赤血球(はたらく細胞)

登録日:2018/09/06 (木) 15:16:29
更新日:2024/04/21 Sun 19:44:27
所要時間:約 4 分で読めます






私は最後まで酸素を運ぶよ! それが私の仕事なんだから。



出典:はたらく細胞、第2話『すり傷』より、2018年7月8日~9月30日まで放送。
david production、アニプレックス、講談社、
©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction。


●目次

概要


『赤血球』とは人間の体内の細胞の一つだが、ここでは『はたらく細胞シリーズ』の赤血球について解説する。

本編
CV:花澤香菜 (AE3803)
  遠藤綾(AA5100)
  石川由依(NT4201)
  近藤孝行(DB5963)
  柳田淳一、坂泰斗、江越彬紀、森永千才、梶原岳人、野上翔、小林千晃、
  濱野大輝、木村珠莉、貫井柚佳、佐藤元、篠原侑、鈴木崚汰、春野杏、笠間淳、内田修一、市川蒼、安田陸矢、鍛治本大樹(モブ)

BLACK
CV:榎木淳弥(AA2153)
  KENN(AC1677)
  横山遵(BD7599)

演:七木奏音


人間の体内には細胞が約37兆2千億個(2018年の説)いると言われており、赤血球は血液の約40パーセントを占める代表的な細胞の一つ。
その数の多さから作品内では群衆として描かれており、血管内のトラブルではパニックを起こすことが多い。

ヘモグロビンを多く含むため赤い。
酸素と二酸化炭素を体中に運ぶのが仕事であり、そのため本作では配達員の男女の姿で表現されている。

本作では血液成分の一つである血漿が登場しておらず、その役割を赤血球が兼ねているため、本来は血漿の仕事である「栄養分の運搬」も赤血球が行っている。
作中では栄養分の運搬は「ついで」「オマケ」と言われている。

男性型はスラックス、女性型はハーフパンツスタイルで、静脈と動脈でジャケットがリバーシブル仕様。
動脈の時は早く酸素を届けなくてはいけないため赤血球は急ぎ足であり、服は明るい色、静脈は二酸化炭素を持って帰るだけなのでのんびり運んでいる。服は濃い色。
熱中症の回では余りの暑さにみなジャケットを脱ぎ、それでも我慢できず男女共にシャツまで脱いで上半身を露出させてしまった者も……。原作で唯一女性の下着が描かれているシーンである。
アニメでもバッチリ再現された。ただし原作では黒っぽいブラだがアニメでは白いブラに変わっている。

帽子の形は後ろから見ると実物の赤血球の形を象っている事が分かる。
また帽子のバッジ(?)には「アルファベット2文字」+「数字4桁」の認識番号が振られている。 これは誕生した時点で割り振られている*1
これらの服装は世界ごとに微妙に異なっているようだ。


■『BLACK』版の概要

赤血球は女性型がおらず、登場する個体は全て男性型となっている。 肝臓が完全にキャバクラなのでそれとの兼ね合いもあるのだろう。ホストクラブはないのか?
また本編では帽子に認識番号の書かれたバッジが付いていたが、本作では付けられていない。代わりに帽子の裏に識別番号が書かれている。
襟や胸ポケットなどもよく見ると原作の赤血球が着ている制服とはデザインが若干異なっている事が分かる。
・第一部
第一部の世界では飲酒や喫煙のせいで血管内にはアルコール、一酸化炭素といった有毒物質が充満し、赤血球達は日々ブラックな労働の愚痴をこぼしている。
健康状態の悪化している現状での酸素供給は主要臓器が優先されるため、末端細胞から十分な酸素が来ないとクレームが浴びせられる事もしばしば。
おまけに悪玉コレステロールの増加によって血管のデコボコが日に日に悪化している。
男性の生殖行為についての仕事もするが宿主はED気味でシルデナフィル(バイアグラ)を使用している。
本編では赤血球の住まいはまだ描かれていないが、BLACKではアパートの個室に住んでいる。
心筋梗塞から蘇生し、第一部の体(世界)の環境は改善されるが……。

