10月計画(仮面ライダー)

登録日:2018/08/31(金) 23:22:50
更新日:2023/04/10 Mon 14:54:54
所要時間:約 2 分で読めます





10月計画(オクトーバープロジェクト)」とは、石ノ森章太郎による漫画版『仮面ライダー』に登場する計画。


概要

最終章「仮面の世界」において、ビッグマシンが語ったショッカーの日本征服計画。
この計画には日本政府とのコネクションを持つ大企業「日ノ下電子」が関わっている。

計画の内容は、

まず日ノ下電子に特殊な装置を仕込んだテレビや腕時計を大量生産させ、10月にそれらを大衆に一斉販売する。
いずれも従来の製品より性能は10倍増しかつ価格は1/10であり大ヒットは確実。
不当価格と訴えてくるであろう同業他社は政府が手を回して封じ込め、その後ショッカー大要塞の電子頭脳から命令電波を発信し
テレビや腕時計を介して人々を洗脳し、日本国民全員をショッカーの支配下に置く。

というもの。

一文字隼人/仮面ライダー2号はこの計画を知ると、すぐさま計画を頓挫させるべく、富士の地下にあるショッカー大要塞に一人で乗り込む。
そして、隼人が辿り着いた要塞内部の巨大電子頭脳では、本作戦の指揮を首領に任命された幹部・ビッグマシンが待ち受けていた。

隼人は電子頭脳を破壊しようとするが、ビッグマシンは隼人に「10月計画」の恐るべき真実を語り始める。




…この計画はもともとおまえたちの政府がはじめたものだよ!


ビッグマシンが明かした「10月計画」の真実、それは日本政府が秘密裏に進めてきた日本人洗脳計画をショッカーが乗っ取ったものであることが判明。
日本政府は国民をロボットのように操る「コンピューター国化計画」を社会の裏で計画しており、
過去に国会で審議された、国民を番号で整理する「コード制」と呼ばれる制度も、この計画の一部だったのである。

ショッカー大要塞の巨大電子頭脳も、実は日本政府が日本人洗脳計画の為に日ノ下電子に発注して開発させたもの。
ショッカーはこの計画をそのまま日本征服の為に利用すべく、
密かに全体の九割が完成した電子頭脳を強奪した上、洗脳された人間がショッカーの忠実な奴隷になるように命令電波にも改良を加えていた。

最終的に電子頭脳は、隼人の救援に駆け付けた本郷猛/仮面ライダー1号が機転を利かし、自爆装置を起動させることで破壊することに成功。
ビッグマシンも電子頭脳の自爆に巻き込まれ、ショッカー大要塞も崩壊した。
因みに電子頭脳に自爆装置が搭載されていた理由について、本郷は「日本政府のせめてもの良心」と評した。


ひとまず「10月計画」は仮面ライダーの活躍によって阻止されたが、滝の病室のTVは本章開始時と変わらぬ滑稽な国会中継を映し、この計画が日本政府の考案した計画が元になっていることを考えると、
はたして本当に仮面ライダーは勝利したといえるのか疑問が残る結果となった。


余談

  • 一部書籍などで「日本政府がショッカーの黒幕だった」と勘違いした記述があるが、あくまでもショッカーは日本政府の計画を乗っ取っただけなので間違えないように注意しよう。
  • 作中で語られた「コード制」は、現実に国会で審議された制度であり、第3次佐藤内閣が1970年に省庁統一個人コードの研究を行い、1975年の導入を目指すも、これがプライバシーを侵害するという国民の反発から議論が頓挫した経緯がある。
  • 人間を数字で管理・支配するという点では、『仮面ライダードライブ』の悪役・蛮野天十郎の目的である「第2のグローバルフリーズ」を思わせる。





―――追記・修正を怠る者には死、あるのみ。


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最終更新:2023年04月10日 14:54