無碍に扱われたりしているが、「時々酷いけどいつもは優しい」「藤原先輩じゃなくて私が悪い子なのがいけない」と完全にDV被害者の心理に陥っている。最近では「まだ尊敬している」(本人談)に評価が変わっている。

クラスメイト。
職務上は会計と会計監査という助け合うべき間柄でありながら中々の不仲。
規則にルーズな石上に対し、ミコが怒って有無を言わさず取り締まる光景は半ばお馴染みの光景である。
その仲は中等部の頃から続いており、石上の様々な面に対し高圧的にケチを付けてはいるものの、
同学年に広まる彼の悪い噂は日頃見てきた目からか全く信じていないようであり、意地になって反省文を書かなかった石上が高等部に進学出来たのはミコが教職員に直談判し、それが傍に居た校長の耳に入ったからである(石上本人は知らない)。
また、嫌ってはいるもののピンチに陥った時は彼のフォローを心のどこかで期待しているような素振りも見せる。

石上の方も小煩く吠えてくるミコを疎ましく思ってはいるものの、ミコの勉学・風紀に対する懸命な努力は知っていて評価しており、そんなミコの努力が笑われるような事を良しとせず度々フォローしている。
実は「互いに助け合っているが、それを申し入れるのは恩着せがましいという認識も共通しているので互いに気付いていない」という関係である。
また、「自分は疎ましく思われているのではないか」と心の何処かで疑っているネガティブな面(自己評価の低い面)は両者共通している。
単行本23巻、第226話で彼への好意が判明。その後色々あって実質両思いになるが、それぞれが余計な事を気にするせいで関係はなかなか進展していない。彼らの物語は次代の会長と副会長となった二人が既視感のある恋愛頭脳戦を開戦するところで幕を閉じる。

  • 大仏こばち
幼馴染の親友。
最大の協力者にして理解者。
ミコの寂しい家庭の事情から彼女の信念・努力を最も身近で見てきた。
一方でミコの暴走メルヘン少女な面には半ば呆れており、関連する話題になると対応が雑になる。
特に心の支えであるステラの話と「これこそが私が求める愛」という力説はよく聞かされているようで、「その話は◯回は聞いた」*6と呆れ気味に返している。

名前の由来は原典で石作皇子が手に入れるべき宝「仏の御石の鉢」
他の宝由来の名前を持つキャラクターと違い、最初から関係が深い仲になっている珍しい例。

  • 小野寺麗
友人。クラスメイト。
当初はあまり接点が無かったようだが、文化祭実行委員会の活動を通じて打ち解けた。
「麗ちゃん」と呼んで石上のツッコミ*7から泣き付く等、新たな保護者の立ち位置となった。


『ステラの贈り主』について

上記にある通り、メッセージカードは匿名で贈られた為ミコも差出人は知らず、正体を知るのは大仏こばちのみ。

その正体は石上優。ちなみに本人は黒歴史だと思っている。

とはいえ以前から

  • ステラの花の存在が明らかになった回のサブタイトルが、本人が1コマも出ていないのに彼の名前が入っている
  • ステラの花が2度目に登場した話は、ミコと彼との仲を取り持とうと白銀が画策する回である
  • その回で、『フォローは黙ってやるから尊い』と述べている(≒ステラの花の匿名性)
  • 88話、89話(両方共彼の過去に関わる回)の単行本収録時、幕間に何故かステラの花の解説が載っている
  • 花や花言葉に詳しく、想い人の告白プランに花を使った物を考えていた(かぐやに『気色悪い』と却下されたが)

と様々な伏線が張られていたため読者からは特に驚かれはしなかった。

つまり、ミコは毛嫌いしていた石上からの贈り物を心の支えにしていたということになる。
両者とも何かと内面で共通する点が多く、ミコは石上にフォローされる事が多く、逆にミコはかぐやには『気色悪い』と評された石上の花の贈り物をどストライクな物として受け入れている為、
実は噛み合わせの良さそうな2人の組み合わせを支持する読者も少なくなく、『両者の関係を進展させるフラグなのでは?』とする説も根強い。

追記、修正お願いします



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彼女について、もう1つ忘れずに触れておかねばならない所がある。



それは、



意外とチョロくてザコい



という所である。




生徒会に入会後、間の悪い場面のみを見てあらぬ方向に誤解を抱いたり、
ヒーリングミュージックとしてラクダの鳴き声やイケボに褒められる音声を聞いていたり、
パンフレット作成の為写真を撮る校長に容姿を褒められ隠せないほど照れる等、優秀で真面目な面に反して残念でチョロい面が目立つ。
特にチョロい点に関しては、石上からも「合コン・ホストクラブ・スカウトの勧誘・他校の文化祭へはカモにされるから絶対行くな」と警告されている。

懸命の風紀活動も渚や早坂などの強かな相手にはまんまとかわされているため、85話にて相方の大仏にモノローグにて「ミコちゃんは基本的にザコです」と形容されてしまった。

ミコの微笑ましい残念さと空回りっぷりを一言で明確に表現し、何よりコとコで1文字違いという強烈な印象も相まって、読者から愛情を込めてザコ呼ばわりされるのがすっかり定着してしまった。
その定着っぷりは、某掲示板では「ザコちゃんの事ミコって言うなよ!!」というわざとらしいレスが日々為されていたり、
「かぐや様 ザコ」とか「ザコちゃん ミコ」とか、挙句の果てに「ザコちゃん」だけでググるだけでもれなく彼女の画像が表示されてしまうくらいには定着している。

だが、そのザコさは彼女のお子ちゃまぶりと相まってとても微笑ましく、魅力の一つである事に疑いの余地は無いだろう。
今後も、微笑ましいザコっぷりで読者を微笑ましさの渦に巻き込んで欲しいものである。




追記・修正はザコちゃんの事ををミコなどと間違えない方がお願いします。


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最終更新:2024年04月10日 18:40

*1 1作目は登場せず、2作目から登場

*2 途中から1位になった白銀と違い、入学以来最初からずっと1位をキープし続けている。

*3 しかしそれでも3割の支持は得ており、この時点でも意外と彼女を認めている人間は少なくなかったと言える。

*4 厳しい風紀規定に賛同を得られず惨敗し無遠慮にからかわれる、過去の児童会・生徒会選挙全てで毎回落選する等。

*5 純粋に褒めて言ったワケではなく、「腹黒同士相性ぴったり」という皮肉めいたニュアンスなのだがかぐやは浮かれて気付いてはない。

*6 初出は「10回」となっていたが、最近再度聞かされた時は「11回」としており、律儀にカウントしている。

*7 ナンパにホイホイ付いて行きそうだったのを頭への一撃で止められた。小野寺は「その痛みをよく覚えておきな」と諫めている。