・第二部
顆粒球輸血療法により赤血球AA2153は白血球1196番達と共に別の体(世界)に連れてこられてしまった。
前の体より遥かに劣悪な環境のこの体では、一日5回のエナジードリンク摂取により体がカフェイン中毒に陥っていた。
喫煙による一酸化炭素も常に充満しており、更には糖尿病までもが進行していた。
第二部の体では膵臓から供給されるインスリン不足のため、糖分(本家のようなアイスでは無く、栄養素のパン)が余っていた。
腎臓で膨大な量の糖分の濾過に追われる糸球体を見かねて赤血球達は自分たちで糖分を食べて処理しようと考える。
糖分は赤血球の唯一のエネルギー源である。しかし、過度な糖分は赤血球を糖化させ、焦げつかせてしまう。
糖化してゾンビの様になった赤血球は寿命が尽きるまで元には戻らず、酸素を運ぶことができなくなってしまう。


登場赤血球

出典:はたらく細胞、第2話『すり傷』より、2018年7月8日~9月30日まで放送、
david production、アニプレックス、講談社、
©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction。



  • AE3803
本作の主人公。新米赤血球の女性。主人公だが毎話登場する訳ではなく、出番が無い回もある。
赤毛と帽子からはみ出たアホ毛がトレードマーク。不吉な事が起きる前兆を感知するとアホ毛がザワつく。
容姿は小説版では「人間のすがたでたとえるなら、高校生くらいの少女だ。
赤いショートカットの髪で、元気そうなバラ色のほっぺたとくちびる、ショートパンツ」と表現されている。
元気だが並外れた方向音痴故にやたらと迷子になりやすく、ニコニコ動画では「血迷っている」とコメントが流れる始末。
さらに細菌と出会いやすい巻き込まれ体質。一日に二回細菌に襲われることもザラ。そのせいでよく白血球の1146番と出会う。スギ花粉のアレルゲンとも真っ先に遭遇した。
ウイルス戦では出番が無いことが多いが、デング熱編では蚊の吸血、デングウイルスの襲来に巻き込まれたことがある。

1巻時点で赤血球として働き初めて間もない新人で、知らない事が多かった。 本人曰く半人前。
みんなから怖がられている白血球と親しくなれるほど、誰とでも打ち解ける人当たりの良い性格。
何かと間の抜けたところの多い印象だが、「如何なる状況でも任務を遂行する」という赤血球としての使命感は強い。
4巻の出血性ショック回では何があっても諦めない意思の強さと熱いハートを見せつけた。
しかし5巻はツンツン頭の一般細胞くんに出番を奪われラストにしか出られなかった。

なお受賞作『細胞の話』の頃から主人公を務めており、個体番号も変わっていないが、
この頃は帽子を被っておらず髪にも服にもトーンは使われていない。多分トーン代の節約のため。
ちなみにAE3803は何か意味のある語呂……ではない。作者によれば町中で見かけた数字の羅列を使っただけで特に意味はないとの事。
仮に意味があってもそれは作者が見かけた元ネタの意味である。

  • AA5100
AE3803の先輩。アニメでは先輩赤血球と表記されている。
迷子になりやすい3803番と一緒に配達や指導をしてくれたりする。アニメでは1話から登場するなど出番が増えた。
ロングヘア、帽子、何より声からどうにも某シェリルっぽい。

  • NT4201
ある程度仕事に慣れて来たAE3803が任された新米赤血球。通称「後輩ちゃん」
自他ともに認める超優秀な赤血球であり、新米なのにAE3803より仕事ができる。
冷静な性格で知識が豊富だが、それゆえトラブルが起きると絶望しやすく仕事を諦めかけた事もある。
しかしAE3803の頑張りを見て仕事は熱い心が大事だと学ぶ。

  • DB5963
世界が大量出血で赤血球の数が減少し、世界も細胞も死にかけている時に輸血によってやってきた赤血球の一人。
アニメでは「輸血赤血球」名義。太眉でガタイの良い男性で、方言でしゃべる。
人が良い性格であり世界の復旧に尽力したほか、騒動が解決すると直ぐに周りに馴染んだ。


