スーパーウルトラマン

登録日:2018/08/29 (水) 23:09:27
更新日:2023/11/25 Sat 09:39:25
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ウ ル ト ラ オ ー バ ー ラ ッ ピ ン グ !



スーパーウルトラマンとは、ウルトラシリーズに登場する合体戦士のことである。


概要

ウルトラ戦士の中には、一人のウルトラマンに対し、
複数人のウルトラ戦士がそのパワーを融合合体させることによって、飛躍的にその能力を向上させるケースが散見される。
通例としていずれも無敵に近いレベルの戦闘力を持っており、切り札や最終戦力として扱われることが多い。
これを、ウルトラマンを超えた存在という意味で「スーパーウルトラマン」と呼称する。

ウルトラマンタロウ』第25話において、危機の打開のためウルトラベルを取りに行ったウルトラ六兄弟が、
タロウを中心に合体したのがシリーズにおける最初の登場となる。

昭和期においてはこの合体版タロウを示す言葉であり、
平成2期までやニュージェネレーションヒーローズシリーズではこの言葉は使われていないが、
該当するウルトラマンは現在でも登場している(公式においてもスーパーウルトラマンとしてカテゴライズされている)。


スーパーウルトラマン一覧

本編登場(劇場作品含む)

『タロウ』第25話と、映画『ウルトラマン物語』に登場した形態。
タロウのウルトラホーンを媒介に、初代マン、セブン、新マン(ジャック)、エース、ゾフィーが、
「ウルトラオーバーラッピング」で合体することでこのモードになった。
なので外見はタロウと同じだが、戦闘力が凄まじいことになっており、六兄弟の総がかりで手も足も出なかったグランドキングを一撃で消滅させた。
後に『ギンガS』で再登場した際のタロウは、兄たちのパワーを宿した擬似スーパー状態でヒカルのもとに現れている。
この状態ですら1分間しか生きられないのが、ウルトラベルを保管しているウルトラタワーである。

ウルトラマンコスモスウルトラマンジャスティスの力が一つになることで出現した、コスモスペース最強のウルトラ戦士。
一般的な合体ウルトラマンとは異なり、コスモスとジャスティスが融合した姿がレジェンドというわけではなく、あくまでも単独のウルトラマンである。
コスモスとジャスティスが融合したことがトリガーとなってレジェンドが復活し、彼ら二人と一体化している状態らしい(つまりコスモス+ジャスティス+レジェンドの3体融合)。

メビウスとウルトラ六兄弟がウルトラオーバーラッピングで合体した形態。ある意味ではスーパータロウのパワーアップ版。
扱いの上ではメビウスの一形態とされている。

メビウスがウルトラマンヒカリ、そしてGUYSクルーと合体した姿。
ウルトラマンのみならず地球人とも融合しているのが他との違いであり、
エンペラ星人に対するアドバンテージを得た上、ヒビノ・ミライとして育んだ絆の力で勝利をもぎ取った。

ウルトラマンゼロウルトラマンダイナ、ウルトラマンコスモスと合体した形態。
時空を超えて絆を紡いだゼロ、ダイナ、コスモスの3人のウルトラマンが己の限界を超えて心を一つにし、
それに呼応してウルティメイトブレスから変化したサーガブレスの力で合体・誕生したウルトラマンである。
実はスーパーウルトラマンとしては何気に初の「本物の融合体」であり、主導権が合体先にあったスーパータロウやメビウス、
全く別の存在を呼び出してさらに融合したレジェンドとは違い、変身者であるタイガ、アスカ、ムサシが三人で息を合わせて戦っていた。
変身シーンを見るに、タイガのサーガブレスの変身に他の二人の通常の変身が混ざり合うことで、合体しているようである。

ウルトラマンギンガが、擬似スーパー化したタロウの力を得た形態。
タロウ本人との融合ではなく、彼が化身した「ストリウムブレス」をヒカルが装着し、起動することで変身するため、実質的には強化形態に当たる。
『思わず「シェアッ!」したくなるウルトラ豆知識50』ではこの形態でもスーパーウルトラマンであるとされている。
そのためウルトラシリーズのテレビ作品でレギュラーとして登場した初のスーパーウルトラマンである。

ウルトラマンギンガとウルトラマンビクトリーの合体形態。
他と比べるとわかるように合体ウルトラ戦士であるスーパーウルトラマンの中でも異端な、合体元の要素が組み合わさっている戦士である。
ヒカルとショウが、各々持っているウルトラフュージョンブレスをウルトラマンエースの如く「ウルトラタッチ!」して合わせ、
そのライブサインをビクトリーランサーでリードすることで合体変身する。
それぞれの本来持つ力に加え、平成ウルトラマンの必殺技も使用できる強力なウルトラマン。