はたらく細胞BLACK

  • AA2153(第一部、第二部)
『BLACK』の男性主人公。新米赤血球。
世界が不健康なので酸素を主要臓器に届ける事が優先されている。
しかしそのせいで末端細胞から酸素が来ないというクレームがきているが、新米なので上手く対応できない。
過酷な労働環境に自問自答する日々を送る。
しかしある日友人のAC1677番が自分を助けるために死んでしまい、それを悔いて自宅に引きこもる日々が続き、
ようやく出てきても自ら人体を傷つけるほど自暴自棄になっていたが、好中球1196番に慰められ目を覚ます。
心筋梗塞を経て穏やかになった体で平和に仕事をしていたが、ある日突然輸血(顆粒球輸血療法)に巻き込まれて、別の体に来てしまう。
先輩格のBD7599番、後輩のNC8429番と共に新たな体で仕事を始めるが、以前の体より劣悪な環境、先住赤血球からのパワハラの洗礼に合う。
それでもエコノミークラス症候群による危機を機転で乗り越え、新たな体の仲間も増えていく。

  • AC1677(第一部)
唯一残っていた2153の同期。一緒に脱核式に出た仲。
要領がよく、肝臓のおねーさんが大好きで、仕事を効率よくサボる方法を知っている。
臆病な性格で白血球にあたったり、危険地帯から逃げ出したこともあったが、最後は2153番を助けるために胃酸に落ちて死亡。

アニメ版では第二部での話も第一部の身体で展開されているため、原作よりも出番と2153番との絡みが多くなっている。一時期優秀な2153番に対する劣等感から先輩赤血球*2の誘いに乗って大量のカフェインに手を出してしまうが、2153番に助けられたことで立ち直り、責任感の強さから仕事や悩みを抱え込みすぎて精神的に壊れかけた2153番を叱責し立ち直らせている。
その次の回が原作での死亡回となった。彼の死亡シーンは演出も凝っており、2153番は悲しみに打ちひしがれ彼との思い出を回想する。
アニメ版で大きく掘り下げられたキャラクターであると言えよう。

  • BD7599(第一部、第二部)
もみあげが特徴の先輩赤血球。二巻からの登場だが、アニメ版では早いうちから登場している。

  • NC8429(第一部、第二部)
後輩赤血球。2153番と一緒に仕事をしていたら心筋梗塞に巻き込まれた。


はたらく細胞フレンド

  • IM1235
本家のAE3803によく似た赤血球。アホ毛もあるが、髪が少し長く2本の三つ編みにしている。
鍋パーティーを主催したり、キラーT細胞達を花見に誘ったり、コミュ力高めのようだ。

しかしキラーT班長からは、花粉症で花見に行くのは断りたいのに食い下がってきたり、
「何か予定でもあるんですか?」と地雷な一言で心を抉られたり、
花粉症をおして花見に参加したら花粉症に大敵なピリ辛フライドチキン(香辛料)と、
ビール(アルコール)を勧められたりしたので「天然のフリをして俺を殺る気だ…!」と警戒された。
(被害妄想でキラーTヴィジョンの赤血球が何でかDEATH NOTE風作画になっていた。)

その後酔っぱらってスギ花粉(のアレルゲン)を連れてきてしまった事もあって、完全にキラーT班長からは危険細胞としてメモリーされた。




追記・修正は血迷ってからお願いします。

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最終更新:2024年04月21日 19:44

*1 アルファベット2文字+0~9までの数字四桁の組み合わせは676万通りだが、これは1μℓ弱あたりの赤血球の数とほぼ同じであり、赤血球の総数と比べるとまるで足りないがこの辺りの事情は不明

*2 原作では第二部の身体で2153番達輸血組にパワハラを行う先住組として登場しているが、アニメでは第一部と第二部を合わせた構成になっているため、比較的早い段階から登場している。