兄弟ウルトラマンであるウルトラマンロッソウルトラマンブルの合体形態。
白銀のボディに黒い模様と金色のライン、そして三本の角が特徴。
合体する際には、光属性のクリスタルと闇属性のクリスタルを2人のルーブジャイロにセットして発動、
そこにそれぞれ異なる属性を持つ変身用クリスタル4つの力を融合、計6つのクリスタルの力を用いて召喚したキワミクリスタルを使用する必要がある。
簡単に言えば「光と闇の変身用クリスタルを同時に発動すると合体できる」という一種のタイプチェンジであり、人間体からの直接変身も可能という特徴がある。
殆どの敵を苦にしない圧倒的な戦闘力を持ち、さらに円月輪状の武器・ルーブコウリンを使用する。

ウルトラマンロッソとウルトラマンブル、そしてウルトラウーマングリージョの合体形態。ルーブを上回る強化形態に当たる。
スーパーウルトラマンとしては史上初にして平成映像作品では最初で最後となる、ウルトラウーマンの介在する合体となる(映像作品以外では先駆者がいる)。
ルーブよりも合体元の戦士の特徴が出ており、アサヒの本来の姿であったマコトクリスタルを使用することでこの姿になる*1
ルーブでもかなり強かったのだが、グルーブは更に圧倒的な戦闘力を持ち、回復系能力に長けるグリージョが加わったことで浄化作用のある攻撃技を扱えるようになった。
武器は引き続きルーブコウリン。ただし出るのは背中。

ウルトラマンタイガをベースにウルトラマンタイタスウルトラマンフーマが合体した姿。
ウルトラマンタロウの「ウルトラオーバーラッピング」に近い性質を持っており、ビジュアル的にはタイガの要素が大きいが、能力的にはタイタスやフーマの力を包括したオールマイティ型と言える。

  • ウルトラマンレイガ
ウルトラマンタイガ・トライストリウムのウルトラホーンを媒介に、ギンガビクトリー、エックス・ベータスパークアーマー、オーブトリニティ
ジードウルティメイトファイナル、そしてウルトラマングルーブがウルトラオーバーラッピングして誕生したスーパーウルトラマン。
単純な合体人数であれば、スーパーウルトラマンタロウ同様の6体合体であるが、融合変身に要したウルトラマンは11体に及び、人数だけならシリーズ史上最多である。
ギンガビクトリーとウルトラマングルーブはスーパーウルトラマン、ベータスパークアーマーとオーブトリニティは他のウルトラマンの力を借りたフュージョン系、
ウルティメイトファイナルは古代の秘密兵器と融合した形態であり、それをさらに合体させる訳なので、ある意味メビウスインフィニティよりも豪華。
因みにスーパーウルトラマン同士で更に融合するのはレイガが初。

番外編

  • ビッグウルトラ
漫画『ウルトラ兄弟物語』に登場した、スーパータロウとは別の六兄弟の合体形態。
外見はウルトラの父に似ているが、身長がなんと400mという超巨体である。
登場エピソードはこれまで刊行された同作のコミックスに2022年時点に至るまで未収録であり、その姿を拝むことはかなり困難。

ゼロビヨンド自体は『ウルトラマンジード』本編が初出であるが、そちらはニュージェネレーションカプセルα・βを用いた強化形態であったのに対し、
ヒットソングヒストリー ニュージェネレーション編では、冒頭こそ本編と同じ状態であったものの、
終盤、復活した新世代ヒーローズとエタルガーとの戦いにて、ゼロはギンガ、ビクトリー、エックス、オーブと直接合体するという特殊な経緯でゼロビヨンドに変身。
ロッソ、ブル、ジードとともにワイドビヨンドショットによる同時光線攻撃を放ち、エタルガーを破った。
(ある種なんでもありのショーなどを除いて)番外編的な作品での登場であるため、この形態が再度登場するかは不明。

  • グリッターティガ(劇場版)
ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』にて、一度はデモンゾーアに敗れてしまったウルトラマンティガに、
戦いの舞台となった古代都市ルルイエの遺跡で、かつて争い合った太古の光の巨人たちの石像に残っていた光が結集し、復活した姿。
TVシリーズ最終話で登場したグリッターティガは、一度敗れ、石像に戻ったティガに「希望を信じる人間たちの光」が集まって復活した姿であったが、
こちらは一度敗れて倒れたティガに、「太古に滅びた光の巨人(ウルトラマン)の石像に残っていた光」が集まって復活した姿という点が異なる。
「複数のウルトラマンたちの力を取り込み、変身した姿」という点では、スーパーウルトラマンたちに匹敵する力を持っていてもおかしくないが、
基本的にスーパーウルトラマンの定義は「物理的に複数のウルトラマンが合体する」事とされているため、これがスーパーウルトラマンに含まれるかどうかは微妙である。

『ウルトラヒーローズEXPO 2023 サマーフェスティバル』にてギンガビクトリーを参考にウルトラマンガイア スプリーム・ヴァージョンとウルトラマンアグル スプリーム・ヴァージョンが一つとなったスーパーウルトラマン。
後述する様に「近い性質を持つがスーパーウルトラマンではない」と言われていたスプリーム・ヴァージョンが遂にスーパーウルトラマンとなった。
ガイアSVのマッシブなスタイルをベースにしつつもアグルの要素を融合させ、ウルトラマントリガーの様に頭部やライフゲージ周辺の金色部分にモールドが追加されているため、一見すると「ニュージェネ版ガイアSV」にも見える豪華な見た目をしている。
ただでさえ本編では無敗の戦績を誇るガイアSVにアグルSVの力が上乗せされた結果、ガイアSVとアグルSVのタッグでも苦戦するサタンビゾーの強化個体を苦もなく撃破すると言う凄まじい程の戦闘力を誇る。
今の所は映像作品への登場予定はないとの事。

似たような力の持ち主

  • ウルトラマンガイア スプリーム・ヴァージョン/高山我夢
高山我夢が、自身が持つガイアの光と、藤宮博也から託されたアグルの光を組み合わせて変身したウルトラマンガイアV2の状態から、
さらにガイアとアグルの二つの光を最大解放してヴァージョンアップ(タイプチェンジ)した、ガイア最強の形態。
ガイアとアグルが直接合体したわけでは無いため、スーパーウルトラマンとしては扱われないものの、それに近い存在と言える。

  • ウルトラマンアグル スプリーム・ヴァージョン/藤宮博也
こちらは逆に藤宮博也が、自身が持つアグルV2の光と、高山我夢から託されたガイアの光を最大解放してヴァージョンアップした、アグル最強の形態。
本編では登場せず、本編終了後の『ウルトラヒーローズEXPO2021サマーフェスティバル』にて登場。
ガイアのスプリーム・ヴァージョン同様にガイアとアグルが直接合体した訳ではないがスーパーウルトラマンに近い存在と言える。

ウルトラ戦士の力を宿したウルトラフュージョンカード2枚を使って変身する「フュージョンアップ」を使用。
ウルトラ戦士本人と合体しているわけではなく、またオーブ本人の能力の延長線でしかないためスーパーウルトラマンには該当しないが、原理的には類似している。

こちらはウルトラ戦士の力を宿したウルトラカプセル2つで変身する「フュージョンライズ」を使用。
オーブ同様の理由で該当はしないが、同様に類似はしている。
そもそものフュージョンライズからして、ウルトラマンベリアルとの激戦の中でヒカリが開発した決戦兵器であることから、
元々は擬似的にスーパーウルトラマンを生み出すことを目的としていた可能性もある*2
ギンガストリウムやフュージョンアップなどの擬似的な再現とも見れるか?

これまたウルトラ戦士の力を宿したウルトラメダル3枚で変身する「ウルトラフュージョン」を使用。
オーブとジード同様の理由で該当はしないが、同様に類似はしている。
ただ、2人分の力を取り込んで変身する前者2名と比べて3人分の力を取り込むという違いがあり、オーブの「トリニティフュージョン」を一般的に再現しているとも言える。


考察

スーパーウルトラマンは文字通りウルトラマン同士の合体形態だが、それを可能にした能力の出所は語られていない。
だが、初代ウルトラマンやジャック、エースグレートパワードなど、「地球人と融合して戦っていた」ウルトラマンの存在を踏まえれば、
スーパーウルトラマンとはウルトラ戦士の持つ他の生物との融合能力を、同族であるウルトラ戦士に対して使用したものではないか、と考えられる。

……とは言ったが、ぶっちゃけた話この辺の理屈はあまり深く考えない方がいいだろう。
なにせ別の次元の概念が異なりそうなウルトラ戦士同士で融合したり合体したりしているし。

円谷プロ的には『トリプルファイター』が元祖になるのだろうか?

余談

ウルトラマンサーガなど一部のスーパーウルトラマンは映像作品での再登場がほぼ無い。
これは合体形態の構成メンバーが揃いにくいことに加えて、パワーがインフレしすぎているため、他のウルトラマンの出番を食ってしまいかねないためである。
逆にギンガビクトリーやウルトラマンルーブは構成メンバーが揃いやすかったり、基本能力の派生だったりといった理由からそれなりに登場している。
それゆえに、ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀でウルトラマンレジェンドが登場した時は大きな話題になった。


円谷公式サイトでのウルトラヒーロー一覧には
  • ウルトラマンレジェンド
  • ウルトラマンサーガ
  • ウルトラマンギンガビクトリー
は掲載されているが、
  • ウルトラマンルーブ
  • ウルトラマングルーブ
  • ウルトラマンレイガ
は掲載されていない。理由は不明。



今度の新世代ヒーローズでも出てきそうだ、と思った方は追記・修正をお願いします。


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最終更新:2023年11月25日 09:39

*1 『R/B』最終回でアサヒとマコトクリスタルは分離し、アサヒは人間の肉体を得て、マコトクリスタルは次元の彼方へ姿を消していた。

*2 実際、ゼロビヨンドのネオ・フュージョンライズは擬似的なスーパーウルトラマンと呼べるものだった。